西村ツチカのレビュー一覧

  • いいたいことがあります!

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    子どもと親の立場で読む時の感じ方は全然違うだろうなと思う。
    自分も子どもだったから、両者の気持ちがよくわかる。
    読んでみてどうだった?と親子で話してみたいと思う1冊だった。

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    2025年05月03日
  • 火守

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     SFでもファンタジーでもない。『三体』シリーズで知られる劉慈欣の唯一の「童話」。童話と言っても、(日本では?)子ども向けではないだろう。それなりに漢字を使って書かれており、特に難しいと思われる漢字以外にはルビは振られていない。

     世界の果ての島に住む火守の老人のもとへ、サシャが訪れる。少女ヒオリの病を治すためだ。世界に生きるすべての人は、空にその人だけの星があるという。サシャは天に上り、ヒオリの星の輝きを取り戻すのだ。

     なにか切ない気持ちにさせる物語だ。やはり子ども向けではない。

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    2025年04月29日
  • 火守

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    不思議な本だった。
    西村ツチカさんの絵とともに。
    本の中に入っていくというより、本のページがぶわっと自分の方までひろがって、本の世界が拡張して、現実の世界との境目が海辺のようにゆらゆらしている、不思議な本だった。

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    2025年03月14日
  • 考えたことなかった

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    ジェンダーのバイアスがうまく表現されていると思った。
    普段の生活の中に、男だから、女だからという役割分担が未だに存在して、生きにくさを感じる人は多いと思う。生きにくさまでは感じないけれど、もやもやを感じているのは、まさに自分もその一人。

    ここでは、女性の役割として家事全般が多く挙げられているけれど、男性だってきっとそういったものにがんじがらめにされて苦しく思っている人は意外と多いと思う。

    でも、颯太やおじいちゃんのようにそういった固定概念を意識せずに相手に求めたり相手を傷つける言動を、私も知らないうちにしているかもしれない。
    気をつけなくちゃ。

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    2025年03月05日
  • センス・オブ・ワンダー

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    静かにゆっくり心にしみるエッセイ。レイチェル.ガーソンさんの文章も、森田真生さんの訳とその続きのエッセイも美しい。

    海、山、森、虫、星、、、
    大人になってその中に没頭することがなくなってしまった。
    何かを知ろうとか雑念が多くなって、無心にそのものを見ていないと気付く。改めて、見て(観察)感じてみたいと思った。付き合ってくれる子供はいないけれど、人生終盤にそんな時間を過ごしたい。

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    2025年01月13日
  • センス・オブ・ワンダー

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    ・センスオブワンダー(驚きと不思議に開かれた感受性)

    ・「知ることは感じることに比べて半分も重要ではない」。知の弱さは、矛盾を許容できないことである。悲しいのか、嬉しいのか。好きなのか嫌いなのか。知はしばしば、決着ばかりを急ぎすぎてしまう。

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    2024年12月26日
  • センス・オブ・ワンダー

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    ネタバレ

    ・私は世界中の全ての子どもたちに、一生消えないほどたしかな「センスオブワンダー」を授けてほしいと思います。それは、やがて人生に退屈し、幻滅していくこと、人工物ばかりに不毛に執着していくところ、あるいは、自分の力が本当に湧き出してくる場所から、人を遠ざけてしまうすべての物事に対して、強力な解毒剤となるはずです。

    ・知ることは感じることにくらべて半分も重要ではない

    ・壮大な雷のとどろき、風のささやき、海の波や流れる川の響きなど、地球の発する声とその意味にじっくり耳を傾け、時間をかけて言葉にしてみてください。

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    ・美しいもの、見た

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    2024年10月11日
  • センス・オブ・ワンダー

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    レイチェルカーソン「センスオブワンダー」。研究者が手がけた新訳。西村ツチカさんの挿絵もとてもいい。
    研究者が書く僕たちの「センスオブワンダー」を読むと小さくてもいいから庭付きの戸建てが欲しくなってしまった。

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    2024年09月15日
  • センス・オブ・ワンダー

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    以前読んだ「センスの哲学」は
    こういうことが言いたかったのだろうなと腑に落ちました。


    センス・オブ・ワンダーは「驚きと不思議に開かれた感受性」と訳されています。
    それは自然のなかにいても
    都会の雑踏のなかにいても
    なにかに驚き不思議に思う感受性。
    答えはあってもなくてもいいのでしょう。
    自然を見つめ、音を聴き、夜空をみあげ、雲を楽しむ。
    人生の歩みかたと時間の感じ方が変わる気がしました。

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    2024年09月13日
  • いいたいことがあります!

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    思春期の娘と母が、離れた距離を縮めていく。
    子どもの頃を思い出しながらも、親としての自分を見直したいとも考えた。

    当然ながら、親も子も違う人間だ。
    だからこそ、お互いを尊重することが必要なのだろう。
    自分の歩いてきた道を肯定しながら振り返り、これから先の道も自を持って歩いていこう。
    そんなふうに背中を押してもらえる。
    読むたびに新たな気持ちになる本。

    女子小学生におすすめすると、共感が得られる。

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    2024年06月12日
  • 火守

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    不思議な童話。毎日太陽を昇らせる火守、愛する女の子ヒオリの病を治したいサシャ。火守のお陰でヒオリの病気は良くなったけど、サシャは再会しない。火守にも止められなかったんだから、自分の村に戻ればよかったのに。そこが不可解。

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    2023年10月13日
  • いいたいことがあります!

