【感想・ネタバレ】図書室のはこぶねのレビュー

あらすじ

10年ぶりに返却された本の謎――
「はこぶね」のような図書室がつなぐ〈本と人〉の物語

10年前に貸し出されたままだったケストナーの『飛ぶ教室』は、なぜいま野亜高校の図書室に戻ってきたのか。
体育祭を控え校内が沸き立つなか、1冊の本に秘められたドラマが動き出す。
未来はまだ見えなくても歩みを進める高校生たちと、それぞれの人生を歩んできた卒業生たち――海を見渡せる図書室を舞台に描く、感動の青春小説!

第71回「青少年読書感想文全国コンクール」課題図書『銀河の図書室』の原点の物語

解説/松井ゆかり
装画/カシワイ

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Posted by ブクログ

お久し振りにこの作者さん。
「金曜日の本屋さん」シリーズで色々な本を絡めたお話を楽しんでおり、今回はタイトルに「図書室」とあるのでどんな話になるのか楽しみにしていたが、なかなかいい話だった。

校内が体育祭を控え沸き立つ中、怪我のためメインイベントのダンスに参加できなくなり、友人に代わって図書当番を引き受けた百瀬。
そこで10年前に貸し出されたままだった1冊の本「飛ぶ教室」を偶然見つけ、それに挟まっていたメモの謎を解こうと、一緒に当番をする図書委員の朔太郎を巻き込んで…というところから始まるお話。
そこに、それぞれの事情で図書室に逃げ込んできた美樹や生徒会長の翠子が抱える悩みの解決など色んなことが重なっていくが、手際よく捌かれていく話に引き込まれる。
謎解きにのめり込まずに逡巡しながらも誰かのためになると信じて行動する百瀬や朔太郎の人柄の良さに気持ちよく読むことができ、二人に限らず敵役も含んで登場人物の誰もがひとつの芯を持っているところも、また周りの大人たちの見守り方もいい感じ。
話が進むにつれ序盤に描かれた様々なことが繋がっていくが、高校の伝統行事のあり方を巡って現在と過去がリンクしていく展開に加え、思いがけなくもLGBTやいじめの問題までが絡んでくる筋書きがお見事。
再三『みんなで楽しむためには、みんなが楽しめる環境を整える必要がある』という言葉が登場するが、サラリとそれぞれの人にとっての“正義”とか“自由”ということにも考えさせられる語り口がまた良い。

登場してくる本のどれもに気を惹かれ、巻末のリストが嬉しいが、とりわけ「玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ」という歌集は興味深く、「火星の話」も読んでみたいと思った。
「飛ぶ教室」はBOOKOFFに在庫があったので早速注文した。

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2026年03月03日

Posted by ブクログ

この本、初めて読むのに懐かしい感覚になった。高校生主人公だけど、周りの大人の立ち位置がよくて、これは中高生のときに読んでいてもおもしろかったと思える作品。
第71回青少年読書感想文全国コンクール課題図書高等学校の部「銀河の図書室」の原点の物語って、帯に書いてあるので、高校生ターゲットであるのかもしれないのだけれど。
学校司書の伊吹さんのあれこれが好き。三池満輝央は私の頭の中では、落合陽一さんになっている。(万博のニュース見た後のせい)設定的にもっと若いはずだけど。
高校演劇になっても面白そうな作品かな…。いや、このままがベストか。(高校演劇部出身)等と、いろいろ楽しめた一冊でした。

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2025年11月04日

Posted by ブクログ

青春ミステリーということで、中高生向けなのだろうか、平易な文章で色々な要素を詰め込んだ小説。
10年前に貸し出された図書。突然、発見された図書に挟み込まれた謎の文章。この高校で絶対的に全員実施される土曜日のダンス(土ダン)。この「土ダンをぶっつぶせ」という不穏な内容。誰が何の目的で、ということで高校生男女2人の調査が始まる。ガードされたデータに非合法にアクセスしたり、次々と事実が明らかになる。土ダンは、1週間以内に開催されるので、展開が早い。土ダンを絶対視する体育会系と変革を求める一部の生徒達。これに生徒同士の淡い恋が挟み込まれる。結末はそっちか、と意外なものだったが、色々楽しめた。

