アダム・グラントのレビュー一覧
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章見出しも多く読みやすいが、見出しの問いかけが解決されないことも多い。
例えば、「批判的に考察し建設的に論じる力の伸ばし方」という見出し、私は批判的に考察することが得意だが建設的な議論ができず場を見出してしまうのでこの見出しには大いに期待した。
内容は子どもたちに必要なのはアンラーニング、問題について多角的な視点で考え建設的に論じるスキルを身につけることな重要、最近の傾向ではファクトチェッカーの様に考えることを教える。とあり短めのエピソードで終わる。建設的な議論をするスキルはどこにあっただろうか。これができないから困っているし、不要な衝突になるだけの批判も避けることがあるのに…!
とはいえ、思考が凝り固まった自分には、日々の考え方や感じ方を再考するヒントや問いかけがあった。少なくとも、来週からの仕事で考えたり判断する場面になったら過去の自分の信念や考え方にとらわれず色々な可能性に手が伸ばせるようになりたいと感じた。
長くて読み飛ばした所も多いのでまた読みたい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ名著
・利他に徹すればさらに恩恵を受ける
・テイカーはフェイスブックの写真がナルシスト、友達がやたら多い、傲慢
・うまく行けば他人を褒め、うまく行かないと責任を負う
・期待を抱けば成績が上がる
・人が才能を伸ばすのはやる気、つまりセンスとか言う概念は無い、天才とは継続する人
・有能だと思われていれば弱みを見せる事は効果あり
・他人に好かれる行動の一つがアドバイスを求める事
・100時間が最もパワーが得られ、疲労感が少ない
★より多く与えればより多く稼ぐ、他人のために金を使うと幸福度が上がる
・テイカーと付き合うときはマッチャーになればいい -
Posted by ブクログ
励みになる本。
様々な実験結果から、人間の限界を科学している。
起業家に知識を与えればそれを活かして成長するが、
それ以上に、ものの考え方、性格を変える学習をすると、新たなビジネスを創造し、
もっと成長する、に始まる。いいぞいいぞ。
失敗、恥ずかしさこそが次のバネになる。試行錯誤の重要さ。
近い意味で、完ぺき主義だと伸びないとも。
この辺り私のものの考え方と一致して嬉しい。
試行錯誤の高速回転。8割でいいから速く完成させ、次に進む。
その後も、繰り返し練習より、それを取り入れたゲームにしたほうが、伸びると。
そりゃそうだ、反復練習は詰まらん。その要素が入ったゲームは楽しい。
それを思うと、指導法というのは大きい。エディHCは大丈夫だろうか。
つらいだけの練習を若いラグビー日本代表に強いていないか。
No1より自己ベスト。前も読んだな。
集合知の力。これをうまく引き出せたら強い。ブレストは時にうまくいかない。
先に書かせてそれを全部使えばうまくいく、、、
才能はスタートを決め、結果は性格が決める、、
合格不合格、採用不採用、選抜、どれも今で選びがち。
可能性で選ぶなんて、なかなか容易ではない。外れたら文句言われる。
だからみな無難に、今凄い人を選ぶ。でもそれが延びるとは限らない。
選ばれれば目が出る人も、そこでチャンスをつかまなければそれまで、、、
縁は大事だ。運ともいえる。
可能性は理解したが、それだけにかえって運、縁の大事さ、恐ろしさも理解。
プロローグ…誰もが内に可能性を秘めている。それをいかにして解き放つか――
【Part1】 性格スキル――この「心の力」を伸ばす
人はどうやって困難を乗り越え向上していくのか
Chapter1 「不快な経験」こそ最高の成長剤
学びに伴う「居心地の悪さ」を受け入れる
Chapter2 「人間スポンジ」のように生きる
あらゆる経験を、成長の糧に変える
Chapter3 「完璧」という幻想を捨てる
欠点を受け入れ、成長の「最適点」を探る
【Part2】 モチベーションをいかに高めるか
困難を克服するための「足場かけ」
Chapter4 単調な日々に「遊び心」を
「やらなければ」を「もっとやりたい」に変える練習の科学
Chapter5 「行き詰まり」の先に隠れている宝
停滞の壁を、飛躍への扉に変えていく
Chapter6 今のままでは、たどり着けない場所へ
個人の限界を乗り越えていく力
【Part3】 誰もが輝ける「仕組み」がある
すべての人の内に眠る「可能性」を育むために
Chapter7 一人ひとりの「最高」を引き出す技術
フィンランドの教育に学ぶ、「ポテンシャル」を最大化する仕組み
Chapter8 「集合知」を、いかにして生み出すか
