ヒュー・ロフティングのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
9歳の息子用に借りた本。息子はここ1年半くらいは漫画や流行りの本しか読まなくなっていたが、「面白いかも」と読み始め、あっという間に読んで続きも読みたいと言っていました。
原書は約100年前の出版、井伏鱒二さんが最初に翻訳したのが80年前。そんな昔の本を現代っ子が「面白い」と言うので、私も読んでみることに。
話は冒険ファンタジーで、子供向けの内容(もともと作者が自分の子供のために作ったお話)。でもキャラクターと文章が良くて最後まで飽きずに読めた。
あとがきを読むと、ドリトル先生は原書では「DR. DoLittle」で、井伏鱒二さんがドリトルと訳したとのこと。他の訳者が違う呼び方で訳したこともあるそうだが、結局ドリトル先生で定着。物語に出てくる架空の動物のオシツオサレツは、原書では「pushmi-pullyu」。そのままといえばそのままだけれど、うまいこと訳しているなぁと感心。物語はもちろん、きっと訳が素晴らしいから今でも面白いと言われる作品なんだろうと思った。
一部差別的な内容もあるが、当時差別が正当化されていたイギリスで育った作者が書いていると言うことを考えれば、嫌悪する内容ではなく、そう言う面も含めて子供が考えることのできる作品だと思う。 -
Posted by ブクログ
子どもの時に読んでなかったので、まとめて読んでみようかなと。でも何でスルーしてたのかな、当時はもっとファンタジーっぽいのが好きで、ナルニアとか指輪物語に忙しかったからかな。
この、シリーズ第1作は1920年にアメリカで刊行された。日本では石井桃子が井伏鱒二に翻訳を依頼し、昭和16年(1941年)に石井桃子が始めた出版社から出版されたが、戦後に岩波書店から全集として改めて出版された。という時代背景を知っておいた方が良いというのは、アフリカの王子バンポのエピソードにやっぱりちょっとギョッとしてしまうから。この岩波少年文庫版には1978年に石井桃子によるそうした時代背景についてのコメントが末尾に付記され、また、2002年に岩波書店編集部によるコメントがさらに追記されている。今年のBLMで映画「風と共に去りぬ」冒頭に注釈が付いたとか聞いたが、ドリトル先生も最初に記した方がいいのではないかとちょっと思った。子どもの方が無邪気に、残酷になれるのだから。
ドリトル先生がどうぶつの言葉がわかるって設定はとても素敵で、言葉もわからないのによく診察できるな獣医はって改めて思う。もちろん、素晴らしい獣医さんのお話もこれまたたくさんあるけど、みんな本当はドリトル先生みたいになりたいんだろうな。言葉がわかるから動物たちの信頼厚く、ドリトル先生の名前は世界中の動物界に知れ渡り、アフリカや大海原でもいろいろな動物が先生一行の苦難を救ってくれる。いちばん好きなエピソードは犬のジップが嗅ぎタバコのにおいから船乗りを発見するところ。東西南北の風の向きを辛抱強く待って、とうとう発見したとき、その栄誉を称えて褒賞されたとき、賢い犬の自尊心とそれを押し殺す感じが何とも「犬」らしいなと。 -
Posted by ブクログ
団長としてサーカス興業を成功させたドリトル先生は、とびきり上等の歌声を持つカナリアのピピネラに出会い、カナリア・オペラの公演を企画して大成功。
鳥たちのうたを譜面に起こし、ピピネラの人生(鳥生?)を鳥たちのコーラスで表現する。
言葉は通じなくても、芸術は人間を感動させることができるというのがドリトル先生の持論。
成功者として有名になったドリトル先生は、動物たちのためになる商品のCMをしたり、動物銀行を作ったり。
アヒルのダブダブが最初から「先生はいくらお金を稼いでも、みんな使ってしまう」と心配していたが、本当に懲りないひとなのである。
もう少し動物たちが自立できるようなお金の使い方をすればいいのにと、大人の私はつい思ってしまう。
読むのに適した年齢を外してしまった寂しさを感じる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレたった2週間ほどアフリカで休暇を過ごそうとしただけなのに(といっても、船でアフリカまで片道何週間かかるんだ?)、奴隷船をつかまえ、捉われた奴隷たちを元の国に送り返し、奴隷を売るより儲かる商売『郵政事業』を王様に紹介したために、またまた身動きが取れないくらい仕事に追われるドリトル先生。
元々王様は、マニア相手に切手の販売で儲けていたのだけど、切手を貼れば郵便は魔法で相手に届くと考えていた王様に、郵便制度をシステム化してみせるドリトル先生。
しかし現地の人々は、監督の目が届かないとわかると全然働かない。
なので先生は、鳥を使ったシステムを展開するのである。
って、これじゃあ、ドリトル先生以外の人には使えないシステムじゃん。
ついには動物相手の月刊誌まで発行することに。
つくづく先生は、お医者さん以外のことに手を出しすぎると思うのだ。
それでも動物たちが語る、懸賞付きお話し競争(コンテスト?)のおはなしが、それぞれの動物らしさがあって面白かった。
ノアの方舟時代から生きている亀の語る物語は、具体的に書かれていなかったので残念。