水上悟志のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレこの巻、内容が濃すぎる……めちゃくちゃ面白かった!
第七章ではパラレルワールドの風太=風子が可愛かった。モテそう。急に出現した宇宙人たちの独自の言語も、よく見たらちゃんと解読できて面白かった。この宇宙人たちが風太と鉱子の転生体だったら面白いな。
風太とのデートを楽しむ鉱子も可愛かった。前世を昨日見たと言っていたが、風太と同じタイミングで鉱子も過去生を見てるんだっけ? それとも風太の第七章の話を聞いて気になった鉱子が前世を見に行ったのかな。
ついに全ての始まりのフルトゥナの過去生が描かれた。
フルトゥナは傲慢なやつだったけど、彼も最初は誰かを救いたいという思いから始まったのか……正直憎めない。 -
Posted by ブクログ
ネタバレマンガDX+にて拝読。
フォンの死亡後、神官たち皆殺しにされちゃったのキツすぎる。あの状況でフォンとストナはどうするべきだったんだろう。精霊と話せるっていっても証明が難しいし…
第四章のフロウの過去生では比較的平和だった気がするが、近くにある幸せにフロウが気付くのが遅すぎたな……悲しい。ロカの結末も悲惨だったし鉱子の憎しみが募るのもまぁわかる。フロウがロカの話を信じていたらどうにかなっていたのだろうか?
最後、自分の名前が思い出せなくなるシーンでゾッとした。あんだけ濃密な体験を繰り返したらそりゃそうなる。あと4回も経験したら風太の自我なんて消え去りそうだ。 -
購入済み
デビュー時代から毎号掲載を心待ちにしてた身としては
当時の心境なんかを書いてくれていて非常に興味深い
あとは、さみだれ連載や掛け持ち連載の心境とかね
なんでこの人いつも2本同時に連載しとるんや…って疑問がちょっとあったので面白かった
-
Posted by ブクログ
追加描写を含みつつアニメ最終話を丁寧に漫画化。意外だったのは終わり方そのものはアニメと大きく異なっていない点か
物語の後日談の表現に特徴がある作家さんだと私は思っている為にエピローグ部を膨らませるかと想像していたのだけど、そうはならなかったか
追加要素としてはオカルト研のミニエピソードとアズラバラクラとの決闘だね
アニメではアズラバラクラの強大さがその大きすぎる立体感により強調されていたけど、漫画版ではそれを踏まえつつも宗矢達が体内へ潜った際の描写に拠って補完している形だね
アズラバラクラは個にして完結した強さを持っており、それ故に孤独であると判るようになっている。だからこそ以前より遥かに強くなった宗矢がアズラバラクラに立ち向かう必然性が生まれるわけだ
最初は復讐心によって動き始めた彼の物語。それが地球に居る大勢の人々と関わる中で復讐だけに終わらない人生を手に入れた。そういった人々と関わって強くなった。アズラバラクラによって不幸になり復讐を身に宿すようになった宗矢だから見せられる変化の証
それにしたって、幸せだった事を忘れず憎しみだけを忘れるなんて中々言える言葉じゃないよなぁ……。これを心から言える時点で宗矢はあの頃の子供とは大きく異なるわけだ
アズラバラクラは全てを失ったかもしれない。けど、宗矢達の言葉によって両親に愛されていた時間が有ると思い出すきっかけを得た、その一点で彼は救われたと言えるのかもしれない
戦いが終わった宗矢は生まれ育った星へ。そこに見知った存在は何もない。けれど亡くなったと思っていた星には新たな生命が宿り始めていた。それを知れて、そして自分を成長させてくれた地球の仲間達と再会できた
エピローグとしては短めだけど、彼の人生をハッピーなものとして描く上ではこれ以上無い終わり方だったのかもしれない
ネームを元に作られたアニメを先行で見て、その後に漫画版を味わえた本作。二転三転し展開が進むごとに幾つもの顔を見せたストーリーはなかなか体験できない貴重な想い出を齎してくれたように思える
