水上悟志のレビュー一覧
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ネタバレマンガDX+にて拝読。
フォンの死亡後、神官たち皆殺しにされちゃったのキツすぎる。あの状況でフォンとストナはどうするべきだったんだろう。精霊と話せるっていっても証明が難しいし…
第四章のフロウの過去生では比較的平和だった気がするが、近くにある幸せにフロウが気付くのが遅すぎたな……悲しい。ロカの結末も悲惨だったし鉱子の憎しみが募るのもまぁわかる。フロウがロカの話を信じていたらどうにかなっていたのだろうか?
最後、自分の名前が思い出せなくなるシーンでゾッとした。あんだけ濃密な体験を繰り返したらそりゃそうなる。あと4回も経験したら風太の自我なんて消え去りそうだ。 -
購入済み
デビュー時代から毎号掲載を心待ちにしてた身としては
当時の心境なんかを書いてくれていて非常に興味深い
あとは、さみだれ連載や掛け持ち連載の心境とかね
なんでこの人いつも2本同時に連載しとるんや…って疑問がちょっとあったので面白かった
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Posted by ブクログ
追加描写を含みつつアニメ最終話を丁寧に漫画化。意外だったのは終わり方そのものはアニメと大きく異なっていない点か
物語の後日談の表現に特徴がある作家さんだと私は思っている為にエピローグ部を膨らませるかと想像していたのだけど、そうはならなかったか
追加要素としてはオカルト研のミニエピソードとアズラバラクラとの決闘だね
アニメではアズラバラクラの強大さがその大きすぎる立体感により強調されていたけど、漫画版ではそれを踏まえつつも宗矢達が体内へ潜った際の描写に拠って補完している形だね
アズラバラクラは個にして完結した強さを持っており、それ故に孤独であると判るようになっている。だからこそ以前より遥かに -
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収録されているのは主に11話~12話前半まで。だけど、アニメになかったエピソードが幾つか収録されているね
アニメだとカレルレンとラシャヴェラクの決闘が終わってすぐに龍との決戦へ向かってしまったから、前巻収録の37話や今巻の38・39話のような形でその間を繋ぐエピソードが描かれたのは嬉しかったな
アニメを見た時と最も印象が変わったシーンと言えば、遺書のシーンかな
グランドパラディンの中では大人組に類する虎居・紅華・羊谷の三人は決戦に向け、生きて帰られない可能性を考えている
アニメを見た時は単純に決戦の厳しさを強調する表現と受け取っていたような気がするのだけど、43話のワンシーンを見て「ああ、そ -
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2巻になっても変わらずに情報量が多い……。その背景にあるのは登場人物の多さだけでなく、世界観設定の緻密さも関係しているのだろうけど
そんな複雑怪奇な世界の中でソルテだけはやっぱりはっきりした存在だね。旅の目的を明確に持ちそれに向かってまっすぐ進み続けている
というか、ソルテは直情的に真っ直ぐ突き進むタイプだけど、生来の賢さも併せ持っている点は特徴的。ルイン隊の荷物持ちから水の霊宝を買う際も恐らくぼったくられている事を理解した上で即「買ったぁ!!」って返しているもんなぁ
まあ、ぼったくりの度合いが激しい点を見抜けなかったのはまだ経験が浅いからなのだろうけど
遂に突入した魔界は予想以上のトン -
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山戸猛によって設けられた無の民と千夜による会議の場
でも、そもそも無の民は打つ手が無くなったから未来の霊的特異点に救いを求めた。こんな会議で新たな救いが見つかるわけがない。でも、こうした状況は漫画的な展開なら、ふとした発言から事態解明の道が見えたりするものだけど……
まさかの八卦猫があっさり看破しますか。確かに八卦猫の見識は誰よりも上だけども(笑)
ただ、八卦猫が提示した真実は到底救いとは言えないもの
これまで運命を良いように使ってきたから本物の自然によって駆逐される。回避するには為すがままに任せなければならない。あまりに残酷な救済の道
真実を知った無の民の対応は二手に分かれたのだけど、救い -
