VOFANのレビュー一覧
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この本は二話構成になっていて、よつぎバディとよつぎシャドウという二話だ。バディの方では斧乃木ちゃんとアララギくんが大学の准教授から児童虐待の依頼を受けて調査に乗り出す。シャドウでは撫子が我煙さんの紹介で事故物件になりかけの部屋を調査する。シャドウの方は短編だ。端的に評価からいうと、バディの方はあんまりだった。他方、シャドウの方は面白かった。本来の物語シリーズの良さが出ていたと思う。キャラクターの掛け合いとか、コミカルさとかの具合がちょうどいい。たまにやってくるシリアスとのバランスも小気味良い。こういう短編集を出してくれたら買うんだけども。バディの方は正直、あんまり面白くない。気がする。好みによるかもしれない。俺はあまり面白くなかった。児童虐待の話から始まるのとか、呪いの人形とか、ひとつひとつの要素は悪くなかったのだが、怪異があからさますぎるというか。准教授の過去を聞いてあまりにも不幸すぎて絶句したのだが、しかしリアリティーの皆無さがあって助かった気がする。前回の宵物語もそうだが、リアリティーが高いと気持ち悪くなるような話ばかりだ。別に初期から気持ちの悪くなる話はあったけれど、最近のは初期の頃より描き方が荒く見える。内容が薄いと言ったら著者に失礼だけども、テーマ性をもう少しはっきりしてほしかった。テーマ性あってこその怪異だろうに。あとガハラさんとか、羽川とか、神原とかの初期キャラクターの影が薄くなりつつあって、そこが悲しい。新キャラが嫌とかじゃ全くないのだが、今までの物語シリーズの良さはそのまま残してほしい。
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化物シリーズ2作目。
実質、『化物語』という物語の補足というか、過去編というか。
羽川翼が完全に正ヒロインムーブ。ひたぎ派の自分としては、えーこんな娘だっけ?となってしまった。というか、阿良々木もなんでここまでされて惚れないん?
ただ、それ以外は、長ったらしいギャグシーンも少なく、非常に面白かった。これぞ、西尾維新小説って感じの、ギャグあり、重めのエピソードあり。
こういうのでいいんだけどね。
個人的には、やられ役として出てきた3人の吸血鬼ハンターとか、キスショットのキャラとか、非常に良きでした。これくらい厨二なのがいいんよ。ハムカツみたいな存在。
あとは、シエル先輩しかり、俺って優等生キャラすきになれないんだよなぁと思った1冊でした。 -
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ネタバレ西尾維新の<物語シリーズ>第9作・・・というカウントもなんかしっくり来ないな。ということで、11冊目。
阿良々木暦と八九寺真宵の前に突如として現れた、正体不明の「くらやみ」。ブラックホールのように呑み込もうとする"それ"から逃げ回る2人。間一髪のところで斧乃木余接と出会い、彼女の能力『例外のほうが多い規則(アンリミテッド・ルールブック)離脱版』でいつもの学習塾跡の廃墟まで逃れた後、暦の影の中で眠っていた忍野忍は、「くらやみ」に関する自身の過去を語る。それは400年前、彼女が最初の眷属を生み出した時のお話―――。
忍の昔話がメインかと思いきや(いや、メインの一つであることは間違いないのだが。)、メインはまさかの八九寺で、『傾物語』とは逆パターンのジャケット詐欺。(時系列的にも『傾物語』直後のエピソードなので、わざとやっている可能性もあるかも。)
『偽物語(下)』で自分が恐れいたことが現実になってしまったようで悲しすぎる。。。トンデモ展開でもご都合主義でも良いから、冗句だって言って戻って来てくれよぉ・・・八九寺ぃ・・・。 -
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ネタバレ継ぎ足して続けてきたお話が、ついにツケが回って、ツキが尽きて追及されて、お約束としてのつきもの・憑き物に気づくような?物語。
ファイナルシーズン1作目、終焉に向かうお話、らしい。2024年に読んでる私はこれがシリーズの終わりではないことを知っているのだけど。それでも文体もどこかテンション控えめで、じわりと忍びよる「終」の気配に緊張を感じながら読めた。
シーズン単位でみれば前巻で一区切りして今巻は次の序章にあたるが、暦くん的には前シーズンともしっかり地続きなお話。というか、前シーズンに暦くん視点が少なかったのはこの話をするためだったんじゃないかとすら思う。怪異は語り部にはなれない、前シーズンの暦くんは限りなく怪異に近い視点だったんじゃないかな。
