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ある日、ネコに声をかけられた。
「わたしは、未来のおまえなのにょー。」
このままだと、おれの将来、たいへんなことになるらしい。
いったい、どうして?
知らないうちにさせられてる競争。
「ふつう」は男子がおごるもの?
おばあちゃんがなんでもやってくれる祖父母の家の「居心地の良さ」。
どこかでつながりあった社会のしくみに気づいて
考えはじめる男の子の物語。
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なんでおれだけにさせるんだよ。なんでおじいちゃんはやらないんだ。おじいちゃんは男で、年上だから、やらなくていいのか。
泡だらけの皿を洗いながら、イライラしてくる。
なんにもしないおじいちゃんを横目に、おばあちゃんはこうやって、いつもひとりで家事をやっていたんだろうな。
だけど、おばあちゃんがぜんぶやってくれるから、おれも居心地がよかったんだ。
そう思うと複雑な気分になる。
ふと、陽菜子の話を思いだした。
『おばあちゃんは、わたしにだけ手伝わせるんだよ。』
でも、そうか。おばあちゃんは、陽菜子にはさせるんだ。
ということは、どういうことだ?
おばあちゃんは不公平に腹を立てているけど、陽菜子には不公平なことをするということか。
『どうしてわたしばかり家事をやらされるの? なんでおにいちゃんはしなくていいの?』
以前、陽菜子がお母さんにそう訴えていたときも、そんなに怒ることかよ、と颯太は最初、うっとうしく感じただけだった。
だけど、不公平をされるほうは、すごく腹が立つんだ。でも不公平をするほうや、不公平に関係ないと思っているほうはピンとこないんだ。
(本文より)
Posted by ブクログ 2023年04月22日
ある日、颯太はネコに声をかけられた。
「実は、わたしは未来のおまえなのだにょー。」
どうやら未来の颯太は、妻に家を出ていかれて、一人さみしく死んでしまいそうになっているらしい。そこで、ネコの姿になり、そうならないよう若い颯太に忠告しにきたのだ。
家事はぜんぶ女の人がやるもの? ふつうは男子がおご...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年12月18日
題名がキャッチー。何を考えたことないんだろう?ってとこから気になった。
内容は堅苦しく言うと、男の役割と女の役割の固定観念を打破しようってことかな?でもそれだけじゃなくて、男とか女とか関係なく思い込みはキケンだってことも教えてくれている。
おじいちゃんが、孤独死する前に変わってくれてよかった。
こう...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年11月14日
祖父母の家の近くで猫に「わたしは、未来のお前なのにょー」と話しかけられ、困惑する颯太。
勉強や野球部の自分のこともあるのに
家では働きだした母と中学受験を控える妹と
家事を一緒に共有するようになり、ますます大変さが増す颯太。
祖父母の家に行くたびに出会うしゃべる猫。
少し下がってしまった成績、後...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年05月18日
「いいたいことがあります!」の続巻。
前巻では。学校が遠い、部活があるなどのの事情でお手伝いをさせられなかった兄が主人公となる。物語は初めから突然、「にょい」となき、言葉を喋るネコに出会うところから始まる。届け物に行った祖父母の家のことや、部活でレギュラーを脅かされる新人が出現したり、同級生の女子と...続きを読む
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