蒼月海里のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「今日も魔女として人々の縁を紡ぐ。彼らが人生という迷宮に迷わないように、アリアドネのまねごとをしてやるのだ。」p213
東京の地下迷宮街。そこは望んで踏み入ることは叶わず、突如として人々を招き入れる異様な世界。そして人は言う、地下三層の魔女の店より先には行くなと。
願わずも地下迷宮街にたどり着いた三人の迷い人、彼らのどのような物語がそこで描かれるのだろうか。
感想です。
察しが良い方は本作が短編集だとお気づきになったかと。なんとなく辻村深月さんの『ツナグ』にも似た幻想的な世界における、魔女と迷い人の優しい物語でした。
魔女を含めた個性的なキャラクターの過去にも触れた次回作を望みたいです -
Posted by ブクログ
神保町の古書店を舞台にしたファンタジー小説
古書店の店名は「止まり木」。
店名の由来は記されていないが、
店主亜門がある鳥に例えられていたのもあるから、おそらく休憩する場所という意味だろうか?
この店には縁を失くした者の前にだけ現れる不思議な古書店。
何となくハリー・ポッターの9と4分の3番線のようなイメージかな。
亜門と主人公司が来店した客の失った縁を紡いでいく話。
その報酬が面白い。亜門の趣味でもあるが、その人の○○を本にしてしまう。
自分の場合はどんなものになるのだろうかと好奇心をくすぐられる。
また亜門の正体がファンタジーすぎて二度三度驚かされる。そこまでいくか!と
でも、逆に彼の人