一人ひとりの個性というチームの「武器」
Chapter9 「才能」はこうして開花していく
見過ごされている「真の価値」に光を当てる
エピローグ――最後までやり抜いた人だけに見えてくる景色
監訳者解説……楠木建
誰もが自分の未来を切り拓ける――
普遍にして不変の本質を見極める -
Posted by ブクログ
かなり良い本。
オリジナリティを高める方法が書いてある。オリジナリティの質を高めるのはオリジナリティの量産で、アイデアの選定が敵。オリジナリティを評価できるのはクリエイターだけ。先延ばしがオリジナリティを生む。成功するかどうかは42%がタイミング。先発者より後発者の方が成功しやすいが、先発者は先発者である利益の方を取ろうとしてしまう。先発企業は42%失敗、後発企業は8%。業績が悪くなったら自分と同じ境遇の人ではなく多様な意見を求めるべき。誰と仲間になるかという話で、アメリカの政治の話も書いてある。
難しいと思ったのは、この本の中では数字でオリジナリティを試算しているけど、真にどういうアイデアがオリジナリティがあるかという哲学的な細かい話をするわけではないという点。誰もが人と違うことができる時代なのは、あくまで「当然の前提」とされていて、ではその中で成功率を高めるには、という議論になる。だから、この本の中では「オリジナルなものが良い」というありきたりな結論は避けられている。オリジナリティを高めないで後発企業になることも、成功のロールモデルではある。オリジナルな先発者となってしまうことの不利益(視野が狭くなる、周りが見えない)も語られている。 -
Posted by ブクログ
人生の見方が変わった。対人恐怖症や鬱っぽさが治った。様々な本を読んできたが、手に取って本当に良かった。この本のおかげで苦しかった対人恐怖症や神経質傾向が改善されたように思う。
要は自分は自己中心的で頭の中は自分のことばかり、損したくない気持ち、馬鹿にされたくない気持ちばかりだった故に、周りを過剰に気にして不安傾向が強かった。おまけに異常な人見知りだった。
何か言われてすぐ落ち込むのも全部自分のためでしかなかった。いかに愚かだったか気付かされました。もっと早くこの本に出会いたかった。
「自利利他」
相手のため且つ自分のためにもなる言動を積極的にしていきたい。
それは「誰のため」の行動なのか、日頃から意識しつづけたい。
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Option B
逆境、レジリエンス、そして喜び
著:シェリル・サンドバーグ
著:アダム・グラント
訳:櫻井 祐子
出版社:日本経済新聞出版社
本書は、夫を、突然失った、妻の精神的な回復の物語である
時が人を変えてくれるのを待つこともいいが、こうした人の温かさに触れて再び日常にもどることができることを本書は語ってくれる
OptionBとはかわった言葉である
OptionA 最善の選択肢 現在の幸福の生活
OptionB 次善の選択肢 悲しみから抜け出すための方法 と理解した
最愛の人との別れ、離婚、離職などの不幸からどう立ち直るか、が本書のテーマです
レジリエンス:当初は、筆者は、悲しみに耐える力と理解していた
だが、本書の説く、レジリエンスとは、逆境が襲いかかってきたときにどれだけ力強くすばやく立ち直れるかを決める力であり、自分で鍛えることができるものだと主張する
これまで歩んできた幸せの人生に、突然不幸が飛び込んできたとき、レジリエンスの力をもって、再び幸せな人生にもどれるようにするものが、OptionBである
気になったのは、以下です。
・苦難からの立ち直りを妨げる3つのP
①自責化
②普遍化
③永続化
・職場では、支えられている、理解されていると感じられることが、かねがね大切なことである
・包括的な従業員の支援制度、長期的な投資が、忠誠心と生産性の向上という形で報われる
・嘆く哀しむこと、お互いが結びつくこと、どちらもが、人類が進化の過程で獲得した習性なのである
・喪失感はどんな人にも降りかかる。大切なのは、こうしたことが起こるかどうかを考えることではなく、喪失は必ず起こり、だれもが向き合わなければならないことを知ることである
・人は、名前をだれも呼ばれなくなるとき、二度目の死を迎える
・あの不幸な経験を本当の意味で理解できたのは、同じ経験をした人たちだけであった
・他人の痛みを理解することは、いや、想像することさえ難しい
・ゴールデンルール:自分が扱ってほしいように他人を扱いなさい
でも誰かが苦しんでいるときは、次のプラチナルールに従うことのほうがいい
プラチナルール:他人が扱ってほしいように他人を扱いなさい