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強大な力を持つ万象王が真の姿を現し、神雲と道錬の戦いは道連の粘り勝ちで決着した。これらによって事態は完全に力強き者が制する状況になった筈だった
なのに、今となってはそこまで強い立ち位置に居るわけではない真介がこの最終決戦において重要な役割を演じているのは面白いし、力を求める千夜に新たな極意を授ける展開は熱いね
そして始まる千夜&ムドVS万象王の戦いはまさしく頂上決戦と呼称するに相応しいもの
一方でその熱い決戦は他の者がどれだけ研鑽を積んでも辿り着けない領域であると感じさせるものであり、これまで千夜とずっと一緒にいた月湖となうにとって千夜との別れを意味してしまうのは寂しいね……
千夜にとっては -
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世直し道中の4人の道が分かたれたのが第3巻。それから本当に色々な事が有って、ようやくその内3人が揃った。
けれど、灼岩を正気に戻す為にはまだ一仕事必要で……という状況で真介は男を見せたね
あの時は灼岩を助けるどころか逆に助けられた。それが今はこうして灼岩を助け出すことが出来た
それに幽界にて終わらない苦しみに苛まれ続ける芍薬と火岩を助けた際の手際がこれまた良いんだよなぁ……
真介の長い旅はこの瞬間のために有ったと言っても過言ではないかもしれないね
また、もう一つの再会としては千夜と月湖が戦場にて顔を合わせたのだけど……
やっぱり千夜の隣が一番相応しいのは月湖なんだな(笑) 出会い頭に千夜を引 -
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神雲が無の民に攫われ山の神は深手を負った。厄介事は増えて事態はより難しくなった
だから千夜もこれまで通りとは行かない。その『これまで通り』の中に月湖との関係や自己認識も含まれてしまう点は哀しい所…
千夜が数多くの温もりを自分に与えてくれた人達や村を置き去りにして一人寂しく旅立つシーンは胸に来るものが有るね。それだけに恩着せがましい形にせず、千夜に同行したなうには頼もしさを感じてしまうのだけど
千夜を追うようにして旅立つ月湖と真介
特に村から開放された真介のはしゃぐ様ったら無いね。最近の彼は村の纏め役として長老のような風格を醸し出すようになってきただけに迅火達4人で旅をしていた頃のようにはしゃ -
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アニメ9話終盤から10話+オリジナルエピソードの構成か
これまでのペース配分を考えれば随分ゆっくりだけど、水上先生としては大決戦であるカレルレンとラシャヴェラクの決闘を巻きで描くなんて出来なかったのかな
そして大量のページを使った分、戦闘シーンはかなり迫力あるものになったね
印象的な37話
水上先生は『惑星のさみだれ』の頃から、ヒーローとしての戦いは終わっても日常は続いていく、といった視点を大切に描いてきた作家さんだと思うのだけど、本作では猶予として与えられた龍が起きるまでの時間を宗矢にとって貴重な、暢気な日々は普通の少年として生きることを許してくれるものとなっているね
だからのぞみから告 -
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第二部を始めるに当たり敵であった千夜を主人公として扱うために良い措置となった記憶喪失
千夜の記憶が戻ったのは予想外のタイミング。けれど、そのタイミングはもう千夜が千夜として確固たる自分を持てる段階になった瞬間でも有るんだよね
だから記憶を思い出しても以前の千夜のようにならず、真介に救われてからの千夜のままで居られた。そしてあれだけ迷いを抱いていた自分の在り方についても「人である」と認めることが出来た
今の千夜は名実ともに立派な主人公となっているね
自分の中にいる闇達と向き合い続ける千夜
最初は千夜の主張に反発する形で腕試しの形となってしまったけど、自分なりの武の極みを実感できた事で千夜の闇 -
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世直し道中の旅はどうしてこんな終わりを迎えてしまったのかと、読み終わった際に思ってしまった。
闇に近づこうとするあまりに力を求めてしまった迅火。その結果が天災のような暴走に至るとは……
この巻で印象的な遣り取りは人と闇の在り方について一定の帰結を得た迅火と真介の選んだ道が異なっていた点か
