峰守ひろかずのレビュー一覧

  • ビブリア古書堂の事件手帖スピンオフ こぐちさんと僕のビブリアファイト部活動日誌

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    「ビブリア」のスピンオフというが、高校生版の本をめぐる蘊蓄をビブリアバトルの形にしたもの。いかにも高校生ラブコメ・ラノベである。作者は三上延でなく別の人だが、よく雰囲気をつかんでいる。
    本については能弁だが、栞子と同じに極端に人見知りなこぐちさんと、大輔の本を読めないに代わってある秘密を持つ語り手響平という設定だが、一つだけ大きく違う点がある。こぐちさんは今のところは、巨乳ではないらしい(笑)。
    本に対しての見方や蘊蓄を示す点では、その本を再読したいと思わせるものがある。ビブリア本家の本がややマニアックなのに比べると、ポピュラーである。

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    2022年03月21日
  • 今昔ばけもの奇譚 五代目晴明と五代目頼光、宇治にて怪事変事に挑むこと

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    晴明、頼光の五代目と書かれると「?」となるが、その正体を知って「ああ、あの!」となるという。
    九尾の狐退治に鵺退治で有名なお二方でしたか。
    有名な逸話の裏側には、こういう現実的な展開もあったのかもしれないなと、その解釈が興味深かった。

    ただ全てが全て現実的なオチで終わるのかと思いきや、本物の怪異も出てくる二段仕掛け。
    なかなか油断ならないお話だった。
    特に竜宮のお話のラストは印象的だった。
    本当に竜宮に行ってしまったのか、それとも抜け道があったのか。
    その解釈は読者側も好きに想像できる終わり方だと思ったので。

    意外だったのは、頼政、泰親、玉藻の和気藹々トリオをいつまでもは楽しめなかった点。
    仕方がないとはいえ、一人、また一人と離脱していくのは、三人の掛け合いが楽しかっただけに寂しく思えた。
    でも悲観的なラストではなく、前向きなラストだったのがよかった。

    何より頼政がいい人なんだよなあ。
    非常にお人好しで、和歌や物語が好き、自信なさげなのに、いざというときには体を張れるほどには強い。
    素敵な武士さまでした。
    お友達に欲しい。

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    2022年03月16日
  • 絶対城先輩の妖怪学講座 十二

    Posted by ブクログ

    【感想】
    ・十二巻、楽しく読ませていただきました。
    ・猫といえば、星新一の猫が地球の支配者だったという話を思い出す。

    【内容】
    ・最終巻。今度は化け猫関係。
    ・火車。五徳猫。猫ばば。猫また。猫の王。おまけは妖怪。
    ・白澤事件解決後三週間。化け猫騒動を解決したら猫のテンマルがやってきた。
    ・白澤の能力が生きているうちにと「真怪秘録」の入力を急ぎ終え、燃え尽きたのか先輩が無気力になった。
    ・礼音が何者かに狙われている?
    ・化け猫伝承のある山に向かい、ある発見。
    ・いつの間にか妖怪に興味を抱くようになっていた礼音は転部を考えている。
    ・猫の王との対決。この著者はELSやバジュラ的な生態が好きみたい。
    ・絶対城のモチベーションは? 礼音の転部は? 二人の関係は、どうなる?

    ▼文学部四号館四階四十四番資料室についての簡単なメモ(妖怪については基本作中の説明によるので一般的な説とは異なるかも?)

