深木章子のレビュー一覧

  • 鬼畜の家

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    ネタバレ

    どストレートなタイトルと素敵な表紙に惹かれて購入。面白かったです!

    タイトルとあらすじから、冒頭から鬼畜な殺人事件とか起こる系かなー?と思っていたら、怒涛のインタビュー尽くし。一体何が起きたんだろう?何の事件?と謎に満ちたスタート。

    第2章の時点で依頼人から郁江の恐ろしさが語られるが、物語の前半のため「いやいやこれが真相な訳はないよな…どうなっていくんだ…」とすっかり作者の術中にハマっていく良い読者の私。(怪しみつつも真相は全く予想できないタイプ)

    第4章で真相が明らかになった時は、うわああ…と素直に驚きました。
    インタビューの中にひとつだけ聞き手が異なるものが混じっていたのは、本当気付

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    2023年02月23日
  • 敗者の告白

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    ネタバレ

    事件の関係者にそれぞれ話を聞いているような展開で書かれているので読みやすく、また話が衝撃的(妹を殺した!?)なので一気に読んでしまう。誰が嘘をついているのか?という、この本の帯に書かれていたテーマを考えながらずっと読んでいられた。しかし読唇術で分かった、という辺りから少し現実味がなくなってしまったのが残念。

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    2023年02月19日
  • 猫には推理がよく似合う

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    これまたちょっと変わったミステリだな、ファンタジーだな、展開がちょっときつい……と思っていると風向きが怪しくなって、その後は一気読みだった。正直、中盤が終わるまではのんびりダラダラという感じで、これ読んでる意味がどこで出るのかわからない部分も多かった。まさかこう着地させるとは思えない、これが僕が最近深木章子作品にハマってる理由なんだと思う。そして他の作品と繋がる登場人物が出るのも良い。これは深木章子氏の理想の人物なんだろうか。

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    2023年02月05日
  • 交換殺人はいかが?

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    先に読んでしまった「消えた断章」の前の作品。じいじと孫の会話で過去の事件を振り返り、意外な結末が、という短編集の構成が面白い。この後、この2人がどうなっていくのか、先を読んでるのもそれはそれで楽しめた。それぞれのテーマも、孫の興味という理由付けで全部違う味付けになっていて、作者も楽しんで書いてそう。良くも悪くもになると思うが、作者は経歴の影響か、しっかりきっちりとした文章を書く人だと改めて思った。

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    2023年01月22日
  • 猫には推理がよく似合う

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    法律事務所の事務員・花織は事務所で飼っている”お喋りする猫”のスコティと噂話に花を咲かせている。
    ある日、花織はスコティに「いま先生が殺されて、金庫の中身が盗まれたら、犯人は誰だと思う?」と推理勝負を仕掛けられる。妖しい依頼人たちに想像を膨らませる1人と1匹だが、やがて事件は現実のものとなり……。

    法律事務所事務員の女性が、事務所の猫とお喋りしながらその猫が作ったという事件について考えるミステリ。
    猫のスコティがちょっと生意気でかわいいです。

    色々本を読んでいると、猫が喋るくらいだと全然驚かなくなりますね。
    猫が話す小説なんて普通。そういう人にこそ読んでほしい一冊。久々にすとんと綺麗に騙さ

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    2023年01月19日
  • 消えた断章

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    読後に解説を読んでいて続編だとわかったが、特に支障はなかったかと思う。ほぼ主人公視点のみで進むし、変なミスリードなどはない一方、最後の方では突然ネタバラしが来た。最後にはちゃんと全部明らかにしてくれるが、精神的なモヤモヤは残るかな。この作者はいつも丁寧に、経験を活かした法律的なことも含めて、細部を描いてくれるのが良い。

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    2023年01月15日
  • 敗者の告白

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    事件関係者の供述、独白で物語が進む珍しいタイプのミステリー、早々に辻褄が合わなくなるから、どれが嘘なのかを疑うだけだが最後まで面白かった。これだけの供述の伏線を全て回収しつつ、ちゃんと落とすのは相当難しかったんではないか。作者は元弁護士で、経験からの意見がチラ見えしてくるのが興味深い。

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    2023年01月15日
  • 消人屋敷の殺人(新潮文庫)

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    とっつきにくい始まり方だったり、日本家屋の蘊蓄みたいなものだったり、何かいろいろ挟まってくる中、途中でちょこちょこ感じる違和感。そりゃ感じるわ、というオチが待っていて大混乱したけど、こういうの大好きだしほぼ納得。一部だけ、そのフォローはいらんかな、というのもありつつ。深木章子2冊目だけど、もっと読んでいきたい。

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    2023年01月14日
  • ミネルヴァの報復

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    さすが元弁護士、設定も解説も細かい。大胆なトリックでもあり、細かい設定があってこそでもあった。ちょっと推理部がスーパー過ぎる気がしたが、見過ごしても良いかなとも思う。最後のネタバラしも、そのあとのフォローもエモくて良いし、弁護士2人の対比も話の軸として良かった。いろいろと濃いミステリ。

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    2023年01月14日
  • 罠【電子特典付き】

