佐藤文隆のレビュー一覧
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佐藤 文隆
1938年山形県生まれ.1960年京都大学理学部卒業.京都大学名誉教授.専攻は理論物理学,一般相対論.著書に『職業としての科学』『宇宙論への招待』『アインシュタインが考えたこと』(以上,岩波書店),『ある物理学者の回想』(青土社),艸場との共著編書に「潜入! 天才科学者の実験室1-4」(汐文社),ほか多数.
「われわれは、幾何学を数学の時間で習います。数学は理科とか物理というものとは、ぜんぜんちがうように思っている人も多いでしょう。しかし、よく考えてみると、実際の空間はいろいろな物質が存在している空間です。何もない空間があるのでしょうか。物質が存在している空間、ものがつまっている -
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[ 内容 ]
2008年ノーベル物理学賞は日本人3人、南部陽一郎、小林誠、益川敏英の独占であった。
3人の功績は、ある物質を発見したわけではなく、アイディアと理論の提唱であり、35~48年前のことである。
彼らの考えを、その結果で測るのではなく、誕生の場面に立ち戻り、創造の瞬間を捉えたい。
当時の事情をよく知る著者は、彼らの功績を湯川秀樹、朝永振一郎、坂田昌一らの日本の素粒子物理の伝統の中に正しく位置づけし、その歴史的意味を跡づける試み。
[ 目次 ]
序章 国民的慶祝
第1章 破られた対称性―二〇〇八年ノーベル物理学賞のキーワード
第2章 素粒子場の量子力学
第3章 対称性とその破れ
第4 -
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ネタバレ世の中のことにとても疎いので読んでよかった。
印象に残ったワード「全体主義」「差別」「ファシズム」「水道法改正」「種苗法改定」「カジノ」「歴史修正主義」
コロナ禍だからこそ伝えたい「自由」と「権利」と「多様性」
p19「自由や多様性を守る」ということは、(コロナ禍で)マスクをしない人も、バーベキューをする人も、同じ社会で暮らす仲間として尊重するということ…せめて糾弾したり排除したりしないということ…自分たちの安全のためにどうしても行動を変えてもらう必要があるならば、その人の人権や生活が損なわれないよう、民主的な手続きを守りながら、理性的にお願いするということ
p17〜18 社会を民主的 -
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[ 内容 ]
光の速さで走りながら、光を見たらどう見えるのだろうかと、アインシュタイン少年は考えた。
そして大人になって、相対論を発表した。
相対論によると、光に近い速さでは、時間がのびたり、長さがちぢんだりする。
重力や加速度がはたらくとどうなるだろうか。
話は、ブラックホールや宇宙のはじまりにまでおよぶ。
[ 目次 ]
1 相対論のふしぎな世界
2 ガリレイからアインシュタインへ
3 アインシュタインの登場
4 相対論の考え方
5 その後のアインシュタイン
6 相対論を確かめる
7 相対論と宇宙
8 きみたちとアインシュタイン
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ -
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ネタバレ・江崎玲於奈 エザキ・ダイオード「トンネル効果」
扱っている相手が電流という無数の電子の群れだった.「電子の雲」というあいまいな表現も電子がたくさん存在すれば,密度の濃淡というイメージを思い描くことで納得がいく.
電子を一個ずつ扱うときにこそ,腑に落ちない不可思議さが姿を現す.
・ムーアの法則 トランジスタの集積密度は、18〜24か月ごとに倍になる、という経験則.
素子の配線を「より細く,より高密に」する微細加工技術のおかげ.配線をあまり細くし続けると量子力学の効果が現れる.
・量子非破壊測定は不確定性原理をを利用した技術.
片方(光子数)はものすごく正確に測るけれども,もう片方(位相)は -
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[ 内容 ]
すべての力を幾何学化しようとしたアインシュタインの大いなる「非常識」―相対性理論。
その相対性理論が予測する、星の終末、ブラックホール、宇宙、超宇宙の我々の常識を遙かに超えた驚異の姿とは…多くの宇宙物理学者を生んだ名著の復活です。
[ 目次 ]
第1章 強い重力と一般相対論
第2章 星の終末
第3章 ブラック・ホールの時空構造
第4章 宇宙観の「膨張」
第5章 我々の宇宙の構造
第6章 我々の宇宙の進化
第7章 超宇宙―現代宇宙論の基本的諸問題
第8章 マッハ原理と物理法則の相対化
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
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宇宙を詳細に調べれば調べるほど謎が深まるばかりである。宇宙の96%はどんな素材でできているかさえわかっていない。只し、最先端物理学が迫る人間と宇宙の真実として語られる(以下本書とはなんら関係なし)・・・宇宙の謎を簡単に解決できる方法は存在する。それは宇宙が仮想空間であり、巨大なコンピューターで制御されているシュミレーション世界なのだということ、にわかには信じられないが宇宙の観測結果から導きだした答えがこれだ。
本文中にも「現代の宇宙論は人間の理性も人間の存在も否定し、多くの偶然の産物でいてもいなくてもよく何の絶対性もないと言わざるおえない」(P260参照)と記載がある。人類誕生に目的はな