里中満智子のレビュー一覧
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人間を愛してしまった神たちは自分たちの我がままから学んだ。
月の神セレネは人間である羊飼いのエンデュミオンに恋した。だけど、人間は年老いてあっというまに美しさを失って、自分が虚しくなることが分かっていた。セレネはエンデュミオンが美しさと若さを失わないようにゼウスに頼んだ。するとゼウスはエンデュミオンの老化を防ぐため、彼を眠らせ続けた。エンデュミオンは美しさと若さを保ったままだが眠り続けたので、セレネは会話も出来ず、喜びを分かち合うことも出来ない。虚しい。
曙の神、エオスは人間の男、ティトノスに恋し、ゼウスに頼んで、ティトノスに永遠の命を与えてもらった。が、しかしここに誤算があった。“永遠の命”は約束されたが“不老”は約束されなかったのだ。ティトノスはよぼよぼになり、干からびてしまったが、永遠に“死”は来ず、エオスにも忘れられたようだ。神は身勝手。
アポロンも人間の女性、シビュレに恋し、彼女の手に一握りの砂を握らせ、「この砂粒の数だけの年齢を与えよう」と約束したが……。やっぱり、“長生き”しか与えなかったため、残酷なことに。
「恋は理性じゃないから仕方ない」と神は悟ったみたいだが、ギリシアの神々に理性ってあるのかな?
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ガイア(大地)が自ら産み出したウラノス(天空)と交わり、ティタン(巨人)神族を12神産み出した。そしてその次に産んだのは、一つ目の巨人キュクロプスたちと頭が50、手が百本あるヘカトンケイルたち。ウラノスは父親なのに醜いキュクロプスやヘカトンケイルたちを地の底に閉じ込めてしまった。
ウラノスの行為に怒ったガイアはティタン神族の子供たちに父であるウラノスを殺すように命じるが、父親を殺すことなどできない。そこで、ただ一人「父親であっても許せません。」と実行したのが、末っ子のクロノス。大きな鎌でウラノスをザクッ!神様だから死ななかったみたいですが、性器が切り落とされて海に落ち、波にもまれ、泡になり、その泡から美の女神アプロディテが産まれた。エェーッ!
ウラノスを倒したクロノスは地中に閉じ込められたキュクロプスたちを結局助け出さずに、ウラノスに変わり支配者として君臨した。けれど、常に怯えていた。いつか、かつての自分と同じように自分の子供が自分を裏切る日が来ると。だから、子供が産まれるたびに、すぐに呑み込んでしまった。産んでも産んでも子供を夫に呑み込まれてしまう可哀想な妻のレアは一人だけ呑み込まれないように隠して育てた。それがゼウス。
そして、またゼウスがクロノスを追い落とし、先に呑み込まれていた兄や姉たちも助け出す。
そういうわけで、今度はゼウスが君臨するわけだけど、やっぱりゼウスも自分の子供を怖れていて、今度はなんと産ませないように、身籠った奥さんのメティスを呑み込んでしまった。
息子は父親を裏切るという運命はグルグルと続いてしまうわけです。
ある日、ゼウスは頭が凄く痛くなって、ヘパイストスに頭を斧でパッカーンと割ってもらったら、中から知恵と戦いの神、アテナが出てきた。子を産む前に呑み込んだメティスから産まれて育っていたのです。
ゼウス一族はティタン神族との戦いに勝ったから、天と地の支配者になったそうです。そしてその時にクロノスたちティタン神族は地の底の闇の世界に閉じ込められ、クロノス派のアトラスは地の果てで、天空が落ちてこないよう支え続けるという罰が与えられたそうです。
で、私達人間は、プロメテウスという神様が水と土で粘度細工みたいに作り出して、ゼウス様が命を吹き込んだものらしいです。
今、キリスト教などで「全能の神」と言われているゼウスを含め、神々の世界に道徳心なんかなかったんだな。欲望の固まり。人間らしさ剥き出し。
けれど、ゼウスが人間から“火”を取り上げたとき、こっそり人間に火を渡してくれたプロメテウスは、ゼウスの怒りを買い、磔になり、3万年間、毎夕、大鷲に肝臓をついばまれるという罰を受けました(肝臓は再生されるから死なずに苦しむのです)。キリストみたいな神。
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Posted by ブクログ
悲しみと後悔と別れ、どんなにつらい思いをしてきたんだろう。想像を遥かにこえるものだろう。その中でこれが好き!を認識し向き合っていったやなせたかし先生素敵すぎる。
昔の人は強いと耳にすることがあるが、何でもやっていかなきゃ食べていけないからやらなきゃ!って気持ちが強いのかもしれない。
やなせたかし先生は色んなお仕事をされてる。その全てが積み重なってアンパンマンを描けたのだと思う。アンパンマンの歌は沢山あるが、そのほとんどがやなせたかし先生の作詞であるから驚き。才能の塊。
この書籍は他の著名人からのコメントも掲載されているのが良い。立場が違えば見る視点が違うし考え方も違う。「あ~なるほどそういうこともあるか。」が連続する本。 -
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私はやなせたかし氏の一ファンです。