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2026年02月24日

Posted by ブクログ

『金曜日の本屋さん』に負けず劣らずの面白さ。
一見、「図書室で起きる爽やかな青春ミステリー」と思わせて、その実、神話や古典の名作、歌集、小説を織り交ぜ物語にフィットさせた贅沢な作品。

物語は十年前に貸し出されたままだった『飛ぶ教室』がなぜ今になって図書室に戻ってきたのか?本に挟まれていた謎のメッセージの真相を探っていくのだが……。でも、それだけではない!著者の隠された仕掛け(裏レイヤー)があって、読めば読むほど「宝探し」のように面白さが増す構成が実に巧みで唸らされてしまう。

タイトルに『はこぶね』とあるように、高校の名前も「神話の方舟」に因んだ学校名。
図書室という「はこぶね」のチケットを持っているのは何者にもなれない『あすなろ』であり、学校の選別から溢れてしまった生徒達。
月曜日から始まる一週間は体育祭という同調圧力「洪水」のカウントダウンで乗り越えるための準備期間。要所要所に登場する本には全て意味があり物語とリンクしているのが面白い。
「皆が楽しむためには皆が楽しめる環境を整える必要がある」この言葉を胸に今と10年前の大きなわんぱく達が奮闘する姿に胸が熱くなる。
そしてラストはキラキラした眩しいほどの青春と嵐を乗り越え新たな世界へと「はこぶね」は導いてくれる。

シリーズ二作目の「銀河の図書室」の切符を手に入れ新たな図書室を読んでみたい。
次はどんな景色と仕掛けがあるか楽しみでたまらない。
名取作品ファンあるあるなんだけど、著者の作品の最大の罪は読みたい本が雪だるま式に増えてしまうこと。
積ん読タワーがまた更新されてしまう。

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2026年01月23日

Posted by ブクログ

10年前に貸し出されたままだった本が突然図書室で見つかったことから始まる物語

ミステリー要素もありながら、この学校で行われる体育祭の伝統企画をより良くするために奔走する青春小説

青春小説やけど、キラキラした恋愛とかはなくて一つの課題に立ち向かうかっこいい物語って感じやった

所々に印象的な言葉があって、学校での人間関係とかいじめに対する感じ方をしっくりくる文章で表されていて身に沁みました

学校生活の中で一つでも没頭したと言えることがあるのはほんとに幸せやと思うし、そういう青春を羨ましいなって気持ちも抱きながら読んでました

ほんとにこの作者は本が好きなんやろうなって感じました。別の作品も読んでみます!

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2026年01月10日

Posted by ブクログ

面白かった!
美男美女ばかりの恋愛ものに飽きた、学園ものの中にミステリー要素も欲しい、なんて人にお勧め。
中高生にピッタリな良い作品。

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2026年01月02日

Posted by ブクログ

個人的に「はこぶね」という言葉になんとなく惹かれる人で、タイトルに「はこぶね」がついてたので読んでみました(笑)


著者である名取佐和子さんの作品は初めてでしたが
とても読みやすかったです。

この本のあらすじは...
代打で1週間だけ図書委員を任された花音は、
図書委員をまかされた初日に「飛ぶ教室」という文庫を掃除しながら見つける。その文庫にはメモ書きもあって、しかも図書室にその文庫はすでに存在してあり、存在するはずのない文庫を見つけてしまった。花音はその文庫がなぜここにあったのかを調べることに...