    【アイビー】東勢大学内の喫茶店。第一学生食堂より値段は高く量は少なく客層はおしゃれで華やか。
    【晃】櫻城晃。絶対城が妖怪学にのめり込むきっかけになった女性。鬼について調べていたがそのせいで殺された。実はとある真怪。櫻城紫の妹。長身の礼音よりも背が高い。《知らずに不安がるより知って苦しむ方が好きなの。》第七巻p.256。《当たって砕け!》第七巻p.257。《研究者たる者、学会を追われてこそ一人前でしょ?》第十一巻p.149。
    【朝霧シアン】謎の少年。高校生くらい。頭脳明晰で運動神経も抜群。読んだ人はまず河童かもしれないと思うだろう。でも、河童はある意味創作された妖怪ということやし?
    【アマビコ】予言する。人面鳥身か人面獣身が普通。鳥型で三本足などのバリエーションもある。「アマビエ」は伝承エラーと思われる。柴田さんが出会う。
    【礼音/あやね】→湯ノ山礼音
    【蟻】この話のなかで皆で合体して子どものような姿になる蟻が出てくる。ホンマにおったら珍アリとしてテレビの科学系、自然系の番組で引っ張りだこやろなあ。
    【いくち】第二巻に登場。
    【磯女】海岸でびしょ濡れの女がいきなり近寄ってきて奇声をあげ髪の毛で血を吸う。
    【一本ダタラ】熊野の果無山脈、十二月二十日(果ての二十日)に出る妖怪。実は格闘技の技の名前。
    【糸倉】大日本護法息滅会のメンバー。じつは・・・
    【今村】映画研究会の部員。
    【牛鬼】概ね危険な妖怪。伝わる地域によって姿かたちがバラバラでまとめにくい。水中の妖怪としては河童よりも古い。牛鬼と言えば宇和島あたりだがわりと広く分布していたらしい。
    【牛女】牛の顔に人の体。
    【空木淳郎/うつぎ・じゅんろう】紫の知人。おそらく元恋人。森林保護に携わっている腕のいい樹木医であり植物学者だったが森林に撒かれた有害物質の調査に行き身体を壊した後過激な考え方に変化した。行方不明。
    【馬鬼】第一巻に登場。不慮の事故で死んだ馬の霊が妖怪化し不幸を招く。
    【梅木】まきはら牧場の従業員。
    【映画研究会】専門はホラーとアクション、バイオレンス。高尚なアート系はシネマ同好会の領分。
    【遠藤】映画研究会の部長。
    【オオカミ】山の信仰とセット。
    【大柴】映画研究会の副部長? 茶髪で猿っぽい顔の人。
    【大入道】禿頭の巨人。
    【大百足】第二巻に登場。
    【大蛇】第二巻に登場。
    【鬼】牛のような角を生やし虎のパンツをはいているのはウシトラの方角すなわち北東、鬼門が不吉だからだそうだ。あのクラウス教授をして「鬼には手を出すな」と言わしめた恐ろしい存在のようだ。
    【織口乃理子】国文科准教授。28歳だが20歳そこそこにしか見えないお嬢様っぽい美女。大学創始者の一族だが今は絶縁しているもよう。一時期敵対していたが、後に協力者(?)となる。真怪二口女だが特にこれといった能力はない。学生委員の教官。
    【御場島/おんばじま】ダイダラボッチ神像とかかわりがあるらしい火山島。島全体がダイダラボ講を信仰している。真鎧鉱業の研究所がある。Y県伍来半島(ごらいはんとう)沖六十キロにある。

