【感想・ネタバレ】最低の軍師のレビュー

あらすじ

永禄八年、上杉輝虎(謙信)が義を掲げ、下総国臼井城に侵攻を開始した。総勢一万五千といわれる上杉軍に対し、臼井の兵は二千ほど。後ろ盾となる北条家からの援軍は、わずか二百五十余であった。抗戦か降伏か、紛糾する城内をまとめるため、北条の武将松田孫太郎は道端の易者を軍師に仕立てた。白井浄三である。ところが、浄三は想像を絶する奇策を次々と画策し…。 歴史小説界に超彗星現る!

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Posted by ブクログ

臼井城攻防の数ヶ月を描いた作品。上杉謙信が義を掲げて臼井城に迫る。北条方の援軍としてやる気に燃える松田孫太郎、必ずしも北条に忠誠を誓っている訳では無くしたたかに生きる原胤貞、そして道端の易者だった白井浄三が籠城側の軍師に仕立て上げられる。浄三の過去と河田長親との繋がり。映画を読んでいる様な展開。

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2022年11月26日

Posted by ブクログ

直前に佐倉城や臼井城に行くプランを練ってたのだが、この本を読んだのは完全に偶然。
断片だけ明らかになっている臼井城の戦いを、ここまで膨らませて、いかにもあり得そうなストーリーにしたのは凄い。一気に読み切った。

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2021年07月30日

購入済み

面白い!

白井浄三という得体の知れない軍師の奇想天外な策謀の数々が描かれており、最終章でタイトルの如く浄三が最低の軍師であるされた理由が語られる。非常に良く出来た面白い作品であった。

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2020年05月04日

Posted by ブクログ

真直ぐな性格、「武士らしさ」を追い求めるかのような孫太郎…“裏”ばかりを歩んで来たかのような、素性のよく判らない、胡散臭い感さえする浄三…このコンビが動かす、圧倒的な大軍を迎え撃つことになった小さな城の状況…非常に面白い!
“正統派”的な、如何にも「時代モノの主要人物」と言うのか、「ヒーロー然とした」という感の若き荒武者の孫太郎が居て、年長の補佐役を従えていて、やややり悪い臼井城関係者が色々居て、城下の村で領民に敬愛される神社の娘が居て、そこに「屈折している」とか「何やら不思議で胡散臭い」という“アンチヒーロー”的な浄三が関わって行く。そして孫太郎も浄三も互いに「少し変わった?」というような経験をして行くことになる訳だが、こういう辺りが「エンターテインメント」として素晴らしい。
どういうように視ても不利な小さな城の勢が大軍と勇戦するというのが痛快なのだが…作中で語られる浄三の悲惨な生い立ちや、彼が視た現実や理想や、その他色々なことが「戦国時代、乱世に仮託された現代」とも見えて来るような…何か深い余韻も残る。

これは秀逸な作品だ!

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2019年09月20日

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史実をベースにした物語!
まるっきりのフィクションかと思ったら、実際にあった「臼井城の戦い」をベースにした物語でした。
この軍師は実在の人だったのね。びっくり!
エンターテイメントとしてとても楽しめました。映画のシナリオのような物語!

永禄八年に上杉輝虎(謙信)が1万5千の兵を率いて臼井城へ侵攻開始!
臼井の兵は2千、さらに北条の援軍は250。
その援軍を率いるのが松田孫太郎
その軍師はひょんなことから知り合った易者の白井浄三!

城主の原胤貞含め、城内の家臣たちは北条からの援軍はどちらかというと迷惑..
そんな城内をまとめ上げ、闘うことができるのか?

浄三の過去が語られ、さらに謙信側の軍師との関係が明らかに..

城を守り切れるのか?

という展開です。
それぞれのキャラがたっていて面白いのですが、やはり、楽しめたのは白井浄三!

繰り出した策は面白いものもありますが、最後の策はしっかりしたものでした。
自らの強みを活かした策です!