物語はTHE青春の話。
主人公が代打で図書委員をつとめる1週間に
ギュッと物語が詰まってます。
爽やか青春でありながらも、謎解きもありで
しかもまたそこに色んなキャラがでてきたりで読んでいて楽しかったです。
しかも図書室の話だけあって、実在の本もちゃんと物語に出てきて。最初は架空の本かと思ったけれど、最後にちゃんと書籍の紹介もされていてびっくり!
読みながら「こんなタイトルの本あったら読んでみたいな」と思ったら実在したから、その本の使い方?が上手で脱帽でした。

高校の図書室が舞台なんだけど、同じ高校を舞台にした作品もあるようなので読んでみたいと思います。

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2025年12月18日

Posted by ブクログ

小説に人生を支えられている自分は、本を中心に描かれる作品にどうしても心惹かれる。
それぞれの信念であったり、無自覚の諦めであったり。どのように信念を貫き、諦めずに進んでいくのか。
学生ならではの空気感や人間関係、若さゆえの未熟さや葛藤。眩しい青春には、懐かしさや羨ましさを感じてしまう。そして、主人公と共に謎を解き明かしていくストーリーは非常に面白い。いつの間にか、物語の中に入り込んでしまうことだろう。

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2025年08月22日

Posted by ブクログ

10年ぶりに返却された本の謎を解き明かしていく青春ミステリー。読み終わった後、静かな爽やかさを感じた。とても良かった。
一週間でも成長していく高校生たち、見守りサポートしながら一緒に前へ進んでいく大人たちがとても魅力的でした。


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2025年08月17日

Posted by ブクログ

本から顔をあげた瞬間、物語世界と自分のいる世界とのずれに視界が歪んだ。わりと読書に没入できていたことを、そこではじめて知る。

そうそうと納得してしまう☺️

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2025年08月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

海の見える図書室、なんて素敵なんだろう。
卒業した学校の図書室を訪ねることはもうないだろうな。
今はどうなってるんだろう。

奈良君に『玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ』を、生徒会長に『火星の話』を選んだ本ソムリエは、私には何を選んでくれるだろうか。

サタデー・ナイトを聴くと、細身のジョン・トラボルタを思い出す。


『あすなろ物語』井上靖
『赤毛同盟』 コナン・ドイル(シャーロックホームズ) 
『飛ぶ教室』 エーリッヒ・ケストナー 
『玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ』岡野大嗣と木下龍也
『文化祭オクロック』竹内真
『火星の話』小嶋陽太郎(文庫改題:今夜、きみは火星にもどる)
『ひとさらい』笹井宏之

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2026年02月11日

Posted by ブクログ

ひとり1人が対等な存在である様子に新鮮な印象を受けた いいな野亜高校  軍港のそばという設定には、気付けないものがあるような…

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2025年12月17日

Posted by ブクログ

10年ぶりに「飛ぶ教室」が返却された理由は?体育祭までの一週間を描いた青春ミステリ。同じ高校を舞台にした「銀河の図書室」を先に読みました。こちらの方が少し前の世代なんですね。縁の人達も登場します。青春要素多めで爽やかな読後感でした。

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2025年10月26日

Posted by ブクログ

高校の図書室を舞台としたミステリーのような青春小説ですね。花音と朔太郎を中心として体育祭前の1週間が描かれて、スラスラ、スッキリと読める1冊ですが、花音が朔太郎に惹かれていくのがちと納得できない感が私は残りました。

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2025年10月07日

Posted by ブクログ

青春ものだけど、主人公が青臭すぎずとても好感が持てた。
先生達大人と生徒達の距離感も程よく、心穏やかに読める1冊だった。

作中作の紹介が上手く、思わず本を閉じて「読みたい」に登録した。

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2025年09月15日

Posted by ブクログ

青春でしたね。昔のことが知られるって、あまりいい気がしないけど、知られることで当時の悩みが解決できる仲間がいてよかったです。

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2025年08月31日

Posted by ブクログ

高校の図書室を舞台とした日常ミステリ。

学生ならではの青春や恋愛要素とミステリ要素が濃過ぎないいい塩梅でまとまった小説。

最終盤は結構重たいテーマに向き合うことになるけど、口下手ながらも主人公が投げかけた言葉にジーンときました。

同じ舞台の続き?の小説があるみたいだから是非読みたい。

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2025年08月15日

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