峰守ひろかずのレビュー一覧

  • 絶対城先輩の妖怪学講座 五

    Posted by ブクログ

    【感想】
     安定して楽しめます。

    【一行目】
     「――以上のことから、夢を食う架空の獣『獏』は、実在するバク、即ち、奇蹄目バク科に属する大型哺乳類とは無関係と言える。そもそも、日本の獏は、中国から伝来したという形を取ってはいるが、その性質は、本来のものとは大きく異なるんだ」

    【内容】
    ・新キャラ櫻城紫(さくらぎ・ゆかり)さんと朝霧シアンくん。レギュラーになるのか?
    ・全編を通したら河川開発と河童の話。
    ・目目連と映画研究会と地域振興プロジェクト。
    ・雪女の噂を聞きユーレイ、絶対城、杵松の三人で小旅行。
    ・蛙の像と、なぜかシアンくんと張り合う絶対城先輩。
    ・河童の原型? ひょうすべ。
    ・見えかくれする「鬼」の存在。対決間近か?

    ▼文学部四号館四階四十四番資料室についての簡単なメモ(妖怪については基本作中の説明によるので一般的な説とは異なるかも?)

    【アイビー】東勢大学内の喫茶店。第一学生食堂より値段は高く量は少なく客層はおしゃれで華やか。
    【朝霧シアン】謎の少年。高校生くらい。頭脳明晰で運動神経も抜群。読んだ人はまず河童かもしれないと思うだろう。でも、河童はある意味創作された妖怪やし?
    【礼音/あやね】→湯ノ山礼音
    【いくち】第二巻に登場。
    【糸倉】大日本護法息滅会のメンバー。じつは・・・
    【今村】映画研究会の部員。
    【馬鬼】第一巻に登場。不慮の事故で死んだ馬の霊が妖怪化し不幸を招く。
    【映画研究会】専門はホラーとアクション、バイオレンス。高尚なアート系はシネマ同好会の領分。
    【遠藤】映画研究会の部長。
    【大柴】映画研究会の副部長? 茶髪で猿っぽい顔の人。
    【大百足】第二巻に登場。
    【大蛇】第二巻に登場。
    【鬼】あのクラウス教授をして「鬼には手を出すな」と言わしめた恐ろしい存在のようだ。
    【織口乃理子】国文科准教授。28歳だが20歳そこそこにしか見えないお嬢様っぽい美女。大学創始者の一族だが今は没落。一時期敵対していたが、後に協力者(?)となる。

    【ガイラゴ】ぶよぶよした肉体の妖怪。第四巻に登場。漠然とした恐ろしい妖怪のひとつ。
    【河童】超有名な水妖だが創作された妖怪に近い。鬼が古代、天狗が中世を代表する妖怪なのに対して河童は近世を代表する。発生当初から人間より弱い存在という設定らしいが櫻城紫さんの説では自然(特に水関係)に対する人間の感覚が江戸期には、畏れつつも最後には支配できるというふうに変わってきたからではないかとのこと。もともとあった河童的存在のイメージに人間があれやこれや付け加えた結果、今の姿になった。医療・薬学とも関わりが深い。
    【鎌鼬】第三巻に登場。有名妖怪。民間伝承系でしぶとく生き残っている。真空説はあり得ない。
    【川坊主】ぬめぬめした体表を持つ人型の妖怪。第四巻に登場。河童の亜種。人を見ると襲ってくる。エンドウ豆が苦手。
    【考える】知らなければ考えろ。 第二巻p.21
    【着ぐるみ】《男はな、着ぐるみに入ったら、女子に接触したくなる生き物なんだよ。これはもう自然の摂理だから仕方ない。》by大柴、第五巻p.91
    【杵松明人】理工学部の三年生。絶対城の友人にして協力者。すごく聞き上手で人あしらいがうまい。元演劇部。「ロマンとセンチメンタリズムは人生を彩る大事な要素だ」第四巻p.317。
    【木村茂吉】小久保荘の営繕担当。節足動物ラヴァー。
    【きよ】はるか昔の兵部家の当主で、河童と闘い腕を切り落とした。
    【京極夏彦さんとの違い】京極夏彦さんの作品とものごとを解決させる方向性は近いが、テイストは異なり、こっちはおどろおどろしい感じはほぼなくあっさりと軽くてドタバタしてる。コケオドシがないので好ましくはある。
    【クラウス・インフォレスト】絶対城の師匠。紳士的にだが、美女はとりあえずナンパする。文学部四号館の正式な持ち主。フィールドワークが好み。密教系古武道の達人。正体は自称・・・。「声を荒げた時点であらゆる議論は終了となる」第三巻p.122。
    【光陰】罵王院光陰。大日本護法息滅会のトップ。自称「憑きもの」。昨年まで東勢大学工学部バイオ資源学科の大学院にいた。担当教授は真萱/まがや。今は退職。本名は番場尚敏。
    【コーポ・ネオ苗代】礼音が入居している集合住宅。大学から自転車で二十分。いろいろ不便な位置にあるので家賃はお手頃。
    【小久保日奈美】礼音の友人。今はひなびたしかし通好みの温泉宿小久保荘の若女将。
    【駒引川】櫻城紫の屋敷の近くを流れる川。河童が出る。なるほど、やからその名前か。最近開発計画が出ている。

