【時代を先読みしチャンスを生み出す】
1.リーンスタートアップに代表されるように、未来を予測するののではなく、状況の変化に合わせて常に自らも変化していくことの重要性が認知されていますが、その前提には未来がまったく予測不可能であるということがあります。しかし、実際はそうではありません。個別の具体的な予測というのはたしかに難しいのですが、将来どうなっていくかということの方向性を知ることは十分に可能なのです。そこで鍵となるのが「パターン」です。パターンを見抜いた上で来るべき未来の予測ができたなら、後は適切なタイミングを見極め、備えるだけです。
2.国家と呼ぶ存在は、3つの要素を持っています。領土と国民と権力です。なぜ国家はこれらの要素を持つようになったのでしょうか。言い換えれば、どんな必要性を満たすために、これらの要素は誕生したものなのでしょうか。国家ができた理由を一言で言えば、「生存確率を上げること」に尽きるでしょ。群れをなす動物と同様に、集団行動することで、私達の生きる残る確率はあがります。外敵に襲われにくくなり、集団の知識を共有しあうことで同じ失敗をしにくくなります。また、怪我をすれば、仲間が代わりに食料を分けてくれるなど、それぞれの不足を補うこともできるでしょう。すべて、個体の死ぬ確率を下げる行為です。
3.初期の人類は集団で狩猟をしながら暮らしていました。しかし、狩りは獲物がいつも見つかるとは限らいない、ハイリスクな手段です。時を経て、人類はより不確実性の低い農耕や牧畜へと移行をはじめます。農耕や牧畜は手間こそかかるものの、一定の土地とノウハウがあれば継続的に食料を確保することができます。農耕社会において「土地」は経済力の源泉です。集団は領土を拡大することで、より多くの食料を確保し、多くのメンバーを養えるようになります。個人は、集団のために「税」という形で得られた食料の一部を差し出し、それをもとに集団は領土を拡大していきます。そうすることで、集団に所属する個人一人ひとりに、より豊かな暮らしが提供されるのです。一方、領土が拡大し、コミュニティの構成が増えると、和を乱すものが出てきます。この段階において、コミュニティを快適に維持するために、特定の人に力を与え、構成員全員にルールを遵守させる必要性が出てきます。これが「権力」の起源です。「代理人」に権力を集中させることで、あらゆるプロセスを効率化さていくのが近代という時代でした。国家はその最たる存在です。国民の力を国家という代理人に集約させることが、近代の社会を運営する上では最も効率的でした。
4.近代国家のシステムは新しいテクノロジーによってどういった方向にへんかしてくのでしょうか。
A.領土の重要性が低下する
B.当面、国民は「形式的に」国家に所属し続ける
C.国家の権力が企業に脅かされる
5.予測を放棄し変化にすかさず対応する。一見理にかなったこの戦略は、もはや戦略として意味をなしません。変化を見抜くことが難しい時代だからこそ、未来を的確に予測し、先回りできた企業と個人が最終的に勝利を収めるのです。
6.どうすれば現状のやり方を効率化できるかを考える前に、今も本当にそれをやる価値があるのかを優先して考えるべきなのです。
7.うまく未来を予測している人は、点ではなく線で考えている。
8.世の中には、どうあがいても予測不可な事柄が存在します。たとえば、どれだけ過去を分析したとしても、今この瞬間に居眠りしたりドライバーの運転するトラックが突っ込んでくるかどうかは、知りようがありません。しかし一方で、予測可能なことがあることにも気づきました。それは「パターン」です。テクノロジーがどのように進歩していくのか、テクノロジーが進歩していくと政治や経済のシステムがどのように動いていくか、そこにはパターンがあるようなのです。
9.私たちにできることは「人々はどのように行動するか」「テクノロジーはどのように発展していくのか」「どのように未来をの方向性が決まっていくか」といったことについて繰り返し描かれているパターンを明らかにし、それをもとに、未来社会の全体的なトレンドやメカニズム探っていくこと、そして、それを重要な意思決定に活かしていくことです。
10.ディズニーにはユーザーの「感動パターン」がノウハウとして蓄積されている。
11.垂直統合型は成功すれば高い利益率を叩き出すモデルですが、全プロセスを自社で完結させることになるため、資金力とノウハウが求められます。一方で、水平分業型の場合、足りないプロセスについては他者に任せ、自社は得意なところだけに特化することができます。
