簑輪諒のレビュー一覧

  • うつろ屋軍師

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    丹羽長秀、丹羽長重に仕えた軍師江口正吉。
    あまり、歴史の表舞台には登場してこないが、丹羽長秀亡き後、石高を減らされるも、そのまま丹羽長重に仕え、丹羽家を支え続けた。関ヶ原にて西軍に属し、一度は断絶した丹羽家が、再び大名となり、幕末まで続いたのも、江口正吉あっての事であろう。
    見事な生き様、素晴らしい。

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    2019年10月25日
  • くせものの譜

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    義を信念とし武勇を誇った多くの武将に仕えるも悉く負け続ける曲者御宿勘兵衛が主人公

    武田が滅び信長亡き後、御宿勘兵衛が仕える依田信蕃は、信州の真田昌幸と共の尚も天下取りの野望を胸に北条と徳川の狭間で信州固めの為、岩尾城に立て籠もる大井行吉を攻める。しかし真田昌幸がその信蕃の裏をかき大井に授けた罠に嵌って死す。

    その後勘兵衛は、信長亡き後越中富山城に篭り前田利家、上杉景勝の狭間で反秀吉派として武勇を誇る佐々成政に使えるも成政は、反秀吉派の織田信雄、徳川家康が秀吉に降る事からさらさら超え(冬の立山連山超え)をし説得に出るも説得成らず。然し秀吉10万軍を越中まで出陣させ、城内1万で迎え撃ち善戦するも織田信雄が降参交渉に現れ最後は降る。

    その後北条の軍師で秀吉の討伐軍10万と対峙するも小田原城内には居ず、一時一世を風靡した坂東(関東)武者野本将軍の孫の野本右近の篭る岩付城で秀吉軍の背後を突く戦術を説くも受け入れられず内通者の噂も流す。然し籠城戦となり北条は敗北。

    次に越中の佐々成政の後地を治める結城秀康に家老の1人として仕える。秀康は家康の子でありながら出目が悪いと言う事で家康に嫌われ秀吉の人質等に出ていた苦労人で懐が深く多くの武者を登用しそこには、勘兵衛他家老の中に本多富正、久世但馬ら11人が居る。その家老の1人今村掃部の陰謀で秀康亡き後家督を継承した忠直が丸め込まれ武勇を誇る久世が討伐され一番家老の本多は悔いる。その後、この問題が江戸の伝わり家康らに呼び出された本多、今村が家康の裁定が下され、本多の失脚を信じてた今村が逆に越中から追い出される。その裁定には勘兵衛の知恵が図られる。その後、勘兵衛は忠直に見切りをつけて大阪に移る。

    関ヶ原後の大阪の陣で真田幸村らと家康との戦いに挑むも最後は古巣の越前軍と戦いに敗れ厄神と言われ戦国時代を主家を変え渡り歩いた御宿勘兵衛は死す。

    戦国時代の常である昨日の味方は今日の敵を自で全うし生き抜いた姿は、面白かった。

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    2019年06月28日
  • くせものの譜

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    日ノ本一の兵と称された真田幸村の英雄の影で、自分の信ずる武将としての意地を貫き、生き抜いた漢達。
    御宿勘兵衛、久世但馬、野本右近、本多富正―達。
    主家が次々滅亡する縁起の悪さから「厄勘兵衛」と嫌われた御宿勘兵衛の生き様がグッときます。

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    2019年06月08日
  • 殿さま狸

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    豊臣、徳川の時代を生きた安房守蜂須賀家の話。
    秀吉の信頼が厚い偉大な父を持ち、でも急に難治の国である阿波を任され、関ヶ原の戦いが起こり、徳川の世になっていく、その急流の中でもがきながらも元来の川並衆たる矜持を持ちつつ阿波国を守っていく。
    要所要所がきちんとおもしろく、展開もスピーディーで飽きない内容だった。
    有名じゃない人たちの話は初めてなのでおもしろい。

