米代恭のレビュー一覧
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ネタバレ一度目、読み終わった時は「結局くっつくんかい!」と思って終わった。
だけど二度目を読み終わったとき、なんだか涙がボロボロ出た。
皆さんは一目惚れというのをしたことがあるだろうか。
私はある。その人は私にとってとても美しい人で、その人は既婚者だった。私は20でその人は29で、私はあの時ほどの恋を知らない。なんにも相手にされなかった。その人は奥さんのことが大好きで、その奥さんは見た目も性格も私と正反対の人だった。そりゃ相手にされない。相手にはされないが、優しくはされた。
それが救いだったし、呪いだった。今もまだ執着のようにその人のことを思うことがある。なぜなら一目惚れだったから。一目惚れとい -
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キャラクターのギラギラした目元だとかアングルの付け方とかが河内遙の作品を連想させる絵柄。
ストーリーのほうはへんてこな(?)テーマです。「友達代行サービス」の会社で働く主人公がある日担当することになったクライアントは「引きこもり」のお嬢様。「私のペットになって」という依頼に主人公の青年の生活はめちゃくちゃになってしまいます。しかししつけに厳しい父親への服従にひとつの「安心」を抱いていた彼──そして父親の再婚とともに父親の支配が弱まり不安を抱いていた主人公はそこに、新しい代替となる主従関係を見出す。その飼主-ペット関係は実のところお嬢様が大好きな青年のために、彼の鬱屈を読み取った結果たぶんに意 -
Posted by ブクログ
本当に簡単に言ってしまえば、「性に悩む二人の青年の葛藤と成長を、みずみずしく描いた」作品。お互いがお互いに影響されあって、話は進んでいく。一冊読み切りなので、あっという間に読み終わる。確か5話か6話くらいの構成だった気がする。
紙幅の関係からか、比較的展開が早くて二人の感情の動きとか、考え方の変化があまり読みとれないように私は感じたかな(登場人物の性格上、あまりやりすぎると設定が壊れるのかもしれないけど)。
それと、二人を二項対立的に捉えるのは安易にすぎる気もするけど、後半の修次はとっても素敵だったなー。この手の本ではよくある展開なのかもしれないけど、でも憧れる。
ついでに『青い -