    【三枝】東勢大学の学生。大日本護法息滅会に関心あり。
    【櫻城晃/さくらぎ・あきら】櫻城紫の妹。亡くなっている。
    【櫻城紫/さくらぎ・ゆかり】非の打ち所のない美人。礼音は彼女にコンプレックスを抱く。絶対城いわく「同好の士」。大学と同じ市内のようだが人里離れた感じの深泥淵(みどろぶち)の傍らに建つ屋敷で暮らしている。茶道櫻城流宗家の令嬢にして櫻城流の家元でもある。河童専門のアマチュア研究家として絶対城も一目置く。
    【沢渡冬二郎/さわたり・とうじろう】櫻城さんちの庭師。
    【七人みさき】第二巻にちょっと名前が出てくるけど、個人的には昔からあれがけっこう怖い。なんでかわからないけど。いつかメイン妖怪として出てくるだろうか? まあ、あれを妖怪と呼べるならやけど。
    【城之内】映画研究会の女性部員。
    【白尾根】隣の市の小さな町。雪女が出る。
    【しろまくれ】第三巻に登場。はしてないけど名前は出た。それに例えたせいで礼音を怒らせた。
    【真怪】ほんとうの妖怪と分類されるもの。中には怪異を操る「技術としての真怪」というのもある。
    【真怪秘録】幻の本。物語の中心になっていると言える。絶対城が追っているものとも言える。
    【絶対城阿頼耶/ぜったいじょう・あらや】文学部四号館四十四番資料室に住まうワイシャツに黒の羽織で黒色の長身の怪人。妖怪に詳しい学生。バリトンボイス。スポーツは嫌いだがフィールドワークで山歩きには慣れている。改名しているらしく、その名の由来は井上円了の文章のようで、絶対城はあらゆる知識の集まる書庫のこと、阿頼耶は最も深い場所くらいの意。本名というか元の名前は不明。クラウスは知ってるようなので過去にあったらしい出来事のときに変えた可能性が高い。実家は政治家を輩出する家柄。
    【創作妖怪】絶対城は創作された妖怪にはそう大きな関心を示さないが、創作物であっても多くの人のイメージとしてあるのなら、脳内にいるのなら、いつかそれら多くのイメージがかたちをなすこともあるかもなあとか思う。AIM拡散力場みたいに。
    【蒼空/そら】小学五年生。礼音が通う市営スポーツセンター二階の柔剣道場で合気道を習う受講仲間。船幽霊を目撃してしまった。礼音のことをコーチと呼ぶ。

    【第一学生食堂】通称「いっしょく」。礼音御用達。
    【大日本護法息滅会】宗教団体。東勢大学から車で二時間半ほどの山間の朽縄町にあり、教祖の光陰は大学のOBで昨年まで理工学部の院にいたらしい。
    【立見菜月/たつみ・なつき】薬剤師。四十歳手前くらい。白尾根の温泉で出会った。天寺市の兵部製薬で働いていた。
    【多邇具久/たにぐく】蛙を神として敬うときの呼び名。特に知恵の神としての性格を強調するとき。農業国の日本では蛙が田の神とされることも多い。
    【憑きもの】第四巻に登場。大日本護法息滅会のトップ、光陰が使うとされる。飯綱使いとか管キツネなどのこと。光陰はトウビョウ(小蛇の集団)を使うらしい。持ち主の意思を反映して勝手に働いたりする。おおむねいい目にあっているヤツへの社会的制裁として「あいつは憑きもの」だとレッテルを貼る形らしい。「今日はついてる」と言ったりするのはこの憑きまののことなんだとか。
    【付喪神】第一巻に登場。長く使われた道具が変じた妖怪。
    【土蜘蛛】第一巻に登場。人を襲う蜘蛛妖怪。けっこう強力な妖怪として描かれることが多い。
    【手品】妖怪学と近い方向性を持つので絶対城はその手の資料も多く持っている。
    【天狗】第三巻に登場。超ビッグネーム。公的記録にも民間伝承にも現れ、歴史も長く、さまざまな様相で描かれる。絶対城先輩の暴くその正体は・・・
    【東勢大学】舞台となる私立大学。天寺市(てんじし)にある。古い施設を流用して創られており怪しい噂がいっぱい。
    【ドレス】礼音が絶対城をしばらく居候させた礼に買ってくれた。礼音いわく《あんな王室主催フラメンコ大会みたいな服》第四巻p.77。
    【泥田坊】第四巻に登場。メジャー妖怪だが鳥山石燕の創作なんだとか。当時の誰かを風刺したものらしいが昔からの伝承と創作妖怪を区別なく並べたために同列に扱われるようになった。ご近所に似たようなのが出没しているらしく小学生の間では「ドロドロ」と呼ばれている。

    【ナメラ筋】位置的な妖怪。超常的な存在が利用する道。ナメラとは一般的には蛇のことを今するらしい。
    【南郷蒼空/なんごう・そら】→蒼空
    【鵺】第三巻に登場。その正体は・・・
    【ぬらりひょん】第一巻に登場。頭が大きくて背丈の低い老人の姿の妖怪。「妖怪の総大将」的な言い方は後付けの設定だとか。
    【粘菌】南方熊楠で有名になった、かなりおもろい生物。第四巻の重要ファクター。
    【のっぺらぼう】メジャー妖怪。闇夜の象徴。意外なところで登場。

    【春田】市営スポーツセンターで合気道を教えている師範。
    【一つ目小僧】メジャー妖怪。第四巻に登場。絶対城は月を擬人化したのではないかと考えている。
    【判断】「それを決めるのは本人じゃないさ。判断するのはギャラリーだ」第二巻p.40
    【ひょうすべ】河童の仲間。古いタイプ。うん? ひょうすべと、いっこ下の兵部って音が近いな。神話伝説系では音には意味があることが多いのでたぶん関係あるんやろな。
    【兵部統子】天寺市市会議員。駒引川を開発しようとしている。兵部製薬の一族。駒引川開発は誰が考えても赤字になるので企業と議員の癒着は取沙汰されていない。他者に命令したりすること自体を好むタイプと織口先生は言う。男の権力者に多いタイプ。「若いチカラ活用プロジェクト」を推進している。
    【広人】そらくんの友人。合気道を習っている一人。
    【船幽霊】第二巻に登場。
    【ふれあい牧場】白尾根で雪女の話を聞いた寺の隣にかつてあった動物園と牧場の中間のような施設。動物虐待をしていたらしく、管理も甘く苦情が多かったからか夜逃げした。
    【べとべとさん】第一巻に登場。足音だけがついてくる追跡系の妖怪。あるフレーズを唱えることで去ってゆく。
    【星川】海洋生物学専門の小柄で童顔で気弱そうな女子学生。理工学部のバイオ資源学科四年生。船幽霊事件で関わった。見た目に反してイヤなことはテコでもやらない強さも持つ。いつか礼音のライバル? になるかも? 「恐竜とかマンモスとか、単体で強い生物って、意外とあっさり滅びますから……。弱くて小さくて小賢しい方が、結果的には有利なんですよ……?」

