あらすじ
『幻想郵便局』で大ブレイク。ほんのり恐怖でほっこりとする「癒しファンタジー」に恋が加わった! 趣味はシリトリ。古風な高校生スミレは、ある日父の不倫現場を目撃。後を追い、商店街の映画館に迷い込む。そこで映写技師に一目惚れしたスミレは、アルバイトを始めることに。そこは実は「走馬灯」を上映する不思議な映画館だった。恋するスミレは商店街の行方不明事件に巻き込まれる! (『幻想電氣館』改題)(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
シリーズで読んでいるので、このファンタジーホラー感に慣れてきた。
後半からは出来事が1つの真実へ集約されていき途中で手が止められないほど面白かった。
まさか登場人物が集結して怨霊と戦うことになるとは思わなかったので驚き。
最後にスミレと有働さんがしりとりする短いシーンが良かった。
Posted by ブクログ
「どうしてもガマンできなくなったら逃げちゃえ」は文庫版あとがきに作者が読者に充てたメッセージです。
少しでもこの言葉にシンパシーを感じたり、心を動かされたそこのあなたにお薦めの一冊となりましょう。
前作「幻想郵便局」の姉妹編という位置づけですが、独立しているため順は逆でも構いません。
一人称の語りで進められて行くのですが、到底コミュ障とは思えないほどユーモアに満ち溢れていて数回通勤の車内で噴いてしまいそうになりました。
終盤にかけて伏線が収束していく様はことのほか痛快で、それでいて闇の部分も孕んでいてなんといいましょうか、てんこ盛りでとても良い塩梅でした。
Posted by ブクログ
幻想シリーズ 第2弾。
女子高生の楠本スミレは、ある日、高校の最寄り駅で
父の不倫現場に遭遇してしまう。
父の後を追い学校とは反対の改札口を出て商店街を行くと、
映画館に迷い込んでしまった。そこはゲルマ電氣館という名画座だった。
その映画館に入り浸るようになり、不思議な出来事や事件がに巻き込まれていく。
ファンタジー作品とミステリーの融合のような作品で、
単体で十分楽しめる作品。であると同時に、登場人物および一部が、
第1弾の幻想郵便局と繋がっている。
しかし、話がそのままつながっているわけではないので、解説でも
書かれているが、姉妹的作品と言うべきでしょう。
全体的に楽しめたのですが、自分が一部見失ってしまったのか、
理解力の問題か、終盤の唐突な展開にびっくり仰天ってな感じで、
そこが良いのか悪いのか、難儀してしまうのだけど、
最終的には良かったかなと個人的には思った次第です。
第1弾の幻想郵便局に出てくる登天郵便局が第3弾以降にも絡んで、
謎が解き明かされていくようなので、いつか読む第3弾以降にも期待。
Posted by ブクログ
幻想郵便局に続く2作目。
古ぼけた映画館が舞台。
少しズレた感じの高校生のスミレは、霊感があることで高校に馴染めずゲルマ電氣館で働くことに。
友達の定義を考えたり、孤独がひとを如何に悩ませるかなど、根底のトピックとしては面白く感じました。人の結び付きがコロナで蝕まれている今では、人とのつながりの大切さを強く感じます。
ランダムに読んできましたが、このシリーズは赤川次郎さんの小説の様にサクッと読めますね。
Posted by ブクログ
幽霊が見える女子高生のスミレ。父の浮気現場を目撃し、後を追うが変な映画館に迷い込んでしまう。そこで働く有働に一目惚れし…スミレはあの大奥様の親戚なので、大奥様も再登場。前の郵便局のメンバーもチラホラ出てて嬉しかったです。怨霊の真理子も今回で成仏出来てホッとしたけど寂しいです。支配人も真理子の事忘れたのも切ない。今回も中々サスペンスな展開でハラハラしました。スミレが学校へ行けるようになれたのは救いでした。
Posted by ブクログ
今回もおもしろかったなー
舞台としては、今回の方が好き。とってもノスタルジックだし、レトロな感じがたまらなくいい。
真理子さんや大奥さまも相変わらずで良かった。
「どうしてもガマンできなくなったら、逃げちゃえ!」がテーマということでしたが、ほんとに逃げてもいいんだなと思えた。
