堀川アサコのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ現在60歳以上の7割以上が働いているという。勿論、生活のために止む無く働く方がいる一方、主人公・妙子は、生活に困っていないのに、定年退職後、正社員として再就職を目指す。なぜ?
よく言われる、①一定の収入による安定、②社会との繋がりによる満足、③規則正しい生活による健康。妙子にはどれも当てはまらない、という。「お金じゃなくて、心の問題よね。」そこまでして、仕事に駆り立てるものとはなんでしょうか。
「働くのが好きなんだわ。ケチなのよ。貧乏性なのよ。指一本動かすのも、それでお金を稼げないなら、損したと思うのよ」と語る。本当だろうか。使い切れないほどのお金を稼ぐ目的としては、納得できない。
結局、「休むために働くという発想は、おかしい。働くために働くのだ。それが、働き者の生きる道なのだ」と、語る。答えになっていない。昭和世代を自負する主人公は、結局、老害を撒き散らすだけの存在なのだろうか。ワーカホリック、働き者という名の。
老齢者が働くことによって、若者の労働機会を奪うことになるかもしれない、とは考えないのだろうか? 同時に、採用する側からすれば、同じ投資をするなら、少しでも長く働けるチャンスのある若者に賭けるべきではないかと、考えないのだろうか? 単なる疑問ですが。
死を目前にした人が挙げる後悔の一つが、「あれほど働かなけれはよかった」と、言われている。それでも、それでも、それでも、働く理由は何ですか。
もしかしたら、神さまから卒業のアラートが届くまで、盲目的に働くことが、定年退職者に与えられた働く理由なのかもしれない、と。 -
Posted by ブクログ
タイトルが気になって、評価も確認せずに
購入して読んでみました!
最初の始まり方とか、結構“いい掴み”だったと思います。
いきなり不倫現場かよ!そーゆー系?と構えて
読み進めると...とても“てんやわんや”の内容でした笑
次から次へと起こる出来事は、驚きもあって
笑いもあり、恋模様もある不思議なストーリー。
主人公のスミレは冷静だけど、子供っぽい所もいいですね
“ですます”調で書かれてるから、子供っぽく見えたかも!
設定もたくさんあって、面白かったですが
最後はやや、あっさりしていたかな〜って感じです笑
解説を読んで、これは“幻想”シリーズという事を知って
驚きましたが、前作とは大きな繋がりはなくて
前作を読まなくてもOKな作品です!
(※幻想映画館は 2作目になります!)
残り9作品も読んでいきますよ!ハハッ! -
Posted by ブクログ
なんとなく群さんに似てるなぁ〜群さんの小説を読んでるみたいだ…てのが第一印象。
乳癌に始まりそこからバタバタといろんな事が起きる。
明るい出来事はなく憂鬱になってしまいそうな事ばかり…でもこれらの事がのしかかって来るのが人生後半なんだよね(ーー;)
ただ正美さんの人柄なのか作者の文体なのか…起きる事柄は悲惨なのにどこか冷静に受け止めている感じが嫌な暗さを引っ張ってこない。
淡々としている。
なのでこちらも淡々と読破。
実際大きな病気に罹ったらこうはいかないんだろうなぁ
「家族にもいろいろある。幸せになるには距離感が必要。親子でも別の人間。水臭いくらいがちょうどいい」
親も子も歳と共に環境が変わる。環境が変われば考え方も変わる。
良くも悪くもいつまでも昔のままの関係性ではいられない。
だから距離感!親子でもこれ大事!
