アダム・グラントのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本書では、苦難からの立ち直りを妨げる3つの要素として、
自責化(自分が悪いのだと思う)
普遍化(人生のすべての側面に影響すると感じる)
永続化(苦しみがずっと続くと思い込む)
が挙げられていた。
印象に残ったのは、「自責化」についてカトリックの教えと結びつけて論じられていた部分。
自分の人格ではなく言動を責めるよう意識することで、「恥」ではなく「罪」の意識を持つことができる。罪の意識は尽きることのない「贈り物」であり、それがあるからこそ、過去の過ちを償い、次はより良い選択をしようという意欲が生まれる。
一方で、恥の意識は「自分は取るに足らない存在だ」と感じさせ、人を攻撃したり、自分の殻に -
Posted by ブクログ
交渉の部分のみ。
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交渉とは、騙し合いではなく、ダンスを踊ること。相手の動きに合わせて、自分も動く。
・他者の考え方を変えたい時、まずはオープンな姿勢を見せる
①自分の主張の問題点を認める
②相手の主張の一部を認める
・科学者のように真実に近づく
・相手の主張の最強部分を考察する。認める。合意点を認める。
・理由や根拠は、確信のある最強のものをひとつ。かつ、適度な謙虚さで述べる
①根拠が増えると猛攻だと受け取られる。圧が強すぎる。相手がガードに入る。
例 理由が一つだと寄付率が上がる。二つだと下がる。
②根拠が弱いものを突っ込まれる
・いづれ弱みや欠点を発見される。先に述べたほうが -
Posted by ブクログ
Think again つまり再思考とは、自分自身の考え方を再考することと、他人の考え方を再考させることである。
自分の考え方なんて簡単に再考できるよって思われるが、これが中々難しい。自信過剰でもいけないし、かと言って卑屈になってもいけない。自信に満ちた謙虚さが重要なんだ。そして、それは習得することができるものだ。その方法が解説されている。
他人の考えを変更させるのは、更に難しい。論理的に言い負かすのは逆効果である。真剣に相手の言うことを聞いて質問することが大事なのだ。合意枠を予想し、自分の論拠は抑え、反論することなく、質問するのだ。
そして、職場でも人生でも、今後1、2年で何を学びたいのか、 -
Posted by ブクログ
考えたことを考え直すのではなくて、考え直すという行為を考え直すのだという。
自分を振り返ると、かなり直感的に物事を決めるので、そこでまずあまり考えていない。そしてこうあって欲しいということがそうならなければ、諦めも早い、というより諦めることができずモヤモヤしているだけで、どうしてだろうはあまり考えない。
そして、たとえば読書にしても、読みなおすということをしない。読み終えたらすぐに次の本に行く。
まぁ、この本で言っているゴールを早くに決めないという考え方には少し共通するところがあるように思えるが、いかんせん、この本で言われていることの真逆をしてるのだろうな、自分はと思いながら読んでいた。
GI -
Posted by ブクログ
過去のトラウマから抜け出せない人、もしくはこれから起こるであろう心の傷の対処の仕方を学びたい人には必読書です。
そうでない人も、読めば一瞬でも優しくなれる本です。
またこの本を、経済的に恵まれた家族のある喪失物語として読んではいけません。
どんなにリッチであろうが、心の傷は万人に平等だからです。
もちろん、周りの環境や交友関係の違いから、彼女の体験が万人向けではないことは確かですが、それを考慮してもなお、他人には隠しておきたいようなプライベートな話をせざるを得ないにもかかわらずこうした本を書いた彼女の勇気と頭の良さに敬意を表します。
そして今もなお、こうした悲しみに打ちひしがれている