Posted by ブクログ
郵便局よりも好きだった。
盛り上がり部分がちゃんと描かれていることは大切。
前回の夢オチに比べたらとても良かったと思う。
ただ、冒頭の学校に遅刻しそうというのは何故なのか。
11時になりそうな時間まで何をしてたのだろう。
(のちに学校行きたくない理由がわかっても)結局その日遅刻しそうになっていた理由はわからない。
このあとお父さんの不倫現場を目撃してしまい、迷い込んだ映画館で有働さんに一目惚れしてしまって、働きたいから学校には行かない!(諸々嘘だけど)となるわけだけど、ここに至らせるように都合よく話が流れてるなぁという気になってしまってそこがもったいないと思う。
そして相変わらず幻想に対する現実。
まさか殺人まで出てくるとは……。
クラスメイトの平井さんは私には理解不能な人でした。精神不安定か何かなのだろうか。
友達にはなりたくないタイプです。
真理子さんや青木さん、大伯母さまがまた出てきて楽しめました。。
Posted by ブクログ
幻想郵便局に続いて2作目の幻想シリーズ。 このシリーズは本当に面白い。 女の子が主人公でとても不思議な物語が進んでいく。あの世と繋がりを持つ場所を巡りたくさんの出来事が起こる。 必ず幽霊が出てくるのだがちっともオカルトチックでないし、何だがほんわかした感もある。堀川さんはこの手のストーリーの名手だ。
Posted by ブクログ
幻想シリーズ2作目。ここんとこの慌ただしい仕事が続くなか、やわらか系ファンタジーが心地よい。謎ときみたいなところや、プチホラーチックなところも楽しめるし。
Posted by ブクログ
幻想郵便局を読み終えてすぐ読んだので
スッと入れました。
郵便局ほどの驚きはありませんでしたが、まりこさんが成仏したシーンでは
じんと胸があつくなりました。
Posted by ブクログ
ジャンルはホラーファンタジー?ミステリーファンタジー?初めて読むようなタイプでした。
語り手の口調が最後まで慣れず、世界観にあまり入って行けなかったです。
前作があるのを知らずにこちらを読んだからなのかこの作品の良さをイマイチ見出せずに終わってしまった気がします。
機会があったら前作読んでみようかな?そうするともうちょっと世界に入れるのかなと思いました。
Posted by ブクログ
タイトルが気になって、評価も確認せずに
購入して読んでみました!
最初の始まり方とか、結構“いい掴み”だったと思います。
いきなり不倫現場かよ!そーゆー系?と構えて
読み進めると...とても“てんやわんや”の内容でした笑
次から次へと起こる出来事は、驚きもあって
笑いもあり、恋模様もある不思議なストーリー。
主人公のスミレは冷静だけど、子供っぽい所もいいですね
“ですます”調で書かれてるから、子供っぽく見えたかも!
設定もたくさんあって、面白かったですが
最後はやや、あっさりしていたかな〜って感じです笑
解説を読んで、これは“幻想”シリーズという事を知って
驚きましたが、前作とは大きな繋がりはなくて
前作を読まなくてもOKな作品です!
(※幻想映画館は 2作目になります!)
残り9作品も読んでいきますよ!ハハッ!
Posted by ブクログ
【2022年31冊目】
さらりさらりと読める一冊。前作があるようですが、今作から読んでも問題ありません。主人公の語りで話が進みますが、ですます調なので最初はちょっと違和感を感じるかも。
幽霊絡みの話なので、ところどころでざわりとさせられつつも、めちゃくちゃ怖い訳ではないです。どちらかというと人間の狂気のが大きい気がしました。
Posted by ブクログ
幻想シリーズ第二弾。
前作「幻想郵便局」から引き続きの出演は怨霊だった真理子さんと楠本タマエ会長(大奥様)。
あと、オネエ言葉の青木さんが、ほんのちょっぴり登場するくらいでしょうか(笑)
一人ぼっちで寂しそうだった真理子さんが、今作では居場所があって幸せそうで。
このまま、この場所で暮らしていけたらいいのに....と。
そんなことを思いながら読んでいました。
そして今作も殺人事件が!?
