小湊悠貴のレビュー一覧
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シリーズ第四弾。
小料理屋〈ゆきうさぎ〉を舞台にした、ハートウォーミングストーリー。
連作四話+序章&終章が収録されております。
※今回の巻末レシピは、序章で大樹が蓮と慎二君に朝食としてふるまった“中華粥”と、第二話(表題作)「親子のための鯛茶漬け」で碧の友人・玲沙と、彼女のお母さんとその再婚相手の三人の為に大樹が作った“鯛茶漬け“が載っております♪
主人公・碧(通称タマ)がバイトをしている、小料理屋〈ゆきうさぎ〉に、前巻で登場した老舗和菓子店の息子・黒尾慎二君(通称クロ)が新しくバイトとして加わることに。
一方、菜穂さん(通称ミケ)は、〈ゆきうさぎ〉と掛け持ちしているバイト先の書店から契約社員の話を持ち掛けられて・・・。
タマ・ミケ・クロと、バイトを猫の名前で呼ぶのがお好きなようで・・と、それは良いとして、前述の通りミケさんの進路問題(第三話「肉団子で験担ぎ」)や、前巻でも少し触れられていた、パティシエの蓮が、イギリスに行くのか日本に残るのかの決断を迫られる展開など(第一話「向日葵とアイスクリーム」)、それぞれの決断のお話と、家族の絆がテーマのようでしたね。
個人的にミケさんを応援していたので、就活頑張っているのに未婚で非正規ということだけで、(まだ20代なのに)親戚からヤイヤイ言われて凹んじゃったり、書店の契約社員になると〈ゆきうさぎ〉との掛け持ちが出来なくなることを悩んでいた、彼女の決断が今後の幸せに繋がると良いな・・と、思います。
てか、書店の方も“契約社員”なんてもったいぶらずに正社員で雇えよ!って感じですよね(正社だったらミケさんも悩まなかったし)。
そして、お互い心地良い関係ではあるけど“ぬるま湯”のようだった大樹と碧ですが、第四話 「謎と追憶の茶碗蒸し」で登場した、碧の亡き母の元教え子・都築さんの碧に気がある(?)ような素振りによって、やっと大樹にスイッチが入ったというか、自分の想いに気づいたところで終わっていました。
さて、今後二人の仲はどのように進展していくのでしょうか・・・大樹の作る料理のように温かく見守りたいと思います。
ところで、巻が進むごとに出番が少なくなってきている、野良猫の武蔵&虎次郎ですが、この巻でもちょっとしか登場していなくて寂しい限りです。
もっと二匹の出番を増やしてほしいですね~。 -
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シリーズ第三弾。
小料理屋〈ゆきうさぎ〉を巡る“おいしい”ハートウォーミングストーリー。連作四話+序章&終章が収録。
そして、この巻から巻末にレシピがついております~♪(今回は“牛肉のしぐれ煮”と“おやき”)
大樹の弟・瑞樹の妻で大樹の幼なじみでもある、ひかるが何故か変装して〈ゆきうさぎ〉を訪れます。
大樹の実家の家族の好物ばかりを注文するひかるには、どうもお悩みがあるようで・・。
はい。今回も大樹のお料理に癒されております~。
瑞樹の好物“牛肉のしぐれ煮”。10年前に人生に挫折していた男性を救った“熱々おでん”。仲違いしたオジサンたちの仲直りの橋渡し役(?)“だし巻き玉子”。商店街活性化のイベント用の限定メニューの“おやき“等々・・。
個人的には、巻末レシピにも抜擢(?)された、“おやき”(具は“ナスの肉味噌炒め”と“林檎とさつまいも”)が特に美味しそうで食べたくなりました。
大樹のソツのなさは相変わらずで、大学祭でから揚げの模擬店を出す碧の友達に作り方を指南したり、瑞希の好物のしぐれ煮をうまく作りたいひかるに協力したりと、いいヤツぶりを発揮しております。
そして、シリーズ一作目で、〈ゆきうさぎ〉が嫌がらせを受けるきっかけになってしまった記事を書いたライターさんとも和解して今日も平和な〈ゆきうさぎ〉です。
そういえば〈ゆきうさぎ〉のスタッフは店主の大樹をはじめ、バイトの碧(タマ)と菜穂(ミケ)も20代という若さなのですが、常連客の年齢層がお高め(てか、ほぼオジサン)なんですよね。
大樹の料理が、先代女将の味をしっかり引き継いで美味しいというのは勿論ですが、スタッフ三人の人柄が居心地の良い空間を作っているのかなぁ・・なんて思います。
話の内容でもありましたが、駅ビルに押されて、生き残りが難しい商店街の中で、いつまでも地元の人達に愛される〈ゆきうさぎ〉のようなお店って素敵ですよね。
大樹と碧の仲の良さが増していっているのも微笑ましい限りです。
終盤では桜屋洋菓子店の息子で、南青山のパティスリーで働いている蓮がロンドンに行くかどうか迷っていましたが、どう決断するのでしょうか・・。
今回出番の少なかった、野良猫の武蔵&虎次郎の活躍ももっと見たいので、その辺含めて次巻に期待したいですね。 -
