嵯峨静江のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
クリスティの長編スパイスリラー。トミータペンスシリーズ。記念すべきトミータペンスシリーズの一作目であり、クリスティの長編作品二作目にあたる作品だ。
「若さ」についてとてもエネルギッシュで魅力に満ち溢れた作品で、「若い」事はこんなにも無謀で何でも出来る様な気でいるが、実際人生はそんなに甘く無いとクリスティに釘を刺されている様な気がする(笑)トミーとタペンスの単純な考えで結成したヤングアドベンチャラーズ。戦争の不安が残る中、仕事を見つける、お金を稼ぐ方法がとても大変な世の中。そんな中、幼馴染の二人は再会し、勇敢に(今の時期から見れば余りにも無鉄砲だ)新しい世界に立ち入って行く。
クリスティの -
購入済み
ひとつ残念なこと
本の内容には文句ありません。しかし、一つだけ残念なことがあります。それは、この本の原書の巻頭にあったはずの、作者による序文(Foreword)が割愛されていることです。
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Posted by ブクログ
久々に本棚奥からひっぱり出してきて何度目かわからない再再読。
昔からアガサクリスティの中で1,2を争うぐらい気に入っていて、何度も読んでるわりによく無くすので3回ぐらい買いなおした気がします。
内容的には安楽椅子探偵…とはちょっと違うけども色々なところを動いて回る感じでもない。
またミステリのようだけれどもファンタジーのようでもありと言う雰囲気が全面に漂っている。
突然現れる神秘的な人物ハーリ・クィン氏は、主人公たちの話を聞き、主人公たちから話を聞き、それを組み立て事実を話すが、決して答えを与えず主人公たちに答えを導き出させて、そして答えが出ると魔術のように消えて行く。
そんな不思議な感じ -
購入済み
ハリウッドの刑事ドラマのよう
前半は少し構成が変わっていて、どういう話なのか、どこへ向かっているのか、さっぱり判らなく面白く読めました。後半は犯人探しにスピード感が増し、意外な犯人に行き着くまで一気に読ませます。まるでハリウッド映画のような娯楽大作でした。刑事ものが好きな人にはお勧めです。
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Posted by ブクログ
ネタバレアガサ・クリスティー が生んだ「推理をしない名探偵」ハリー・クイン登場。ハリー・クインは(たぶん人間ではない)「死者の代理人・恋人たちを救う男」なので、推理しなくても最初から全てを知っている。そこでハリー・クインは、「他人の人生の傍観者」サタースウェイト老人にヒントや霊感を与え、彼に事件を解決させる。
事件が解決し、ハッピーエンドで終わっても、ハリー・クインは悲しげに去ってゆくことが多い。その理由は、
1.死んだ男が、生きている妻・恋人を救うため、「死者の代理人」ハリー・クインに仕事を依頼する。ハッピーエンドで終わっても、死んだ男の愛は、生きている妻・恋人に届かない。届いても、死んだ男が生 -