    【真萱鋭吉/まがや・えいきち】東勢大学で研究室を持っていた生物学者。粘菌が専門。憑きもの使いの血族らしく、その教え子がトップを務めている大日本護法息滅会と何らかの関わりがありそうな感じ。
    【間刈/まがり】市営スポーツセンターで剣道を教えている警官。厳格で短気な性格。
    【見越し】第二巻に登場。
    【水木しげる】民俗学的伝承のある妖怪と、鳥山石燕などの創作した妖怪を、おそらく意識的に混在させて紹介し、そのことで最近の妖怪観が決定づけられたと絶対城は言う。
    【海晴/みはる】蒼空(そら)の友人。小学六年生。市営スポーツセンターで剣道を習う美少女剣士。鎌鼬の被害に遭った。
    【目目連】いっぱい目がある妖怪。鳥山石燕の創作。

    【夜行さん】第二巻に登場。
    【山姥/やまうば】第三巻に登場。個人的には「やまんば」と呼んでいたが「やまうば」が正式? 絶対城によると民間で広まった伝承ゆえに鬼や天狗に較べより直接的な怖さがある。恐怖をもたらす者であると同時に善性を抱くこともある不可解な存在。
    【ユーレイ】絶対城は湯ノ山礼音をこう呼ぶ。
    【友香/ゆか】礼音と同じ学部の友人。
    【紫/ゆかり】→櫻城紫
    【雪女】ラフカディオ・ハーンの雪女が秀逸すぎてイメージが固まってしまったが、多くは出会った人間をいきなり殺す。いろんな話が混じりやすいタイプ。
    【湯ノ山礼音/ゆのやま・あやね】語り手。ヒロイン? 大学一年、経済学部。長身でツルペタ系の女性。たぶん、うまくすれば男装の麗人ふうになれると思う。絶対城先輩はユーレイと呼ぶ。とある妖怪の末裔らしくサンプルとも呼ぶ。能力を解放したら凄いんやけど普段は解放していたくはなく、そのためには絶対城先輩の作る(怪しい)アイテムが必要でほぼ下僕扱いされている。趣味と特技は合気道。
    【妖怪】個人的に考えているだけだが、妖怪は概ね、人間が主に自然(および自然現象)と折り合いをつけるため、そのズレを埋めるために発生したのかなと思っているので絶対城先輩のやり方は本来のありように合ってるんだろうと思う。
    【妖怪学】井上円了がつくった学問。その意図は妖怪という怪しい存在に理性の光を当て、そのバックボーン、背景に隠されたものを探ること。要するに妖怪なんていないと証明したかったってことかと。それは時として不都合なことを隠蔽してきた権力側にとってまずいことでもあり、それゆえに危険でもあった。
    【妖怪学の意義】礼音がいつか誰かの役に立つかもしれないと言って、ある程度絶対城先輩が納得したみたいなのが不思議。そんなもんとはちゃうでしょ? よっぽど弱ってたのかと思ったら、そうでもなかったみたいやし。ちょっとキャラがブレてたかな。
    【妖怪の分類】井上円了が提唱したらしい。生物などを見誤った「誤怪」、捏造された「偽怪」、自然現象などを超自然と思い込む「仮怪」(その中でさらに物理的実体に由来するものを「物怪」、心理的要因に由来するものを「心怪」)、そして「真怪」はほんとうの妖怪。

    【霊】妖怪は自然発生だが霊は人工的なもので深みが違うらしい。それは、ぼくもそう思ってる。
    【わいら】第三巻に登場。名前と姿だけはいくらか流布しているがバックボーンを持たない妖怪。どうやら無名の絵師の創作かもしれない。

    【若いチカラ活用プロジェクト】兵部統子市会議員が推進している。大学生などの能力を地域振興に使おうというプロジェクト。織口先生は反対している。
    【笑い女】第三巻に名前のみ登場。

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    2021年03月13日
  • 六道先生の原稿は順調に遅れています

    Posted by ブクログ

    妖怪×編集者のラノベ連作短編集。
    文芸編集者の詠美はベテラン作家の六道先生を担当することになり、訪ねて行ったところ彼が妖怪だと知ってしまう。その正体や創作の秘密に疑問を持ちながらも、原稿をもらうために彼と親交を深めていくのだが‥
    詠美がかなり冷静に妖怪という現実を受け止めるのがシュールな気はするが、作家や編集者の使命や気概といったものが伝わってくる話で面白かった。”池袋の女”は個人的に気に入っている怪異なので登場して嬉しい。

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    2021年02月25日
  • 絶対城先輩の妖怪学講座 四

    Posted by ブクログ

    【感想】
    ・すごいってのじゃないけどお気楽でいい感じで楽しみにしてる。
    ・口絵の杵松さんのキャラがイメージと違ってた。もっとクールっぽくて内に何か隠してて真のラスボスかもしれないとか思ってたけどこれやったらただの人のいい兄ちゃんやなあ。
    ・個人的には高橋留美子さんの絵で漫画化できたらおもろそうとか思う。迫力には欠けるやろうけどええ感じで胡散臭さが出そう。

    【内容】
    ・今回は、憑きもの、ナメラ筋、一つ目小僧、泥田坊、ガイラゴ、宝船。
    ・新興宗教の教祖が使うという「憑きもの」。この話がメイン。
    ・星川再登場。


    ▼文学部四号館四階四十四番資料室についての簡単なメモ(妖怪については基本作中の説明によるので一般的な説とは異なるかも?)

    【アイビー】東勢大学内の喫茶店。第一学生食堂より値段は高く量は少なく客層はおしゃれで華やか。
    【いくち】第二巻に登場。
    【糸倉】大日本護法息滅会のメンバー。じつは・・・
    【馬鬼】第一巻に登場。不慮の事故で死んだ馬の霊が妖怪化し不幸を招く。
    【大百足】第二巻に登場。
    【大蛇】第二巻に登場。
    【織口乃理子】国文科准教授。28歳だが20歳そこそこにしか見えないお嬢様っぽい美女。大学創始者の一族だが今は没落。一時期敵対していたが、後に協力者(?)となる。