・嘆きの序列 悲劇の中心人物の名前を書いて、丸で囲む。そのまわりに悲劇から2番目に大きな影響を受けている人の名前を書く、そうして繰り返していき、同心円が完成する。これを、リングセオリーとよぶ
リングセオリの内側から外側にかけて、並んでいる順番を、嘆きの序列という
・自己を思いやりながら、深い反省の気持ちを持つことは珍しくない
・自己の人格ではなく、言動を責めるように心がけると、恥、ではなく、罪、の意識をもてるようになる
・書くことは、自己へ思いやりを身に着けるための強力なツールになる
・感情を言葉で表現することは、逆境を自分の中で処理し、克服するのに役立つ
・ネガティブな感情に、ラベルをつける。すると、対処しやすくなる。ラベルは具体的であればあるほどいい
・幸福と成功をつかむには、自信がかかせない
・キルケゴール:人生は後ろ向きにしか理解できないが、前向きにしか生きられない
・逆境をバネに成長する~トラウマ後の成長
①人間としての強さを自覚する
②感情を深める
③他者との関係を深める
④人生により多くの意味を見出す
⑤あらたな可能性を見出す
・悲劇は現在を奪い取るだけではない、未来への希望さえ奪うことがある
・しあわせのとびらがひとつ閉まると、別のとびらが開く
でも、閉じたとびらをいつまでも未練がましくみていると、自分に開かれた別のとびらに気が付かないことも多い
・セネカ:新しい始まりは、すべてほかの始まりの終わりから生まれる
・幸せにおいては、大きさではなく、頻度のほうが大切である
・壁や行きどまりのように見えるものごとを乗り越える方法を探すうちに人は強くなる
・4つの信念の核
①自分の人生は自分である程度コントロールできる
②失敗から学ぶことができる
③自分はひとりの人間として大切な存在である
④自分のために役立て、他人と分かちあうことができる強みが自分にはある
・簡単な解決策なんてない、いろいろやったことがうまくかみ合った結果だ
・よい思い出について、また、つらい思い出についても、包み隠さず話すことが立ち直るのに役に立つ
・レリジエンスのカギとなるのは希望である
・集団のレリジエンス、つらい状況に対処し、状況の改善をめざすことにより、社会変革を促す
・後悔とは、やったことではなく、やらなかったことに対して感じるものである
・失敗の履歴書をつくる:それは苦手がことが列挙されているリストである
・盲点とは、自分は気が付いていないが、他人には見えている自分の弱みである
・フィードバックは自分への攻撃だと思わなければ、受け入れやすくなる
・企業が破綻するとき、その理由はだれもが知っているが、だれも口に出せない
だれかが、まずい決断をしても、それが上司であればなおさら、なかなか進言できないものである
・YGT: You've Got This : あなたならできる
・愛情のレリジエンスとは、
自分の内なる力を見つけ、それを人と分かちあうことである
人生の浮き沈みに耐える愛情の育み方を探すことである
人生が思い通りにならないときに自分なりの愛し方を見つけることである
無情にも愛が奪われた時、希望を見つけ、愛と笑いを取り戻すことである
愛する人が亡くなったあと、なおも愛し続ける方法を見つけることである
目次
1 もう一度息をつく
2 部屋の中のゾウを追い出す
3 友情のプラチナルール
4 自分への思いやりと自信--自分と向き合う
5 逆境をバネに成長する--未来の自分が私をつかんでくれる
6 喜びをとり戻す
7 "レジリエント"な子どもを育てる
8 一緒に強くなる
9 仕事での失敗と学び
10 もう一度、愛し笑う
ともにレジリエンスを育もう
ISBN:9784532321598
出版社:日本経済新聞出版社
判型:4-6
ページ数:296ページ
定価:1600円(本体)
発売日:2017年07月19日 1刷 -
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「GIVE&TAKE-「与える人」こそ成功する時代-」Adam Grant
「ギバーであることは一〇〇メートル走では役に立たないが、マラソンでは大いに役立つ」
ビジネススーツを着せただけで、人間関係や他人の利益に払う注意が大幅に減ったことがわかっている。
自分にまったく利益をもたらさない人間をどうあつかうかで、その人がどんな人間かがはっきりわかる」
人は権力を手にすると、寛大になって責任感が強くなる一方で、生来の傾向が表に出やすくなることがわかっている。
テイカーは自分のことで頭がいっぱいなので、三人称の代名詞(私たち)より、一人称の代名詞(私)を使うことが多い。
自分が何ももっていないとき、まず最初にどんなことをしますか? 人と関係を築き、ほかの誰かのために何かしてあげようとするでしょう?