ググってみると、実際の「臼井城の戦い」ではこの物語で語られる内容がいくつか含まれていますが(当然ですが)、史実側に描かれている浄三と本作で語られる浄三のギャップが楽しめます。

もちろん、本作で語られる浄三の方が好きです(笑)

楽しめました。

時代小説ながらとても読みやすく、お勧めです

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2025年06月08日

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初めて読んだ箕輪諒先生の作品です。
タイトルが気に入って購入しました。

この作品から、箕輪諒ワールドに引き込まれました。

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2024年01月16日

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一般的に著名な軍師のように、冷静沈着といったタイプではないが、うちに秘めた熱さを感じる人物で、非常に新鮮だった。
また、やや予想もしなかった結末も、とても興味深かった。

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2021年02月19日

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地元の城が舞台の小説だからと、父が貸してくれました。
なるほどよく知っている地名が次々登場し、地元の歴史の一部を知ることが出来てうれしい気持ちになりました。

室町幕府末期、北条対上杉の覇権争いが続く中で行われた一地方の小さな戦について描いた作品です。
一介の城主でしかない原胤貞は北条側につきながら本心から北条に傾倒しているわけではなく、領主ならではの立場とこだわり故であることや、城下の農民との折衝を通して農民側にもしたたかさ・逞しさがあることが垣間見えたことなど、有名な武将同士が戦う大きな戦では味わえない些細な物語の集まりが実は時代を変えているのかもしれない、と思わされる作品でした。
また、「義」で有名な上杉謙信の別の側面から見た彼の印象がリアルでそれも面白かったです。

歴史小説家の中では若手なんですかね?初めての著者さんでしたが、他の作品も読んでみたくなりました。のぼうの城よりずっといい!

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2020年01月15日

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最低の軍師というタイトルに惹かれて手に取りました。
舞台は上杉輝虎の関東出兵(臼井城の戦い)。
数的不利の中上杉軍を退けた謎の易者(当時の軍師は易者=易を立てる人)。
奇抜な戦で大軍を退け勝利したにも関わらず、なぜ最低の軍師と呼ばれるのか?!

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2018年05月15日

購入済み

臼井城に実際に訪れたが

どうしても謙信がこのような城を落とせなかったのか、納得できなかった。
その答えを期待してほぼ一気読みして、なるほどと思わせられた内容で歴史小説としてかなり面白かった。事実は小説よりも奇なりというが、果たして筆者が描いたストーリーと真実がどこまで重なりあうのか自分なりに考えるのも楽しみ始めている。

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2024年11月27日

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幻の軍師、白井入道浄三の臼井城の攻城戦を描く。謎多き浄三を足利義輝に結びつけて、魅力一杯に表現している。非常に面白い。

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2019年11月15日

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内容(「BOOK」データベースより)

永禄八年、上杉輝虎(謙信)が義を掲げ、下総国臼井城に侵攻を開始した。総勢一万五千といわれる上杉軍に対し、臼井の兵は二千ほど。後ろ盾となる北条家からの援軍は、わずか二百五十余であった。抗戦か降伏か、紛糾する城内をまとめるため、北条の武将松田孫太郎は道端の易者を軍師に仕立てた。白井浄三である。ところが、浄三は想像を絶する奇策を次々と画策し…。

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2019年08月14日

Posted by ブクログ

歴史小説だが、知っている史実は上杉と北条が関東の覇権を争っていたというだけで実際の戦いなどは全く知らない。有名な武将も上杉輝虎しか出てこないのでストーリー展開は読めない。
臼井城の攻防戦がメインストーリーであるが、城下の農民との折衝なども描かれていてリアル。
軍師の白井浄三は実在の人物ではあるらしいが、フィクションがかなり入っているようでマイナーな人物に肉付していくのは作者の想像力であり面白さがある。

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2018年09月12日

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