水上悟志先生の作品の良さを再確認できた良作だったよ -
Posted by ブクログ
収録されているのは主に11話~12話前半まで。だけど、アニメになかったエピソードが幾つか収録されているね
アニメだとカレルレンとラシャヴェラクの決闘が終わってすぐに龍との決戦へ向かってしまったから、前巻収録の37話や今巻の38・39話のような形でその間を繋ぐエピソードが描かれたのは嬉しかったな
アニメを見た時と最も印象が変わったシーンと言えば、遺書のシーンかな
グランドパラディンの中では大人組に類する虎居・紅華・羊谷の三人は決戦に向け、生きて帰られない可能性を考えている
アニメを見た時は単純に決戦の厳しさを強調する表現と受け取っていたような気がするのだけど、43話のワンシーンを見て「ああ、そういう意味か」と腑に落ちたよ
戦場に出る大人として何があっても子供を守る気で居る。その為には命さえも……という事なのか……
物語は遂に最終局面へ。どうやら最終巻でもアニメになかったエピソードが追加されるようで
ヒーローのヒーロー活動が終わった後の描写に定評が自分の中では有る水上先生がこの物語の最後をどのように彩るのか気になるな -
Posted by ブクログ
2巻になっても変わらずに情報量が多い……。その背景にあるのは登場人物の多さだけでなく、世界観設定の緻密さも関係しているのだろうけど
そんな複雑怪奇な世界の中でソルテだけはやっぱりはっきりした存在だね。旅の目的を明確に持ちそれに向かってまっすぐ進み続けている
というか、ソルテは直情的に真っ直ぐ突き進むタイプだけど、生来の賢さも併せ持っている点は特徴的。ルイン隊の荷物持ちから水の霊宝を買う際も恐らくぼったくられている事を理解した上で即「買ったぁ!!」って返しているもんなぁ
まあ、ぼったくりの度合いが激しい点を見抜けなかったのはまだ経験が浅いからなのだろうけど
遂に突入した魔界は予想以上のトンデモ空間でしたな……
魔界とか言うくらいだからモンスターがうじゃうじゃ出現する危険地域かと思いきや、トラップ満載の不思議フィールドだったとは
このような場所では流石に2周目のサレンも役に立つ部分は少ないようで。それでも螺旋回廊のように役立つシーン事態は存在するけども
というか、4人それぞれが自分の得意分野を活かして探索を進めているように思えたね
ブラックの知識は探索を下支えしてくれるし、フィロの力は物理的に4人を守るものに、サレンの経験は未知の現象に対する備えになる
そしてソルテの勇気は踏み出せない足を前に進ませるものになっているね。それが正しいからって暗黒に向かって飛び出せるのは並大抵の勇気じゃない
そういった中で明かされたフィロの過去が壮絶…
死にたがりだけど死ねないってどういう状態かと疑問だったけど、闘神の呪いに依る症状でしたか
たった一回の不運で祖国から命を狙われたフィロ。本人は死を受け入れているのに呪いが死を許してくれない無限地獄
それでも、今のフィロが自分を受け入れてくれるお人好しに出会えたのは本当に良い巡り合わせだったと言えるのだろうね
また、ブラックの過去も明かされたね
サレンがループ設定なのだからこれ以上設定を盛り盛りにしないだろうと思っていたのだけど、ここに来て異世界転生とは……
一人転生者が居るならば、それはブラックだけと限らない。つまり、異なる世界からやってきた者達がこの世界とは異なる知識に基づいて世界を観測した記録だって有るわけで
最後の最後に明かされた驚愕の推測。あれは何を意味するのだろう……? -
Posted by ブクログ
山戸猛によって設けられた無の民と千夜による会議の場
でも、そもそも無の民は打つ手が無くなったから未来の霊的特異点に救いを求めた。こんな会議で新たな救いが見つかるわけがない。でも、こうした状況は漫画的な展開なら、ふとした発言から事態解明の道が見えたりするものだけど……