値を交換するのではなく、リフキンはひたすら価値を「増やす」ことを目指している
テイカーは、自分を偉く見せて、有力者にとり入るためにネットワークを広げ、一方マッチャーは、人に親切にしてもらうためにネットワークを広げる。
与えることは、とくにそれが首尾一貫している場合、グループ内のほかの人のギブ・アンド・テイクのやり方をしだいに変えていく。つまり、与えることは「感染」するのだ。
不慣れな場所に行くと、人はほかの人のふりを見てふさわしい行動を知ろうとする。そこで誰かが与えはじめれば、それが当たりまえの振る舞いになり、ほかの人とのやりとりのなかで積極的に実行するようになるというわけだ。
グループに一貫したギバーが一人いると、ほかのメンバーはより与えるようになる。与えることをごく当たりまえのことにするには、たった一人ギバーがいるだけで十分なのだ。与えることによって、グループのほかのメンバーに得をさせることができる。与えれば受けとる金額は少なくなったが、ほかのメンバーを与えようという気にさせたので、結果的には、参加者全員により多くの総額を提供することになった。ギバーは与えることを「当たりまえ」にし、グループ全体の利益を大きくしたのである。
グループの目標は、与えることの大切さを行きわたらせること。取引する必要もなければ、交換する必要もありません。だけど、グループの誰かに親切にすれば、自分に助けが必要になったとき、きっとグループの誰かが親切にしてくれますよ
天才はテイカーになる傾向があり、自分の利益を大きくするために、ほかの人から「知力、エネルギー、能力を奪う」。
それに対し、天才を育てる
天才を育てる人はギバーになる傾向がある。
クリエイティブな建築家のほうは、平凡な建築家と比較すると、はるかに「要求が多く、攻撃的で、自己中心的」なことで際立っていた。のちの調査で、これと同じパターンが、クリエイティブな科学者とそうではない科学者を比較した際にも見られた。クリエイティブな科学者は、「優越感、敵意、精神の異常さ」においてスコアがかなり高かった。
また、極めてクリエイティブな科学者は、他人を軽んじる傾向があるという結果が出た。彼ら自身も、「私は他人の働きを軽んじて、手柄を自分のものにしがちだ」「ほかの研究者の価値を評する際、当てこすったり、けなしたりしがちだ」といった言葉に同意している。
テイカーはユニークなアイデアを生み出し、反論をものともせず、それらを擁護するコツを心得ている。自分の意見に絶対的な自信をもっているため、普通の人なら創造力を抑え込まれてしまう「社会的な承認」に縛られることがないからである。
自分の知力にだけ頼った、一見、個人の力が大きい仕事でも、成功するかどうかは自分で理解している以上にほかの人びとの協力にかかっている
患者の死亡率を下げるには、外科医は手術をサポートしてくれる特定のチームメンバーとの協力関係が必要
「スターを雇うことは、スター自身にとっても、雇う側の会社にとっても、利益をもたらさない」
非常に才能のある人は他人に嫉妬されやすく、嫌われたり、うらまれたり、仲間はずれにされたり、陰で中傷されたりする。ただし、これがギバーであれば、もはや攻撃されることはない。それよりむしろ、ギバーはグループに貢献するので感謝される。
ギバーとして信用を得ると、ちょっと大胆で挑戦的なアイデアを出しても、まわりに特別に認められてしまう
人間は「他人がしてくれたこと」より、自分が「してあげたこと」に関する情報をより多く手に入れる。悪気がなくても、人は自分の貢献を過大評価し、他人の貢献を過小評価する」責任のバイアス
自分自身がやったことを評価するまえに、相手がしてくれたことをリストにするだけでよい。
うまくいかないときは自分が責任を負い、うまくいっているときは、すぐにほかの人を褒める。
グループ作業を成功させるカギは、手柄を共有することである。
視点のズレ
心理的・身体的な興奮状態を経験していないとき、人はそれが自分に与える影響をひどく過小評価する。たった10分でも人は忘れる。
「自分は『よいことをしているのだ』と何の疑問も抱かずに信じきっていました。本当はどうすべきかを知るには、患者に意向を尋ね、話し合うしかない。
