あらすじ
電車での忘れ物を保管する遺失物保管所、通称・なくしもの係。そこにいるのはイケメン駅員となぜかペンギン。不思議なコンビに驚きつつも、訪れた人はなくしものとともに、自分の中に眠る、忘れかけていた大事な気持ちを発見していく……。ペンギンの愛らしい様子に癒されながら、最後には前向きに生きる後押しをくれるハートウォーミング小説。
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無くし物を返したり、見つけたり、「預かってくれる」とある海沿いの鉄道の無くし物係を取り巻く人たちのお話。
無くし物は信頼だったり、思い出だったり、、
「繋がり」をペンギンと守安が取り繕ってくれる。
心が折れた人を立ち直る手助けをする心温まる短編集4篇
後半のお話で前話の登場人物のその後を見れる。
最終話は誕生秘話となっており必見
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電車での忘れ物を保管する遺失物保管所、通称・なくしもの係にいるのは赤毛の駅員とペンギン。
短編連作で、最後にペンギンの色々など明かされて「おぉ!」となった
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全4話のお話
ペンギンが電車に乗ってる不思議な光景からスタート。
全部ほんわかしてる話なんだけど、どこかに人間らしさもちゃんと合って。
「私を慰めてくれた言葉は嘘じゃないと信じてる。」
「僕には居場所がない。」
「嘘をついてるようで、きちんと選んできたんだ。自分で。」
「俺はお前が思ってるより強くない。」
完全に覚えてるセリフではないけど
それぞれのお話の軸になってるセリフかなと思います。
ペンギンちゃんの描写が可愛かったー…
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短編集かと思いきやそれぞれの主人公が少しずつ関わっていくのが、面白かったです!
ペンギンや駅員さんがなくしもの係にいる理由もなるほど…!となりました。
次作も楽しみです。
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なかなかほっこりさせる小説でして。
ペンギンにまさか謎があるとはつゆ思わず!!
短編連携の形を取る小説です。
最後、ハートフルストーリーなんだけどどこかミステリー、な感じもあって、面白かったです。
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それぞれのストーリーがどこかで交差する、好きなタイプ(この感じが好みで青山美智子さんもよく読む)。ペンギンが好きで目に止まった本だけど、話の流れもキャラクターも、どこかほっこり。続編のリターンズ、早速読もう。
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引き続き名取さんの作品を読破中。
初めは可愛いペンギンとなくしもの係のお兄さんが、なくしたものを取りにくる人達への応援?背中を押す?短編集かと思いきや、最後の章で全部拾いあげて、とてつもなく綺麗にまとめて終わらせてくれました。読後感が凄かったです!
なくしもの係って大抵行くってことは引取りに行くのが前提だと思っていましたが、ここでは預かってもくれる。そしてそれが大事な話しのポイントになっていました。そうゆうことかぁ!と、回収の仕方ももちろんうまかったし、出てきた人物達が最後に一気に出てきてホッコリしました。
ただ、最終章に出てきた元会長の性格がちょっと苦手で(ずっと怒ってて人にも怒鳴るとか)読むの嫌だなぁと思ったところもありましたが、ちゃんと最後まで読むとそこもまぁ許せるようになりました( ˊᵕˋ ;)ペンギン鉄道乗りたい
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ペンギンが喋り出したりするファンタジーなジャンルか!?と勝手に想像しながら読み進め、最後までペンギンはペンギンだった。
それぞれのなくしものが、次への一歩を踏み出す背中を押してくれるきっかけになっていて、日常の中にいろんなヒントやチャンスが隠れていたり顔を覗かせていたりするんだろうなぁと余韻に浸りながら、自身の日常を思い起こしたりもする。
続編もあるようだが、最終章の続きが読めたりするのかな!?
