名取佐和子のレビュー一覧
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この本、初めて読むのに懐かしい感覚になった。高校生主人公だけど、周りの大人の立ち位置がよくて、これは中高生のときに読んでいてもおもしろかったと思える作品。
第71回青少年読書感想文全国コンクール課題図書高等学校の部「銀河の図書室」の原点の物語って、帯に書いてあるので、高校生ターゲットであるのかもしれないのだけれど。
学校司書の伊吹さんのあれこれが好き。三池満輝央は私の頭の中では、落合陽一さんになっている。(万博のニュース見た後のせい)設定的にもっと若いはずだけど。
高校演劇になっても面白そうな作品かな…。いや、このままがベストか。(高校演劇部出身)等と、いろいろ楽しめた一冊でした。 -
Posted by ブクログ
戦前から続く老舗旅館・凧屋。ここには古書ばかりの海老澤文庫があり、若女将が「お客様と同じにおい」を纏った本をお客様に勧める。そんな旅館があれば、泊まりたい。私はどんなにおいがするのだろう?
5つのストーリーからなり、それぞれ1冊ずつ取り上げられている。知っている作家さんばかりだけど、夏目漱石の『こころ』以外は読んだことがない。
1冊目:川端康成『むすめごころ』
恋愛
2冊目:横光利一『春は馬車に乗って』
夫婦
3冊目:志賀直哉『小僧の神様』
親子
4冊目:『藪の中』
学生、先生
5冊目:『こころ』
友
第5話はお客様ではなく、若女将に関わる物語。若女将に様々な本を読んでいた今は亡き曾祖父が大きくかかわってくるのですが、まさかあんな展開になるとは本当に予想外。涙を流しながら読みました。
5話からなるお話なので、テーマもそれぞれにあるけれど、読み終わっての感想は受容と赦し。
『こころ』をもう一度読みたくなりました。 -
Posted by ブクログ
私の理想とも言うべきものが全て兼ね備えている1冊 むちゃくちゃいい本。コンセプトから古書のチョイス、綺麗でまっすぐな文体、時折刺さる表現、ショートストーリー仕立ての展開、はたまた表紙のデザインと全て品があり、間違いない本。
刺さった文章を2つ。
光の射す方へと、お進みください。
豊かな気持ちのおすそ分け
1つ目の文章は個人的に好きなバンドの歌詞の一部でもあったことから、そもそもピンと来た部分はあったかもだけど、日常で出合いやすい言葉でもないから、この出合いと表現に感謝と感嘆を。
2つ目の文章は、読書の醍醐味はまずは自分の心を豊かに出来ることであり、次はそれをおすそ分けすることだと思ってる。
読書は自分の時間を費やすことであり、そこに対価は発生しないけれど、何かしらの影響とおみやげ(気付き)は得られるものであって。それを誰かに共有することで、その人も何かしら気付くかもしれないし、そうじゃないかもしれないし、そのタイミングじゃないかもしれないし。世にあふれる何万、もはや何億とも言える読み物から、1冊を選ぶお手伝い、そしてそれを語り合える時間を過ごすことが出来たら、なんという贅沢な時間だろうか、と思う。