    【ガイラゴ】ぶよぶよした肉体の妖怪。第四巻に登場。漠然とした恐ろしい妖怪のひとつ。
    【鎌鼬】第三巻に登場。有名妖怪。民間伝承系でしぶとく生き残っている。真空説はあり得ない。
    【川坊主】ぬめぬめした体表を持つ人型の妖怪。第四巻に登場。河童の亜種。人を見ると襲ってくる。エンドウ豆が苦手。
    【杵松明人】理工学部の三年生。絶対城の友人にして協力者。すごく聞き上手で人あしらいがうまい。元演劇部。「ロマンとセンチメンタリズムは人生を彩る大事な要素だ」第四巻p.317。
    【木村茂吉】小久保荘の営繕担当。節足動物ラヴァー。
    【京極夏彦さんとの違い】京極夏彦さんの作品とものごとを解決させる方向性は近いが、テイストは異なり、こっちはおどろおどろしい感じはほぼなくあっさりと軽くてドタバタしてる。コケオドシがないので好ましくはある。
    【クラウス・インフォレスト】絶対城の師匠。紳士的にだが、美女はとりあえずナンパする。文学部四号館の正式な持ち主。フィールドワークが好み。密教系古武道の達人。正体は自称・・・。「声を荒げた時点であらゆる議論は終了となる」第三巻p.122。
    【光陰】罵王院光陰。大日本護法息滅会のトップ。自称「憑きもの」。昨年まで東勢大学工学部バイオ資源学科の大学院にいた。担当教授は真萱/まがや。今は退職。本名は番場尚敏。
    【コーポ・ネオ苗代】礼音が入居している集合住宅。大学から自転車で二十分。いろいろ不便な位置にあるので家賃はお手頃。
    【小久保日奈美】礼音の友人。今はひなびたしかし通好みの温泉宿小久保荘の若女将。

    【三枝】東勢大学の学生。大日本護法息滅会に関心あり。
    【七人みさき】第二巻にちょっと名前が出てくるけど、個人的には昔からあれがけっこう怖い。なんでかわからないけど。いつかメイン妖怪として出てくるだろうか? まあ、あれを妖怪と呼べるならやけど。
    【しろまくれ】第三巻に登場。はしてないけど名前は出た。それに例えたせいで礼音を怒らせた。
    【真怪】ほんとうの妖怪と分類されるもの。中には怪異を操る「技術としての真怪」というのもある。
    【真怪秘録】幻の本。物語の中心になっていると言える。絶対城が追っているものとも言える。
    【絶対城阿頼耶/ぜったいじょう・あらや】文学部四号館四十四番資料室に住まうワイシャツに黒の羽織で黒色の長身の怪人。妖怪に詳しい学生。バリトンボイス。スポーツは嫌いだがフィールドワークで山歩きには慣れている。改名しているらしく、その名の由来は井上円了の文章のようで、絶対城はあらゆる知識の集まる書庫のこと、阿頼耶は最も深い場所くらいの意。本名というか元の名前は不明。クラウスは知ってるようなので過去にあったらしい出来事のときに変えた可能性が高い。
    【蒼空/そら】小学五年生。礼音が通う市営スポーツセンター二階の柔剣道場で合気道を習う受講仲間。船幽霊を目撃してしまった。礼音のことをコーチと呼ぶ。

    【第一学生食堂】通称「いっしょく」。礼音御用達。
    【大日本護法息滅会】宗教団体。東勢大学から車で二時間半ほどの山間の朽縄町にあり、教祖の光陰は大学のOBで昨年まで理工学部の院にいたらしい。
    【憑きもの】第四巻に登場。大日本護法息滅会のトップ、光陰が使うとされる。飯綱使いとか管キツネなどのこと。光陰はトウビョウ(小蛇の集団)を使うらしい。持ち主の意思を反映して勝手に働いたりする。おおむねいい目にあっているヤツへの社会的制裁として「あいつは憑きもの」だとレッテルを貼る形らしい。「今日はついてる」と言ったりするのはこの憑きまののことなんだとか。
    【付喪神】第一巻に登場。長く使われた道具が変じた妖怪。
    【土蜘蛛】第一巻に登場。人を襲う蜘蛛妖怪。けっこう強力な妖怪として描かれることが多い。
    【手品】妖怪学と近い方向性を持つので絶対城はその手の資料も多く持っている。
    【天狗】第三巻に登場。超ビッグネーム。公的記録にも民間伝承にも現れ、歴史も長く、さまざまな様相で描かれる。絶対城先輩の暴くその正体は・・・
    【東勢大学】舞台となる私立大学。古い施設を流用して創られており怪しい噂がいっぱい。
    【ドレス】礼音が絶対城をしばらく居候させた礼に買ってくれた。礼音いわく《あんな王室主催フラメンコ大会みたいな服》第四巻p.77。
    【泥田坊】第四巻に登場。メジャー妖怪だが鳥山石燕の創作なんだとか。当時の誰かを風刺したものらしいが昔からの伝承と創作妖怪を区別なく並べたために同列に扱われるようになった。ご近所に似たようなのが出没しているらしく小学生の間では「ドロドロ」と呼ばれている。

    【ナメラ筋】位置的な妖怪。超常的な存在が利用する道。ナメラとは一般的には蛇のことを今するらしい。
    【南郷蒼空/なんごう・そら】→蒼空
    【鵺】第三巻に登場。その正体は・・・
    【ぬらりひょん】第一巻に登場。頭が大きくて背丈の低い老人の姿の妖怪。「妖怪の総大将」的な言い方は後付けの設定だとか。
    【粘菌】南方熊楠で有名になった、かなりおもろい生物。第四巻の重要ファクター。
    【のっぺらぼう】メジャー妖怪。闇夜の象徴。意外なところで登場。

    【春田】市営スポーツセンターで合気道を教えている師範。
    【一つ目小僧】メジャー妖怪。第四巻に登場。絶対城は月を擬人化したのではないかと考えている。
    【広人】そらくんの友人。合気道を習っている一人。
    【船幽霊】第二巻に登場。
    【べとべとさん】第一巻に登場。足音だけがついてくる追跡系の妖怪。あるフレーズを唱えることで去ってゆく。
    【星川】海洋生物学専門の小柄で童顔で気弱そうな女子学生。理工学部のバイオ資源学科四年生。船幽霊事件で関わった。見た目に反してイヤなことはテコでもやらない強さも持つ。いつか礼音のライバル? になるかも? 「恐竜とかマンモスとか、単体で強い生物って、意外とあっさり滅びますから……。弱くて小さくて小賢しい方が、結果的には有利なんですよ……?」