この、ゆる~い感じ、ハマりますね♪
Posted by ブクログ
最初、真理子さんに気付かなかったw
幻想郵便局をチョイチョイ匂わせますね。
でも、今回はホラー要素が強いかな。
中盤から真相がわかるまでは、夢中で一気に読みました。
最後のお別れが切なかったけど、希望が見えるラストだったので、良かったかな。
Posted by ブクログ
通常の人には見えない物をうっかり見てしまう主人公。
この日、それとともに父親の浮気も見てしまった。
婿養子でうだつが上がらない父親が浮気。
ものすごくよくある設定ですが、そこからが不思議だらけ。
一号館と二号館で、使っているのは片方だけ、とか
いまだにフィルムだとか、奥さんは…とか。
しかし主人公も、結構な不思議回路です。
そんな事を言えば遠巻きにされる、というのは
考えれば分かるものを。
平凡にしてるのが一番です。
だからこそ、というべきか、妙なクラスメイトに
引っ付かれたあげく、立場逆転、な事を言われて
つけこまれてしまうのです。
まぁこのクラスメイトもすごいと思いますが。
ステキ思考回路です。
この姪にして、あの身内あり、かと思われます。
Posted by ブクログ
前作に引き続き主人公のキャラが立っており、ストーリー以上に楽しめた。
マイペースかつ客観的な視点での描写など、上手いと感じる。
前作から引き続き登場のキャラもいて、設定が繋がっているのも非常に楽しめた。
ただ、ミステリー要素はありそうで薄い感じなのも相変わらず。
さらなる磨き込みに期待したい。
Posted by ブクログ
「幻想郵便局」にも登場したマリコさんが登場している。
あんなに寂しがりだった…友達もいないと言っていた…マリコさんの幸せそうなようすに、ちょっと嬉しくなった。
後になってみれば、あんなところにもこんなところにもと伏線は張られているけれど、少しも不自然さがない。
「あぁ、こういうわけだったのか」と納得することばかり。
終盤に用意されていたいろいろな解決につながる場面は、一気にファンタジーからホラーへと空気を変える。
その落差も物語の結末にあたたかさを増す結果になっているように思う。
寂しさは異様な執着心を生むほどに辛いことなのだろう。
でも、たとえ幽霊になっても心さえしっかりと持っていれば幸せにだってなれる。
真理子さんの選択が少しだけ切なかったけれど、きっと仕方のないこと。
「人はこの世に住み、天女は天に住むのです」
どんな思いでこれを聞いたのだろう。
住む世界が違う、なんて世間ではたまに聞く言葉だけれど、幽霊たちにとってはまさに「住む世界が違う」。
神様がいるのなら、支配人さんに起きたことは本当に神様からの贈り物だったのかも。
切ないけれど、優しい気持ちになれる。
そんな物語だった。
Posted by ブクログ
面白かった。登場人物達もとても好き。
前作関係の人達がチラホラでてくるのもとてもいい!
