名取佐和子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ江の島で、食堂と島の猫たちの世話を先祖代々やっていた佐宗家。
猫とお客さんに助けられてつづけてこられた店、だった半分亭は
祖父の庄一郎が常連客の借金を肩代わりしたことで、夜逃げという形で店は終わった。
1915年、島に来ていた遊女だった鶴子と出会ったすみゑ。
1963年、すみゑの娘の、体の弱い筆と当時駐在さんだった庄一郎との馴れ初め。
1988年、筆の娘の、気の強い容子が抱いていた江の島の鬱屈と故郷愛。
2002年、容子の娘の、麻布と夜逃げしたこと。
2017年になって、母となった麻布が再び娘と江の島を訪れたこと。
なんか時代感のあるやつだった。
猫いいよね猫。 -
Posted by ブクログ
内容(「BOOK」データベースより)
江の島に「ねこもりさん」と呼ばれる女たちがいた。それは島の猫の世話をするという、とある食堂の隠れた仕事。1915年のすみゑ、1963年の筆、1988年の溶子、そして2017年の麻布。一家の女たちが、ねこもりとして生きたそれぞれの人生は、新しい命を結び、未来を繋いでいく。
江の島はデートで何度か行きましたが住むには小さな場所ですね。高尾山中腹のお土産街もそうですけど人間関係が濃厚そうです。昔はそういうのしんどかったけど、今となっては結構憧れますね。4代に渡る食堂の物語で、縛られていると思うか守られていると思うかはその人次第でしょうが、僕なら絶対に飛び出して -
Posted by ブクログ
ネタバレ舞台は江の島。
そこで民宿を営む「半分亭」は、代々野良猫の世話をする「ねこもりさん」の仕事を任されていた───
江の島の食堂と猫ちゃん、
想像していたほっこりな世界とはだいぶ違っていました。
一番印象に残ったのは筆の章。
からだは弱くとも、心まではそうならない筆の淡い恋物語がせつなかった。
置かれている時代、場所で、それぞれに精一杯生きた女性たちの友情と約束。
100年かけて返すことができたもの。
長い長い年月を経て、繋がった奇跡。
色々な想いがじわ~っとこみあげてくる物語でした。
猫好きとしては、もっと猫ちゃんがでてきてほしいと思ったりもしましたが、
逆に急所をついて現れる猫ちゃんたち