    【真萱鋭吉/まがや・えいきち】東勢大学で研究室を持っていた生物学者。粘菌が専門。憑きもの使いの血族らしく、その教え子がトップを務めている大日本護法息滅会と何らかの関わりがありそうな感じ。
    【間刈/まがり】市営スポーツセンターで剣道を教えている警官。厳格で短気な性格。
    【見越し】第二巻に登場。
    【海晴/みはる】蒼空(そら)の友人。小学六年生。市営スポーツセンターで剣道を習う美少女剣士。鎌鼬の被害に遭った。

    【夜行さん】第二巻に登場。
    【山姥/やまうば】第三巻に登場。個人的には「やまんば」と呼んでいたが「やまうば」が正式? 絶対城によると民間で広まった伝承ゆえに鬼や天狗に較べより直接的な怖さがある。恐怖をもたらす者であると同時に善性を抱くこともある不可解な存在。
    【友香/ゆか】礼音と同じ学部の友人。
    【湯ノ山礼音/ゆのやま・あやね】語り手。ヒロイン? 大学一年、経済学部。長身でツルペタ系の女性。たぶん、うまくすれば男装の麗人ふうになれると思う。絶対城先輩はユーレイと呼ぶ。とある妖怪の末裔らしくサンプルとも呼ぶ。能力を解放したら凄いんやけど普段は解放していたくはなく、そのためには絶対城先輩の作る(怪しい)アイテムが必要でほぼ下僕扱いされている。趣味と特技は合気道。
    【妖怪】個人的に考えているだけだが、妖怪は概ね、人間が主に自然(および自然現象)と折り合いをつけるため、そのズレを埋めるために発生したのかなと思っているので絶対城先輩のやり方は本来のありように合ってるんだろうと思う。
    【妖怪学】井上円了がつくった学問。その意図は妖怪という怪しい存在に理性の光を当て、そのバックボーン、背景に隠されたものを探ること。要するに妖怪なんていないと証明したかったってことかと。それは時として不都合なことを隠蔽してきた権力側にとってまずいことでもあり、それゆえに危険でもあった。
    【妖怪学の意義】礼音がいつか誰かの役に立つかもしれないと言って、ある程度絶対城先輩が納得したみたいなのが不思議。そんなもんとはちゃうでしょ? よっぽど弱ってたのかと思ったら、そうでもなかったみたいやし。ちょっとキャラがブレてたかな。
    【妖怪の分類】井上円了が提唱したらしい。生物などを見誤った「誤怪」、捏造された「偽怪」、自然現象などを超自然と思い込む「仮怪」(その中でさらに物理的実体に由来するものを「物怪」、心理的要因に由来するものを「心怪」)、そして「真怪」はほんとうの妖怪。

    【霊】妖怪は自然発生だが霊は人工的なもので深みが違うらしい。それは、ぼくもそう思ってる。
    【わいら】第三巻に登場。名前と姿だけはいくらか流布しているがバックボーンを持たない妖怪。どうやら無名の絵師の創作かもしれない。

    【笑い女】第三巻に名前のみ登場。

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    2021年01月31日
  • 絶対城先輩の妖怪学講座 三

    Posted by ブクログ

    【感想】
    サクサク読めるし妖怪で楽しいしヒマツブシには向いている作品だが、この巻はなかなかつらい展開とも言える。礼音のキャラクタに救われる部分が大きいかと。あと、絶対城が妙に優しくなってる。

    【一行目】みーんみーん、じわじわじわじわ。

    【内容】
    ・今回は山姥、鵺、鎌鼬、わいら、天狗、しろまくれ。ビッグネームが多いかな。
    ・そして妖怪学の意義。この手の話では避けては通れない。
    ・この巻は、失意の絶対城と礼音がいかに立ち直るか、って感じ。
    ・ストーリー的には、山に入る絶対城に付き合うことになった礼音。どうやら過去に何かあったらしい。その後、絶対城の師匠が現れ、妖怪学は危険であるとし、文学部四号館四階四十四番資料室を返せと言う。その意図は?

