風間賢二のレビュー一覧

  • ブッカケ・ゾンビ

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    B級映画感のあるエログロゴア感最高すぎる
    蛆と精液と血液と肉片とゲロが混じり合う、本当に美しい描写と翻訳でした!
    主人公の幻覚の内容がいいトチ狂い具合で最高です
    サクサク読めるテンポの良さがありました!

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    2024年05月01日
  • マイル81 わるい夢たちのバザールI

    購入済み

    楽しめました。百点満点です。
    書籍にしたらかなり分厚いものだと思います。
    あまり分厚いと途中飛ばし読みしてしまいがちですが、これはどの作品もおもしろくて集中力が途切れなかった。多彩なキングワールドです。

    キングって、異常心理とか特殊な能力者以外の、普通の人の、普通の情緒をこれほど深く巧みに描けたっけ、と読み手をうならせる作品もたくさんありました。
    匠の技ですね。

    最後の「Ur」圧巻でした。

    読むのに時間がかかりますが、キングファンには是非おすすめです。

    #深い #感動する #シュール

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    2024年01月13日
  • ブッカケ・ゾンビ

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    ジョー・ネッター『ブッカケ・ゾンビ』扶桑社ミステリー。

    久し振りの赤背の扶桑社ミステリー。2009年刊行のエログロB級スプラッターホラー。原題は、そのままの『Zombie Bukkake』であった。Bukkakeは世界共通語なのか。

    何故にゾンビとブッカケAVなのか。それどころか現役市長のカニバリズム嗜好まで描かれ、兎に角やりたい放題の驚愕のかなりぶっ飛んだ作品。

    良い子は読んではいけません。

    主人公のフォーリー・テラキューズは、美人妻と可愛い娘と満ち足りた生活を過ごしていたが、家族の目を盗んでネットでエロ動画を楽しむという悪癖があった。

    ある日、フォーリーがネットでエロ動画を検索し

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    2023年02月03日
  • 夏の雷鳴 わるい夢たちのバザールII

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     スティーブン・キングの短編集の続き。

     「夏の雷鳴」が切なくて美しい。
     そして、決してあの世界が絵空事でない雰囲気があるのが怖い。
     うん。コロナ過の今、それはないことでは決してないのだ。
     ワンコがかわいそうで、かわいそうで…。

     花火合戦は、楽しかった。
     まぁ、おいおい、ではあるのだけど、でもなんなんだろう。も、絶対後退できないってことって、多分人にはあるんだよ。その愚かさが、人を楽しませたり、悲しませたりするんだよ。

     そして、ギング版「デスノート」ww
     まぁ、デスノートっぽいなって思ったし、これは決して幸せにならない物語だと思ったら、キングらしさで打ちのめしてくれたよ。

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    2022年03月28日
  • 怪異猟奇ミステリー全史(新潮選書)

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    ミステリーの系譜が一望できる良書です。次から次へと流れるように作品が紹介されており、博覧強記という表現がふさわしいと思います。私は「これは知ってる、これは知らない」とメモを取りながら読みました。ブックガイドとしても良い本ですね。

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    2022年03月14日
  • マイル81 わるい夢たちのバザールI

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    いきなり表題作でガシッ、ズルズルズル…と引きずり込まれる、泥だらけでナンバープレートのない車ならぬ、キングの物語の中へ。『プレミアム・ハーモニー』の乾いたダーク。『バットマンとロビン、激論を交わす』思わず、パパ、カッコいいー、と快哉を。『砂丘』の幕切れの鮮やかさ。『悪ガキ』もキングらしいなあと思いながら読んだけれど、全く過不足ない。
    ピンクのキンドル、いいなあ。

    よく枯渇しないなあ、と発想にも驚くが、語り口に乗せられてどこまでもどこまでも行ってしまうよ。
    やー、面白かった。Ⅱも行くしかないね、これは。

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    2020年10月22日
  • 瞬きよりも速く 〔新装版〕