真介は激闘の中で人と闇を同じであると悟った。だから灼岩に無慈悲なことをしたバリーの死に虚しさを感じもし、霊力改造人間の大本を倒す事を憎しみの終わりと捉えることが出来た
対して迅火は魂の輝きから人と闇が同じであると気付いても、器が違うと自己を変貌させることをやめなかった
その挙げ句があの光景なのだろうね
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3つの激闘が描かれる豪華仕様
龍とは戦ってはならない。疑いようのない常識として避けてきた神雲との対決
それを山の神を巻き込む形で訪れた千載一遇の好機。それでも山の神が自分を助けるに相応しいと示すためには神雲との激闘を幾らか自分の力だけで潜り抜けなければならない
以前であれば全く思い浮かばなかったであろうそのイメージを山の神との対話の中で掴んだ迅火にとって、2度続いた奇跡は戦意を高揚させるには充分過ぎたようで
新たな力を元に痛み分けに持ち込んだだけでも類稀な戦果と言えるのだろうね
ただ、その高揚感は腕を一本失った事で留まるものでなかったのは幸か不幸か
また、6本に増えた尾は迅火を強敵と対等 -
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旅の仲間を喪った事で雰囲気が一変してしまった世直し道中の面々。特に真介の豹変ぶりは見ていられないほど
けれど、その豹変が荒吹を操る何かを掴ませ、そして四獣将の一人である烈深と対等に戦わせるに至るわけなのだけど
元々は虐げられる側である農民の立場を抜け出そうと強い侍を目指した真介
だというのに守りたかった灼岩を守ることは出来ずむしろ斃れる原因となってしまい、20話でも闇から村人を守るつもりが実は村人が闇を利用していたという構図
結局、「おれは何がしたかったんだ?」と自問自答する羽目に陥ったのだけれど、今の危うい心理状況の真介にとっては自分の行動を問い続けるしか無いのだろうね
迅火達の前に現 -
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1話目からオチまで緻密に組まれたストーリーテリングで定評の水上さんの傑作マンガ。
(あとがき見たらフルトゥナの犯した罪とか諸々決めずに進めてたみたいだけど笑、ラストに向けて進む構成がめちゃくちゃ上手い人、ということです!)
ネットの評価がすげー高いので読んでみました、評価通り素晴らしかった!
"今"の大切さを今の視点と過去の視点から繋げて伝えられる、それでいて説教臭さの無い物語
人は死んだらどうなるんだろう、なんて誰しもが思う漠然とした疑問と、
あの時の辛い記憶は思い出したくない、なんて出しもが抱える過去の記憶とが、
意味のあるモノとして捉えられる、そんな物語
俺 -
Posted by ブクログ
1話目からオチまで緻密に組まれたストーリーテリングで定評の水上さんの傑作マンガ。
(あとがき見たらフルトゥナの犯した罪とか諸々決めずに進めてたみたいだけど笑、ラストに向けて進む構成がめちゃくちゃ上手い人、ということです!)
ネットの評価がすげー高いので読んでみました、評価通り素晴らしかった!
"今"の大切さを今の視点と過去の視点から繋げて伝えられる、それでいて説教臭さの無い物語
人は死んだらどうなるんだろう、なんて誰しもが思う漠然とした疑問と、
あの時の辛い記憶は思い出したくない、なんて出しもが抱える過去の記憶とが、
意味のあるモノとして捉えられる、そんな物語
俺 -
Posted by ブクログ
「妖精合体!!魔法相転移魔女化!!」
「歪曲現実場だ!!いつの間にか魔法汚染地帯に入っちまってる!!」
「この旅は二週目!お前らと出会ったばっかのところまで時間を巻き戻されたんだ!」
「おれは魔界で死者の国を探して父さんと母さんに会うんだ!」
という水上悟志の新作不定期連載ファンタジー。
奴隷商人に売られた孤児のソルテが仲間とともに魔界の奥地を目指して旅するお話。
魔法が悪夢みたいな整合性の無い感じなのとか、魔法にかかわっただけで街ごと焼却処分みたいな禁忌になってる系の設定好きです。
プロローグがすべて終わった後にソルテが語る物語の形式なのも、タイトルコールが最終ページなのもすごく好きです -
購入済み
マンガもちゃんと面白い
アニメを何度も観て次の展開もわかっているのに読んでいて楽しくてしょうがない
マンガとしてどう表現したらいいのか考えて作られているから読み応えがあるのだろう
特に見開きの使い方が洗練されている巻でした。またアニメが観たくなった