12.点で考えるのではなく、線でつないでパターンを考えれば、何が起こるかを予測すること自体は実はそれほど難しいことではありません。ただし、それがいつ起こるかを読むとなると難題です。
13.予測の次は、タイミングの見極め
14.未来が読めるだけでは価値はないのです。その恩恵にあずかるためには、未来に向かう電車がくるタイミングで、必要なリソースを備えて、駅のホームでまっていなければなりません。そのためには、まず自分が持っている手持ちのカードがをきちんと把握し、電車がくるまでの残り時間のなかで、足りない条件を揃える必要があります。電車がやってくるタイミングが近づけば近づくほど、同じことを考えてホームで待つ人は増えます。その結果、一人ひとりが得るリターンは減少します。一方、そのタイミングが多ければ遠いほど準備している人は少なくなり、リターンは大きくなります。
15.手段が目的化することを防ぐためには、今やっている活動がどんな課題を解決するために誕生したのか、常にその原理を意識する必要があります。その課題を解決するための、より効率的な方法が存在するのであれば、今の活動を続ける意味はありません。
16.すてべのテクノロジーもまた、その誕生の背景には「必要性」があります。火も文字も電気も、存在するうえで必要だったからこそ作り出されたものです。
17.イノベーションはテクノロジーという視点だけから生まれるものではない。テクノロジーの流れだけを追っていって考えついたものや概念があったとして、それを社会がまったく必要としてないのであれば、それが普及することはないでしょう。資金も人材も投下されることはないからです。
18.テクノロジーの進歩と変化に潜むパターン
●パターン1:あらゆるもののエントロピーは増大する。
テクノロジーも、時間の経過とともに、シンプルなものから複雑化していき、部屋を飛び出し、多方向への侵食を繰り返していく性質があります
●パターン2:あらゆるものに知性が宿る。センサーから知能に。IoT、AI.
膨大な情報を蓄積する→蓄積された情報から人間が手動で改善につなげる→蓄積された情報から人間がパターンを抽出し、そのパターンをシステムに検知させて改善につなげる→パターン認識も改善のための判断もすべてシステムが行う。実行パターン:学習→パターン認識→予測→実行
●パターン3:ネットワークはピラミッド型からはじまり、ハブ型、そして分散型へ。
情報の非対称性が薄れていくことでの変化
●パターン4:テクノロジーは人間を拡張する
蒸気や電力は人間の手足の動力そのものを何百倍にまで拡張させるテクノロジーです。一方で、コンピューターやインターネットは、電力や蒸気と根本的にまったく違う方向に人間の機能を拡張しています。その本質は「知性の拡張」です。
●パターン5:テクノロジーは私達を教育しはじめる
新しいテクノロジーが社会に普及してしばらく経つと、今度は私達のほうがそのテクノロジーに合わせて生活スタイルを適応させていくようになります。
●パターン6:テクノロジーは掌から宇宙へと広がっていく
テクノロジーは一定の順番を経て、物理的に遠くへと浸透し、浸透すればするほど日常の風景となり、その存在感を消していきます。
●パターン7:テクノロジーは境界線を溶かしていく
国家と企業の境界線:Googleはネットさえあれば無料で情報アクセスをすることを可能に。Facebookは人がもつつながりから信頼性を担保させた。テスラのロケット事業など
社内と社外の境界線:企業は、クラウドソーシングなどを活用すれば、もはや、大量の労働力を自社に抱え込む必要はありません。世界中のリソースをリアルタイムで必要な分だけ調達し、企業としては小さなまま、膨大な量の仕事をこなすことができます。仕事が分散化され、社外にいるクラウド化された労働者へと外注されていくと、どこまでが社内でどこまでが社外かの線引きは非常に難しくなってきます。
●パターン8:テクノロジーはすてべを無料に近づける
●パターン9:テクノロジーが出した答えを理解できなくなる
システムは膨大なデータを学習していくことで、私達には因果関係がわからないようなパターンでさえ認識できてしまう。しかし、システムは行動の結果を分析することは得意でも、行動に表れていない潜在的な顧客層の需要を喚起したりするといったことは苦手です。システムは不確実性を極力排除し、短期的な合理化や最適化を進めてしまいます。
19.拡散と収束のサイクルが繰り返され、社会全体がより生産性の高いシステムへお変化していきます。社会も、人間と同様によく失敗をし、反省します。