    【ガイラゴ】ぶよぶよした肉体の妖怪。第四巻に登場。漠然とした恐ろしい妖怪のひとつ。
    【香宇良山/かうらさん】かつてクラウス教授が謎の集団に脅迫された山。W県にある。
    【賢淵】淵の近くで賢さを褒めてくれる妖怪。
    【火車】使者を連れに来る燃え盛る車。
    【河童】超有名な水妖だが創作された妖怪に近い。鬼が古代、天狗が中世を代表する妖怪なのに対して河童は近世を代表する。発生当初から人間より弱い存在という設定らしいが櫻城紫さんの説では自然(特に水関係)に対する人間の感覚が江戸期には、畏れつつも最後には支配できるというふうに変わってきたからではないかとのこと。もともとあった河童的存在のイメージに人間があれやこれや付け加えた結果、今の姿になった。医療・薬学とも関わりが深い。
    【鎌鼬】第三巻に登場。有名妖怪。民間伝承系でしぶとく生き残っている。真空説はあり得ない。
    【神隠し】人が突然行方不明になる現象の総称。さらうのは神とは限らず妖怪など人知を超えた場合をそう呼ぶ。誘拐も多かっただろうが、蒸発・家出も多かっただろうと個人的には思っている。絶対城もそう考えているようだ。
    【唐紙キブンゴ】老マジシャン。
    【川端恭介】礼音の地元での二学年先輩。日奈美の恋人。おとなしい性格。今のところ登場はしていない。
    【川坊主】ぬめぬめした体表を持つ人型の妖怪。第四巻に登場。河童の亜種。人を見ると襲ってくる。エンドウ豆が苦手。
    【考える】知らなければ考えろ。 第二巻p.21
    【着ぐるみ】《男はな、着ぐるみに入ったら、女子に接触したくなる生き物なんだよ。これはもう自然の摂理だから仕方ない。》by大柴、第五巻p.91
    【杵松明人】理工学部の三年生。絶対城の友人にして協力者。すごく聞き上手で人あしらいがうまい。元演劇部。「ロマンとセンチメンタリズムは人生を彩る大事な要素だ」第四巻p.317。
    【木村茂平】小久保荘の営繕担当。節足動物ラヴァー。
    【きよ】はるか昔の兵部家の当主で、河童と闘い腕を切り落とした。
    【京極夏彦さんとの違い】京極夏彦さんの作品とものごとを解決させる方向性は近いが、テイストは異なり、こっちはおどろおどろしい感じはほぼなくあっさりと軽くてドタバタしてる。コケオドシがないので好ましくはある。
    【清姫】安珍清姫の清姫。彼女も鬼の一種。
    【葛木葉子/くずき・ようこ】文学部一年の気弱そうな女子学生。とある依頼に来た。名前からしてお狐さまの関係者。
    【汲陀部全/くだべ・ぜん】よく当たる占い師。
    【件/くだん】予言してすぐ死ぬしゃべる牛。最大の特徴は生まれてから死ぬまで人の前で行われること。人のような牛ではなく、人と牛がセットになることで成立する予言かもね。
    【クラウス・インフォレスト】絶対城の師匠。紳士的にだが、美女はとりあえずナンパする。文学部四号館の正式な持ち主。フィールドワークが好み。密教系古武道の達人。正体は自称・・・。「声を荒げた時点であらゆる議論は終了となる」第三巻p.122。
    【倉ぼっこ】座敷わらしの一種で倉にいる。
    【ケイノウ】古代中国の妖怪。日本で言えば袖引き小僧。
    【外道院/げどういん】孤高山にある寺。どうやら「だます」ノウハウを教えてくれる施設だったらしい。
    【玄葉翔/げんば・しょう】詐欺師のグループに襲われていたのを礼音が救った高校生。祖父が金持ちで狙われているらしい。
    【光陰】罵王院光陰。大日本護法息滅会のトップ。自称「憑きもの」。昨年まで東勢大学工学部バイオ資源学科の大学院にいた。担当教授は真萱/まがや。今は退職。本名は番場尚敏。
    【コーポ・ネオ苗代】礼音が入居している集合住宅。大学から自転車で二十分。いろいろ不便な位置にあるので家賃はお手頃。
    【小久保日奈美/こくぼ・ひなみ】礼音の地元での友人。今はひなびたしかし通好みの温泉宿小久保荘の若女将。
    【国立文書館】あらゆる資料を集めている。パンフレット、チラシ、古文書、公文書などなど。なんで実在の施設である国立公文書館という名称にしなかったのかと思ったが、そういうことね。
    【孤高山/ここうざん】旧名。高くも低くもなく交通の便がわるい無名の山。外道院(げどういん)という寺がある。
    【九日霧子/ここのか・きりこ】女詐欺師。玄葉翔クンの祖父を狙っているらしい。
    【こそこそ岩】しゃべる鉱物性妖怪。
    【駒引川】櫻城紫の屋敷の近くを流れる川。河童が出る。なるほど、やからその名前か。最近開発計画が出ている。

