森浩美のレビュー一覧

  • ひとごと
    この家族のシリーズを読むとほっとするのは、皆なんらか上手くいかない事を抱えながら日々を過ごしているのが普通だと思えるから。
    嫌な事から目を背けたり、逃げようとせず、図太く、したたかに、臨機応変に向き合う。
    これ、本当に大事。
  • 家族ずっと
    森浩美さんの「家族」小説短編集です。8つの物語のうち、「父ちゃんとホットドッグ」「ピンクのカーネーション」「ぶかっこうなおにぎり」「サンタ失格」が良かったです。この4つの作品を読んで、食べ物や品物にその時の記憶や思い出が甦り、初めて相手(家族)の気持ちに気づくものだな、とつくづく思いました。
  • 家族の言い訳
    無理やりのハッピーエンドではなくて良かった。現実もそんなもんだよなと共感したり、家族ほど難しい関係はないしどうにかしたくてもどうにも出来ない中でもなんとか前に進もうとする話しは良かった。
  • 家族ずっと
    ホットドッグと埋め合わせ、がよかったです。
    ホットドッグは、昭和の名残の感じが父親を思い出させてくれたし、埋め合わせは、家族の大切な思いを周囲に広げていく感じが、バトンを渡していく相手は家族に限らないって思わせてくれて、印象に残りました。
  • 家族の言い訳
    それぞれ短編小説となっていて、読みやすく、各家族の抱えている悩みが解決されて言う様子に、ほっこりしました。
    親だろうが、子供だろうが、悩みは抱えるもんだよなと再認識しました。
  • 終の日までの
    終活短編集ではありますが重くて暗い印象ではなく、いつもの日常風景からの延長線上での「死」を捉えた物に仕上がっています。

    今回も大きな事件が起こるわけでもなく派手さはないけれど、心にしっとりと響いて来る内容です。

    「おばあちゃんのSuica」 では他界したおばあちゃんにもう逢って謝る事が出来な...続きを読む
  • こころのつづき
    1、ひかりのひみつ  2、シッポの娘 3、迷い桜 4、小さな傷 5、Fの壁 6、押し入れ少年 7、ダンナの腹具合 8、お日さまに休息を
    8つの短編が収録されています。

    森さんの小説には大きな事件や殺人など一切出て来ませんが読後感は心に残り余韻に浸れ温かい気持ちになれます。

    森さんの「家族シ...続きを読む
  • 家族ずっと
    1父ちゃんとホットドッグ 2ピンクのカーネーション 3七夕生まれ 4だめもと 5裏窓の食卓 6埋めあわせ 7ぶかっこうなおにぎり 8 サンタ失格
    8つの短編が収録されています。

    森浩美さんの家族小説第5弾です。

    マンネリがちになるかと思いきや毎回新鮮な内容で女性以上に女性心理の描写が巧みで...続きを読む
  • ほのかなひかり
    「1 聖夜のメール」 「2 想い出バトン」 「3 噛み合わせ」  「4 リリーフはいらない」「5 じゃあまたな」  「6 ワイシャツの裏表」「7 褒め屋」 「8 トイレットペーパーの芯」
    8つの短編が収録されています。

    この作品も森さんの「家族シリーズ」になります。

    どの短編も読みやすく身近...続きを読む
  • 小さな理由
    殺人事件や派手な出来事が起こるわけでもなく、あくまで「家族の日常」をテーマに書き綴られていますが、毎回飽きずに楽しく読めるのは、自分のすぐそばにある日常、作者曰く「これってあるよね」と思えるエピソードばかりだからだと思います。

    優しい文章、そして人物が浮かび上がって来る様なテンポの良い会話で気持ち...続きを読む
  • 小さな理由
    心にしみる8編の家族の物語。
    読んだあと自分の家族に感謝する気持ちになる小説でした。
    印象に残った文章
    ⒈ 逃げてばかりじゃこの先、何も変わらないよ。
    ⒉ 人生というのは、気まぐれな神様が、見えない天秤の上に、良いことと悪いことの重りを載せてバランスを保っているのだろう。
    ⒊ 寒い玄関先に置かれるの...続きを読む
  • 夏を拾いに
    大阪に転勤が決まったお父さん
    小学5年生の息子に子供時代の思い出を語る
    夏休みの自由研究に不発弾
    不発弾を・・・
    子供時代の出来事がいろいろ語られます
    懐かしさも感じられよかったです
  • 家族の分け前
    「それでも鳥は空を飛ぶ」そもそも鳥が空を飛ぶのは楽しいのか、なんて考えたことはなかったが、確かに勝手に人間が羨ましく思うだけで、鳥には鳥の、人には人の営みがあって、隣の芝生は青く見えても、自分の場所で懸命に生きていくしかないのだな、と思う。諦めのような覚悟のような。
  • 小さな理由
    今回もどの話も響いたけれど、最も心に染みたのは、あとがきの一文。「厄介な出来事が次々に降りかかる中で、小さな幸せを見出せるバランス感覚を持つことが大人ということなのかもしれない」多くのことはバランス感覚が重要かな。
  • 夏を拾いに
    「不発弾探し」を、通して一夏で成長していく姿がとても印象的。知らなかった友達の気持ち、親子気持ち、家毎に違う取り巻く環境。知ったことで言葉にできない感情に気づき、それらを持って大人になっていくんだね。今の世の中みたいに、人と関わりが薄い人間関係じゃ知り得ないものなんだろうな。
  • こちらの事情
    何の気なしに手にとったのに、泣かされてしまった。
    家族をテーマに書かれた8作品の短編が胸に響く。
    こんなに上手くいかんやろと思うこともあるけれど、気持ちの描写が繊細で家族に会いたくなる。

    本当に家族って不思議。
    でもやっぱり嫌いになれない、大切な存在。
  • 夏を拾いに
    2019.3.12
    よかった。
    なるほど日本版スタンドバイミー。
    本場のスタンドバイミーに比べてなんでダサいんだろう笑
    そこがとても郷愁をそそられました。
  • 家族の言い訳
    家族をテーマにした短編集。

    あとがきでも書かれているように、ストレートな作品集。
    「カレーの匂い」の最後の一行は、ちょっとびっくりしました。
    ほんわか詩集のような本でした。
  • 家族の言い訳
    小説は小説家の書くもの。私の中の偏見。
    そんな偏見を持ちながらも才能ある方の文章に心揺さぶられることしばしば。
    かつては故・池部良さんのエッセイ、近くは芸人又吉直樹さんの芥川賞などなど。
    それなのに本作品をタイトルに惹かれて手に取ったものの、著者の本業が作詞家と知り、ちょっと躊躇する自分は何と学習能...続きを読む
  • こちらの事情
    2冊目の森作品

    ほっこりとしたい時に読みたくなる短編集
    「短い通知表」「荷物の順番」が時に心に残った

    どちらも悲しいストーリーながらも
    ほっこりと出来る仕上がりがスゴイ

    また心が擦り減ったら読もう