母からのすすめで読んだが、本当に氏は偉大な人だと再認識。直接話したことがなくても、氏のことを話せば顔が柔らかくなる人は決して少なくないだろうと思う。
簡単なことではないだろうけど、本当にやなせさんのような姿勢の人になりたいと思う。
自分の人生のお手本として読んでも、焦りが少し和らぐような、やさしい本になっている。
途中下車せずに立ち続けたら、あるとき目の前の席が空いた。人生には椅子取りゲームのようなところもある/正義とは、自分の身を犠牲にしてでも人を助けようとすること/キャラクターはそのうち勝手に動き出し、作者はあとをついていくだけ/後輩にも気を遣う本当に優しい人だった/主題歌はやなせさんの憲法のようなもの/『しあわせよカタツムリにのって』などの詩が紹介されているのも良い/叙情画が心を慰める/漫画の投稿を続けていると、新しい仲間ができた/収入があっても、クリエイターにとって芯のない生活はむなしいもの/考えてもいなかった別の運命が、自分の知らないところで進行して、それが突然に思いがけない形で人生に化学変化を起こす/なにかを夢見ていても、少年にも現実が見えてくる/コンプレックスを拭う時間が発酵期間のようにはたらく/漫画家は、代表作がなければ人の記憶に残らない/めぐりあいがあって、努力したから結果が出た/仕事がないときこそ自分の「仕事」をすればいい/儲けたお金をすべて人を楽しませるためにつかうとは、なかなかできない/震災時のアンパンマンパワーのエピソードは、本当に感動的/アンパンマンの歌の中の「夢」は世界の不幸を少しでも減らしたい、というような、みんなが共有している夢 -
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先日古本屋で読んでみたものです。
70年代序盤ごろに描かれたものなので、今だとここまで
衝撃的でないかも…て箇所も。
もともと文庫版2巻~4巻(最終巻)しかなかったので
序盤は知らず、しっかり読んだのは最終巻だけですが、
最終巻面白かった!
笑美子(エクボ)、路美(ロミ)、司、高志の4人の男女がメインなんですが、
エクボは明るい等身大の女の子、
ロミは気丈で芯の激しい女の子、
司は当初は不良でやはり芯の激しい男の子、
高志はちょっと優柔不断な優しい男の子。
当初は高志に憧れていたエクボがロミの男前(笑)ぶりにも憧れ、
高志は正反対の2人の女の子両方に惚れ(笑)、
司はロミの激しさに惚れ、
ロミは当初高志に惹かれていたのが次第に司に惹かれ、
て構図だったようです。
1番ツボポイントは、同じ男性に惚れるというシチュにも
陥りながら女の子同士(実は異母姉妹)が仲良しという点。
マクロスFのシェリルとランカのようでいいです。
あと終盤のロミは、包容力のある女性像。
当時彼女が人気を引っ張っていたのではと思われます。
時代を彷彿とさせるのは、エクボと高志が一線を超える
シーンですね。(エクボは17歳)
お約束で赤ちゃんが出来ますし、そのことのもたらす
影響は今の比較ではなかったと思います。
あと、今ではギャグで女が「あなたの子よ!」て
迫るネタがありますが(ネタすら古い)、この時代なので
真面目にこのネタが出てきます。
司がこれをやらかしてしまい、愛のないまま寝て、
お約束で相手の女性が妊娠、やむなく結婚をして、
結局はうまくいかない。
幸いロミは自分の子ではなくても、愛する人の子である
赤ちゃんを愛する度量のある女性ですが、
実際は愛せるとは限らないし、母親の女性にとっても
愛してくれなかった人の子供は切ない。
司この野郎!ですな(笑)。
後半の彼はロミに同じく穏やかに。「父」としてのの自覚も大きいかも。
いい意味で親、とりわけ男親になる責任は今より強いかもしれない。
(女性は結婚=家庭に入るが一般的な時代だから)
4巻のみを読んだ感想なので、あちこちおかしい部分もあるかもしれません(汗)。 -
Posted by ブクログ
【神と権力争いに翻弄された、13歳の若き王妃】
ツタンカーメンは有名だけど、その妻アンケセナーメンはどんな人物だったんだろう?と興味を惹かれて手に取った作品。
表紙の独特な髪型に「本当にこんな髪型だったの?」と驚きつつ読み進めると、内容はまだ序章ながら衝撃の連続でした。
漫画『王家の紋章』のような歴史ファンタジーとはまた違った意味で、とにかくリアルで面白い……!中身は驚くほど生々しい超一級のサスペンスです。
唯一神の信仰に狂っていく父、純血を守るための歪な婚姻システム、そして王族の肉体を蝕んでいく謎の病……。「これは神の呪いなのか?」と、ページをめくる手が止まりません。
何より、大人たちの権力闘争と親の狂気に巻き込まれていく、当時わずか13歳の主人公の心理描写がとにかくエグいです。
子供ながらに政治や「神とは何か」を考え、悩み、葛藤し、ドロドロした大人の世界で大切なものを失っていく姿が切なすぎる。
純血と権力を守ろうとするエジプト王室の行為は、どこか日本の昔の天皇家に似ているような気がする。
歴史の教科書では数行で終わる「アマルナ宗教改革」の裏側で、この『アトンの娘』がどんな運命をたどるのか、次巻が楽しみです!