まさかの八卦猫があっさり看破しますか。確かに八卦猫の見識は誰よりも上だけども(笑)
ただ、八卦猫が提示した真実は到底救いとは言えないもの
これまで運命を良いように使ってきたから本物の自然によって駆逐される。回避するには為すがままに任せなければならない。あまりに残酷な救済の道
真実を知った無の民の対応は二手に分かれたのだけど、救いが有るならそれに従うのも正しいのだろうし、残酷であるなら抗うのもまた正しい
何とも言えない結末になってしまったね……
最終決戦が終わった戦場で描かれるのは戦いの中では触れる余裕が無かった幾つかについて
あのムドがなぁ……。力を求めて暴走を繰り返すような彼が戦いの最中においては自分の役割を優先し、終われば礼節と心を尽くして道錬に感謝を捧げる
本当に彼は彼を導くに相応しい師に出会った事でその生は大きく変わったと言えるのだろうね
そして力を求めて多くの変異を重ねてしまった千夜が選んだのは別離の道だったのだけど、千夜の気持ちなんてお構いなしに拘束する真介に笑ってしまった
一応シリアスな空気だったのに……(笑)
別離の道を選ぼうとした千夜の悩みはどこか無の民の選択に似た部分が有るような気がした
無の民は大いなる力による反動を受け入れて小規模な滅びを迎えるか、受け入れず無限の探求を続けるかという道を迫られた
千夜の前にある道も、変質し続ける力を受け入れて化け物になるまで皆と一緒に居るか、皆に自分が自分でなくなる姿を見せないために身を隠すかというどちらにしても苦しみが存在するもの
でも、無の民と決定的に異なるのはそんな千夜を支えたいと思う者達が沢山居るという点。月湖達が居る限り、千夜が別離の道を選ぶ必要なんて本来ない
だから千夜が本当に立ち向かわなければならないのは別の問題
千夜は誘拐された月湖を救った頃から月湖への好意を自覚していた。それをおくびにも出さなかったのは偏に彼女の父を殺した罪悪感、そしてそれこそが自分が持つバケモノだという恐れが有ったから……
身体も大きくなり様々な経験を積んだ千夜にしてもどうしようもない自身の内に巣食うバケモノ。それを癒やすのもまた月湖の役割であったのは良いね
そして遂に明確な形をとった千夜の本当になりたいもの、「全てを救う者」という在り方が自身にすら救いの手を差し伸べる光景は感動的
千夜が最後に救うべき山戸迅火。千本妖狐と千手の千夜
最終決戦の後の本当の最終決戦が遂に始まったね -
Posted by ブクログ
強大な力を持つ万象王が真の姿を現し、神雲と道錬の戦いは道連の粘り勝ちで決着した。これらによって事態は完全に力強き者が制する状況になった筈だった
なのに、今となってはそこまで強い立ち位置に居るわけではない真介がこの最終決戦において重要な役割を演じているのは面白いし、力を求める千夜に新たな極意を授ける展開は熱いね
そして始まる千夜&ムドVS万象王の戦いはまさしく頂上決戦と呼称するに相応しいもの
一方でその熱い決戦は他の者がどれだけ研鑽を積んでも辿り着けない領域であると感じさせるものであり、これまで千夜とずっと一緒にいた月湖となうにとって千夜との別れを意味してしまうのは寂しいね……
千夜にとっては自分が生きる道を求め、多くを取り戻す為の戦いなのだけど、その為に手にした力が千夜が失うものを明確にしてしまうという……
それでも万象王を倒すためには今一度力を集結させる必要がある
その一つの手段は最終決戦さながらの光景。これまでに倒した闇達が協力し、一つ一つは弱い力でも強大な力に立ち向かっていく展開は素晴らしい。ここに真介や灼岩も加わると成れば尚の事
もう一つは千夜に力を託すこと。その身に多くの闇を住まわせる千夜だから出来る事であり、近くに強大な力を持つ闇が居るなら当然選択肢に上がってくるもの。けれど、千夜にとっては大切な者との別れともなり……。
ここでも千夜は力の為に失うことになってしまう