    ▼文学部四号館四階四十四番資料室についての簡単なメモ

    【いくち】第二巻に登場。
    【馬鬼】第一巻に登場。不慮の事故で死んだ馬の霊が妖怪化し不幸を招く。
    【大百足】第二巻に登場。
    【大蛇】第二巻に登場。
    【織口乃理子】国文科准教授。28歳だが20歳そこそこにしか見えないお嬢様っぽい美女。大学創始者の一族だが今は没落。一時期敵対していたが、後に協力者(?)となる。
    【鎌鼬】第三巻に登場。有名妖怪。民間伝承系でしぶとく生き残っている。真空説はあり得ない。
    【杵松明人】理工学部の三年生。絶対城の友人にして協力者。すごく聞き上手で人あしらいがうまい。元演劇部。
    【木村茂吉】小久保荘の営繕担当。節足動物ラヴァー。
    【京極夏彦さんとの違い】京極夏彦さんの作品とものごとを解決させる方向性は近いが、テイストは異なり、こっちはおどろおどろしい感じはほぼなくあっさりと軽くてドタバタしてる。コケオドシがないので好ましくはある。
    【クラウス・インフォレスト】絶対城の師匠。紳士的にだが、美女はとりあえずナンパする。文学部四号館の正式な持ち主。フィールドワークが好み。密教系古武道の達人。正体は自称・・・。「声を荒げた時点であらゆる議論は終了となる」第三巻p.122。
    【コーポ・ネオ苗代】礼音が入居している集合住宅。大学から自転車で二十分。いろいろ不便な位置にあるので家賃はお手頃。
    【小久保日奈美】礼音の友人。今はひなびたしかし通好みの温泉宿小久保荘の若女将。
    【七人みさき】第二巻にちょっと名前が出てくるけど、個人的には昔からあれがけっこう怖い。なんでかわからないけど。いつかメイン妖怪として出てくるだろうか? まあ、あれを妖怪と呼べるならやけど。
    【しろまくれ】第三巻に登場。はしてないけど名前は出た。それに例えたせいで礼音を怒らせた。
    【絶対城阿頼耶/ぜったいじょう・あらや】文学部四号館四十四番資料室に住まうワイシャツに黒の羽織で黒色の長身の怪人。妖怪に詳しい学生。バリトンボイス。スポーツは嫌いだがフィールドワークで山歩きには慣れている。改名しているらしく、その名の由来は井上円了の文章のようで、絶対城はあらゆる知識の集まる書庫のこと、阿頼耶は最も深い場所くらいの意。
    【蒼空/そら】小学五年生。礼音が通う市営スポーツセンター二階の柔剣道場で合気道を習う受講仲間。船幽霊を目撃してしまった。礼音のことをコーチと呼ぶ。
    【付喪神】第一巻に登場。長く使われた道具が変じた妖怪。
    【土蜘蛛】第一巻に登場。人を襲う蜘蛛妖怪。けっこう強力な妖怪として描かれることが多い。
    【天狗】第三巻に登場。超ビッグネーム。公的記録にも民間伝承にも現れ、歴史も長く、さまざまな様相で描かれる。絶対城先輩の暴くその正体は・・・
    【東勢大学】舞台となる私立大学。古い施設を流用して創られており怪しい噂がいっぱい。
    【南郷蒼空/なんごう・そら】→蒼空
    【鵺】第三巻に登場。その正体は・・・
    【ぬらりひょん】第一巻に登場。頭が大きくて背丈の低い老人の姿の妖怪。「妖怪の総大将」的な言い方は後付けの設定だとか。
    【春田】市営スポーツセンターで合気道を教えている師範。
    【船幽霊】第二巻に登場。
    【べとべとさん】第一巻に登場。足音だけがついてくる追跡系の妖怪。あるフレーズを唱えることで去ってゆく。
    【星川】海洋生物学専門の気弱そうな女子学生。礼音のライバル? になるかも?
    【間刈/まがり】市営スポーツセンターで剣道を教えている警官。厳格で短気な性格。
    【見越し】第二巻に登場。
    【海晴/みはる】蒼空(そら)の友人。小学六年生。市営スポーツセンターで剣道を習う美少女剣士。鎌鼬の被害に遭った。
    【夜行さん】第二巻に登場。
    【山姥/やまうば】第三巻に登場。個人的には「やまんば」と呼んでいたが「やまうば」が正式? 絶対城によると民間で広まった伝承ゆえに鬼や天狗に較べより直接的な怖さがある。恐怖をもたらす者であると同時に善性を抱くこともある不可解な存在。
    【友香/ゆか】礼音と同じ学部の友人。
    【湯ノ山礼音/ゆのやま・あやね】語り手。ヒロイン? 大学一年、経済学部。長身でツルペタ系の女性。たぶん、うまくすれば男装の麗人ふうになれると思う。絶対城先輩はユーレイと呼ぶ。とある妖怪の末裔らしくサンプルとも呼ぶ。能力を解放したら凄いんやけど普段は解放していたくはなく、そのためには絶対城先輩の作る(怪しい)アイテムが必要でほぼ下僕扱いされている。趣味と特技は合気道。
    【妖怪】個人的に考えているだけだが、妖怪は概ね、人間が主に自然(および自然現象)と折り合いをつけるため、そのズレを埋めるために発生したのかなと思っているので絶対城先輩のやり方は本来のありように合ってるんだろうと思う。
    【妖怪学】井上円了がつくった学問。その意図は妖怪という怪しい存在に理性の光を当て、そのバックボーン、背景に隠されたものを探ること。要するに妖怪なんていないと証明したかったってことかと。それは時として不都合なことを隠蔽してきた権力側にとってまずいことでもあり、それゆえに危険でもあった。
    【妖怪学の意義】礼音がいつか誰かの役に立つかもしれないと言って、ある程度絶対城先輩が納得したみたいなのが不思議。そんなもんとはちゃうでしょ? よっぽど弱ってたのかと思ったら、そうでもなかったみたいやし。ちょっとキャラがブレてたかな。
    【妖怪の分類】井上円了が提唱したらしい。生物などを見誤った「誤怪」、捏造された「偽怪」、自然現象などを超自然と思い込む「仮怪」(その中でさらに物理的実体に由来するものを「物怪」、心理的要因に由来するものを「心怪」)、そして「真怪」はほんとうの妖怪。
    【霊】妖怪は自然発生だが霊は人工的なもので深みが違うらしい。それは、ぼくもそう思ってる。
    【わいら】第三巻に登場。名前と姿だけはいくらか流布しているがバックボーンを持たない妖怪。どうやら無名の絵師の創作かもしれない。
    【笑い女】第三巻に名前のみ登場。

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    2021年01月11日
  • 学芸員・西紋寺唱真の呪術蒐集録

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    学芸員を目指す宇河琴美は実習をアンティーク博物館の学芸員の西紋寺のもとで行うことになったが、この西紋寺はイケメンだが呪術を研究する慇懃無礼のとんでもない変人だった。呪術を研究しているというのがユニークだ。丑の刻参りやオシロサマ、ヒルコ講などに関わるいろんな事件に巻き込まれるが、けっこうこれが民俗学的な興味を惹かれて面白い。西紋寺と琴美の師弟関係がいい感じになっていくのもいい。気楽に読める。

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    2021年01月02日
  • うぐいす浄土逗留記

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    ネタバレ

    主人公が隠れ里に紛れ込んだ必然的な理由が終盤まで見えてこないので、随分とやきもきした。
    一方でヒーローは序盤で彼女を守って片目を失うので、代償が大きい。
    (彼は気にするなと延々繰り返しているけれど、そりゃ気にするよ……)
    主人公もヒーローもお互い人がいいからなあ。

    小さい頃に触れて以来忘れ去っていた昔話が多数登場するので、読んでいて随分懐かしかった。
    『うしかたと山んば』とか、もう本当に懐かしすぎて涙が出た。
    ヒーローの元ネタの話も印象的な話で覚えていたので、まさかこんなところで再会することになるとはと驚きもした。

    隠れ里であやかしも登場し、命が狙われるような場面もあるにはあるが、全体的には主役二人がまったりしていることもあり、優しさ漂う話だったと思う。
    殺伐とした話もあるけれど、危機感をあまり覚えなかったというか。
    主人公の実家での扱いを考えると、ほのぼので済ませていい話でもないのだけれど、やはり主役二人の性格の影響は大きかったように思う。
    お蔭で、ほっこり読めた気がする。

    しかし、この主人公はほんわかしてはいるが、やるときはやる行動派でもあるので、ラストの展開には別の意味で驚かされた。
    続きそうな雰囲気でもあり、このまま「めでたし、めでたし」で終わるハッピーエンドでもいける気がする。
    ラスト後を想像するのは野暮だろうか。
    でも、彼女も折角居場所を手に入れたことだし、新しく与えられた役目を果たすところも見てみたい。
    続編出ないかなあ……

