津村節子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
表紙がとても綺麗で手に取りました。
二十四節気は知っていても、それをさらに三等分した七十二候は知らない人が多いのでは?
わたしも今回初めて知りました。
雉始雊(きじはじめてなく)というように、動詞で示されているのが、分かりやすい。
どれも現代人にも理解できるもので、時代が変わっても季節の移ろいは変わらないものだなと思います。
この本では、二十四節気の春夏部分を抜き出し、また、各節気の真ん中の七十二候をタイトルに各自が短編をお書きになっています。
思えば、短い作品は触れてこなかったので、どれも不思議な余韻を残す終わり方で、こちらの想像力や読解力を掻き立てるなぁと短編の面白みを初めて知りま -
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Posted by ブクログ
このふたりのことを知ったのは寺山修司「さかさま文学史黒髪篇」だった。
だから高村光太郎にはいい印象を持っていなかった。
また風貌から幼児的な父のイメージを持っていたらしい。
だがこの本を読んで知ったのは、むしろ光太郎は父に負い目を感じ続けた息子であって、
智恵子を抑圧したというよりは智恵子を芸術家の同志として迎え入れた。
が、完全対等とはならなかったことに悲劇がある。
制作意欲も、家庭内の位置も、性格も、弱者は強者の割りを食う。淫靡に権力関係が浸透してくる。
男女として。夫婦として。実家の没落。父母きょうだいの心労。色覚障害?ゆえの芸術活動不首尾。もちろん更年期障害。性格。薬。
狂気の原因はひ -
Posted by ブクログ
光太郎と智恵子の物語を読む。
千恵子が、頭がおかしくなったと
言うことはしっていたが、どのような要因で、
そうなったのかは、知らなかった。
少なくとも、芸術家同士が、
一緒に生活すると言うことは、やはり大変なこと
だったんだということがわかった。
ただ、それは、芸術家だから大変だということでない、
もっと「直截な問題」が横たわっているんだと思う。
私の生き方を考えると、
やはり光太郎がひょっとしたら、
原点かもしれないと思った。
青年の時に、かなりインパクトのある影響
を受けていることを知った。
智恵子の生まれ落ちた背景、
そして、酒屋としての隆盛、・・・
長女として、一目置かれていた。 -
購入済み
読後感が、、、
後味が悪い作品が多かった。しかも最初の数ページです結末がわかってしまうので読み進める意欲が失われてしまう。期待して購入した分残念でした。