成功するギバーは、自分のものの見方を相手の視点に合わせる。だが、これを最初からできる人はそうそういない。
贈る側は独自の贈り物をするほうがいいと考えたのに対し、受けとる側は「欲しいものリスト」にある贈り物のほうを好んだ
他人の視点から見るといっても、たいていの人は自分のものの考え方から出ることはなく、「この場合、『私』ならどう感じるだろうか」と自問する傾向があることがわかっている。そうやって贈り物をすれば、自分が選んだ品を自分が受けとったときの喜びはイメージできる。
ただし、これは受けとる側が経験するのと同じ喜びではない。受けとる側は好みが違っているからだ。
人を真の意味で助けるには、自分のものの見方の外に出なければならない。マイヤーがしたように、こう自問する必要があるのだ。 「この場合、『受けとる側』はどう感じるだろうか」
「自己成就予言」(他人から期待されると、それに沿った行動をとって期待どおりの結果を実現する
一流のピアニストのほとんどが、最初は「家族や近所の子どもに比べれば才能がある」程度だった ピアニストは当初、一流のピアノ教師から習ったわけではなかったのである。ほとんどが、関心、集中力、やる気によって、より高い業績を達成することがわかっている。
一定以上の能力をもった候補者がたくさんいたら、粘り強さは、その人がどこまで可能性を発揮できるかを予測する大きな要因になる。 ある分野の専門的技術を習得するには、コツコツとした練習が延べ一万時間は必要なことが明らかになった。
「知力投資説」カテルは、「関心」こそが、人に時間とエネルギーを投資させ、特定のスキルや知識基盤を発達させる
人は自分よりも他人のために選択するとき、より的確で創造的な決断が下せる 自分を中心に考えると、エゴを守ろうとすることによって決断が歪められるだけでなく、考えうるあらゆる局面に適した選択をしようと悩むことになる。 しかしギバーがごく当たりまえにやっているように、他人を中心に考えて選択すれば、エゴや些細(ささい)な事柄に振り回されることは少なくなる
ギバーは全体を見て、ほかの人びとにとって一番大切なことを優先させる
選手を成長させるのは、才能ではなく、努力
テイカーは「他人からこう見られたいと思う自分の姿に反するような、周囲からの批評や仕事ぶりに関する評価を軽視しがち
ギバーは、「自分への影響を気に掛けることなく、周囲からの批評を受け入れ、それに従って行動する傾向がある」
批判されていると感じたとたん、テイカーは忠告を受け入れる気になれなくなる。
ギバーは、可能性の片鱗が見え隠れするまで待ったりはしない。他人の意図を疑わず、楽観的に解釈するので、すべての人のなかに可能性を見出そうとする。
ランキング上位のテニスプレーヤーには、最初のコーチに「特別に目をかけられた選手が多く、それは身体能力がとりわけ優れていたからではなく、やる気があって、猛練習もいとわなかったから
人は話せば話すほど、いっそうグループについて知ったと思うものなのだ。**テイカーのように話を牛耳(ぎゅうじ)って会話を牛耳ると、ほかの人がひと言も話していなくても、周囲の人のことがわかったような気になる
弱みを見せても効果があるのは、周囲の人びとに有能だと認められている場合に限ることだ。
達人がヘマをすると、好感度がいっそう上がったのである。 心理学者はこれを「プラットフォール効果」
ギバーにとって有利な交渉術がある。それは**「アドバイスを求めること
強気のコミュニケーションはその場かぎりの面接では効果的だが、チームワークやサービス関係では、チームのメンバーの尊敬や賞賛を失う要因となる。
売り手が買い手に、価格の折り合いをつけるにはどうしたらいいかアドバイスを求めると、**四二パーセントが合意に達したのである。**アドバイスを求めることによって、協力関係と情報の共有がうながされ、もめがちな交渉を、双方が得をする取引に変えた
アドバイスを求めることは、ゆるいコミュニケーションの一形態である。誰かに何かを聞くということは、自分の自信のなさを伝え、弱さを見せることだ。