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    ネタバレ


    2023/2/24-25

    半年くらい前に『考えたことなかった』を読んでいて、その前作にあたる本作をようやく読めた。
    前巻の記憶がだいぶ薄れているためかもしれないが、こっちのほうが面白かったかな~~。

    女性に家事労働を押し付ける差別的なジェンダー規範がメインテーマかと思っていたが、「親(母)の抑圧に対する子ども(娘)の反発」が主題だった。
    主人公の陽菜子は小6で、中学受験(のための塾通い)が大きく取り上げられる。いちおう自分も中受経験者ではあるが、塾に通わなかったのもあって、ほぼ他人事として「中学受験を親の意向で強制させられて塾にいやいや行かされる子どもたちはなんて可哀そうなんだ……やはり

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    2023年02月25日
  • 考えたことなかった

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    シリーズ2作目だけど、断然こっちのが読みやすい。
    将来の危機のため、未来の僕が乗り移ったネコという設定も、前回よりも重くなく、男女問わず手に取れる。
    日本ならばこのバイアス特に考えるべき。

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    2023年02月19日
  • 考えたことなかった

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    日本社会のジェンダーバイアスについて、中学生男子の目線から見た物語。
    共働きの両親と妹の4人家族と祖父母世代の家族について考える。
    世の中が変化してきているとはいえ、全然変わらない人たちも多い、難しい問題。祖父母を嫌う理由がわかる。普通って何だろうを考えるはなし。

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    2023年01月13日
  • 考えたことなかった

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    題名がキャッチー。何を考えたことないんだろう?ってとこから気になった。
    内容は堅苦しく言うと、男の役割と女の役割の固定観念を打破しようってことかな?でもそれだけじゃなくて、男とか女とか関係なく思い込みはキケンだってことも教えてくれている。
    おじいちゃんが、孤独死する前に変わってくれてよかった。
    こういう話を子どもが読むと、聡い子は教訓めいてるなーとか思うのかしら?これを自分も考える切欠になるといいなと思った。

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    2022年12月18日
  • 考えたことなかった

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    祖父母の家の近くで猫に「わたしは、未来のお前なのにょー」と話しかけられ、困惑する颯太。

    勉強や野球部の自分のこともあるのに
    家では働きだした母と中学受験を控える妹と
    家事を一緒に共有するようになり、ますます大変さが増す颯太。

    祖父母の家に行くたびに出会うしゃべる猫。
    少し下がってしまった成績、後輩に先を越された部活。

    家事をこなす祖母と、何もしない祖父の喧嘩に巻き込まれ
    男だからジュースをおごるとか、ボタン付けはお母さんの役目とか
    植え付けられた価値観に惑わされながらも
    しゃべる猫の正体は、実は未来の孤独な祖父だとわかり、祖父母を巻き込んで颯太が考えをまとめて納得していく様子。

    少しず

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    2022年11月14日
  • いいたいことがあります!

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    ネタバレ

    親になった今すごく考えさせられた。
    親にされて嫌だったこと 親の考え方が絶対だと逆らえなかったこと。
    でも大人になったら全然間違ってたんじゃんと思ったこと。
    だからって自分があの頃の親とそう変わらない風になってしまってること。

    大人は時に間違えるし絶対正しいこともない
    それでも子どもには出来るだけ平和に穏やかな道を進んでいってもらいたい。

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    2022年09月15日
  • 火守

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    ジャンルは童話みたいですね。絵が好きすぎる。恐らく絵がなければ出会わなかった本。 でも、物語も良かった。哀愁という言葉が似合うかな。読むタイミングが違えば感想も変わる本かな。『訳者あとがき』も是非読んでください

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    2022年09月04日
  • 火守

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    中華SFの大作『三体』の劉慈欣による、今のところ唯一の童話、だそうです。
    挿絵たっぷり、余白たっぷりの絵本の体裁で70ページほど、短ければ数十分もあれば簡単に読み終わってしまう1冊ですが、余韻も感じる素敵な1冊でした。

    こういう「夢(夜見る方です)」のような展開を、綺麗にして世に出す、というのは物語としてとってもプリミティブな営みで、短い読書体験ながら、普段と違う脳の部分が刺激されるようで、心が洗われるような気持ちになりました。
    1日の色々が全部落ち着いた夜に、ウイスキーかブランデーか赤ワインでも飲みながら、ゆったり読んでいくと、その日の寝付きが良くなりそうな気がします(笑

    ただ本著、どう

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    2022年07月30日
  • 火守

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    ネタバレ

    難しい設定はあまりなくて綺麗な挿絵で場面想像しやすく絵本を読む感覚でさらりと読めた。
    少年サシャの好きな女の子の病気を治すために、願いを叶えてくれる火守という老人に弟子入りして、捕鯨してロケットに必要な材料揃えたり、月面に行ったり幻想的な物語。
    女の子の命を救っても、火守との約束を果たして仕事を引き継ぐサシャの男気にじんわりした。
    (女の子が生きてるだけでいい、っていうところもじんわり)

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    2022年07月20日