堀川アサコのレビュー一覧
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この辺りの時代の小説は夢枕獏の陰陽師くらいしか知らないので読むのに少し時間がかかった。けど読みやすい。
読んだ後気づいたけど、ほとんどの登場人物は死んでる気がする…
最初は妖とか出てくるファンタジー?と思ったけどどちらかと言えばそれは少しおまけ要素なのかも。
理不尽だと思った神様はやっぱり神様なだけあって平等なのね、というのが最後に分かってすごく腑に落ちた。
ドロドロした人間の欲が渦巻いて、位の高い人間のどす黒さをより濃くしている。そういう人間ばかりが登場するせいか、小槌丸が純粋にすら見えてくる。(そんなわけはないのだが)
小槌丸が嫌っていた月夜彦、時折兄として導こうとしているというか、救っ -
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「こんにちは」で始まり「だれだっけ」でおわる。
総司の人柄がよく出ている。
「こんにちは」
柔らかい抑揚で隊士の言葉どおりの美人があいさつをよこした。黄八丈の小袖に黒綸子の帯を島原結びにして、髪は島田にに結っている。着物に似合った黄色の櫛に愛嬌があった。すっかり堅気の娘のように見せていながら、みなりも化粧も、整い過ぎて威圧感に似た雰囲気を放っている。何より整っいるのは、その顔立ちだ。きれいに塗ったおしろいを、いちどさっと洗い流したうす化粧に、ていねいに、紅をぬったさまは、浮世絵のままの美人である。堅気でないなら商売女ということになるが、お天道さまのしたに居ても野暮にならない装いを心得てい -
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幻想シリーズの5作目です。
本シリーズは、
あの世とこの世の境目に存在する、
摩訶不思議な施設で働く、
怪しげで魅力的なキャラクターと、
その施設に集ぅ訳アリの者たちの、
ファンタジック・ホラー?ですが、
基本的に、各作品は、同じ世界で、
緩~く相関関係はあるものの、
それぞれは、独立した作品でした。
本作品は、ある意味、初めての、
第1作『幻想郵便局』の続編で、
主人公も、前作から引き続きて、
受難?のアルバイト、アズサです。
シリーズの中でも、
登場人物、お話、設定の、
全体のバランスがよくて、
面白かった1作目ですが、
1作目の善き雰囲気もそのままに、
主要なキャラの連帯感も相まっ -
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郵便局よりも好きだった。
盛り上がり部分がちゃんと描かれていることは大切。
前回の夢オチに比べたらとても良かったと思う。
ただ、冒頭の学校に遅刻しそうというのは何故なのか。
11時になりそうな時間まで何をしてたのだろう。
(のちに学校行きたくない理由がわかっても)結局その日遅刻しそうになっていた理由はわからない。
このあとお父さんの不倫現場を目撃してしまい、迷い込んだ映画館で有働さんに一目惚れしてしまって、働きたいから学校には行かない!(諸々嘘だけど)となるわけだけど、ここに至らせるように都合よく話が流れてるなぁという気になってしまってそこがもったいないと思う。
そして相変わらず幻想に対する -
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今までのシリーズの中で一番好きだった。
次点が映画館だろうか。
登場人物も(青木さん2回目だけど)腹が立たない、憎めないやつキャラでイライラせず、最後の事件大詰めもスピード感あってよかった。
相変わらずこのほのぼのとしたファンタジーの話に、ネグレクト(っぽい)や猟奇殺人事件、家族問題などを突然織り交ぜてくるところが色んな意味で凄いと思う。
郵便局のレイプ未遂シーンも唖然としたけれど、なぜこんなにあっさりと出てくるんだろうなとも。
せっかく生死を描いてる小説なのだから、もっと大事にして欲しいような気もする。
とはいえこれで真面目にやったら重たいのだろうか。
スミレと有働さんも出てきたけれど、