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シリーズ第二弾。
小料理屋〈ゆきうさぎ〉を舞台にしたハートウォーミングストーリー。連作四話+序章&終章が収録されております。
今回もほっこり安心の読み心地でした。
何故か大樹にレシピが教えられなかった、先代女将秘伝の豚の角煮から、ギクシャクしてしてしまった友人との仲直りの手まり寿司、思い出のメンチカツ、そして〈ゆきうさぎ〉夏の新メニュー・日替わりかき氷・・等々。
美味しいメニューの数々と、〈ゆきうさぎ〉を巡る人々の心温まるドラマに癒されます。
とろとろの角煮も美味しそうだし、個人的には揚げたてサクサクのメンチカツに魅かれましたね。
で、このメンチカツのエピソードが第三話「5月病にはメンチカツ」でして、碧の亡くなった母で教師をしていた知弥子さんと彼女の教え子・七海さんの素敵なストーリーにグッときました。
そして、皆を〈ゆきうさぎ〉に導いてくれる、野良猫の武蔵&虎次郎(ムサシとコジロー・・巌〇島ではないですがww)が、いい仕事してくれております。
第三話で七海さんを〈ゆきうさぎ〉に連れてきたり、第四話(表題作)「8月花火と氷いちご」でも迷子になった朋夏ちゃんを見つけて教えてくれるなど、ナイスサポートの猫たち・・てか、君らは何者?神様ですか?と、あまりの賢さに不思議な存在に思えてきました。
ラストは大樹の家で、若者たちが皆でワチャワチャ楽しそうに花火をしていて、仲よき事は美しき哉・・と平和な気持ちになった次第です。
このシリーズの登場人物は皆あまりクセがなくて、悪く言えば“キャラが薄い”のですが(猫の武蔵が一番キャラが立っているかも?)、シリーズが進んでいくうちに深みが出てくるかも・・と期待しております。 -
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同著者の『ホテルクラシカル猫番館シリーズ』を読んでいるのですが、そこかしこに当シリーズとのリンクがありまして、巻が進むごとに「“ゆきうさぎシリーズ”は既にお読みですよね?」という圧が強くなってきた為、根負け(?)して手を出しました(著者の思うツボ)。
と、いうことで本書はシリーズ第一弾でございます。
母を亡くした哀しみから、食欲が無くなってしまった女子大生の碧。
ついに、貧血で倒れてしまったところを小料理屋〈ゆきうさぎ〉を営む大樹に助けられます。
彼の作った料理で元気を取り戻した碧は、〈ゆきうさぎ〉でアルバイトをすることになりますが・・・。
鉄板のハートウォーミングご飯モノ。
連作四話仕立て(+序章&終章)で、〈ゆきうさぎ〉に関わる人達の様々な物語が綴られていく展開です。
今回はどの話も“家族の絆”がテーマという印象でしたね。
特に、第三話「14時5分のランチタイム」で、碧と共に〈ゆきうさぎ〉で働くミケさんが、素直になれなかったお母さんへ、手作りお弁当と一緒に渡した感謝のお手紙にジーンときました。
で、大樹が作る料理はどれも美味しそうなのですが、個人的に気になったのは“クリームチーズ入りポテトサラダ”です。
これ、めっちゃ美味しそうじゃないですか?食べてみたくなっちゃいました。
てな感じで、多忙で疲れている夜も本を読んじゃう(寝ろよ!って感じですが)私にもスルスル~と入ってくる優しい読み心地の作品です。
ただ、ちょっといただけなかったのは、第四話「23時の愛情鍋」で、〈ゆきうさぎ〉が逆恨みから嫌がらせを受けてしまい、後でその嫌がらせをした人は謝罪には来るのですが、大樹の対応がヌルすぎてモヤモヤ。
どんな事情があっても迷惑行為をしてもいい理由にはなりませんから!と、“器がおちょこ”の私はプリプリでした。
ま、ちょいちょい登場する野良猫の“武蔵”に免じて(?)良しとしますか。
因みに、大樹と碧は“くっつくフラグ”がビシビシ立っているので、今後二人の距離がどう近づいていくのか見守りたいと思います~。 -
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シリーズ第四弾。
横浜山手の洋館ホテル・〈猫番館〉を舞台に繰り広げられるハートウォーミング連作四話(&マダムのTeaTime)が収録されております。
今回はレギュラーメンバーそれぞれの“きょうだい”のお話でした。
主人公・紗良と兄・冬馬(一泊目)
コンシェルジュ・要と妹(正確には従妹)・結奈(二泊目)
オーナー・綾乃と姉・真弓(三泊目)
料理長・隼介と兄・鷹志(四泊目)
そして・・〈猫番館〉の“看板猫”、メインクーンのマダムの妹猫・マリーも登場しちゃいます~(本巻の表紙はマダム&マリーですよね♪)。