知識のある同僚にしょっちゅうアドバイスや助けを求めている人は、まったく求めない人よりも、上司の受けがいい
人間は自分の時間、エネルギー、知識や情報を投資して誰かを助けると、相手がそれに値する人だと必死で信じようとする 人にアドバイスを求めると、相手への信頼や、その洞察力や専門知識に敬意をもっていることを示せる。 人にアドバイスを求めることには四つのメリットがあるという。それは、①情報の獲得、②自分の身になってもらえること、③相手とのかかわり合いが強められる、④ゴマすりである。
ギバーには二種類あり、それぞれ成功する割合がかなり違っているのである。 「自己犠牲タイプ」のギバーは、他者の利益追求のスコアが高く、自己の利益追求のスコアが低い。自分自身のニーズをかえりみず、時間とエネルギーを割いて、そのツケを支払う。むしろ無私無欲に与えることは病的な行為であり、生物学者のバーバラ・オークレイは「病的なまでに他人に尽くすあまり、自分自身のニーズを損ねること」と定義している。 そんなふうに他人を助けているうちに、自己犠牲的なギバーは自分自身を傷つけてしまうことになる。ある調査では、自己犠牲タイプのギバーである大学生は、学期が進むにつれて成績が下がっていった。彼らは「友人の問題にかかずらっていたせいで、講義に出られなかったり、勉強できなかったりした」と認めている。 自己の利益と他者の利益は、一つの座標の両極端に位置するものと思われがちだが、私は調査を通じて、この二つが完全に別個の動機であることを発見した。二つを同時に目指すことが可能なのだ。
他人のことだけでなく自分自身のことも思いやりながら、他者志向的に与えれば、心身の健康を犠牲にすることはない。
六カ月以上にわたり、自分自身と他人のどちらにも同じくらい利益になるように与えた人びとは、幸福度と人生に対する満足度が大いに高まった
周囲からサポートを受けることこそ、燃え尽き防止の強力な特効薬
大きな成功を収めたギバーたちは、身の上話のなかで、対照グループの二倍、権力や業績の追求について触れていた。成功しているギバーは普通の人たちより他者重視であるだけでなく、利己的でもあるということ
ギバーが燃え尽きるのは、与えすぎたことよりも、与えたことでたらされた影響を、前向きに認めてもらえていないことが原因
テイカーが「利己的」で、成功できないギバーが「自己犠牲的」なら、成功するギバーは「他者志向的」といっていいだろう。 自分を犠牲にして与えていれば、すぐにボロボロになってしまうだろう。「他者志向」になるということは、受けとるより多くを与えても、決して自分の利益は見失わず、それを指針に、「いつ、どこで、どのように、誰に与えるか」を決めることなのである。 他者への関心に自己への関心がかなり結びつけば、ギバーは燃え尽きたりやけどしたりすることが少なくなり、成功しやすくなる。
人の役に立つことをすると、自律心や達成感、他人との結びつきが高まるため、元気が出る
一日に一つずつ与えるよりも、一日に五つまとめて与えた人のほうが幸福度が増した。「一日に一つずつだと、親切な行ないがもつ特徴やパワーが減少するためか、もしくは被験者が習慣的に行なっている親切な振る舞いと見分けがつきにくくなるから
寄付金が一ドル増えるごとに、収入が三・七五ドル高くなった
人の視点グループの四〇パーセントが双方にとってもっとも望ましい合意に達し、一方、共感グループと対照グループはわずか一七パーセントだった。
自分のためにお金を使っても、幸福度は変わらなかったが、ほかの人のために使った人は、幸福度がかなり上がった経済の専門家はこれを「倫理的満足感」と呼び、心理学者は「ヘルパーズ・ハイ」と呼ぶ。最近の神経科学の証拠では、与えることによって脳の報酬中枢が活性化することがわかっており、人の利益のために行動すると、そこから喜びや目的意識などの信号が伝達される
ボランティア活動をすると一年後、幸福度、人生への満足度、自尊心が高まり、うつ病が軽減したのである。ボランティア活動をしていた六十五歳以上の人の場合、八年間にわたり、うつ病が減少した。 ほかの研究でも、ボランティア活動をしたり、人を支援したりしている高齢者は実際、長生きすることがわかっている。
