森浩美のレビュー一覧

  • 夏を拾いに
    一人一人の登場人物の微妙な感情を繊細に表現していて、物語のなかに吸い込まれるように一気に読めた。また臨場感溢れる描写も素晴らしかった。
    団地に住んでいたり、引っ越しを経験したり、中学受験をした私自身の小学生時代を考えると、恨みなく話せる友情、近隣の人たちとの距離の近さ、絆の強さを、羨ましいと思うほど...続きを読む
  • こちらの事情
    家族は、良いなと思うときもあれば、その反面煩わしいなと思うこともある。
    しかし、ずっと会わないとまた会いたいと思えてくる。
    他人とは絶対に分からないことが、この本を通して見えてくる。

    今一人暮らしをしてる人は、自分の両親や妹、姉、弟、兄のことをどんな風に思って日々過ごしているんだろう。
    一日のほん...続きを読む
  • 夏を拾いに
    昭和のスタンドバイミー

    夏休みの自由研究にかこつけて
    不発弾を探すことになった、小学生4人組。
  • 家族のかたち
    読んだ後に心がほわっとします。
    一つ一つの短編の文量が少なく、手軽に読めますが、通勤電車で読むのはおすすめしません。
    人前で涙目になりたくない人は、こそっと独りの時に読みましょう。
  • 家族の言い訳
    家族を題材にした短編小説ですが、どの話も短いながら家族を切り取った話となっていて楽しめます。好みもあるでしょうが、数編は短編なりではありますが心に響くものがありました。
  • 家族のかたち
    森浩美さんの作品を読んだのは、本書が初めてです。

    いつものように本屋さんで物色していると、

    家族だからこそ、伝わらないこともある。

    という帯の文面が目に入りました。
    なるほど、一理あるなと思って手に取り、更に読んでみると、

    「家族」シリーズ、待望のベスト版!!
    全64作ある家族をテーマに描い...続きを読む
  • こころのつづき
    「家族の絆」をテーマに8つの物語があります。私が心に残ったのは、「ひかりのひみつ」「Fの壁」「ダンナの腹具合」です。特に「Fの壁」は父と息子の関係や絆について、自分の状況と重ね合わせてしまいました。鼻の奥がツンとする物語はもう読みたくないと思っても、ついつい手を伸ばして読んでしまいます。
  • 家族の言い訳
    家族だからってなんでも許されるわけじゃない
    家族だからってやり直せるわけじゃない
    家族だからって仲がいいわけじゃない

    いろんな家族の物語。
    ほっこりはしなかったけどなんかこう。。。しんみりした。
  • 家族のかたち
    過去に出版された作品のセレクト集。
    その点が残念ですが、良作の集まりなのでうるっときます。
    電車など人の多いところで読むのは要注意です。
  • 家族の言い訳
    様々な家族の形を描いた短編集。
    どの家族にも、いろいろな物語があり、理想とは違うことにも言い訳をしながら生きている。
    そんな家族の様子をいきいきと表現している。
  • 家族の言い訳
    良い意味で普通にありそうな話。
    なので、読みながら物足りなさを感じでいたのだけど、巻末の結城さとみさんの解説読んだ後は、なるほどなと…こういう見方で読んだらまた違う楽しみ方が出来るんだろうと、もう一回読みたい気持ちにさせられました。
    家族がテーマだとどうしても胸が熱くなりがちになってしまいます。
    ...続きを読む
  • 家族の言い訳
    それぞれの家族との関係がリアルに書かれていた。自分自身の家族を思い返したり、主人公の心情と重ねて読んでみた。関係性はそれぞれ違うけど、家族の支えがあって今があるんだなと感じた。
  • こころのつづき
    8つの短編集

    「人のこころに
    行き止まりはありません
    その先に······明日に······
    必ずつづきがあります」

    ○結婚式をひかえて実父にこっそり会いにいく女
    ○愛犬を亡くした男
    ○病気の伯母の代わりに伯母の同窓会に参加する

    ○昔の弱みにつけこまれて言いなりになる少年

    など

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  • 家族の言い訳
    家族の話。
    それぞれが助け合い、支え合い、共に喜び合う。
    また、悩むこともある。
    そんな物語が8篇の本。
    中でも、「星空への寄り道」「おかあちゃんの口紅」が好きだ。
    どれも、心に染みる話だった。
  • 家族の言い訳
    それぞれの家族に固有の苦悩や愛情、幸せの形がある。
    リアルな描写に感情移入しやすく、自分の言動や家族関係を振り返らずにはいられなくなった。

    特に「おかあちゃんの口紅」は、我が母を重ねてしまい涙腺が緩んだ。
    親の心、子知らず…とはよく言ったもので、遠く離れて暮らす今も母の愛を感じることがあり、早く親...続きを読む
  • 家族ずっと
    このシリーズはいくつか読んでいて今回はその中でも孤独について考えさせられる短編集。
    果たせなかった思い、やり直す事も出来ない現実に向かい合う姿に自分の老後の事をも浮かんでしまった。大切なはずなのに傷つけてしまい、守る事が出来なくても生きている人間はその後も生活を続けていかなければならない。家族でいら...続きを読む
  • こちらの事情
    手に入れる事に必死だった頃を経てそれを守るために必死になる年代の家族の話。
    互いの事情に精一杯でぶつかり合い、後で後悔してもやり直すのは難しく。
    それでも今から出来る事、互いの気持ちを伝える事でまた新しい家族の形が始まる。
    ありえなくはない出来事で平凡かもしれない毎日を守るために進んでいく家族の姿を...続きを読む
  • ほのかなひかり
    森浩美さんの家族小説です。この本も8編の短編があります。その中で良いなと思ったのは「思い出バトン」「噛み合わせ」でした。森浩美さんの小説は、読後に家族や相手を思いやる気持ちが伝わってくるところです。私は、この小説も心が癒されるものだと思います。
  • 終の日までの
    森浩美さんの「家族小説」は何冊も読みましたが、今回は「人生の最期、終焉」がテーマとなっている8つの物語の短編集です。私は後半の4編が印象に残りました。家族間(夫婦、祖母と孫、母と娘)、家族同様の付き合いをしている者との間に大きく立ち塞がる「人生の終焉」の物語です。今後も森さんの作品に注目したいです。
  • 小さな理由
    日常に潜む側から見たらなんてことないことかもしれないけど、その人にとっては大事な生きる糧になっているものを描いた物語。
    重要なのは、日常に潜んでいることだったと思う。
    何も非日常で、まるでドラマや映画のように予想外の出来事ではなくて、日常のほんの些細なことが私たちにとっては生きる糧になるだなと感じた...続きを読む