米代恭のレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
ここからです
1~2巻併せてチュートリアルといった感じを受けました。
1巻ではほぼ明かされなかった日和の内面描写もあり、目的が見えてきます。
かわいい。 -
ネタバレ 購入済み
どうしようもない片恋
最終巻を読み終わって最初に感じたのは、ああ賛否が分かれそうな最後だなということだった。
わたしは、この終わり方が好きです。
主人公は1人の人に長い間、執着にも近い片恋を続けてきた。いくら距離をとって打ち込めるものができたところで、やはりあってしまえば強烈な感情が押し寄せてくる。共感はできないけど理解はできるし、片恋の心苦しさがリアルに描かれている作品で本当に面白かった。 -
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ネタバレ続きが気になる。
カノンの長年の盲目的な思いがプラスへと転じて先輩がそれを嬉しいと受け取っていたのでこのままもしかして終わる?いや、けどそんなわけ…と思っていたらやっぱりそんなことはありませんでした。
体を補修するたびに先輩が少しずつ変わるというのは知っていたけれど、いざそうなるとやっぱりカノンもショックを受ける。私は大丈夫、という驕りを少なからずカノンも持っていたはず。なのにあっけなく先輩に切り捨てられて読んでるこっちも胸が抉れる心地…嫌いじゃない…。笑
カノンの恋は自分の中で完結していたものだったのに先輩が少しでも振り返っちゃったから。
初穂さんもどうなるんだろ。そして松木平くんは??? -
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ネタバレ今巻も物語はどんどん進むけれど、物事が起こるべくして起こっていく、という感じ。しかし「あげくの果て」とは言いながら一体どこまで行き着くのだろうか。
ストーリーはもちろん面白いけれど、今巻もとにかく演出が巧み。
たとえば第18話での「先輩」の回想シーン。(回想の順としては珍しく)近い過去から始まり遠い過去へと回想が展開していく。ことさらに物や言葉、風景によって連想が立ち上がり、記憶をさかのぼっていくのは、まるで手探りで自己を再構成しようとしているよう。過去の自分との非連続性に苦しむ「先輩」の心理や、過去の自分との同一性を証したい切実さが見える気がする。
また第24話の、松木平くんから、かのん -
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ネタバレ主人公・かのんは、唯一の生きがいを「先輩」に求め、依存し、崇拝する。相手の立場を気にする素振りは見せるけれど、結局は相手の人格を理解しようとはしない(一巻で、「ゼリー」に切り飛ばされた「先輩」の右頭部を見て、彫刻みたいに格好いい、と感想を漏らす場面、または二巻で、接ぎ合わされた顔から神々しささえ感じる場面などにそれは顕著だ)。
それでも、かのんが可愛く見えてしまったり、ときには応援したくなってしまうのは、もちろんキャラクター造形のせいもあるけれど、その感情に見覚えがあるからかもしれない。描かれているのは身勝手な恋であったり、未熟な初恋であったりするけれど、これはすべての恋や愛、もしくは他者への -
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ネタバレ巨大なクラゲ型エイリアン「ゼリー」の襲来に晒されている世界で、エイリアンから地球を守るため、危険を顧みず戦いに身を投じる戦闘員たち。彼らは、戦闘のたび傷つき、時には身体の一部を失う大怪我もする。再生不能なはずの部位をも回復させる手段として、彼らには「ゼリー」の組織が移植されていた。しかし、その移植手術が行われるたび、彼らは自覚なく、趣味嗜好や、過去の記憶、さらには他者への感情までもが移り変わっていく…。
読者を惹きつける世界設定だけれど、これらはストーリーの主軸には置かれず、あくまで背景として描かれている。
主人公は、戦闘員のひとり・「先輩」へ偏執的な恋心を寄せているフリーター・かのん。彼女 -
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読みながら、いろんな歌の一節が頭を過ぎった。例えばaikoだったり西野カナだったり、つまりこの漫画の中で語られているセリフや描かれている場面それ自体は少しも新しいものではないのだと思う。
異世界SF×不倫、という設定は新鮮だけれど、根底にあるテーマ(おそらく悲恋とか、「心変わり」ということとか)が普遍的なところまで落とし込まれているのだと思う。だからこんなに歪な世界でも、物語がグサグサと刺さってくるのだろう。
漫画だけでなく、文学作品としても読んでみたい物語だと思った。勿論、村田沙耶香さんの冷たく冴えた刃のような筆致で。
1巻から通して読んだのでそちらの内容も含んでいるんだけれど、
例えばホ -
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