あったかい気持ちに包まれた読後感を味わえる。
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ペンギンと守保さんの組み合わせがなんとも言えない安心感(?)ゆるっとさ(?)がめっちゃお気に入りな1冊。
オレンジ色のペンギンがいる3両編成の電車。
いいなぁ~ペンギンに会いたい乗ってみたい。
そしてふにゃ~とした笑顔で守保さんに会いたい。
「生きてください。人は生まれたら、生きる義務があるんです。勝手に死んじゃダメです。あきらめちゃダメです。」
この言葉も結構確信ついてると思う。
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どうせまた私を号泣させに来るんでしょ!と完全に身構えて望んだ。
一話で猫を扱ってる時点で感動ものではなさそうなのにもう眼がぷるぷるしてくる。
二話、三話と日常が続いて、最終話に「分かってるよ。今までのをクロスオーバーさせて想起させながら泣かしに掛かってくるんでしょ?」と思いながら読んだのに敢え無く号泣。
名取氏好きだわぁ…
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油盥線の終着駅「海狭間駅」で織り成す、それぞれの「紛失物」を巡ってのドラマが、緩く繋がる短編連作。ペンギンと過ごす駅員の守保がとても温厚で、訪れる人の心を動かし癒しを与えるこの物語のキーマン。読んでる方も穏やかな気持ちになってきます。忘れてしまっていた大切な気持ちや感情を、ペンギンと守保と共に見つけ出し前向きに生きて行こうと人生を蘇生してくれる、心温まるお話し。何故ペンギンが出てくるのかも最後まで読むと分かります。こんな素敵な駅があったらいいのにと、愛くるしいペンギンに思いを馳せてしまいます。
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5,6年前に読んだ「金曜日の本屋さん」の作者さん。lisainuさんの「…リターンズ」のレビューで名前を見て、最初の巻から手に取ってみた。
電車で忘れ物をして、鉄道会社の遺失物保管所を訪れる人たちのお話。
そこに待っているのは赤い髪で笑うとフニャッと口角が上がったアヒル口がかわいい駅員とヘアバンドのような白い帯模様とオレンジ色のくちばしが目を引くペンギンのコンビ。
訪れた人は不思議なコンビのふんわりとした雰囲気に癒されるとともに、自分の中に眠る忘れかけていた大事な気持ちを発見していく…と、まあ、普通に佳い話。
ペンギンが電車に乗っているという突飛な設定だが、容易にその絵柄を思い浮かべることが出来、お話として違和感がないところが面白い。
第4話は頁数も少し長めのお話。昭和をがむしゃらに働いてきた親父の話にはそれでなくても感情移入しがちなのだが、息子との不器用な関係を描かれると尚更じ~んとしてしまい、加えて、そこまでに登場した人物のその後や駅員の秘密にペンギンの謎も明らかにされる展開を楽しませてもらった。
ペンギンはそれほど活躍するわけではないが、出てくるだけで惹きつけられるものがある。というわけで、★はちょっと甘め。
最近、水族館にも行ってないし、久し振りに行ってみたくなってきたなあ。
Posted by ブクログ
謎のペンギンに惑わされ、途中まではファンタジーなのかな?現実感はないなと思いながらも、1話1話が面白くてさらさらっと読めました。
そして、最終章。今までの登場人物がちょいちょい出てきたりしながら、ペンギンの謎が解明され唸る。これはリアル。リアルファンタジー。ファンタジー?
ペンギンを飼いたいと思った事のある人には特にオススメします。
初めて読む名取佐和子先生、読んでる途中から好きな作家さんに出会えたかも!と嬉しくなりました。違うお話も読んでみます。でも、先ずは続編から。
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ゆっくりの展開から急にスピードが変わる感じが面白かったです。
基本的には、海を感じるまったり短編。
最終的に伏線が回収されていくのですが、そこはあまり気にせず、雰囲気を味わえました。
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名取佐和子さんの本を読んだのは2冊目。すごく暖かく、かつ平坦ではなく夢中で読み進めてしまうお話を書く方だなぁという印象。
とある駅にある遺失物保管所「なくしもの係」に訪れる4人の失くしものをきっかけにした短編集。失くしものを見つけたら返してくれるのは勿論のこと、必要に応じてずっと預かってもくれるというのが特殊なところ。
なくしものとそこで出会う人をきっかけにして、それぞれの主人公がその後どう生きていくかという軸を見つけていく物語。
なぜなくしもの係にペンギンがいるのか、ということも明らかになる第4章が一番良かった。
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えー。シーグリッド・ヌーネスの「友だち」を読んでいたのですが悪魔のささやき
「久々に飲みに行きましょう」
と言われ、(えっ、ぶっちゃけ早く帰って友だち読みたい)「うん、いいよ」と答えてしまい
しこたま4時間飲み、今帰宅
はい。「友だち」、お店に何故か置いてきてしまいました
ああああああああああああああっっっっ
今ベッドで泣きながらこれを読み終えました
ペンギンしゃん、ぼくもたすけてくだしあ
積読が役に立つ日が来るとは
ああ、ばやぐどもだぢよみだいいいいいい
