速水健朗のレビュー一覧

  • ラーメンと愛国
    戦後から現在までの日本文化史を大衆食の代表的食品であるラーメンから読み解こうというのが本書。
    終戦直後の闇市から始まりチキンラーメンの発明、札幌ラーメン等「ご当地ラーメン」の登場から「作務衣化」した「ご当人ラーメン」の登場までの流れを当時の社会情勢を参照しながら読み解くのが実に痛快。
  • ラーメンと愛国
    現在の「ラーメン」の置かれた状況を説明するには、過去に起こった様々な出来事や社会情勢を踏まえる必要がありますが、それらは大きく分けるとグローバリゼーションとナショナリズムという2つの観点が存在する、という筆者の発見を裏付けるための話が展開されていきます。
    様々な歴史を紐解いてそれを繋げ直しながら、筆...続きを読む
  • ラーメンと愛国
    戦後日本社会の変化をラーメン文化をものさしにして語る。ラーメンという本来「日本的」なものではない食品がローカライズ、ナショナライズされていくプロセスを戦後日本の国土開発やマスメディアとの関わりのなかで論じられている。
  • ラーメンと愛国
    それぞれの時代にあわせて、カタチや名前すら変えてしぶとく生き残っていくラーメン。自分もこうありたいね。
  • 1973年に生まれて 団塊ジュニア世代の半世紀
    著者の生まれた1973年からの50年間を社会、政治、経済、サブカルチャー、事件、風俗などを語りながら振り返る。
    私は著者と世代が違うので共有できてない情報もあったが、概ね面白く振り返ることができた。携帯電話やインターネットがなかった時代にどうやって生活していたか、思い出させてくれた。
  • フード左翼とフード右翼 食で分断される日本人
    おもしろかった。知るのと知らないのとで変わってくるというのは当たり前ではあるけど一番刺さった。エシカル消費に興味持ち始めて有機食材の料理食べたり、雑誌読んだり始めた。でもそれで全部オールオッケーってことはないんだなと。二面生で判断するのは大事だけどそれだけじゃなくもっと他の方面からも見てみるべきなん...続きを読む
  • 1973年に生まれて 団塊ジュニア世代の半世紀
    自分より数年上の世代の彼らが、自分が生きてきた時代からどんな空気を感じとっていたのかよくわかる。

    もう少し社会論的な話に及ぶと良かったのに。ロスジェネとも言われる団塊ジュニア世代の悲哀にもっとフォーカスしてほしかった
  • 1973年に生まれて 団塊ジュニア世代の半世紀
    ロスジェネ世代について、さまざまな事件や出来事から1-2ページで述べたエッセイ。幅広いので、何かしら引っかかるエピソードがあると思う。

    この手の本を読まない人には、懐かしむことができると思うし、若い方には、TVで放映されているこの時代の背景をザックリ知ることができると思う。
  • ラーメンと愛国
    “作務衣系"がラーメン屋を代表するスタイルとして完全定着を果たすのは、1990年代末。おそらくは陶芸家に代表される日本の伝統工芸職人の出で立ちを源泉。2000年代からは「ラーメン」から「麺屋」へ。店に掛かる暖簾も中国由来の赤と白から和をイメージする黒や紺へ。
  • ラーメンと愛国
    文化系トークラジオlifeで知った速水さんの本。
    タイトルで興味を持っただけでネタ本枠に入ったままずっと積読していた。

    ようやく開いてみると、
    小麦、戦争、インスタントラーメン、メディアと国民食、現代ラーメンのまとめなど、
    近代日本をラーメンで斬ったちゃんとした歴史本なのだった。

    速水さん元気に...続きを読む
  • バンド臨終図巻 ビートルズからSMAPまで
    様々なバンドの「終わり方」が綴られている。バンド以外にも、ユニットやアイドルグループが含まれているが。「グループ臨終図鑑」かな。
    年代が新しくなればなるほど、わからないグループが増える。哀しい。
  • ラーメンと愛国
    戦後から2010年ころまでのラーメン史を辿るにはよい本だった。中国から入ってきたものがいつの間にやら愛国に向かっているという視点もおもしろい。

    タイトルにつられると政治的側面を強く語るのかと思いきや、文化的側面から戦後史を追うので読みやすい。

    たしかに自己啓発・作務衣系は増えた
  • 東京どこに住む? 住所格差と人生格差
    2016年の本なので、当たり前ですがいまのコロナ禍を予見していません。都市がより良い、文明の発明、楽しいレストランがある街が良い街、との記載があります。本当にその通りでしたね。そのような時代に早く戻れることを祈ってます。
    文中にある、アルビントフラーは将来の在宅ワークまで予見していたのですね。文中で...続きを読む
  • フード左翼とフード右翼 食で分断される日本人
    なかなか面白い本でした。「あるある」と思うところも多く、考えさせられる部分も多い本でした。良い勉強になったな~。
  • フード左翼とフード右翼 食で分断される日本人
    食生活の面から人々の政治意識を分析する試みを行っている書籍。
    フード左翼という言葉は初めて聞いた。有機野菜、地産地消、ベジタリアン、ビーガンといったキーワードで示される人々を指す本書の造語だけど、自分は左翼崩れの中には農業に携わっていった輩が多いイメージがあったので違和感なく概念を理解できた。また、...続きを読む
  • 東京どこに住む? 住所格差と人生格差
    都内の西高東低は気がついていなかった。
    東京自体も街として古くなってきているから、新しい街として再開発されている場所を選んで住んだほうがいいよね、ということでしょう。そういう意味で東京の西側は古いってこと。

    都内への集中が進んでいる話はまぁ体感と合致していたかな。
    閑静な住宅街がよしとされる価値観...続きを読む
  • コロナ禍日記
    緊急事態宣言真っ只中の日記なので、仕方ないけれど、先の見えない日々を辛い辛いと書いている日記が多くて、読んでるうちに苦しい気持ちに。
    職業や住んでいる場所も偏りがあるように感じて、コロナ禍の日記集としては、「仕事本」の方が私には面白く感じました。
  • 東京どこに住む? 住所格差と人生格差

    今のところ
    2,3年前に聞いた話が多くてあんまり発見はないな〜。
    一つ、北千住=足立区でないあまり住む場所として魅力を感じていなかったが、興味持てたのは収穫か。
    読んだ方々には、蔵前いいところなのでぜひ遊びにきてほしい。
  • 東京どこに住む? 住所格差と人生格差
    かつては、東京の西側(皇居を中心にして西側)の方面に住居を構えるのが定石だったそう。郊外の一軒家にしても団地にしても、東京の西側が理想とされたのだ、と。「西高東低」なんて言われ方がしたくらいだそうですが、いまや、東京中心地や東側の下町方面へ、人口移動が盛んになってきているみたいです。そこには、職住近...続きを読む
  • 1995年
    “最悪でも、いささかの懐古趣味を満足させることはできるだろう”

     本書の前書きで、著者が引用した文章である。果たして本書は懐古趣味を満足させるだけの本なのか?いやいや、1995年は、エポックメイキングな年なんですよ!と納得をさせられる本なのか?

     確かに経済面やテクノロジー、文化面等、各論では後...続きを読む