水上悟志のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
作品内に、読み手を引き摺り込む腕力が単純にズバ抜けて高い
閉じたのと同時に、「呼吸」って動作を思い出して、いきなり息苦しさが襲ってくる、と言っても過言じゃない
電車内で読むのには向かない、お勧めできない、最高質の漫画。間違いなく、乗り過ごす・・・私は実際に乗り過ごした
なので、漫画を読む能力をとことん鍛えたい人は、これを読むべき
この漫画が持ってる腕力に耐えきれるようになれば、大抵の漫画に引っ張り込まれ過ぎずに、頭をクールにしたままで感情移入が可能になる気がする
ただ、偉そうに語ってはみたが、私は3回目を読み終えてもまだ、疲労感が襲ってくる
個人的に、この『スピリット・サークル』を好きな理由に、アクションシーンがある。攻撃が最たる例だが、キャラの一挙手一投足、ただ歩いたりするだけでも機敏さがあり、活き活きと動いているのが素人目にも判りやすい
また、この巻では、風太の過去生である方太朗と、鉱子の過去生たる岩菜が刃を交えるシーンがあるのだが、これがまた、胸躍る
語弊があるかもしれないが、この激しい純粋な感情が剥き出しにならなければ出ない血生臭さは、水上先生にしか出せないように思える。その点こそ、水上先生らしさ、とも言いたい。少年漫画のように、正義と悪がきっちり判別しやすいようになっている訳でもないから、どっちにも親近感が湧かないし、逆に、どっちかを謗る気も起きない。異なる信念は、ただぶつかるしかない、「憎しみは何も実らせない」なんて名言すら薄っぺらく感じさせるほどのリアリティがある、そこに私は惹かれる
風太は見る度に、中学生の青い心が受け止めるには重い『過去生』に自分を失いそうになり、私たち読み手は読む都度、作品に引っ張られ過ぎて自分の存在感が強制的に薄くされそうになる
ホントに、凄い漫画だ。もしかすると、前作の『惑星のさみだれ』を超えてしまうかも知れない -
Posted by ブクログ
前作の『惑星のさみだれ』を比較対象にするのは少し、ズレを感じるものの、やはり、作品のヘヴィーさでは、この『スピリットサークル』は勝っている
どこがどう勝っているのか、それは自分でも説明できない。直感的に、そう感じさせる作品だ、とは断言できるのだが・・・・・・申し訳ないです、水上先生
輪廻転生や過去生をテーマにしているからなのか、とは何となく思うのだが、微妙に違う感じもして、モヤモヤ感がある。ただ、そのモヤモヤ感は読み返すと、パッと晴れ渡る
それは、画やストーリー、世界観、キャラ設定を丸々、を含めた作品としての質が高い証拠だろう
前作が動きの烈しいバトルを前面に押し出している印象が割りと強かったからか、主人公・風太の己の過去生を見る度に味わう感情や感覚が齎す、精神的な成長は逆に引き込まれる
また、前作同様に、読み手に、そう簡単には読みきらせない伏線も、プロの技で張り巡らし出しており、読み手を更にワクワクさせてくれる
あと、個人的に水上先生の作品のどこが好きかと言うと、先にも挙げた烈しいバトルもそうなのだが、やはり、感情表現。笑う時は笑って、泣く時は泣いて、絶望感も安堵感もハッキリと顔に出している、そこが好きです