それを知ったムドが一瞬目を見張るものの、それについては直接に言及せず、力を託された千夜に千夜の為すべき事をさせようとする展開は意外性が有りつつも素直に良いと思える
意外な人物の登場、意外な千の闇達の才能によって趣を変える最終決戦
戦いを遊びに変えたことで生まれた膠着、絶望的な状況を皆が幸せになる光景に繋げられるのだろうか? -
Posted by ブクログ
世直し道中の4人の道が分かたれたのが第3巻。それから本当に色々な事が有って、ようやくその内3人が揃った。
けれど、灼岩を正気に戻す為にはまだ一仕事必要で……という状況で真介は男を見せたね
あの時は灼岩を助けるどころか逆に助けられた。それが今はこうして灼岩を助け出すことが出来た
それに幽界にて終わらない苦しみに苛まれ続ける芍薬と火岩を助けた際の手際がこれまた良いんだよなぁ……
真介の長い旅はこの瞬間のために有ったと言っても過言ではないかもしれないね
また、もう一つの再会としては千夜と月湖が戦場にて顔を合わせたのだけど……
やっぱり千夜の隣が一番相応しいのは月湖なんだな(笑) 出会い頭に千夜を引っ叩くだけに済まず、浮気疑惑のあったせつをしっかりと牽制している(笑)
おまけに千夜と同じように誰も殺さずに全てを救う道を征こうとしている。力が欲しいと言っていた少女が途轍もない成長を見せたものだね
感動的な再会を他所に限界バトルを叩きつけている神雲・道錬ペアだけでなく、蚊帳の外に置かれていたムドも鬱憤を晴らすかの如く大暴れする様は熱いね
そんな激闘に混ざるべく万象王が真の姿を現し、無の民陣営と千夜陣営の戦いにおける有利不利を完璧に崩してしまうのは意外な展開
だからここから描かれるのは無の民の陰謀を止める戦いではなく、目の前にいる強敵に拳を届けるための戦い
昔は立場が有ってもそれを気にせず拳を打ち合わせていた神雲と道錬。それが恋を得た喜び、恋を失った哀しみによって跡形なく変わってしまう様は物悲しい
だとすれば、再び道錬と限界まで拳をぶつけ合えたことは神雲にとってはきっと良いことだったのだろうなぁ……、なんて超絶バトルを見ながら思ってしまった -
Posted by ブクログ
神雲が無の民に攫われ山の神は深手を負った。厄介事は増えて事態はより難しくなった
だから千夜もこれまで通りとは行かない。その『これまで通り』の中に月湖との関係や自己認識も含まれてしまう点は哀しい所…
千夜が数多くの温もりを自分に与えてくれた人達や村を置き去りにして一人寂しく旅立つシーンは胸に来るものが有るね。それだけに恩着せがましい形にせず、千夜に同行したなうには頼もしさを感じてしまうのだけど
千夜を追うようにして旅立つ月湖と真介
特に村から開放された真介のはしゃぐ様ったら無いね。最近の彼は村の纏め役として長老のような風格を醸し出すようになってきただけに迅火達4人で旅をしていた頃のようにはしゃぐ真介の姿は懐かしい
それでもあの頃とは色々違うのだから、あの頃の姿をそのまま取り戻せるわけもなく……
酒に溺れていたのに闇が攫われる話を聞いて空気を一瞬にして強く変える真介には驚き。彼の中では灼岩の件がしこりとして残っているのだと伺えるね
そしてこの巻最大の驚きはムドの変化と成長ですよ
以前のムドといえば、強者であれば誰彼お構いなしに戦いを挑む戦闘狂のような人物だったけど、道錬に師事した影響か道理や縁故を重んじる人物に
というか、ムドと道錬があのような要素で気が合うとは思わなんだ(笑)
迅火の運命も千夜の運命も大きく変わった因縁の場所に集いつつ有る人と闇とそのどちらでもない者達
いよいよ最終決戦の始まりだね -
Posted by ブクログ
アニメ9話終盤から10話+オリジナルエピソードの構成か
これまでのペース配分を考えれば随分ゆっくりだけど、水上先生としては大決戦であるカレルレンとラシャヴェラクの決闘を巻きで描くなんて出来なかったのかな
