名取佐和子のレビュー一覧
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暖かい高知県の大きな寺から、岩手の小さな寺の募集広告を見てやってきたのは、仁心(にしん)。
そこは30代後半ほどのすらっとしたお坊さんがたった一人いる寺だった。
檀家総代の桜葉という高齢の元気で押しが強い男が待っていた。
ここで、知らせたのは恵快という名前の住職が余命1年ということだった。
引き継ぐために募集したようだった。
乳児院から孤児院育ちの仁心(にしん)は、居場所が欲しかったというだけで僧侶になった。それが故に常にコンプレックスがあった。
高知の寺は有名な大きな寺で、僧侶の人数も多い。
人付き合いが苦手な主人公はそこから逃れるように岩手の小さな寺へ、いわば逃げてきたのだった。
だ -
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ポップな表紙絵とタイトルの割に、
内容はおもくそハードボイルドだった(^ ^;
少年時代の暗い過去を引きずる弱小運送屋の社長と、
一緒に住み込みで働く「相棒」の若者、それに
主人公の幼なじみである熱血弁護士の女性の三人が、
自らの正義感に従って様々な苦労を背負い込んでいく、
というのが大まかな流れ。
様々な「ひどい目に遭ってる人」が出てきて、
主人公たちはそれぞれの悩みに寄り添い、
救いの手を差し伸べていく。
連作短編集だが、全体で一つの大きなストーリーがある。
現代社会の闇の部分、逆らえない巨悪に翻弄されつつ、
窮鼠は猫に噛みつき、蟻の一穴をこじ開けていく。
アメリカンコミックのヒー -
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ネタバレ江ノ島にある、100年続く食堂の過去と未来が描かれる。
それぞれの時代を生きた、すみゑ、筆、容子、現代の麻布まで。
ねこもりという、江ノ島に暮らす猫の世話をすることが、食堂の女性に課せられた役割だった。「半分亭」という店は、最初茶店だったのが、名物ツブ貝を使った丼「江ノ島丼」を生み出し、宿泊もできるように発展してゆく。
そこへ夜逃げしなければならない事情が生まれるのだが、それも理由があった。
「半分亭は、猫とお客さんに助けられてつづいてきた店」
と代々受け継がれてきた。そこにはある猫が必ず現れている。
最後に気になっていたことがぜんぶ明かされて、気持ちの良い終わり方。続編をあれこれ想像して -
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江の島で代々、島の猫たちのお世話をしている女性たちの100年に渡るお話。
「ねこもりさん」と呼ばれる彼女たちは、先祖代々猫のお世話をしているが、猫たちの方からもきちんと認められていて、ある時は島中の猫たちに見送られ、ある時は島中の猫たちに出迎えられる。そんな先祖代々の女の血筋‥‥「魔女の宅急便」や「コーヒーが冷めないうちに」を思い出しました。中には、ねこもりなんてやってられない!江の島を出たい!というのもいたりして、これは「あまちゃん」を思い出しましたね笑。
大正から平成まで四世代の女性たちの生き様、とても胸を打たれました。個人的には「あまちゃん」タイプの溶子の章では泣かされました。「言ってく -
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ネタバレいろいろな形の「きょうだい」が出てきます。
確かに、年の近い「きょうだい」とは、親子とは違う不思議な距離感がある。
あねとおとうと、あにといもうと、あねといもうと、そして…
この作品に出てくる、素敵なきょうだいたちは、みんな本物のきょうだいだと思います。
そして、そんな「きょうだい」たちの間に神出鬼没のモヒカン君が異彩を放っているわけですが、彼にも彼の物語があり…
窓から海を見ながら、電車に揺られて行きたくなります。
寒いホームで、ベンチに座ってレッグウォーマーに首を埋めながら、一日に何本もない電車を待っていたくなります。
大切ななくし物を待ちながら…
ん?
まず、何を失くしたのか考え -
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青春ミステリーということで、中高生向けなのだろうか、平易な文章で色々な要素を詰め込んだ小説。
10年前に貸し出された図書。突然、発見された図書に挟み込まれた謎の文章。この高校で絶対的に全員実施される土曜日のダンス(土ダン)。この「土ダンをぶっつぶせ」という不穏な内容。誰が何の目的で、ということで高校生男女2人の調査が始まる。ガードされたデータに非合法にアクセスしたり、次々と事実が明らかになる。土ダンは、1週間以内に開催されるので、展開が早い。土ダンを絶対視する体育会系と変革を求める一部の生徒達。これに生徒同士の淡い恋が挟み込まれる。結末はそっちか、と意外なものだったが、色々楽しめた。