水臭いくらいがちょうどいい…だよなぁ〜
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Posted by ブクログ
幻想シリーズ第十作。
今回の主人公はシリーズでも特に個性的な真理子さん。
惚れっぽくて、それが原因で殺されて一時怨霊になっていた真理子さん。一度はあの世へ行ったはずが『そのままスルリとこちらに帰ってきて』『何気ない顔で生活をしている』。
それでも相変わらず惚れっぽく、さっそくダリ髭の紳士(映画館時代に一緒に暮らしていた男そっくりらしい)と交際中だ。
それだけではない。調査で出向いた市役所では若手職員にいきなり交際を申し込まれているし、やはり調査で出向いた関係者の老人にはいきなり求婚されている。異性にはモテモテだが一部の女性には嫌われているのも相変わらずだ。
<たそがれ探偵社>の大島ちゃんの下で働いているのだが、その大島ちゃんが出張中に様々な依頼を受けてしまう。
真理子さんのグズグズ加減が面白い。ちょっと間違うと苛々してしまいそうなのだが、あっちへふらふらこっちへふらふらしながらも、きちんと調査を進めているし真相にも踏み込んでいる。
大島ちゃんがいないのに一人じゃ無理よ…と思いながらも依頼を断ることが出来ず、こうやって調べているうちに大島ちゃんが戻って来るかも…と淡い期待で彷徨っている。ちなみに真理子さんが話すときは語尾にかならず『…』がつくとのこと。
様々な依頼が<竜宮ルナパーク>という1999年7の月に閉鎖した古い遊園地に集約されていく。淡い期待とは違った形だが大島ちゃんも一緒になって超常現象と抗う。
超常現象なのに妙にアナログなところや手作り感満載なところが面白いところだろうか。
ただ何故この超常現象を引き起こせたのかというところは疑問だし、完全に解決出来たわけではないのもこのシリーズらしさだろうか。
『客のあたしたちが行かないから、なくなっちゃうんですよね。だから、あたしたちが、寂しがったりするのは、呑気で無責任なことだとは思うんです』
物語の最後に出てくる言葉だが、何故か突き刺さった。
※シリーズ作品一覧
★はレビュー投稿あり
①「幻想郵便局」★
②「幻想映画館」(単行本時は「幻想電氣館」)★
③「幻想日記店」
④「幻想探偵社」★
⑤「幻想温泉郷」★
⑥「幻想短編集」★
⑦「幻想寝台車」★
⑧「幻想蒸気船」
⑨「幻想商店街」★
⑩ 本作 ★ -
Posted by ブクログ
ネタバレ銀座の名だたる劇場に東京市内にカフェーを十一軒経営する牧野求助が書斎で射殺体で発見される。
顔は赤ペンキで無造作に塗られて。
三男の放蕩息子、心太郎は葬儀の為、渋々牧野家に戻ってくるが、匿名の通報により、警察に連行される。
心太郎は兄のお陰でなんとか釈放されたあと、留置所で聞いた、麻布のマユズミ探偵研究所を訪ね、冤罪を晴すよう依頼するが。矢先に起こる第二の事件。
背の高い栗毛色の髪をふわりと伸ばした優男、黛望。住む場所を失い、探偵助手となった心太郎。
彼らの元へ次々と舞い込む不思議な依頼たち。
やがてそれは巷を騒がす「黒影法師」の秘密とつながって。
昭和初期の東京。
ルックスだけは良い心太郎はどこかお坊ちゃんの気質が抜けず、人が良くて危うい。
謎めいた蛇の女神像、男に貢ぐ令嬢、鎌倉の文通ガール、好青年の裏の顔。
黛は颯爽と謎に取り組むが、彼に振り回される心太郎に家政婦のミネが気の毒になってくる。
探偵も助手も個々に事件を進展させるところは少年探偵団っぽい。助け合ってる感は無いんだけど。
全体的にスッキリとは終わらない事件がもどかしいけれど、それもこの時代の空気に合っているのかな。 -
購入済み
闇があるのか、どうなのか
社会奉仕のつもりで探偵の真似事をする華族の次男坊と父親殺しの犯人にされかかった遊び人のコンビ。といってもそれぞれ別行動が多いのでコンビネーションの良し悪しは良くわかりません。黛の推理がどんな過程をたどるか作中で語られないし、だいたい事件は謎が残ってつながっていくばかりでちっともスッキリ解決しないし。何だかモヤモヤが残ります。物凄い闇が背後にありそうですが、続きが出たら明かされるのでしょうか。
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Posted by ブクログ
堀川さんの作品を読むのはこれが初めて。
「幻想~」というシリーズ物の、これが第一作であるそうだ。
文庫になったのが8年前。
原著は東日本大震災より前のようだ。
就活に失敗して実
家に戻った安倍アズサという女性が主人公。
何気なく履歴書に書いた「特技は探し物」というコメントがもとで、「登天郵便局」のバイトの職を得る。
この郵便局、この世とあの世のあわいにあるらしい。
あの世の人となった娘から形見が送られてくるのを待ちわびる老婦人(非常に居丈高)や、成仏できないキャバ嬢真理子さんなどが日々訪れてくる。
しかも、この郵便局、狗山神社のお社を奪う形で建てたものであることもわかってくる。
狗山神社に祀られた女神との間に、土地の所有権をめぐる争いが起こっている。
アズサが雇われたのは、どうやらこの争いに何か決定的な役割があるらしい…。
と、あらすじはこんなところか。
ヘンな人がぞろぞろでてくる。
なのに、その人たちに奇妙なおかしみがあって、嫌いになれない。
生き死にのことはあまり面白おかしく扱うのは不謹慎とも感じる時もある。
でも、そうやって、人々の死を手の中で玩びながら、やがて迎える自分の死にも備えていくのだろう。
そう考えてみると、堀川さんの描くこの世とあの世の境界で起こる、滑稽なあれこれもまた、受け入れられる気がするのだ。