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    まず装丁がかっこよく、タイトルもかっこいい。そしてあとがきまでもかっこ良かったです!個人的には「ザハロフ~」「芝生で泣いている女」「交歓」が良かったです。

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    2016年11月09日
  • ビッグ・ドライバー

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    抜き差しならない状況に追い込まれた恐怖を描くことで人間の本性をあぶりだすのがキングという作家。キングの描く「抜き差しならない状況」というのは死に直面することだ。自分の命が危うい恐怖からさらにエスカレートして、相手の命を奪わなければならない状況に陥ったら・・・汗。

    勧善懲悪の時代劇でもなく現代は法治国家であるなかで、この本に納められている2編では最終手段をとってしまう。相手はそうされても当然なのですが、なにか引っかかる描き方。どんな理由であれ、相手の命を奪った者が味わうことになる恐怖は「FullDark,No Stars」前半を収めた「1922」に描かれています。これで、無間地獄のようにもとに

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    2013年09月04日
  • ビッグ・ドライバー

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    前に読んだ『1922』の分冊。「ビッグ・ドライバー」と「素晴らしき結婚生活」の2編収録。
    「ビッグ・ドライバー」は講演の帰りに大男に拉致され暴行を受けた作家が復讐を決意するという話。「素晴らしき結婚生活」は30年近く連れ添った夫が連続殺人鬼であると知った妻の行動の描く話。
    どちらも普通の生活を送っていた女性が突如異様で狂気に満ちた状況に身を落とすという点で共通している。そしてどちらの女性も自分ひとりで決断し、きっちり行動に移す。
    超常現象はないしホラー要素にしてもさほど強いわけでもない。その分、異様な状況におかれた人間の姿が濃密に描かれていて圧倒される。良い具合にキレのあるキングだった。

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    2013年06月20日
  • ビッグ・ドライバー

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    「怪物」を書き続けるキングが、怪物と人の間を揺れ動く、普通の人たちを描く。
    穏やかな日常がある日理不尽に打ち崩される、そこまでは普段のキングですが、ささやかな幸せを維持しようと足掻くその前に、彼女達が嫌でも見据えねばならない正義とは、倫理とは。
    この二篇は、今までのキングとはまた違う味わいを見せてくれる逸品です。

    本編とは関係ありませんが、作者の後書きにある言葉に感銘を受けました。

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    2013年05月18日
  • ビッグ・ドライバー

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    久しぶりに,一日で読み終えなかった本。キングは昔から好きだが、これはキングが精神がかなり上にいったのでは?と思うくらい。私の歳くらいだとバンバン出てくる映画やらなにやらは、すっと出てくるが、あまり見ない人は比較が?になりそう。でも多分誰でも知っている範囲とは思うが…
    一編一日ずつ読んだ。なかなかえぐさもあるのだが、多分現実からはそう遠くない感情だろう。映画やドラマじゃきれいごとになりそうな。しかし、ヒントを得たところがそれぞれあるとはいえ、これはフィクションだし。私が特に感心するのは、キングが男なのにここまで女性心理を書けること。わかったつもりで書く作家は多いがその域を出ない人がほとんどの中、

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    2013年05月03日
  • ビッグ・ドライバー

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    「高潔さは事を上首尾に終わらせることにあるのではなく正しい行いをすることにある」。分冊2冊4編中、3編は「いい」けど、最後の1編『素晴らしき結婚生活』は「すごい」。久々に興奮したー!

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    2013年04月22日
  • ビッグ・ドライバー

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    「ビッグドライバー」と「素晴らしき結婚生活」の2編からなる一冊。
    中編でしたが、どちらも読みごたえたっぷり。

    読む人をあんなに葛藤の渦に巻き込みながらも救いのある結末。
    倫理的、人道的にはいかがなものかと。
    感情移入しながらページをめくる手が止まらず一気読み。

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    2013年04月13日
  • 怪異猟奇ミステリー全史(新潮選書)