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    2019年06月07日
  • 殿さま狸

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    蜂須賀小六の嫡男、阿波徳島藩の初代となった家政の一代記。戦いにおける活躍に目を当てられやすい歴史小説の中で、主人公である家政の人柄や成長にスポットライトが当てられている作品。「主は家臣や領民を守る為に考え続けることを怠ってはいけない」、「仕えられて当然の主なんていない」、「上に立つものは常に問われ続けなければならない」など日本にまだまだ残る年功序列組織における管理職には是非一度読み、マネジメントに活かしてもらいたい。

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    2019年06月02日
  • 決戦!設楽原 武田軍vs.織田・徳川軍

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    一つの戦いを多方面からの目線で描く短編集で読み易い決戦シリーズ、今回は武田勝頼vs徳川家康&織田信長連合軍との設楽原の戦いで世に言われる長篠の戦いを描く。長篠の戦いで戦国一の武田軍が敗れ滅亡する事は知れているがその詳細はこの小説で良く理解出来面白く読めた。信玄亡き後親方として跡を継いだ諏訪家の血を引く四男勝頼、名だたる武将の上に立ち実績を積み上げたい葛藤で徳川攻めに活路を見出そうとする。長篠城を囲み戦略上有利な持久戦で徳川勢を待ち受ける戦略を説く重鎮の武将に対し、徳川&織田連合軍が陣を張る設楽原への交戦に出ると決めた勝頼。対し織田は設楽原で3,000丁の鉄砲を手に入れ待ち受ける、又長篠城の背後に別起動軍を回し戦略上有利に引き込む戦略で待ち受ける。其々の目線、勝頼の状況からの戦略判断からこの戦いを眺めると勝負の行方は明らか。その戦いの中で戦国一と名高い武田軍の重鎮武将(内藤・馬場・山県)の親方勝頼を生かして負けて死す戦いぶりは死して名を残す。

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    2019年02月27日
  • 決戦!設楽原 武田軍vs.織田・徳川軍

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    佐藤巖太郎さんの勝頼が良かった。文章もスッキリとしていて、読みやすい。

    赤神諒さんの、真田昌輝の「表裏比興」っぷりも良い。二度読むと、伏線の張り方が秀逸なのもより分かる。

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    2019年02月03日
  • 決戦!設楽原 武田軍vs.織田・徳川軍

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    表紙の煽り文句にまず突っ込みたくなる。鉄砲が空を飛びってなんだよ、銃弾ならわかるが(笑)
    淵瀬のなんとかと表裏卑怯の者が良かった。

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    2019年01月18日
  • 最低の軍師

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    最低の軍師というタイトルに惹かれて手に取りました。
    舞台は上杉輝虎の関東出兵(臼井城の戦い)。
    数的不利の中上杉軍を退けた謎の易者(当時の軍師は易者=易を立てる人)。
    奇抜な戦で大軍を退け勝利したにも関わらず、なぜ最低の軍師と呼ばれるのか?!

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    2018年05月15日
  • くせものの譜

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    武田信玄の孫と噂される武辺者御宿勘兵衛が主役になり脇役になり,本能寺の変から大坂夏の陣まで5つの戦国アンソロジーで綴られる.越前藩主結城秀康の治世など歴史物にあまり出てこない話や独特の武士感などが描かれ興味深い.常に滅びる側に立っているところなどやっぱり男心をくすぐる.

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    2016年12月16日
  • くせものの譜

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    武田信玄の孫という噂のある御宿勘兵衛,厄神の二つ名を持ち,結果的に仕える主家を滅ぼしていく5編の連作短編.越前家結城秀康とのあれこれ顛末を描いた「くせものの譜」が良かった.

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    2016年12月13日
  • くせものの譜

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    「厄神」と呼ばれながら、数多の主君を渡り歩いた戦国武将・御宿勘兵衛と、彼に関わるくせもの揃いの武将たちの物語。

    「厄神」の異名を持っているだけに、結果として負け戦ばかりとなっていたが、常に一本筋の通った勘兵衛らの生き様は格好良く、非常に清々しいものであった。大坂冬の陣・夏の陣と言えばやはり真田幸村だが、その陰に隠れてこんな魅力的な武将がいたなんて。「うつろ屋軍師」に始まり、今作でも、今まで知らなかった新たな武将の生き様を楽しむことが出来た。

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    2016年10月18日
  • くせものの譜

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    魅せられました。御宿勘兵衛!