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    2020年12月31日
  • 金沢古妖具屋くらがり堂 冬来たりなば

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    ネタバレ

    汀一も可愛いけれど、時雨も可愛い。
    切羽詰まった時に方言出るところとか、案外怖がりなところとか。
    真っ先に敵の罠に引っ掛かって、見た目にも可愛いことになったりとか。
    (詳しくは本編を読もう)
    普段は時雨の方がお兄さんぶってるけど、いざという時は汀一の方が頼り甲斐ある気がする。
    今回のラストの騒動も、結局はアイディアを出したのも、本質を見抜いたのも汀一だった。

    そんな彼も、今回は劣等感を抱くことも多かった。
    何故なら今回参入の新キャラが色々な意味でライバルだったから。
    妖怪を封印して回っているという意味でも敵だったし(ただこの展開は予想より早く決着したし、手のひら返しが凄すぎて笑った。彼が敵方のままずっと引っ張るのだと思っていたので)恋のライバルという意味でも敵だった。
    恋愛面に関しては、相手は何とも思っていないだろうけれど。
    そもそも成績もいいし、亜香里と同じ学校というだけでアドバンテージがかなりある。
    そりゃ汀一も焦る。

    それでいて、可愛い子との交流もあり、微笑ましくも切ない場面も。
    ラストバトルもそうだが、今回の諸々の出会いと別れを通じて、汀一もまた一段と成長したのではないだろうか。
    時雨との友情もしっかり育んでいるようだし(二人の微笑ましい場面も多かった)

    新キャラがしれっとレギュラーメンバー入りしたようだし、汀一たちの高校生活もまだ続く。
    更なるシリーズ展開、お待ちしております。

    余談。
    今回は泉鏡花にまつわるエピソードが盛り込まれていて、各作品の傾向や鏡花の人物考なども出てくるので勉強になった。
    そう、読んでも理解しづらい部分もあるので……自分もまだまだ勉強中である。
    汀一の感想、激しく同意だった。

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    2020年11月21日
  • 金沢古妖具屋くらがり堂 冬来たりなば

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    ネタバレ

    泉鏡花をモチーフにした物語。
    妖怪と人の関わり合いというのは著者の得意な分野なので安心して読めます。
    私も鏡花好きですし。

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    2020年11月18日
  • 学芸員・西紋寺唱真の呪術蒐集録

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    ネタバレ

    ちょうど某博物館の呪いに関する展示の本を読んでから日が浅かったので、博物館+呪いの組み合わせの物語に運命的なものを感じた。
    そこで仕入れた知識も無論作中に登場してくるので、読んでいてニヤニヤしてしまった。

    今回の話は妖や呪いという超常現象が「実在」する世界線かどうか気になっていたが、『絶対城先輩』シリーズに近かった気はする。
    基本存在しないけれど、最後の最後であるかもしれないと思わせてくれる匙加減にしびれた。
    西紋寺さんの変人っぷりは凄かったが。
    丁寧な口調だけど、言っていることが色々とヤバイ。
    蘊蓄が長いのは某先輩と同じだけど、ヤバさはこちらの方が上だろう。

    鎌倉に安倍晴明ゆかりの地があるというのも知らなくて面白かったし、最後の呪いの種明かしもユニークで面白かった。
    無意味だけど意味のある呪いの世界、奥が深いのである。

    0
    2020年08月29日
  • 学芸員・西紋寺唱真の呪術蒐集録

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    ネタバレ

    面白かったんですが、西紋寺のキャラが絶対城先輩に被るんですよ。
    人間関係も似ていて、呪術という面白いテーマがもったいない!
    続きがありそうなので、その辺りを工夫して貰えると、もっと楽しんで読めそうです。

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    2020年08月25日
  • 絶対城先輩の妖怪学講座 二

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    今日も元気に、サンプルとして生きて行く。

    連続短編か? と思ったのですが、違いました。
    いや、事件としては個々なのですが
    ちまちまとしたものが、最後の最後に繋がってました。
    演劇の小道具は、確実に使うのだろう、と
    想像できるものではありましたが…w

    今回も主人公は猪状態です。
    これだけ進めたら、これはこれで幸せ?
    最後の、先輩のばかじゃないか発言ですが
    目の前でされたら、まぁこうするかも?
    自分になったら逃げますが、主人公ですし。

    しかし先生。
    貸しを作ったというのに、倍になって借りた、な
    状況になっています。
    いつか、出し抜けるのでしょうか??

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    2020年07月17日
  • 六道先生の原稿は順調に遅れています

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    諸事情でベテラン作家の担当になった主人公。
    しかし出向いていっても、出てくるのは若い男性だけ。

    先生は!? と頑張る主人公もすごいですが
    『先生』たる彼もすごいです。
    そういう方法で話を書いていたのか、と気づきましたが
    主人公、結構気が付いてないです。
    これはこれで編集者としては素晴らしい。
    原稿さえもらえれば~という感じ満々です(笑)

    しかしまったく先生の正体がわからないわけですが
    最後の最後には、当然のように出てきます。
    これがまた、そういうのもいたな、という感じで。
    あの存在、それだけのために作られたらしいですが
    小説家も人を楽しませるだけに生まれた、な存在ですし
    似たようなものじゃないでしょうか?