そして大量のページを使った分、戦闘シーンはかなり迫力あるものになったね
印象的な37話
水上先生は『惑星のさみだれ』の頃から、ヒーローとしての戦いは終わっても日常は続いていく、といった視点を大切に描いてきた作家さんだと思うのだけど、本作では猶予として与えられた龍が起きるまでの時間を宗矢にとって貴重な、暢気な日々は普通の少年として生きることを許してくれるものとなっているね
だからのぞみから告白される時間が生まれ、そして宗矢ものぞみに好きだと言える時間が生まれたのだろうね
ザ・肉無し生活をほんの少し脱して肉っぽい食事にありつけるようになった宗矢の喜びっぷりが凄まじい……
というか、外食でも大豆肉を選んでしまう宗矢は銀子に毒され過ぎていやしないかい(笑) -
Posted by ブクログ
第二部を始めるに当たり敵であった千夜を主人公として扱うために良い措置となった記憶喪失
千夜の記憶が戻ったのは予想外のタイミング。けれど、そのタイミングはもう千夜が千夜として確固たる自分を持てる段階になった瞬間でも有るんだよね
だから記憶を思い出しても以前の千夜のようにならず、真介に救われてからの千夜のままで居られた。そしてあれだけ迷いを抱いていた自分の在り方についても「人である」と認めることが出来た
今の千夜は名実ともに立派な主人公となっているね
自分の中にいる闇達と向き合い続ける千夜
最初は千夜の主張に反発する形で腕試しの形となってしまったけど、自分なりの武の極みを実感できた事で千夜の闇達への向き合い方も変わったね
勝負したい奴とはとことん拳を交え、話したい奴とは膝を突き合わせて……
遂に千夜は自身の中の闇達と主従であり友である関係性を築けたようで
だからあれだけ恐れ本領を発揮することが出来なかったムド相手にも全力の拳をぶつけることが出来る
一番小さな針鐘が「勝ちたい」と口にして千夜の武器として使われる場面は本当に良いね
そうして始まった千夜とムドの戦いは熾烈の一言。圧倒的な実力差が有ると思われた二人の組み合わせは、千夜が人の積み上げてきた武芸の極みを発揮したことで互角となる流れには驚かされる
今回は千夜が少し上回る痛み分けの形に終わったけど、今後この二人は永きに渡ってライバル関係となっていくのだろうと思うに充分な激闘だったね
まあ、その裏で義輝が鬼神の如き剣捌きを見せ付けるのだけど(笑) あれ、どう考えても人が到達して良い領域じゃないよね……
一体誰が義輝を止められるのかと戦々恐々としていた所に現れるのがあの五人組であるというのは予想外にも程がある展開ですよ……
将軍は斃れ、真介はまたもや目の前の人を守れず、千夜は己と月子を取り戻した。そしてたまは迅火へ至る道を見つけたようで
再び局面は大きく変わりそうだ -
Posted by ブクログ
世直し道中の旅はどうしてこんな終わりを迎えてしまったのかと、読み終わった際に思ってしまった。
闇に近づこうとするあまりに力を求めてしまった迅火。その結果が天災のような暴走に至るとは……
この巻で印象的な遣り取りは人と闇の在り方について一定の帰結を得た迅火と真介の選んだ道が異なっていた点か
真介は激闘の中で人と闇を同じであると悟った。だから灼岩に無慈悲なことをしたバリーの死に虚しさを感じもし、霊力改造人間の大本を倒す事を憎しみの終わりと捉えることが出来た
対して迅火は魂の輝きから人と闇が同じであると気付いても、器が違うと自己を変貌させることをやめなかった
その挙げ句があの光景なのだろうね
九尾を操る野禅に勝って研究資料を入手するためには更なる力が必要だった。ここまで真っ当ではない方法で強さを手にしてきた迅火がこの局面においても真っ当ではない方法を選択するのはある意味当然だったのかもしれない
でも、それは本当に自分を壊してしまう禁忌の領域で有った訳で……
