佐藤航陽のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
《感想》
面白い、が中盤以降は難しい。しかしながら序章だけでも読む価値があるだろう。メタバースの技術的な説明だけにとどまらず、新しいテクノロジーとの向き合い方や、それを使ってどのようなビジネスが考えられるか、あるいは今後どのようなビジネスが展開されていくか、など普遍的なことが書かれてあり非常に興味深いと感じた。
《メモ》
①テクノロジーの本質的な特徴は(1)人間を拡張するものであること(2)いずれ人間を教育するものであること(3)掌から始まり宇宙に広がること。
②新しいテクノロジーが普及すると、今度は人間がテクノロジーに合わせて生活スタイルを変えていくようになる。
③新しいテクノロジーは、意思決定の身軽さから、基本的には消費者から使われ始め、次に企業で活用され、最終的に行政に組み込まれる。そのため、個人に浸透されてから3〜5年後に企業で活用されはじめ、さらに3〜5年後に行政に組み込まれる。
④一部の技術オタクが熱中していて、それ以外の人がピンと来ていない・理解できていないという状態が取り掛かるタイミングとしてはベスト。
⑤15歳以下の子どもがどんな遊び方をしているかによって、その後の社会でどんなどんなテクノロジーが普及してくるかを高い確率で予想することができる。 -
Posted by ブクログ
本書は、メタバースとは何か、どのように進化し、そして私たちにとってどのような影響を持つのかを探求する内容となっています。
メタバースとは、インターネットが扱うコンテンツが2次元から3次元に進化することであり、その本質は「世界を創造する」ということであると説明されています。
これまで情報を受け取るだけだったインターネットが、深みと奥行きを体験し、自ら創り出すことができる世界へと進化するのです。
著者は、メタバースにおいてはゲームが入口であり、その他のSNSやニュースなどはゲームを入口にして後から派生する、従来とは真逆のベクトルであると指摘しています。
また、メタバースによって3次元空間が出来上がれば、現実世界の価値は今の10分の1に下がるとも予測されており、さらに、あらゆる制約がなくなるため、自分はどんな人間になりたいのか、どういう存在でありたいのかという、内面における価値創造が重視される時代の到来となるとも言われています。
本書では、メタバースについての基本的な知識だけでなく、その進化や未来についても考察されています。
特に、メタバースによってデジタルデータでゼロから作品を作ることができるクリエイターが成功するWEB3の時代に向けて、blenderでCGを作る子供たちや、ミラーワールド(AIが世界中の森羅万象をデジタル空間にコピーできる)の実現が必要であることが示唆されています。
本書は、私たちにとって未来の世界を想像させる一冊であり、メタバースが持つ可能性やその進化について考えるきっかけとなる素晴らしい書籍です。
メタバースが今後私たちの生活にどのような変化をもたらすか、是非とも注目したいと思います。 -
Posted by ブクログ
とても興味深い。
新しいテクノロジーは、基本的に消費者から使い始められて、次に企業で活用されて、最終的には行政に組み込まれる。
この順番には意思決定をする身軽さが関係している。
個人に浸透し始めて3〜5年遅れて企業で活用され始め、そこから3〜5年遅れて行政に導入される。
実社会での成功はタイミングがほぼ全てを握っている。適切なタイミングで適切な場所に先回りして待っているスキル。感覚的には世の中より半歩だけ早い状態。タイミングの誤差をバッファ内に収めること。一部のオタクが熱狂していてそれ以外の人はピンと来ていない、理解できていない状態が取り掛かるベストタイミング。
子供はすでに当たり前にやっていて、大人はピンと来ない。15歳以下の子供がどんな遊び方をしているか観察し、自分世代と違うところを探すことで、今後社会にどんなテクノロジーが普及してくるかを高確率で予想することができる。
新しくテクノロジーは突発的に普及するのでタイミングが来るまでじっと我慢が必要。
世界の真理
「あの〇〇」と言われるどんな人でも理解できる「ど真ん中から少しだけずらす」少し違和感を出すと、人の心に引っかかって記憶に残りやすい。
参加者個人を惹きつける仕掛け
①ランダムフィードバック
自分の行動に対して帰ってくる反応が一定ではないときに、そこに意識を向けてしまう癖が人間にはある。
②届きそうな目標の設定
達成可能な目標が目の前に置かれると、その目標に挑戦してみたくなる習性が人間にはある。
③難易度のエスカレーション
目の前の作業の難易度が徐々に増していくと、熱中して食いつく性質が人間にはあります。
④社会的相互作用の可視化。
「今自分が誰かから見られている」と言う状態が可視化されると、意識がそこからなかなか離れない。
⑤進歩している実感の提供。
小さな成功体験を積み重ねる事は、自信につながり、その積み重ねが楽しくて、活動を続けやすくなる。
①から⑤の内容は幼児教育にも当てはまる。
世界を創ることが未来の仕事になる。世界を創ることと子供を育てることは似ている。
「ホモ・デウス」「TENET」 -
Posted by ブクログ
識者こそ未来予測を間違えるという。どうやったら固定観念を捨てられるか。物事の本質を見つけられるのか。
本書ではこの物事の本質を「パターン」と言っている。
これは非常によく分かる。
すべては時間のように流れているのだから、広い視野で流れを読まなくてはいけない。
点として、目の前の物事に集中するのもいいが、それでは視野が狭すぎる。
その点はどこから来て、どこに向かうのか。
点ではなく線。つまり流れでみることが大切で、そこにパターン(法則)を見つけ出せるかが重要なのだ。
会社で会話をしていても、どうにも話がかみ合わない時がある。
