ヒュー・ロフティングのレビュー一覧
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目次
・ドリトル先生とその家族
・船乗り犬
・ぶち
・犬の救急車
・気絶した男
・カンムリサケビドリ
・あおむねツバメ
・虫ものがたり
・迷子の男の子
ドリトル先生シリーズ最後の一作。
作者の死後に編まれた短編集なので、シリーズへの関係が希薄なものもあるけれど、動物たちが考え、行動を起こす様子が目に浮かぶように描かれている。
ドリトル先生の家の犬たちが、犬のための救急車を作ったことによるドタバタ「犬の救急車」
ドリトル先生の家の前に倒れていた男と、近所で起きた強盗と馬の失踪事件の謎を犬の探偵が解き明かす「気絶した男」
動物の飼育員になりたいという男の子にドリトル先生たちが振り回される「迷子 -
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大ガメのドロンコのリューマチの治療を終え、ようやくドリトル先生は、大洪水が起こった前後の世界の話を聞くことができるようになりました。
世界のほとんどを支配していたのは、冷酷無比なマシュツ王。
彼は次々に近隣諸国を攻め立て、領土を拡大し、すべてを奪い、支配する。
彼が独裁政権を維持できたのは、優れた教育システムのおかげ。
言われたことに疑問を持たない、余計なことを考えない人間の創出。
国は国民である一部の人と、大勢の奴隷からなっている。
幸せなのは、もちろん国民のみ。
ノアの家族は渡された設計図通りに箱舟をつくり、渡されたリストの動物を箱舟に乗せる。
考えることはしない。
どうして彼らが神 -
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前半は長生きの研究にいきづまり、気が抜けてしまったドリトル先生を盛り立てようと、トミー・スタビンズ君と動物たちがいろいろ手を尽くす話。
ドリトル先生、何気に手がかかる。
そして後半は、ノアの大洪水のころから生きている大ガメのドロンコが行方不明ということで、探しに出かける話。
以前、ドロンコの語る太古のあれこれを聞き書きしたのに、それっきりになっていた原稿。
放置している間に原稿はびりびりび引き裂かれ、ネズミたちの巣になってしまった。
先生は再びドロンコの話を聞くことができるのか。
やっぱりね。
先生、整理整頓できない感じだしね。
次々新しい研究に手を出していると思っていたけど、まさか全部や -
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前半は、ドリトル先生の帰りを待ちながら奮闘するトミー・スタビンズくんの話。
動物たちを養い、畑や庭の手入れをし、けがや病気の動物の診察をする。
先生が帰ってきたら、何にお金が必要になるかわからないからと、稼いだお金を節約して貯金に回すんだよ。
ドリトル先生より生活力あると思うわ。
そして、先生が帰ってきた後半。
動物たちを養い、畑や庭の手入れをし、けがや病気の動物の診察をする。
そのうえ、月での出来事を本に書き記したいと強く願っている先生。
時間がいくつあっても足りはしない。
そこで、執筆の時間を捻出するために、トミー・スタビンズくんに仕事を任せ、さらにゆっくり執筆するために考えた作戦が、 -
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月に到着したのはいいけれど、住民どころか植物以外の生き物の姿が見当たらない。
しかし、何かに見張られている感じだけはひしひしと…。
いつも動物たちから絶大の信頼を持って迎えられるドリトル先生も、月ではちょっと勝手が違う。
トミー・スタビンズ君は気が気ではないけれど、ドリトル先生は動じない。
植物しかいないのなら、植物の研究をすればいいのです。
でも、誰かがドリトル先生を月へ呼んだはず。
すべての謎が明かされた時、そこにあったのは雄大な時間の流れ。
そして、ドリトル先生と引き離されたスタビンズ君は、一人地球へと強制的に送り返されるのだった。
子供の時に読んだらドキドキしたかもしれない。
い -
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ネタバレドリトル先生の家の庭にある雑種犬ホーム。
そこに住む犬ケッチ先生の波乱に満ちた生活。
虫語の研究に熱中するドリトル先生。
そろそろ冒険旅行に出かけたいドリトル先生の家に住む動物たち。と、スタビンズくん。
そして、月から来たガ。
犬の主張
“私の目から見ると、人間はこの世のよいものを、自分たちだけで独り占めにして、ほかの生き物に対して、あまりにもいばりすぎるように思われました。”
一言もございません。
ドリトル先生の辛辣な一言。
“われわれは、今回、全くの雑種犬を最新流行の花形に仕立てることができた。それというのも、二、三人の上流社会の人の助けをかりることができたからだ。ジップ、けっきょく -