人から闇になろうとした迅火が神獣になってしまう結末。たまの言葉は既に遅く、迅火の後悔も既に遅く
遣り切れないままに幕を閉じる第一部。それに続く物語が正体不明の敵として登場した千夜に引き継がれるというのは驚き
本当に何から何までこちらの想定を超えてくるような物語ですよ -
Posted by ブクログ
3つの激闘が描かれる豪華仕様
龍とは戦ってはならない。疑いようのない常識として避けてきた神雲との対決
それを山の神を巻き込む形で訪れた千載一遇の好機。それでも山の神が自分を助けるに相応しいと示すためには神雲との激闘を幾らか自分の力だけで潜り抜けなければならない
以前であれば全く思い浮かばなかったであろうそのイメージを山の神との対話の中で掴んだ迅火にとって、2度続いた奇跡は戦意を高揚させるには充分過ぎたようで
新たな力を元に痛み分けに持ち込んだだけでも類稀な戦果と言えるのだろうね
ただ、その高揚感は腕を一本失った事で留まるものでなかったのは幸か不幸か
また、6本に増えた尾は迅火を強敵と対等に戦わせるに相応しい元手となってしまう。だから馬鹿げた行いである断怪衆総本山への正面からの殴り込みが成立してしまう
それでもその状態の迅火を上回る強さを見せつける道錬はとんでもない相手なのだけれど
短い間に自身を成長させた迅火でも簡単に追いつけない相手。だからこそ必要となってくる奇跡
起こったそれは何とも不気味なものだったね……。迅火が自分の頭をいじった描写はちょっとしたギャグと捉えることも出来なくもないけれど、あの『何か』についてはどう捉えれば良いのだろうね
迅火の殴り込みともたまの世直しとも関係ない所で始まった真介とバリーの対決は色々とスケール感がおかしな事に
悪者退治を通り越して怪獣退治になってませんかね(笑) -
Posted by ブクログ
旅の仲間を喪った事で雰囲気が一変してしまった世直し道中の面々。特に真介の豹変ぶりは見ていられないほど
けれど、その豹変が荒吹を操る何かを掴ませ、そして四獣将の一人である烈深と対等に戦わせるに至るわけなのだけど
元々は虐げられる側である農民の立場を抜け出そうと強い侍を目指した真介
だというのに守りたかった灼岩を守ることは出来ずむしろ斃れる原因となってしまい、20話でも闇から村人を守るつもりが実は村人が闇を利用していたという構図
結局、「おれは何がしたかったんだ?」と自問自答する羽目に陥ったのだけれど、今の危うい心理状況の真介にとっては自分の行動を問い続けるしか無いのだろうね
迅火達の前に現れた山の神は随分と型破りな存在だね
神として格の高さを見せつける雰囲気をこれでもかと放出している。迅火達が為す術なく逃げるしか無かった神雲を掌で転がすようにしておちょくる様はまさしく強者の風格と言った所
そんな彼女が語る幾つもの真実はどれも驚きに満ちたものだったね
断怪衆僧正の野禅の来歴と研究分野、たまの母親であるくずのは、黒月斎との関係、そして……
これまでは曖昧に語られてきただけだった迅火の生まれ
それがこうして語られたことで彼の口から出てきた迅火がずっと抱えてきた苦しみ
それはとても根が深い苦しみであるのだと察せられると同時にこうして口に出さなければ、これまでの自分を、そして今の自分を正しく捉えるなんて出来やしなかったのだろうね
不幸だと辛い日々だったと山の神から言及されたことで反発するように思い浮かぶそうではない記憶。それを理解して「私が不幸ではなかったからだ!!」と訴えてみせた迅火の姿は心に来るね
そして命の輝きが見えたことで理解した「人も闇も同じ存在」という点。これは迅火の人生観を変える出来事になりそうだ -
Posted by ブクログ
1話目からオチまで緻密に組まれたストーリーテリングで定評の水上さんの傑作マンガ。
(あとがき見たらフルトゥナの犯した罪とか諸々決めずに進めてたみたいだけど笑、ラストに向けて進む構成がめちゃくちゃ上手い人、ということです!)