はあ、みなさんおやすみなさい
(あ、これいい本でしたよ)
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ペンギンいる鉄道に私も乗ってみたい。無くしたものを返すことも預かることもできるって所が良い。私も迷い込んでみたいな。このシステムの大元がペンギンで、第四章で色んな違和感が回収されていった。リターンズも楽しみ。
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舞台となっている通称「ペンギン鉄道」のモデルは鶴見線だろうか。
海辺に作られた工場へとつながる特殊な短い路線の終点にペンギンのいる「なくしもの係」がある…
もっとファンタジーっぽいお話かと想像していたけれど、人生の中で迷子になってしまっているような、自分こそをなくしてしまって途方に暮れているような人たちをふんわりと包み込んで、読んでいる私の心も温めてくれるような素敵な一作だった。
ペンギンはいないだろうけれど、鶴見線に乗りにいってみたくなった。
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ペンギンの飼い方と値段を調べたことがある、くらいペンギンが好き。なのでペンギンが出てくるだけでやや満足。
3章あたりまでは、ペンギンが出てくるし最後までなんとか読むかあ、という感じだったのだけど、4章でいろいろなことがキレイにまとまる。諦めなくてよかった。
なくしもの係のある海狭間という駅、海芝浦という駅と似ている、というか同じ?ペンギンがいる駅も実際にあればいいのになあ。
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大和北旅客鉄道波浜線の遺失物保管所、通称なくしもの係には赤髪の職員とペンギンがいる。なくしものを探しに来る人々の物語を4話収録。
飼い猫を亡くした女性が落とし物をする『猫と運命』、男子高校生がオンラインゲーム仲間のために限定アイテムを手に入れようとする『ファンファーレが聞こえる』、マタニティマークを拾った主婦の物語『健やかなるときも、嘘をつくときも』、頑固な男性がペンギンを追いかける『スウィートメモリーズ』。
再読。ペンギンが乗り降りする電車、素敵すぎる。基本的に遺失物保管所にやって来る人々なので物をなくしているのだけれど、目に見えないものも同時になくしている。どの人もなくしものを見つけて前を向けるラストがよかった。
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赤い髪でふにゃ〜っと笑うなくしもの係の優しい守保さんとペンギンの組み合わせがとてもかわいくほっこりするお話。
4章からなる短編小説ですが、3章までの伏線が回収されとてもスッキリしました。
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飛行機の中で一気読みした。1羽のペンギンがいるとある路線と、そのなくしもの係の青年のお話。
タイトルから勝手に、言葉を話すペンギンが駅員をしているのかと思ったけどそうではなく、ペンギンはただそこにいて、普通の動物として気ままに暮らしているだけ。自分で電車に乗って出かけられる器用さはあるものの、もちろん言葉は話せないし、そこらへんでトイレもしてしまう! でもその自然体さや人間との距離感が心地よくて、「ここに来れば大丈夫」という安心感を与えてくれる感じがする。なくしものを持ち帰るか預けたままにしておくかを選べるという点と、どうしてペンギンがいるのかが最後の章で明かされる点がよかった。
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なぜかペンギンが乗車してくる、通称"ペンギン鉄道"の遺失物管理所を訪れる人たちが、そこで忘れ物だけでなく、自分がどこかで見失っていた気持ちを取り戻し、前向きになっていく様子を描いたストーリー。
ペンギンが電車に自由に乗り降りしたり、その世話をする駅員の守保くんも味があって、ファンタジーな世界観満載。
Posted by ブクログ
自分探しのハートフルストーリーですね。
四話の短編連作小説です。
電車の中に、何故かペンギンがいる。
乗客は慣れているのか、驚いた様子がないけど?
そんなメルヘンの趣を持つ、心温まる物語です。
ペンギンが何かするのでは無く、ペンギンはペンギンとして飼われていて、電車の中を散歩する。うらやましい鉄道会社の話。鉄道会社の遺失物係が飼育して、遺失物係「なくしもの係」が飼育している。そしてこの「なくしもの係」が物語の舞台になります。
電車の中でなくしものして「なくしもの係」を訪れた乗客と「なくしもの係」のイケメン駅員とペンギンが織り成す、自分探しの物語ですね。
第四話で、この物語の謎が、明らかにされます。
名取さん小説は、自分の中の迷宮を手繰り寄せて紐解くストーリーの名手です。心の格闘を柔らかな文章で綴ります。
わだかまりは、誰しもあるものですが、そこに光を当てて、ブルーになりすぎず、優しくハートフルに解き明かしていきます。最後は前向きにさせてくれる小説ですね。
ペンギンが可愛い。続編が有るようなので、そちらも読んでみたいですね。
Posted by ブクログ
全4章のうち3章までは登場人物にモヤっとする、登場人物が活かされてない、そもそもペンギンが必要なのかと思いながら読む。
その印象は4章で大きく変わる。ペンギンがいる理由、ひたむきに世話をする理由、変わった場所にある理由。一つ一つ腑に落ちて、この物語が好きになる。