不思議とこの作者の本は読み始めが少しモタっとする気がする。中々読み進められない。
けど途中からはグイッと惹きつけられる。
レビュー見ると、この人の本は好き嫌いが分かれ易いのかな
ファンタジーは苦手だけど、この人のは読める。
西加奈子より読みやすい。
だけど、もう少し心理描写とか背景とか細かいとこを描いていたらなと思う。
もう少ししっかり説明が欲しい場面がギュウギュウに詰められ過ぎていたりザクッと大まかだったりで、んん?となる。
独特の雰囲気は好きなんだけど。
Posted by ブクログ
前回が好きで続きも読もうと思って読んでみたのですが、今回は少しさらっとしていて、あまり思い入れなく読み終わってしまいました。走馬灯を見せる映画館は凄く雰囲気は好きなのですが、展開が少し強引なところもあってついていけない部分がちらほら。でもあのひとが成仏出来て良かった。
Posted by ブクログ
幻想シリーズ2巻目
今度は、彼岸と此岸の間にある幻想映画館で女子高生がアルバイトをする。幻想郵便局で登場した人も再登場し、幻想シリーズの世界が広がる。
前作同様いじめや不倫、殺人などの事件を扱いながら、逃げる先も用意しつつ、不思議と共に、受け入れ理解することで自身の中の解決を図ろうとしている様。
Posted by ブクログ
幻想郵便局に書かれてた人たちが
ちょこちょこっと登場していて
その部分にはにやにやしながら
読んでました。
今回もなかなか
個性的な人たちが登場して
最後には、つながっていく
面白かったです。
あとがきがなかなかすてきでした。
Posted by ブクログ
幻想郵便局の…一応続編?主人公は違いますけど。
後半の盛り上がりは良かったけど、小学生の頃に読みたい作品だったかも。
序盤の一目惚れとか、少女漫画チックですし。
主人公のせいか、全体的に幼い雰囲気で…いや、一応主人公も高校生なんですけどね。
文庫版になってタイトルが変えられてしまったんだけど、元のタイトルの『幻想電氣館』の方が良かったな。
電気屋さんと勘違いされそうだから変更になったんでしょうか。
電氣館の方が雰囲気があったのになぁ。
Posted by ブクログ
東野圭吾の「ナミヤ雑貨店の奇跡」を読んで、無性に「幻想郵便局」の続編が気になり購入。
クラスメートに無視され「クラスにいない子」=「幽霊」という感覚は、直前に読んだ「トッカン the 3rd」と同じだ。スクールカーストで精神的な実体を無くした子供たちは、皆そう感じているんだろうか。
朝井リョウの「桐島、部活辞めるってよ」では、スクールカースト最下層の映研部員たちが、自分たちの価値観で輝いている。きっと主人公スミレもゲルマ電氣館で青春の必須科目挫折を乗り越え幽霊が見えることで輝ける青春を手に入れたのだろう。
あまりに個性的な登場人物も、めちゃくちゃな展開も、夢を見ているようで本作の雰囲気に良く合っている。
「幻想郵便局」ほど死への親近感?生と死の曖昧さ?は感じられないが、幽霊がフレンドリーに感じられ「プラス1丁目の町」もありそうな気がしてくる。
支配人には真理子さんを忘れてほしくなかったな。真理子さんはきっとまだ成仏していないだろう。と思ったりする。
Posted by ブクログ
前作同様に幻想小説
死者が成仏する映像も流す寂れた映画館で、幽霊が見えるせいで学校に行かなくなった女の子が働くお話し
前作とのつながりは、登場人物の何人かがかぶってるけど、前作の事を知らなくてもまったく問題がないくらいに関係ない
悪霊かと思わせて良い幽霊なんでしょ?感が伝わってくるんだけど、実際は・・・ という深読みトラップな仕掛けがどうもいただけないなぁ
ま、そもそも死者がむこうの世界から戻ってくるとか、現世の人も行ける郵便局があるとかって時点で突っ込みどころは満載すぎて逆に突っ込めないんだけどね
ストーリー的には、そんなに面白いわけでもない
後付けな設定もちらほら
このシリーズ?も続きがあるようなので、読むけど
そんなに期待しないで読もうか
Posted by ブクログ
『幻想郵便局』の続編?姉妹編との事。
今度は不登校になってしまった女子高生・スミレが主人公。
いいとこのお嬢さんで「趣味はシリトリ」「幽霊が見えたりする」等と少し浮世離れしてるけど、どこか憎めない女の子でした。
また、彼女の初恋(しかも一目惚れ)が良いスパイスとして全体に効いています。
御年80歳の女傑タマヱ大奥様や美人の(もう焦げてない)幽霊真理子さんなど、前作にも登場した人物も再登場したりして『郵便局』との繋がりに思わずニンマリしました。
終盤は一気にクライマックスに突き進んでいく感じでページを繰る手が止まらなくなりました。
爽やかな読後感でした。『郵便局』よりも好き。