紗良のお兄さんの冬馬さんは、登場時は嫌なヤツかと思いきや、ツンデレなだけで、ちゃんと紗良との関係も良好になって良かったです。
婚約者の件で切ない思いをしているので、是非幸せになって頂きたいですね。
いっそ、要の妹・結奈ちゃんとくっつくのは如何でしょう?沙良&要は今後の進展が確定している(?)ので(私の勝手な思い込みですが)、高瀬家と本城家がまるっとまとまればいいのに・・と思った次第です。
さらに、強面料理長・隼介さんの前の職場での辛い過去も明らかになりました。
“誰と働くか?”って本当大事ですよね・・〈猫番館〉の厨房は、紗良や早乙女さんといった“ほのぼのメンバー”なので、辛い思いをした隼介さんも素敵な仲間がいるベストな職場に出会えて何よりでした。
今回はあくまで“ダミー”の恋人役だった沙良と要でしたが、紗良は要への想いを意識し始めている様子ですね。
で、要の方も紗良を気に入っているのは明白なのですが、過去の恋で“何か”があったようで、その辺の事情が気になります~。
あと、前からちょいちょい同著者の別の作品『ゆきうさぎのお品書き』とのリンクを匂わせていたのを、この巻では結構あからさまに出してくるようになったので、もう観念してそちらにも手を出すべきかな~・・と作者の方の思うツボ状態になっている私です。 -
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教員採用試験の前日に盲腸になってしまった碧は、試験を受けられず、それでも教職への希望は捨てずに懸命な就職活動をする。
・彰三と義理の息子になる俊明との打ち解ける日
・碧と大樹の花火大会デート
・クリーニング店夫婦の結婚記念日
碧の就職がうまく行かないことで、全体的に少し沈んだ空気だ。
やはり碧が元気だと、この物語シリーズも活き活きしているように感じられる。
前作から登場した零一も、少しずつゆきうさぎに馴染み始め、大樹と二人でうまく回ってくれたらいいなと思うばかり。
就職関係の話は、どの作品でテーマとして組み込まれても少し憂鬱なもんだ…やれやれ。苦笑 -
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時は真夏。
・パティシエの蓮はイギリスで店を開く知り合いに誘われていて目下悩み中。
・ゆきうさぎで働く碧の友人の真野玲沙は、母が再婚する話が急浮上。再婚相手に不安を覚えている。
・ゆきうさぎで働くミケさんは、親戚からお見合い写真を送りつけられ、将来に向けて悩み中。
・碧の母のお線香をあげたいと、母のかつての教え子から連絡がきた。新しい出会い。
の4本立て。
何気なく過ごす毎日が、物語の中で川の水のように穏やかに流れ、大学1年だった碧も3年に。
変わりなく続くものと、変わっていくものが、後ろ髪ひかれるように名残惜しくもあり、この先、ゆきうさぎがどう歩んでいくのかと思いを馳せると、少し寂しくもなってしまったり。
できれば、碧は大樹といつまでも変わらずに一緒にいてくれたらなと思ってしまう。
大樹、いろいろ鈍いな。笑 -
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シリーズ第三弾。
販売用の新作パンのアイディアを練って試行錯誤をしている紗良。
そんなある日、紗良の専門学校時代の同級生・秋葉が猫番館を訪れ、“自分と紗良を比較して、有能な方をパン職人として雇ってほしい”と言ってきて・・・。(「パン職人~ブーランジェール~とパン職人~ブーランジェ~」)
特に紗良に何をされた訳でもないのに、紗良の出目(良家のお嬢様)を勝手に僻んでいる秋葉に“なんて器の小さいヤツ!”と呆れてしまいましたが、そんな秋葉に邪険にされながらも、彼の腕を素直に認めて無邪気に接する紗良の姿に好感度アップでした。
結果的に秋葉くんも自分の態度を反省して、別のお店で頑張ることになり、良かったです。
個人的に、悩める“同業者”吉野さんが猫番館で過ごしたエピソード・三泊目「ホテリエの流儀」が好きでした。
ダブルブッキングというミスをどう切り抜けるか・・・猫番館スタッフ(特に要さん)の神対応に流石だな~と感心した次第です。
この巻は、今までのレギュラーメンバーに加えて、サブ料理人の早乙女さんや、ウエイター・桃田くん&フロント・梅原くんのバイトコンビ等、他の猫番館スタッフの一面を垣間見れて、皆何気にいい味出ていますね。
あ、マダムにも毎回癒されております~。
そして、猫といえば、四泊目「聖夜の魔術師」にメイン登場したマジシャンの甲斐さんの飼い猫・万福も可愛いかったなぁ・・。(本巻の表紙はマダムと万福ですよね?)
という訳で、今回もハートフルな猫番館を満喫させていただきました。
同著者の別の作品『ゆきうさぎのお品書き』とのリンクもちょいちょいあるようなので、そちらもいずれ読んでみたいですね。