あらすじ
僕は君原樹来、小学校6年生。将来の夢は推理小説作家。作品の題材になるような難事件の話を聞きたくて、元刑事のじいじの家に遊びに来た。そうしたら交換殺人や密室、ダイイングメッセージとかすごい謎ばかりで期待は的中! でもね、じいじ。その解決、僕はそんなことじゃないと思うんだけどなあ。可愛らしい名探偵の姿を通じて、本格ミステリーの粋を尽くした魅惑の短編集。
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Posted by ブクログ
先に読んでしまった「消えた断章」の前の作品。じいじと孫の会話で過去の事件を振り返り、意外な結末が、という短編集の構成が面白い。この後、この2人がどうなっていくのか、先を読んでるのもそれはそれで楽しめた。それぞれのテーマも、孫の興味という理由付けで全部違う味付けになっていて、作者も楽しんで書いてそう。良くも悪くもになると思うが、作者は経歴の影響か、しっかりきっちりとした文章を書く人だと改めて思った。
Posted by ブクログ
元警察官のじぃじを泊りがけで訪ねてくる孫の小学生。
ミステリ作家を目指す?孫の求めに応じて、警察官時代に関わった事件を
話してみると・・・孫が面白いことを言い出す。
う、名作「退職刑事」を彷彿とさせるアームチェアデテクティブな
短編集。続編、あるのかな。
Posted by ブクログ
元刑事:君原が小説家志望の孫:樹来に昔あった事件を話して聞かせ、樹来が当時、警察が気づかなかった真相を推理するストーリー。
6編共に事件の真相はそれなりに練られていたし、意外性もあったが、設定がかなり前の事件であることを差し引いてもちょっと警察の捜査が杜撰な部分が目立ったのでそこが残念なところであった。
特に『殺人殺人はいかが?』では被害者が闇医者に中絶手術をしてもらった記述があるが、解剖で分かるのではなかろうか。
最終話の『天使の手鞠歌』も当時の現役警察官が5件もの見立て殺人を起こす設定には無理がある気がした。
それぞれの事件の背景はすごく良かったので随所で見られる結末の強引さが気になってしまった。