ネットの評価がすげー高いので読んでみました、評価通り素晴らしかった!
"今"の大切さを今の視点と過去の視点から繋げて伝えられる、それでいて説教臭さの無い物語
人は死んだらどうなるんだろう、なんて誰しもが思う漠然とした疑問と、
あの時の辛い記憶は思い出したくない、なんて出しもが抱える過去の記憶とが、
意味のあるモノとして捉えられる、そんな物語
俺が今ここにいるのは遥か昔からのご先祖様の選択の結果であり、俺自信の過去の行いの結果でもある
どれにも悪いことなんてなく、それも引っくるめて今に至る理由なんですよね
文字にすると説教臭いけど、物語は淡々と風太の7つの過去生を見ることでジワジワと伝えられていきます
過去世はどれも見応えあって、火の鳥や藤子F作品を見ているかのような楽しさ、ハラハラドキドキがありました
最後どうなるんだろ?てずっと気になりますが、素晴らしい終わり方です
しかもこれだけ詰まって6巻というコンパクトな構成!
惑星のさみだれより短い!!(俺はスピリットサークル派です笑
てことで是非読んでみて欲しい一作です。
自分の行いや人生に疑問や不安を覚えた時こそ、読んでみると良いんじゃないでしょうか -
Posted by ブクログ
1話目からオチまで緻密に組まれたストーリーテリングで定評の水上さんの傑作マンガ。
(あとがき見たらフルトゥナの犯した罪とか諸々決めずに進めてたみたいだけど笑、ラストに向けて進む構成がめちゃくちゃ上手い人、ということです!)
ネットの評価がすげー高いので読んでみました、評価通り素晴らしかった!
"今"の大切さを今の視点と過去の視点から繋げて伝えられる、それでいて説教臭さの無い物語
人は死んだらどうなるんだろう、なんて誰しもが思う漠然とした疑問と、
あの時の辛い記憶は思い出したくない、なんて出しもが抱える過去の記憶とが、
意味のあるモノとして捉えられる、そんな物語
俺が今ここにいるのは遥か昔からのご先祖様の選択の結果であり、俺自信の過去の行いの結果でもある
どれにも悪いことなんてなく、それも引っくるめて今に至る理由なんですよね
文字にすると説教臭いけど、物語は淡々と風太の7つの過去生を見ることでジワジワと伝えられていきます
過去世はどれも見応えあって、火の鳥や藤子F作品を見ているかのような楽しさ、ハラハラドキドキがありました
最後どうなるんだろ?てずっと気になりますが、素晴らしい終わり方です
しかもこれだけ詰まって6巻というコンパクトな構成!
惑星のさみだれより短い!!(俺はスピリットサークル派です笑
てことで是非読んでみて欲しい一作です。
自分の行いや人生に疑問や不安を覚えた時こそ、読んでみると良いんじゃないでしょうか