あらすじ
流行らない遠海(とおみ)神社の神さまは、自分の食い扶持を稼ぐため、人間の格好をして働いている。ある日、人間には入れない本殿に侵入し、見えないはずの神さまを見ることが出来る青年が、高額なお布施で、御利益を得たいと言ってきた。彼の正体とは?(「水中少女」)丑の刻参りで人気のある神社の神さまから頼まれたアルバイトは、呪いを解くこと?(「神さまと藁(わら)人形」)切なく優しい二篇を収録。
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Posted by ブクログ
たいした神通力もない、遠海神社の神様ジンジンがろくでもないが何だか愛らしい人間達を救ったり見守ったり。人から見えなくなったり、たまーに雷を呼んだり、生きていないので水中でもへっちゃらではあるが、移動は徒歩か公共交通機関、通り抜けもできないし、他の神に頼まれて時給制でアルバイトをするというなんとも人間らしく気取らない神様で、とてもキャラクターがよい。
相変わらず堀川さんはエグい話を平然と突っ込んで来るので読んでいてぎょっとしてしまう。そしていつも通り淡々と終わるので何だかもったいないというか。堀川さんの本を脚本にして肉付けするともっとそれっぽくなると思うのだが、そうするとらしさがなくなってしまうのかな。