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ドリトル先生が作る動物園は、人間が動物たちを見るためのものではなく、動物たちが幸せに暮らす楽園のこと。
「ネズミ・クラブ」「ウサギ・アパート」「雑種犬ホーム」「アナグマ宿屋」「キツネ集会所」「リス・ホテル」
ドリトル先生の家の敷地の奥に、動物たちのために作られた動物園。
治療に研究に執筆にと多忙を極めるドリトル先生は、実際の動物園事業は、副園長のトミー・スタビンズ少年にお任せです。
なので、実は今回ドリトル先生が活躍するシーンは少ないのです。
しかし、日替わりで語られるネズミたちの物語はどれも面白い。
冒険の中に漂う哀切。
これはもしかしたら、ドリトル先生が出ない方が面白いシリーズになるの -
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ネタバレこれは面白かった。
特にオットセイとの脱出行。
サーカスから連れ出すのも大変でしたが、海まで旅するのがもう大変なんてもんじゃあない。
人目をはばかっている+オットセイは歩くのが苦手=八方ふさがり。
そこでドリトル先生は女性用の服を買って、オットセイを病気で体調がすぐれない女性に変装させ、馬車に乗せることにします。
しかしそれが、逃亡中の凶悪犯が女装していると誤解され、警察に追われることになります。
うまく逃げおおせて、ようやく崖の上から海へオットセイを投げ込むと、妻を殺して崖から投げ落とした男として現行犯逮捕されます。
ドリトル先生が考え抜いた作戦が思いもよらぬ誤解を受けて、窮地に陥ってい -
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ネタバレ動物好きな靴屋の息子トミー・スタビンズは、けがをしたリスをドリトル先生に診てもらった縁で、ドリトル先生の手伝いをするようになる。
最初は通いで。
そして住込みで手伝いをしながら、勉強も教えてもらう。
彼はいつしか、ドリトル先生が旅に出るときに連れて行ってもらうことを夢見るようになる。
この本は、子どもの時に読んでおくに限ると思った。
ドリトル先生と一緒に後悔すること、嵐にあって漂流しかける事、移動する島、巨大で透明なカタツムリの殻の中に入って、海底を歩いて旅をすること。
ドリトル先生は戦っても強い、スーパーヒーローだったこと!
どれもこれもわくわくドキドキしながら読めたに違いない。
だけど -
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ネタバレ初めてきちんと読みましたが、ドリトル先生すごい。
人間の病気を治すだけではなく、動物の病気を治すだけではなく、悪人を厚生もさせる。
今から100年近く書かれた本なので、人種差別とかもありますが、そういうことを抜いても、ドリトル先生の理想主義的現実対処能力のなさが、三国志の劉備玄徳みたいでいやだ。
動物が好きで、自分が引き取るというのなら、エサの心配をしなくてもいいように何らかの手立てをとらなくてはダメだろう。
「困ったなー。でも何とかなるよ」っていうのは、無責任というのです。
でもまあ、実際なんとかなってはいるんだけども。
動物たちも、ドリトル先生を助けることができるのなら、もっと早く手 -
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昔読んだはずのオットセイの脱出劇が、どんなんだったかなーと思って再読。記憶にあった感じより脱出劇は短くて、後半4・5部はサーカスいろいろだった。
読んでみて思ったこと
・登場する動物(と人間)たちがイキイキしてやっぱりわくわくするな~ということ。どこを切り取っても自分だけの絵ができあがるような。人間でも動物でも同じ所、人間と視点が全然違う所、両方を感じながら、場面を想像して読ませる面白さは変わっていなかった。それって今更だけど結構すごいと思う。
・小学校中級以上対象とあったけど、欧米文化の下敷きがないと意味が分からん部分あるかなーと。「ズングリムックリ・デッカク」(マザーグース)とか、「日 -
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子供の頃に岩波書店発行の井伏鱒二訳を読んだことがありましたが、内容を忘れてしまい、新訳があることを知ったので、こちらを読んでみました。
まず、挿絵が可愛くて、びっくりです。手元にある子供の頃に親に買って貰った岩波少年文庫版と比較すると、ドリトル先生の妹のサラや、バンポ王子がもの凄く可愛い絵になってます。
個人的には新訳のイラストが可愛くて気に入ってます。(ポリネシアのパラパラ漫画付き!)
訳自体も分かりやすくなっていて読みやすかったです。ただ、新訳で「ボクコチキミアチ」となっていた動物の訳は、井伏訳の「オシツオサレツ」でも良かったかなぁ、と思います。
また、人種差別問題に関係する表現につ -