名取佐和子のレビュー一覧
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大和北旅客鉄道波浜線の遺失物保管所、通称なくしもの係には赤髪の職員とペンギンがいる。なくしものを探しに来る人々の物語を4話収録。
飼い猫を亡くした女性が落とし物をする『猫と運命』、男子高校生がオンラインゲーム仲間のために限定アイテムを手に入れようとする『ファンファーレが聞こえる』、マタニティマークを拾った主婦の物語『健やかなるときも、嘘をつくときも』、頑固な男性がペンギンを追いかける『スウィートメモリーズ』。
再読。ペンギンが乗り降りする電車、素敵すぎる。基本的に遺失物保管所にやって来る人々なので物をなくしているのだけれど、目に見えないものも同時になくしている。どの人もなくしものを見つけて前を -
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「ペンギン鉄道なくしもの係」の2冊目。
前作と同様、駅や電車で忘れ物落し物をして、鉄道会社の遺失物保管所を訪れる人たちのお話。
親の離婚届を代わりに出しに行く姉弟、学校の遠足に行かずに自分たちだけで水族館へ行く兄妹、重い病気と闘う女性と彼女を気に掛ける女医。それらの話すべてに気儘に出没するペンギンとモヒカン頭の男が絡む。
いずれも少しうまくいっていない関係が探し物をしている内にわらわらと解きほぐされていく展開は、どうってことないけど結構泣かせる。
最後の話でモヒカン男が主人公になり、ばらばらに見えたそれまでの話が繋がるところも前作同様だが、ここで明かされる秘密にもほっこり。
前作で「ヘアバ -
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飛行機の中で一気読みした。1羽のペンギンがいるとある路線と、そのなくしもの係の青年のお話。
タイトルから勝手に、言葉を話すペンギンが駅員をしているのかと思ったけどそうではなく、ペンギンはただそこにいて、普通の動物として気ままに暮らしているだけ。自分で電車に乗って出かけられる器用さはあるものの、もちろん言葉は話せないし、そこらへんでトイレもしてしまう! でもその自然体さや人間との距離感が心地よくて、「ここに来れば大丈夫」という安心感を与えてくれる感じがする。なくしものを持ち帰るか預けたままにしておくかを選べるという点と、どうしてペンギンがいるのかが最後の章で明かされる点がよかった。 -
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自分探しのハートフルストーリーですね。
四話の短編連作小説です。
電車の中に、何故かペンギンがいる。
乗客は慣れているのか、驚いた様子がないけど?
そんなメルヘンの趣を持つ、心温まる物語です。
ペンギンが何かするのでは無く、ペンギンはペンギンとして飼われていて、電車の中を散歩する。うらやましい鉄道会社の話。鉄道会社の遺失物係が飼育して、遺失物係「なくしもの係」が飼育している。そしてこの「なくしもの係」が物語の舞台になります。
電車の中でなくしものして「なくしもの係」を訪れた乗客と「なくしもの係」のイケメン駅員とペンギンが織り成す、自分探しの物語ですね。
第四話で、この物語の謎が、明らかにさ -
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