    とりあえず、無駄にプライドが高くて
    面倒そうな男は滅べばいいと思います。

    0
    2020年05月18日
  • 絶対城先輩の妖怪学講座 二

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    ・礼音に対する絶対城先輩の心をこめた罵倒が今夜も鳴り響く。
    ・トラブルを妖怪のせいにしておさめてしまう一団の話の第二弾。
    ・今回は基本的には「海の怪異」ってことらしい。
    ・見越し、船幽霊、夜行さん、大百足、大蛇、いくち。の五編。
    ・絶対城先輩がちょっとカッコいいとこを見せてくれる。
    ・新キャラ? 海洋生物学専門の気弱そうな女子学生、星川。礼音のライバル? になるかも?
    ・たとえば京極夏彦さんの作品と方向性は近いが、テイストは異なり、こっちはおどろおどろしい感じはほぼなくあっさりと軽くてドタバタしてる。その分読みやすくてよい。
    ・妖怪は自然発生だが霊は人工的なもので深みが違うらしい。
    ・妖怪は概ねの場合、人間が自然と折り合いをつけるために、そのズレを埋めるために発生したのかなと思っているので絶対城先輩のやり方は本来のありように合ってるんだろうと思う。
    ・途中、ちょっと「七人みさき」の名前が出てくるけど、個人的には昔からあれがちょっと怖い。なんでかわからないけど。いつかメイン妖怪として出てくるだろうか? まあ、あれを妖怪と呼べるならやけど。

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    2019年12月30日
  • 帝都フォークロア・コレクターズ

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    舞台は大正6年(1917年)
    彼誰会(かわたれかい)という組織の記録係に採用された白木静は、
    生真面目な銀髪の青年:射理也と、噺家崩れの淡游と共に
    「百年使える妖怪事典の編纂」のため雇い主の指示通り
    妖怪や、それっぽい話を探して土地の住人に訊いて回る。
    話の中身はともかくとして、柳田先生は出てこなかったけれど
    まさかのあんな人やこんな人がチョチョっと出て来て
    小躍りしてしまいました(^◇^;)

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    2019年12月18日
  • 絶対城先輩の妖怪学講座

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    【内容】不可思議な出来事を妖怪のせいにして当事者が納得できるかたちに決着してしまう絶対城先輩の活躍。通称ユーレイの女子大生との迷コンビ爆誕。べとべとさん、幽霊、付喪神、馬鬼、ぬらりひょん。他にも二種かな。
    【感想】こいつらいつか、ホンマモンの妖怪に復讐されるで。・・・あれ?なんか最近似たようなタイプの決着の付け方させるお話を他で読んだような気がする。なんやったっけ?まあ、とりあえず、内容よりもコンビの掛け合いを楽しむお話でしょう。

    ▼絶対城先輩についての簡単なメモ(あくまでもこの作品の内容による)

    【馬鬼】不慮の事故で死んだ馬の霊が妖怪化し不幸を招く。
    【織口乃理子】国文科准教授。28歳だが20歳そこそこにしか見えないお嬢様っぽい美女。大学創始者の一族だが今は没落。
    【杵松明人】理工学部の三年生。絶対城の友人。すごく聞き上手。元演劇部。
    【木村茂吉】小久保荘の営繕担当。節足動物ラヴァー。
    【小久保日奈美】礼音の友人。今はひなびたしかし通の温泉宿小久保荘の若女将。
    【絶対城阿頼耶/ぜったいじょう・あらや】文学部四号館四十四番資料室の怪人。ワイシャツに黒の羽織で黒色の長身の怪人。妖怪にくわしい大学生。
    【付喪神】長く使われた道具が変じた妖怪。
    【土蜘蛛】人を襲う蜘蛛妖怪。けっこう強力な妖怪として描かれることが多い。
    【東勢大学】舞台となる私立大学。古い施設を流用して創られており怪しい噂がいっぱい。
    【ぬらりひょん】頭が大きくて背丈の低い老人の姿の妖怪。「妖怪の総大将」的な言い方は後付けの設定だとか。
    【べとべとさん】足音だけがついてくる追跡系の妖怪。あるフレーズを唱えることで去ってゆく。
    【湯ノ山礼音/ゆのやま・あやね】語り手。大学一年、長身でツルペタ系の女性。絶対城先輩の相棒。絶対城先輩はユーレイと呼ぶ。趣味と特技は合気道。
    【妖怪の分類】井上円了が提唱したらしい。生物などを見誤った「誤怪」、捏造された「偽怪」、自然現象などを超自然と思い込む「仮怪」(その中でさらに物理的実体にゆらいするものを「物怪」、心理的要因に由来するものを「心怪」)、そして「真怪」はほんとうの妖怪。

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    2019年12月13日
  • お世話になっております。陰陽課です

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    二度目ましての作家さん。読み友さんに頂いた本です。
    舞台は京都。妖達が異人さんとして、市民権を得ている。
    そのトラブルを解決するのが陰陽課のお仕事。

    主人公は、新人公務員でマニュアル人間で融通が利かない。
    何かというと、規則を持ち出して理詰めで納得しようとする。
    先輩は陰陽課公認陰陽師の五行春明で性格がよろしくない。
    水と油の二人が文句を言い合いながら仕事します。
    至らないところは、課長さんが諭してくれる。
    そして事件が起こるが、犯人の尻尾がつかめない。
    何がどうしてどうなったぁ~ってお話ですが
    似たような話はあるけれど、この世界観は嫌いじゃないです。

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    2019年12月11日
  • ビブリア古書堂の事件手帖スピンオフ こぐちさんと僕のビブリアファイト部活動日誌2

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    新キャラの天塚さんがとっても良い子で、好きになりました!美人で頭も良く、お嬢様育ちなのに、実は隠れオタクで、乗せられやすく好戦的…
    完璧と思われる人が、実はちょっと抜けてると、好感度が増しますね。しかも友だち想い。なんて良い子!

    ビブリアバトルで紹介される本も、どれも読んでみたくなる。意外なところでは『とらドラ!』。イラストがアニメっぽいので、コメディ要素が多いのかと思ったけど、けっこう真面目な内容っぽいので、気になった。

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    2019年10月03日
  • ビブリア古書堂の事件手帖スピンオフ こぐちさんと僕のビブリアファイト部活動日誌2

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    ネタバレ

    ビブリアのスピンオフ第2弾。新キャラの天塚嬢と戸成嬢がいいキャラしている。いちおう本巻で完結かな。児童文学やラノベのビブリオファイトはなかなかに面白かった。

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    2019年08月03日
  • STAiRs, be STAR! 怪談アイドルはじめます。

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    怪談とアイドル。ありそうでなかったテーマですね。
    それぞれの個性も面白いかったけど、最後に社長とかメンバーの一人が妖怪だったりしたら、もっと面白いかったかも。と、勝手に思うのでありました(ー ー;)

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    2019年06月03日
  • ビブリア古書堂の事件手帖スピンオフ こぐちさんと僕のビブリアファイト部活動日誌

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    スピンオフ。主人公は高校生の図書部員。部室を守るためビブリオバトルを繰り広げる。以外にちゃんと栞子さんも登場しております。

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    2019年05月27日