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夫・吉村昭がこよなく愛した三陸海岸が大津波に襲われた。四十年以上も前に体験者の証言をもとに、繰り返しこの地を襲う津波について警鐘を鳴らす『海の壁 三陸沿岸大津波』を著した夫は、この度の大震災を知ることなく逝った。深い縁で結ばれた大切な人々を訪ねる旅は、夫婦の軌跡をたどる旅でもあった。
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Posted by ブクログ
「遍路みち」「紅梅」、夫であり大作家である吉村昭氏追悼の作品、そして「三陸の海」は津村節子さんの吉村文学引き継ぎの作品でしょうか~!2013.11刊行、2015.10文庫化です。二人で東北、北海道を行商した苦しかった新婚時代、芥川賞、直木賞の候補2度、3度の死に物狂いだった頃、そして津村さんが眺める...続きを読むアルバム、田野畑村8冊、長崎8冊。吉村文学の原点が田野畑村!「三陸海岸大津波」では「3.11」の40年以上も前に警鐘を。吉村氏の「星への旅」も読みたいです。津村節子さんの吉村昭さんへの深い愛が胸を打ちます!
作家であり、吉村昭の妻である津村節子により吉村昭と田野畑村との深い関わりを辿る書である。 かつて、日本のチベットと言われた陸の孤島、田野畑村。吉村昭は田野畑村を訪れ、田野畑村の鵜の巣断崖を舞台にした『星への旅』という小説を書いたことから、田野畑村との関わりが始まる。早野仙平村長と交流する中で記録文...続きを読む学の傑作とも言うべき、『三陸海岸大津波』を発表し、さらには『梅の蕾』という短編を発表する。 これほど、吉村昭が田野畑村と深い関わりを持っていたことを知らなかった。『三陸海岸大津波』は東日本大震災への警鐘とも取れる大傑作であったが、『梅の蕾』も心打たれる素晴らしい短編だった。『星への旅』は未読であり、近々、読んでみたいと思う。
「三陸海岸大津波」からの流れで。かつて上野発の夜行列車で田野畑村に足を運んだことがある者として非常に懐かしい思いで読ませてもらいました。吉村昭氏と村を繋ぐエピソードの一つ一つがとても印象的。80代半ばにしての津村さんの健脚、健筆にも感服しました。
子どもたちが小さい頃は夏の旅行でよく三陸に行った。田野畑村には行ったことがなかったが、三陸の美しい海の景観を今も思い浮かべることができる。同じ東北に暮らしながら大震災以降未だに行く事が出来ずにいる。地震や津波が怖いわけではない。たぶん多くの人が亡くなった事を直視することが怖いのだろう。しかしそろそろ...続きを読む行って見なければならないとこの本を読みながら考えた。
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