風間賢二のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「1922」と同じ原著の後半で、同様に2つの長い中編小説が入っている。
気になったのは、どちらも主人公が情報収集する際、パソコンでインターネット検索をするところ。グーグルとか、グーグルアースとか、Firefoxとか、なじみ深い名前がそのまんま出てくる。キングはもともと、アメリカ人の日常生活を極めて具体的に描くから、野球選手や歌手、車の名前なども頻繁に出てきた。それと同じ流儀で、今度はいよいよパソコン活用の日常が、流れ込んできたのである。
もうひとつ、キングが描出する危機的状況は、まず「孤独」の輪郭が強調されるという点。まるで他者たちと隔てる四方の壁に囲まれて、そこに当然帰還するとでもいうように -
Posted by ブクログ
ネタバレ一気読みでした。うーん、さすが巨匠!どちらの中編も女性視点で、スリリングで、感情移入して読みました。
ビッグ・ドライバー。単なる通りすがりの悪意かと思いきや、共犯が2人も!辛くも生き延びたテスが、暗渠の中で出会うものが、彼女に復讐を決意させる…負けるなテス!ラストの告白が、少しだけ救いになるところがいい。
素晴らしき結婚生活。…よかったねダーシー、旦那の帰宅直後に殺されなくて( ;´Д`)。女の感は鋭いので、長く一緒に暮らしていても、夫の正体に気づかなかったとしたら、夫は相当に頭がいい。そしてそんな夫を、確実に仕留めようと思ったら、それを気づかせないことも難しい。でも、やっぱり最後はよくや -
Posted by ブクログ
タイトル通り「ミステリー全史」にはなってるんだけど、「怪異猟奇」という文字に期待して読むとちょっと違うかなあと。さすがその道の専門家だけあってゴシック小説の始祖『オトラントの城』から始まる小説史の流れを当時の思想宗教なども絡めてわかりやすく解説してくれる。大まかに前半が西洋小説史で後半が19〜20世紀初めの日本の探偵小説(幻想小説)史といったところ。ただ、なんというか、まるで講義を聴いてるような感じで、個人的にはお勉強感が強かった。特に期待したエログロ小説に触れた紙幅がさほどなかったのが残念。まあ風間氏もおっしゃる通り美女の切断死体がほとんどだったのだろうけど。作品のあらすじについて触れている
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Posted by ブクログ
ビッグ・ドライバー
プロットはありきたりな感じがしたが一つ一つの表現の仕方がキングっぽくてかなり世界観に浸れた
結局ハッピーエンドな感じがご都合感もあったけどこの物語の1番はどう抜け出してどう復讐するかってところだからまあ仕方ないか
素晴らしき結婚生活
もっとぎりぎりまでバラしてほしくなかったしもっというと背表紙のあらすじを書いてほしくなかった
もう少し長くしていいからおいおい、まじかよって思うための助走がほしかったな
ただ、ラスト辺りのダーシーの決断は素晴らしかったしそこの描写もめちゃくちゃよかった
両作共に映画化してるらしいがまだ観たことはない -
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Posted by ブクログ
ネタバレ最愛の妻と娘に恵まれ平穏な生活を送るフォーリーの秘密の悪癖はネットのAV動画で××することだった。ある日、大ファンのAV女優主演作品に汁男優募集の告知を見つけ、撮影が彼の住む町であることを知って応募する。罪悪感に逡巡しつつも家族の目を盗んで、撮影現場である墓場へ向かうが―。
「Z級ホラー」「超絶エログロ・ホラー」等々の煽り文句に、タイトルからして(あちらではR18作品の1ジャンルを示すスラング)お下劣極まりない内容であることは予想に難くなかったが、実際に読んでみてもその通り、だった。特にゾンビが現れて物語が急転直下する直前までの撮影シーンは「この本、“成人向け”にしなくていいのかしらん」てな -
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Posted by ブクログ
前半部(第一~六章)が欧米編、後半部(第七~十四章)が日本編と分けられてはいるが、実のところメインは後半部の日本編であって、前半はミステリーのみならず怪奇幻想やSF、ホラーの源流たる18世紀のゴシック・ロマンス「オトラントの城」から、明治時代に日本へ輸入されるまでの大まかな流れを述べた、という印象。ウェルズ「宇宙戦争」が出たところで唐突に日本編に入っちゃうし。
帯にある「異端の文化史」として、あるいは「幻想文学史の一側面」として読む分には面白いが、タイトルの“ミステリー”よりも“怪異”“猟奇”というワードに食指が動いた自分としてはやや肩透かし。さすがに20世紀の欧米モダン・ホラーについて触れ -