以前から少しずつ言及されてる「くらやみ」の存在、お約束という物語における強制力について。これは個人的な物語観だけど、物語ってのは語り部がいる以上語り手の語りたい物があって、それに向かうために言葉が人物が出来事が用意されてるのは当然だと思う。大事なのはそんな語り部セレクションの選出理由をわれわれに聞かせてどう納得させてくれるか、どう没入させてくれるか、どう心酔させてくれるか…物語の面白さってのはここにあるのだと思ってる。たとえば暦くんの目覚ましは妹たちのモーニングコールなのだから、暦くんの目が醒めるきっかけは妹との混浴なのも当然であり必須のシチュエーション…そうかな……?まあだから、これからの暦くんが何を語って聞かせてくれるのかが楽しみ。
目につくもの手が届くもの全部に首を突っ込んで首筋を差し出してしまうタチの暦くんが、ただの人間にそんな無茶はできないと気づかされて、ちゃんとした人間になろうなんてさっぱり切り替えられてたら、だいぶ凹んでしまうところだった。うだうだ悩んでくれて嬉しい。うじうじ諦め悪く渋っていて欲しい。ガハラさんはカッコ悪くていいって言ってくれてるけど、でもやっぱり俺はカッコいいフリをしてる暦くんが好きでよ……すまんな…そりゃもちろん人間として生きやすいのはカッコ悪さも受け入れてくれる環境だから、ガハラさんの存在はありがたいんだけどね。230ページ「だからと言って、失敗や不幸を、犠牲や悲しさを、『いいもの』だとは思えないし──思っちゃ駄目だろ」忘れんなよ、言質とったからな。大好きだよ。
細かい好きポイントを挙げると、ひとつは暦くんの忍野への信頼描写。なんか巻を重ねるごとに重くなってる気がする。離れている距離と時間が愛を育んでいるんだね(言い方)。もうひとつは余継ちゃんの悪癖をぜんぶ貝木のせいにしたがる暦くん。暦くんが嫌だな〜と思い出すことで貝木は暦くんのなかで生き続けているんすわ…それは新手の怪異じゃないですか? -
Posted by ブクログ
忘却探偵シリーズ2作目。今作の今日子さんのパートナーは美術館の警備員である親切守。プライベートの今日子さんは美術館である絵を度々鑑賞しており、2億円の価値があると鑑定していた。しかし、ある日突然、今日子さんの鑑定額は200万円に急落。もちろん、絵にすり替えられた形跡はなく、今日子さんにそれぞれ鑑定した日の記憶は無い。そんな様子を見ていた守が今日子に声をかけ、事件に巻き込まれていく。
前作の隠館厄介からパートナーがバトンタッチするとは思ってなかった。厄介と守のキャラクターがそんなに変わらないので、厄介が登場して欲しかったのが正直な気持ち。今回も短編集の形式だが、それぞれの登場人物は共通している。前作同様キャラクターのやり取りは面白いが、今回は謎を引っ張りすぎて魅力が半減。この長さならもうちょっと展開と謎の変化が欲しかった。
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Posted by ブクログ
ネタバレ鬼ごっこのお話。
暦くん視点の地の文はかなり久々(読むのに間が空いていたのもあり)で、恒例のセクハラ芸が新鮮に気持ち悪く読めて良かった。こんなにおっぴらげだったかしら…だった気もする。そしてこんなにも情に熱い人間だったかしら、という気づきもあった。人間強度が下がりまくってますね。もう人間を辞めてるから関係のない話だったっけ?時間が空いてるせいでこの辺りも記憶が薄れてる。
記憶といえば、忍の記憶は薄れることはあっても美化されることはないってあたりも忍の化物性を高める設定だったのは「おお」となった。怪異は語り部にはなれない。「化物語」自体、人が化ける物語で人の認識の変化を描く物語だと(いまのところ)思ってるけど、その語り部にはなれないとするとなんだか怪異たちの怪異らしさを強調されているようで興奮する。怪異って強い能力ほどきつい縛り(呪術的な)が設けられてるイメージがあるから、永遠の力をもつ反面その事象から変化できない…みたいなルールの存在を感じると俄然面白く感じるのだと思う。ルールのないゲームは面白くないから。
そういう点では今回の「くらやみ」の存在は面白かった。物語の強制力とかデウス・エクス・マキナと呼ぶとむしろ面白くないものの代表なんだけど、怪異にとってはパワーアップのための助走、魔法の詠唱みたいなもんなのかもしれない。今回はやけにメタギャグが多いな暦くん視点だからかなとスルーしてたけど、今思えばあれも「くらやみ」を召喚するための儀式だったかもしれない。考えすぎか。