森浩美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレチェック項目5箇所。先に生まれた大人は子どもたちを、自分たちの都合のいい大人に育てみちびかなければいけません、それが本書のテーマです。やり直すということは本当はものすごく過酷なことなんだ、特に人生はない。いちばん肝心なことはもしも、この子犬が死んだとき冷たくなった死骸をお前のその手で土に埋めてあげられるかどうかだ、そういう覚悟がなければだめなんだな、つまりそれが「親」になるということなんだ。負けることを悔しいって感じることが大切だっていう話さ、負けたりミスしたりしても悔しさを感じない人間はだめなんだよ。もっと知りたいと思うことが本当の勉強の始まりなのかもしれないな。
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Posted by ブクログ
今日ご紹介するのは森浩美さんの「ほのかなひかり」という一冊。
家族にまつわる心温まる素敵な短編集です。
ある日突然の事故で夫亡くした妻。
小学生の一人息子育てながらも、
優しかった亡き夫の面影が忘れられず傷心の日々を送っていた。
いつも「大丈夫だよ」と言ってくれる夫の言葉が支えだった妻は、
亡き夫の携帯電話をなかなか解約することが出来ず時がすぎて行った。
一人息子も徐々に大きくなってきたものの、
息子と二人で寂しく迎えたクリスマスイブの夜。
解約せずにいた夫の携帯電話から突然メールが送られて来た、、、
(第一話「聖夜のメール」)
家族や夫婦や恋人をテーマにしたこの短編集は、
様々な家族のあ -
Posted by ブクログ
ラジオドラマっていいですよね。
最近はラジオなんてほとんど聞かないけど、若かりし頃は夜はラジオを聞きながら勉強という定番スタイルでした。
テレビの映像があると、俳優のイメージが重なってしまうけど、音だけの世界だと、自分の思いや経験が頭の中で映像となって自分だけの世界が広がる。
本を読んでいるのとはまた違う、声優さんの声の感じや、BGMでその情景が浮かぶような、とってもいい感じがしますよね。
この本はラジオドラマにもなったという、短編集だが、とても身近であったかい雰囲気のするものでした。
自分と同じ頃合の年代の主人公の、悲喜交々の物語がやさしく流れていく。
そんな気持ちのいい本でした -
Posted by ブクログ
「夏を拾いに」森 浩美
青春小説。抜けるような空色。
昭和46年。小学生のガキンチョたちの、夏休みの鮮やかな思い出を綴る物語。
直球ド真ん中なストーリーが、悪くない。児童文学ですね。
1980年代生まれの僕らの世代には、共感できるところもあるし、もっとノスタルジックなところもあるし。
でも、大人視点の主人公(私)が自分の息子に対して思っている、「遊びかた」のジェネレーションギャップ的なものは、同様に感じますね。
かといって今、昔のようなやんちゃが出来る時代背景だと言うわけではなく…
その辺の結末のつけかたは、ちょっとありきたり過ぎたかなと。本文中でも主人公に語らせてるけどね。
作詞家、森浩 -