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    連作短編ぽかったから気軽に読み始めたが、全くそんなことはない574ページの大長編。序盤こそ便利屋が関わる殺人、という若干軽いノリも見えていたが、どんどん登場人物は増えるわ、人間関係が入り組み始めるわで覚えるのが大変に。警察ハードボイルド色も増していき、大オチも良かった。いろいろ思ったものの、ここまで複雑に組み立てること自体が物凄い。

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    2023年01月14日
  • 鬼畜の家

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    深木章子氏、デビュー作でこの出来は凄い。徐々に真実に近付いていく構成も読み応えがあるし、作者の特徴でもある緻密なヒントはデビュー時点で健在。バラされた後も、そんなのあった!?と思いつつも、そう言われたらそうか、と納得せざるを得ない。そのあたりもさすが元弁護士と思える。しかしながら中身はイヤだらけの胸糞ミステリ、後味も良くない。

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    2023年01月14日
  • 鬼畜の家

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    インタビュー形式で進んでいくので、私もそこにいて、一緒に推理しているような感覚で楽しかったです。

    最後は『そう来るか〜』てな感じでした。

    もともとインタビュー方式は好きだし、展開も好き。
    とても楽しめました。

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    2023年01月05日
  • ミネルヴァの報復

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    ネタバレ

    熱血弁護士・皐月と冷静沈着弁護士・怜の推理。読み進めていくと真犯人は絞れていってしまうが、その理由には若干がっかりさせられる。しかし現実的には仕事一筋できた女性が一瞬の心の間隙をこういったダメ男につけ込まれてしまうこともあるのかもしれないなぁと。人生を棒に振ってしまったが皆さんが書いてある通り、皐月の最後の選択には賛同したい。

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    2022年06月19日
  • 敗者の告白

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    ネタバレ

    すごく不思議な構成であった。1つ1つの告白が長く様々な視点で語られ、最後はどういった結末に落ち着くのかであった。
    驚くほどのトリックがあるわけでもどんでん返しが有るわけでもないが最後の告白には納得させられる。
    主人公である弁護士・陸木怜の人物像が全く語られないのも意外性があった。

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    2022年06月19日
  • 殺意の構図 探偵の依頼人

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    諒一が無実となった背景が分かって終わりかと思いきやもう一波乱を自然に起こすあたりに作家の巧さを感じる
    探偵の依頼人も個人的には意外な人物であった。
    後書きでこの探偵シリーズが間にもう一作あったことを知り、正規の流れで読んだらもう少し味わい深かったのかもしれない。
    最近、初読した作家であるがストーリー展開が好みで他の作品もゆっくりと読んでみたくなる

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    2022年06月19日
  • 鬼畜の家

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    ネタバレ

    探偵・榊原の調査を元に事件の全貌が明らかになっていく展開。この展開は個人的に大好物であり、一気に読み進められた。
    あらすじからも本当の意味での『鬼畜』は誰なのか想像はつくが最後に明かされた真実は唸らされた。
    確かに途中の調査で違和感の感じる人物が出てきたのだが、その違和感も最後でしっかり回収される。
    初読みの作家であったが違う作品も読んでみたいと思わせる内容であった

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    2022年06月19日
  • 鬼畜の家

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    ネタバレ

    「北川家」と関わった人たちが、自分がみた「北川家」、噂、思い込み、誤解、嫉妬、憎悪など織り混ぜながら語っていく形で物語が進んで行く。

    読み手は、語り手のすべてを信じるのか、疑うのか委ねられ、「北川家」とは、一体どんな家族だったのか、考えながら読み進める。

    ヒントや嘘を追いながら、良いところまではいったのだけれど、騙された!!

    カバーデザインに惹かれた。
    蜘蛛の巣なのに、蜘蛛がいない。
    なんだろうっと、思って。

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    2022年04月30日
  • 鬼畜の家

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    ネタバレ

    デビュー作ながら、文章、構成がとても洗練されており、人物描写も丁寧で良い。

    構成としては、インタビューがポン、ポンと連続されている中に聞き手が榊原でないものを混ぜるというところや、一つ一つのインタビュー中にアレルギーや利き手などの伏線を仕込むあたりも巧い。

    新しさはあまりないが、完成度が高い作品だった。

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    2021年07月16日
  • 螺旋の底

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    第二次大戦後のフランスの片田舎を舞台にしたゴシック・ロマンス。対独協力者狩りの記憶が癒えない、血塗られた館に秘密を持った若妻が訪れる……。不気味な使用人に、当主のおぞましい秘密と、定石通りにサスペンスを盛り上げておいて、一気にうっちゃる。著者らしい仕掛け、でいいと思う。そう来るとは全然思ってなかったので、見事に嵌められた。楽しかったね。

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    2021年06月11日
  • 消人屋敷の殺人(新潮文庫)

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    密室となった日蔭荘での出来事
    いろんなことが起こる様を淡々と読み進んだんですが中盤からなんか変な感じがしつつ
    あ、そういうことでしたかと
    もう定番のトリックでした
    がストーリーは楽しめました

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    2021年05月07日