そういう時は大抵見ている視点が異なっている。
近視眼的にしか見ていない事例が圧倒的に多い。
大局的に考えれば、おのずと課題の解決は出来るはずなのに、それが出来ない。
結局、そのパターンや流れや本質を見ることが大切なのだが、どうすればそれが見えるのか。
簡単でないからこそ「見える人」が大きな富を掴めるのだろう。
(残念だが私も「見える人」ではないし、大きな富も掴めていない)
パターンは抽象化とも言えると思うが、著者が様々な事例として上げている話が分かりやすい。
「電気」は今では当たり前に普及し過ぎていて、その意味すら考えなくなってしまっているが、まずはパターン化してみれば様々なことが見えてくる。
最初は電球の発明などが有名だが、そもそも「電気を作る=発電」が無ければ始まらない。
発電から電球へ、そして送電され、工場など生産設備や各家庭にも届くようになった。
そうなったらあらゆる手作業が電気によって代替できるようになった。
うちわは扇風機に。ほうきは掃除機に。
この流れと同じ事がインターネットで起きているということなのだ。
小さな情報を回線を通じて送るところから始まった。
それは文字情報だけであったが、やがて静止画像となり、その後動画となった。
動画までは一方通行の情報であるが、それが3DCG・メタバース世界になっていくということなのだ。
パソコンだって、大きな汎用型からデスクトップとなり、その後ノートPCとなった。
今ではやろうと思えばスマホでも仕事が出来る状態だ。
当然、今後も益々進化していくということなのだ。
プアだったものはよりリッチに。
大型だったものは、極限まで小型に。
数名の専門家しか使えないものから、世界中の人が使えるものに。
本書では「エントロピーが増大する」と表現しているが、要は変化は不可逆であるということ。
距離の話であればより遠くへ。
形の話であればより小さく。
その流れが分かれば、つまり「それがいつ訪れるか」の見極めが次の課題ということなのだ。
「人類が空を飛ぶなんて百万年先の話だろう」と識者が言った数週間後にライト兄弟は大空を飛行した。
iPhoneが出た当初は、タッチスクリーンだけでキーボードがない、赤外線通信もない端末に「こんなものは流行らない」と切り捨てた人もいた。
パターンで物事を分析すれば大体分かるはずなのだ。
今この段階。次はこうなる。もっと先はこうなっている。
実際には簡単な話ではないのだが、その時間軸が分かれば、後はどれだけタイミングを見極めるかではないだろうか。
それでも未来はなかなか読めない。
パターンは概ね読めても、人の心は予想もつかない方向に向かうからだ。
Googleの20%ルールは秀逸だと思った。
「未来は予測不可能・不確実だから、現経営陣の指示で動くのは80%に留める。残り20%は本人たちの意思で好きな方向を目指すのだ。」と言う。
これで未来に対してのリスクヘッジを図ると聞き、まさに唸った。
何が起こるか分からないのであれば、それを企業はバッファとして見込んでおく。
トップダウンでもハブ型でもなく、自律的に動いていくためには、20%時間は各自の自由に行動させる。
この20%の中から未来へのイノベーションは確実に生まれている。
それはつまり残りの80%は例えカリスマ経営者の指示とは言え、イノベーションに繋がっていないと言えるだろう。
これは自分自身にも言えることで、まさに目の前の仕事は80%以内で終わらせるべきだ。
残り20%を全く未知の事に使わないと、自分自身すらアップデートできなくなる。
未来を生き抜くためにはこういう思考回路が必要なのだと改めて感じたのだ。
(2022/10/18) -
Posted by ブクログ
ー その意味では、イノベーターとは、まったくゼロから新しいものを創造する人たちではなく、少し先の未来を見通して先回りができる人たちなのだといえるのかもしれません。誰がいつ実現するかは最後までわかりません。しかし、何が起きるかについては、おおよその流れはすでに決まっています。人が未来をつくるのではなく、未来のほうが誰かに変えられるのを待っているのです。適切なタイミングでリソースを揃えた人間が、その成果を手にします。
国や時代も超えて共通する進化の原理には、個人が好きに変えられるほどの自由度はありませんそして、社会で生きる限り、その法則性から誰も逃れることはできません。魚は川の流れに逆らって泳ぐことはできますが、川の流れそのものを逆流させることはできないのと同じことです。 川の大きさに対して、魚である自分がやれることの少なさを感じて、一時期私はとても落ち込んだことがありました。自分の存在する意義がないように思えたからです。ただ、それでもしいて自分が存在している意味を求めるとすれば、それは「来たるべき未来の到来をできるかぎり早めること」にあるのではないかと、私は思っています。 ー
全く何も無いところから未来が突如として現れるわけではなく、今、この時に、すでに見えていることから未来が現れてくることを教えてくれる作品。 -
Posted by ブクログ
17~20世紀は代理人にまとめて管理させることで効率的な社会システムを確立させてきた時代です。軍隊、工場、そして学校さえも、すべて大規模かつ画一的に個々人の行動を管理するように設計されている点では共通しており、いずれも、この時期に標準化されています。
→大量生産大量消費、標準化、画一化が社会的に一番効率的な時代であった。
実験が終わった後に、システムがどんなターゲティングをしていたのかを振り返ってみることにしました。すると、驚いたことに、私はなぜそのターゲティングが有効だったのか、まったく理解できませんでした。なぜこの属性の人たちにこの広告を見せると効果的なのかという構造が、直感的に理解できなかったのです。システムは膨大なデータを学習していくことで、私たちには因果関係がわからないようなパターンさえ認識できてしまっていた。
→AIは人間が認識できない部分まで見える