名取佐和子のレビュー一覧
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とある高校の宮沢賢治の著書を読んだり、研究したりする超弱小同好会イーハトー部の新入生勧誘から話が始まる。
イーハトー部は現在2年生が2人、この同好会を作った3年生の風見先輩は昨年の秋から不登校、風見先輩に勧誘されて入った高田ことチカは風見先輩に学校へ来て欲しくてメッセージを送り続けるが返事なし、「ほんとうの幸いは、遠い」と言うメッセージを最後に。
このメッセージが風見先輩の不登校の理由を解く鍵になるのではとチカ達は奔走する。
そこここに宮沢賢治の作品の一節が引用されていて、物語が進んでいく。
高校生たちの成長と大人達の関わり、そして宮沢賢治作品の解説と目いっぱいの内容だが満腹感も無いし、飽きも -
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『金曜日の本屋さん』に負けず劣らずの面白さ。
一見、「図書室で起きる爽やかな青春ミステリー」と思わせて、その実、神話や古典の名作、歌集、小説を織り交ぜ物語にフィットさせた贅沢な作品。
物語は十年前に貸し出されたままだった『飛ぶ教室』がなぜ今になって図書室に戻ってきたのか?本に挟まれていた謎のメッセージの真相を探っていくのだが……。でも、それだけではない!著者の隠された仕掛け(裏レイヤー)があって、読めば読むほど「宝探し」のように面白さが増す構成が実に巧みで唸らされてしまう。
タイトルに『はこぶね』とあるように、高校の名前も「神話の方舟」に因んだ学校名。
図書室という「はこぶね」のチケットを -
Posted by ブクログ
10年前に貸し出されたままだった本が突然図書室で見つかったことから始まる物語
ミステリー要素もありながら、この学校で行われる体育祭の伝統企画をより良くするために奔走する青春小説
青春小説やけど、キラキラした恋愛とかはなくて一つの課題に立ち向かうかっこいい物語って感じやった
所々に印象的な言葉があって、学校での人間関係とかいじめに対する感じ方をしっくりくる文章で表されていて身に沁みました
学校生活の中で一つでも没頭したと言えることがあるのはほんとに幸せやと思うし、そういう青春を羨ましいなって気持ちも抱きながら読んでました
ほんとにこの作者は本が好きなんやろうなって感じました。別の作品も -
Posted by ブクログ
個人的に「はこぶね」という言葉になんとなく惹かれる人で、タイトルに「はこぶね」がついてたので読んでみました(笑)
著者である名取佐和子さんの作品は初めてでしたが
とても読みやすかったです。
この本のあらすじは...
代打で1週間だけ図書委員を任された花音は、
図書委員をまかされた初日に「飛ぶ教室」という文庫を掃除しながら見つける。その文庫にはメモ書きもあって、しかも図書室にその文庫はすでに存在してあり、存在するはずのない文庫を見つけてしまった。花音はその文庫がなぜここにあったのかを調べることに...
物語はTHE青春の話。
主人公が代打で図書委員をつとめる1週間に
ギュッと物語が詰ま -
Posted by ブクログ
名取佐和子さんのハートウォーミングストーリーですね。
自分探しの心温まる物語です。
避暑地の海岸近くに位置する戦前から創業九十年を超えた凧屋旅館を舞台にした、お客さんと若女将の丹家円の交流を描いた短編連作五話。
この凧屋旅館には、数千冊の文庫の書庫があり、文庫旅館としても知られている。円の曾祖父の清の友人の海老澤から譲り受けた歴史のある文庫だ。
ところが円は幼い頃から、本から出てくる香りを強烈に感じる体質で、本を読むことが出来ない。そして、訪れるお客さんからも香りを感じる事が出来る特異体質なのだ。
それぞれの章で、心にうっぷんを抱えた客たちが、円が文庫から選んだ本に寄って、自分回帰を