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     風間さんの『ダンスする文学』が出たのは一九九三年。当時十代後半の私は、一読、その熱に感電した。何度メモをとりながら読み返しただろう。あの本は、海の向こうに視野を広げさせてくれ、また、国内の、文学に過剰に思想を重ねようとする風潮を痛罵するものでもあった。ところがどっこい、この本は、最初はオーソドックスに海外の怪奇ミステリ(いわゆる奇妙な味)に焦点をあてながら歴史を辿っていくふりをして、それ(奇妙な味)が国内に与える影響をつらつらと述べていくという、我が国への帰還をしているのであった。つまり、己の姿は他者の目を通してしか見えないように、自国の文学や怪奇は、海外の目を通してしか見えないのだ。

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    2025年11月26日
  • 怪異猟奇ミステリー全史(新潮選書)

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    欧米から日本に至るミステリーの系譜。
    オカルト、エログロ、ゴシック、擬似科学、変態性欲などを切り口に、次々と書名を挙げつつ展開される博覧強記の面白さ。どれもこれも読みたくなる。
    広義のミステリを扱うので、エンタメ小説の流れが見て取れます。

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    2024年03月17日
  • 怪異猟奇ミステリー全史(新潮選書)

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    内容が好みで良かった。
    古い小説は青空文庫で読めそうなのがいくつかあったから興味のあるやつをとりあえずダウンロードしてみた。

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    2022年08月11日
  • マイル81 わるい夢たちのバザールI

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    キングさんの著作で、長編ではシャイニング、ペットセマタリー、グリーンマイルが、短編集ではゴールデンボーイとスタンドバイミーが好きな読者です。
    多作な著者のひさびさの中短編集ということで期待して読みました...

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    2022年03月01日
  • 怪異猟奇ミステリー全史(新潮選書)

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    いわゆる変格物に焦点を絞ったミステリ史。
    前半は「オトランド城」を嚆矢とした西洋編で、後半は明治期の黒岩涙香らによる翻案物の隆盛から江戸川乱歩、新本格へという流れ。扱う範囲が広いため記述は教科書的かつ語り口の軽さもあってすいすい読めるのは良いが、扱っている題材と文体とのギャップに若干の戸惑いを感じないでもない。例えば、ウォルポールの紹介が「ケンブリッジ大学で学んだのち、親の七光りで国会議員になります。しかし、政界と頭角を現すことはなく、好きな古物収集や芸術にもっぱら精を出しました。いわゆるディレッタント。今日風に言えばオタクです。」とまぁこういう具合で、ゴシックロマンスの雰囲気とはほど遠い。

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    2022年02月01日
  • 夏の雷鳴 わるい夢たちのバザールII

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     原著2015年刊のキング短編集の2分冊目。
     1分冊目よりも「ホラー以外」の、普通小説的な作品が多いが、やはり語りの面白さは変わらない。キングの大好きな野球の話に、犯罪要素が絡んでくる「鉄壁ビリー」が最も印象的だった。
     キングの小説を読むとき、ストーリー展開に惹き付けられながらも、文章の味わいに同時に浸らせられる。地の文の、とりわけ登場人物のモノローグの部分に魅力があって、そこに醍醐味を感じるのだが、従って読むスピードは遅くなる。日本のこんにちのエンタメ小説を読むのよりも、ずっと遅いのである。
     ストーリー展開に的を絞り、描写は最低限に抑制する作法がエンタメ系では常識的であり、この面では東

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    2022年01月21日
  • マイル81 わるい夢たちのバザールI

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    ホラー小説界の巨匠・スティーブン・キングの短編集。
    面白かった。

    結構な数の短編が収録されているのだが、その一つ一つにキング氏の「まえがき」があるのが楽しい。これを読むだけでも結構楽しめる。

    車型モンスターが登場する第一話から最終話まで一気に読むことができる。

    ホラー小説ばかりでなく、世にも奇妙な物語的な話もあるし、ほっこりするような話もある。

    スティーブン・キングは原作映画はよく見たのだが、実は小説はあまり読んだことがないので、今後もっと読んでみようと思う。

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    2020年12月27日