    【三枝】東勢大学の学生。大日本護法息滅会に関心あり。
    【櫻城晃/さくらぎ・あきら】→晃
    【櫻城紫/さくらぎ・ゆかり】非の打ち所のない美人。礼音は彼女にコンプレックスを抱く。絶対城いわく「同好の士」。大学と同じ市内のようだが人里離れた感じの深泥淵(みどろぶち)の傍らに建つ屋敷で暮らしている。茶道櫻城流宗家の令嬢にして櫻城流の家元でもある。河童専門のアマチュア研究家として絶対城も一目置く。
    【座敷わらし】家に出る、子どもの姿をした妖怪。初めて記録に出るのは明治に入ってからと意外に新しい。《二十一世紀になってもなお噂が生まれ続ける、現役の妖怪》第七巻p.20。無人になった住居が増える限り座敷わらしも増える。座敷わらしがいて、それが去って集落自体が衰退し廃村になるというパターンがありそうだと絶対城は推測している。
    【沢渡冬二郎/さわたり・とうじろう】櫻城さんちの庭師。
    【しかみ】恐ろしい顔をすることで鬼神に近づく。糸倉は自分たちを「しかみ衆」と読んだ。
    【七人みさき】第二巻にちょっと名前が出てくるけど、個人的には昔からあれがけっこう怖い。なんでかわからないけど。いつかメイン妖怪として出てくるだろうか? まあ、あれを妖怪と呼べるならやけど。
    【酒天童子】ビッグネーム。元々が妖怪なのか、鬼なのか、ゲリラ組織、テロ組織なのか、盗賊団なのか、ただの怖い人間なのか、あるいは正義の味方だが中央にとってはおもしろくなかった連中だったのかよくわからない。この話ではなんらかのシステムの頂点のようだ。体制とは別の視点で日本を守っているらしい。かつて体制に倒されたわりに体制と協力することもあるらしい。
    【樹木信仰】比較的新しい文化。元々はただ建材としてしか見ておらず奈良時代前後に寺社建立のため巨木を伐りすぎレアになった後に生まれたらしい。
    【城之内】映画研究会の女性部員。
    【白尾根】隣の市の小さな町。雪女が出る。
    【しろまくれ】第三巻に登場。はしてないけど名前は出た。それに例えたせいで礼音を怒らせた。
    【真怪】ほんとうの妖怪と分類されるもの。中には怪異を操る「技術としての真怪」というのもある。登場人物の中では主人公のひとり湯ノ山礼音、織口乃理子、櫻城晃。
    【真怪秘録】幻の本。この物語の中心になっていると言える。絶対城が追っているものとも言える。
    【神社姫/じんじゃひめ】予言をする妖怪のひとつ。顔は美女、あとは魚。姫魚とも呼ぶ。海に現れ予言し自分を描いた絵をお守りにしろという。
    【スイトン】岡山と鳥取の県境に出る一本足の妖怪。悪心を持った人の前にスイッと飛んできてトンと立ち、引き裂いて食べてしまう。
    【スカイJ】最近流行っている合法ドラッグ。東勢大学にもやってきた。価格は安く効果抜群のわりに肉体的には害がないと言われている。話の流れからすると、とある樹木医が関わっているのだろうか。あと、もしかしたらとある妖怪専門ライターも?
    【杉比良湖奈/すぎひら・こな】座敷わらしに襲われたと思ったら妖怪専門ライターだった。エヴァのミサトさんのイメージくらいかな。より劇的にしようとして盛って書くわけだが(捏造)それはそれで妖怪に対する正しい記録方法ではある。かくして妖怪には尾ひれがついていき曖昧な存在になっていく。
    【絶対城阿頼耶/ぜったいじょう・あらや】文学部四号館四十四番資料室に住まうワイシャツに黒の羽織で黒色の長身の怪人。妖怪に詳しい学生。バリトンボイス。スポーツは嫌いだがフィールドワークで山歩きには慣れている。改名しているらしく、その名の由来は井上円了の文章のようで、絶対城はあらゆる知識の集まる書庫のこと、阿頼耶は最も深い場所くらいの意。本名というか元の名前は不明。クラウスは知ってるようなので過去にあったらしい出来事のときに変えた可能性が高い。実家は政治家を輩出する家柄。礼音は「先輩」と呼び、杵松は「阿羅耶」と呼ぶ。《俺はいつも陰気だぞ》十一巻p.13。《君は元々学内では変人扱いなんだから失うものもないでしょう》十二巻p.13
    【創作妖怪】絶対城は創作された妖怪にはそう大きな関心を示さないが、創作物であっても多くの人のイメージとしてあるのなら、脳内にいるのなら、いつかそれら多くのイメージがかたちをなすこともあるかもなあとか思う。AIM拡散力場みたいに。
    【蒼空/そら】小学五年生。礼音が通う市営スポーツセンター二階の柔剣道場で合気道を習う受講仲間。船幽霊を目撃してしまった。礼音のことをコーチと呼ぶ。