    章を重ねるごとに、引き込まれていきまして。
    どんどんと、知りたくなりましたぁ。

    NHK真田丸
    登場するのかしら?

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    2016年06月25日
  • うつろ屋軍師

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    戦国時代の大名、丹羽長秀とその子長重の2代に渡って仕えた家臣・江口正吉。「うつろ屋」と呼ばれ、空論で理想を描くばかりだが、その空論を貫き通すことで、滅封させられた丹羽家を再興させる。

    誰もが謀略に謀略を重ねる戦国の世の中で、実に爽やかな生き方をする御仁たちの生き様を読むことができた。恩を仇で返すような豊臣秀吉の仕打ちに対し、主人公の正吉は無論のこと、長秀・長重親子の清廉過ぎる姿には大いに惹きつけられた。空論や理想を貫き通した結果、一時は滅亡にまで追いやられた丹羽家であっても、その後、復活できたのはやはりそれらを貫き通したから。老獪な秀吉、家康を相手に見事としか言いようがない。堕ちるところまで堕ちた時点から、どんな大逆転を仕掛けてくるか、最後までワクワクしながら読めた。

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    2016年04月03日
  • うつろ屋軍師

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    面白かった。読んでて、わくわくした。
    箕輪さんの著書は「殿さま狸」を一冊目に読んで、すごく退屈した。でも、これ、わくわくした。

    丹羽長秀は、秀吉への臣従を拒んで、癌を引きづり出しての死亡のイメージが強かったけど、この本の中の長秀は穏やかで、勇気に溢れる頼れる上司。
    そして、息子の長重も魅力的。
    それに、親子二代にわたり、軍師のような役割を果たす主人公の江口も、忠心に満ちた男気のある感じがすがすがしい。

    一気に読めました。ハッピーエンドとは言えない結末を、暗くなく描いていているところが、私は好きでした。

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    2015年12月20日
  • 殿さま狸

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    この時代っぽくない単語が多くて少々興を削がれるものの、あちこちの言い回しに妙に色気を感じるので相殺して★4つ。

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    2015年05月08日
  • うつろ屋軍師

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    歴史モノ、特に戦国モノはあんまり読まないのだけど、本屋さんでの出会い。
    本が私を呼んでいた?
    面白かったです。

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    2014年11月29日
  • うつろ屋軍師

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    秀吉を支持した長秀には"理(ことわり)" "義" "矜持" "覚悟"そして少しの"後悔"があった。
    継いだ長重は分をわきまえた上で“技能”という武器と、素直に声を聞く“度量”を持っていた。


    「槍働きだけが戦じゃない」
    二人に仕えた家老江口正吉は生来計り知れない“空論”を備えていた。
    長秀から託されたのは“武辺の意地”だと思う。
    長重から与えられたのは“主従を越えた信頼”。
    どちらが欠けても再興は成らないと解っていた。


    軽いタッチと小気味良いテンポで描いた戦国末期の大逆転ドラマ。
    文章の根底には熱い血潮が流れてた。
    そこに痺れた。

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    2014年09月18日
  • でれすけ 常陸の鬼・佐竹義重

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    茨城県に引っ越して来たと言う事もあり、常陸の国に縁のある佐竹氏の物語を読んで見ました。
    色々思うところはありましたが、やはり最後の最後まで意地を曲げずに幕末まで戦い続けた、西国の二家とは違い、残念ながら出羽へ国替えになってしまいました。
    (先祖の国へ戻ったと言うべきか)
    何はともあれ、そこから明治維新まで家を残したのは、坂東武士の意地だったのでしょうか。
    戦国時代を生き抜いた親子の物語でした。

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    2026年08月22日
  • でれすけ 常陸の鬼・佐竹義重

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    名門であるが故の、歴史の転換期にどのように身を振るのかについての悩みがありありと描かれており、とても興味深い作品だった。

    合戦の描写自体は少なかったが、テンポよく話が進んでおり、読みやすい内容だった。

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    2026年05月02日