より多く与える人は、より多く稼ぐようになる
人がストレスを感じると、脳は人と緊密に結びつきたいと思わせる化学物質を放出する
テイカーとつき合うときには、マッチャーになればいいのだ。ただし、最初はギバーでいたほうがよいだろう。信頼は築くことこそ難しいが、壊すのは簡単だからだ。それでも、相手が明らかにテイカーとして行動したら、ギバー、マッチャー、テイカーの三タイプを使い分け、ぴったりの戦略をとるのが得策
ギバーは、協力的なパートナーと働くときは協力的だったが、競争的なパートナーに替わったとたん、態度を相手に合わせて、競争的な態度で応じるようになった。
相手の気持ちを考えるのではなく、相手の考えていることを推察すること。
誰かに出会ったとき、その人に自分自身を連想させるものがあると、人は少しだけ熱心になり、友好的になり、心を開くようになる
自己犠牲タイプのギバーがいつでも人を信用するという間違いを犯しているのに対し、他者志向のギバーは信用することを基本としながらも、その行動や評判からテイカーだとわかると、ギブ・アンド・テイクのやり方を使い分ける。 他者志向になるということは、ギバーが自分自身の利益を気にかけつつ、相手を信用し、それでも相手の真意を必ず見極めることなのだ。 テイカーを相手にするときには、自衛のために、マッチャーになるのがいい。ただし、三回に一回はギバーに戻って、テイカーに名誉挽回のチャンスを与える。
ギバーにしろ、マッチャーにしろ、テイカーにしろ、どれか一つのタイプで人生のすべての領域に対処する人はまずいない。グループにおいて与えることが当たりまえになると、たとえばほかの場所ではテイカーやマッチャーのように振る舞っていたとしても、メンバーもそれを支持して与えるようになる
人はあるグループに参加すると、どのように振る舞うのがふさわしいか、その手がかりを探す。
私たちには同化したいという欲求があり、人とつながり、強く結びつき、コミュニティの一員になりたいと思う。その一方で異化したいという欲求もあり、ユニークでほかとは違う、個性的な存在でありたいとも思っている。解決策は、同時に「同じで異なる」存在になることである。つまり、同時に「同化し異化する」方法を探せばいいのだ。 「同化し異化する」ことを達成するもっとも一般的な方法は、特異なグループに参加すること
自分自身だけでなく、他者の利益も思いやった要求を関係説明と呼んでいる。
困っている人に共感すると、相手に強い愛着を抱くので、相手との一体感を覚える
人との絆とは他者志向性のことなのである。与えるときはたいてい、相手に得をさせたいという欲求と、自分自身も得をしたいという欲求が複雑に混ざり合っているのだ。 テイカーやマッチャーはおそらく、他人の利益にも自分の利益にもなると感じれば与える
「利己的か利他的かで分けることは、根本の問題から注意をそらすためのものかもしれない。なぜ自己を他者から、あるいは自己から他者を惹き離そうとするのだろう。この二つを一体化することが、人間の協同性に隠された秘密である
「人に指導してもらったら、同じことをほかの人にもしてあげてください。人に親切にされたら、その恩返しを別の人へとしてほしい
人に惜しみなく与えること自体が危険なのではなく、誰に対しても、たった一つのギブ・アンド・テイクのやり方で対応することのほうが、よっぽど危険
テイカーが他人の利益になるように行動すれば、たとえ動機が利己的なものであったとしても、「与えるシステム」の維持に貢献していることになるからだ。しかし注意したいのは、テイカーは注目されなくなったとたん、与えなくなる
「助け合いの輪」は、例の通称パンダ・アダムのネットワークの縮小版なのだ――参加者は、グループのすべての願いが必ず聞き届けられるように、参加者は、直接的には助けてもらっていない人々も含め、ほかのメンバーに五分間の親切をするよう仕向けられる
最初に人びとの行動を変えれば、信念もあとからついてくる
「助け合いの輪」では、与える状況を意図的につくり出すことにした。職場では、与えることのほとんどが、助けを求められ、それに応えた結果であることが調査からわかっている。