    【第一学生食堂】通称「いっしょく」。礼音御用達。
    【ダイダラボ講】御場島で信仰されている。初代鎮女となったシズさまの命を捧げた願いに応え女神ダイダラボッチが火山噴火を抑えてくれているという伝説がある。
    【大日本護法息滅会】宗教団体。東勢大学から車で二時間半ほどの山間の朽縄町にあり、教祖の光陰は大学のOBで昨年まで理工学部の院にいたらしい。
    【高岩】とある若手政治家のボディーガード。
    【竹上行哉/たけがみ・ゆきや】依頼人。勘違いしたイタリア人またおに大袈裟で軽い人物。不特定多数の女性への愛に生きている。
    【立見菜月/たつみ・なつき】薬剤師。四十歳手前くらい。白尾根の温泉で出会った。天寺市の兵部製薬で働いていた。
    【多邇具久/たにぐく】蛙を神として敬うときの呼び名。特に知恵の神としての性格を強調するとき。農業国の日本では蛙が田の神とされることも多い。
    【智奮島/ちぶるじま】沖縄の無人島。無人になったのは七十年前。白澤がらみの伝承がある。
    【憑きもの】第四巻に登場。大日本護法息滅会のトップ、光陰が使うとされる。飯綱使いとか管キツネなどのこと。光陰はトウビョウ(小蛇の集団)を使うらしい。持ち主の意思を反映して勝手に働いたりする。おおむねいい目にあっているヤツへの社会的制裁として「あいつは憑きもの」だとレッテルを貼る形らしい。「今日はついてる」と言ったりするのはこの憑きもののことなんだとか。
    【付喪神】第一巻に登場。長く使われた道具が変じた妖怪。
    【土蜘蛛】第一巻に登場。人を襲う蜘蛛妖怪。けっこう強力な妖怪として描かれることが多い。
    【釣瓶下し/つるべおろし】人魂のようなものが上下に行ったり来たりする。バリエーション多し。
    【手品】妖怪学と近い方向性を持つので絶対城はその手の資料も多く持っている。九巻では手品師との対決? 人は心地よく騙されたいという欲求を持っていると思う。フィクションの小説も、妖怪話も、手品も。心地よくという一点で詐欺とは異なる。宗教は微妙なところ。
    【天狗】第三巻に登場。超ビッグネーム。公的記録にも民間伝承にも現れ、歴史も長く、さまざまな様相で描かれる。絶対城先輩の暴くその正体は・・・
    【テンマル】文学部四号館四階四十四番資料室にやってきた猫。金に近い茶色の毛並みで腹は白い。瞳は赤みががった黄色。生後一年くらいと思われる。名前は火車の仲間の妖怪から。
    【東勢大学】舞台となる私立大学。天寺市(てんじし)にある。古い施設を流用して創られており怪しい噂がいっぱい。
    【トキソプラズマ】猫などに多く寄生する単細胞生物。人間にも感染し、感染した者は宿主である猫を好きになるとかなんとか。
    【寅吉/とらきち】クラウス先生の相棒の「天狗」。平田篤胤の記録から採った。
    【鳥山石燕】妖怪画集で有名な絵師。オリジナル妖怪を入れたり、名前をより印象的なものに変えたりしているので絶対城の評価は微妙なところがある。
    【ドレス】礼音が絶対城をしばらく居候させた礼に買ってくれた。礼音いわく《あんな王室主催フラメンコ大会みたいな服》第四巻p.77。
    【泥田坊】第四巻に登場。メジャー妖怪だが鳥山石燕の創作なんだとか。当時の誰かを風刺したものらしいが昔からの伝承と創作妖怪を区別なく並べたために同列に扱われるようになった。ご近所に似たようなのが出没しているらしく小学生の間では「ドロドロ」と呼ばれている。

    【ナメラ筋】位置的な妖怪。超常的な存在が利用する道。ナメラとは一般的には蛇のことを今するらしい。
    【南郷蒼空/なんごう・そら】→蒼空
    【ナンジャモンジャ】正体のわからない大木でかつ畏怖を感じさせる神々しさのあるものの総称。
    【鵺】第三巻に登場。その正体は・・・
    【ぬらりひょん】第一巻に登場。頭が大きくて背丈の低い老人の姿の妖怪。「妖怪の総大将」的な言い方は後付けの設定だとか。
    【猫】「死」に近いところにいるイメージ。
    【猫の王】阿蘇の根子岳に住む猫を統べる猫。全国の猫が挨拶に来る。この作品での正体は…ELSやバジュラに似ていると書いとけばわかる人はわかるかも。
    【猫また】化け猫の代名詞。執念深く祟る。鍋島猫騒動はこれ。
    【寧駒ヶ岳/ねこまだけ】化け猫がいるかも。猫が化け猫になるための修行をしたりする猫岳伝承地のひとつ。猫が修行なんてするかなあ?
    【粘菌】南方熊楠で有名になった、かなりおもろい生物。第四巻の重要ファクター。
    【ノタバリコ】座敷わらしの一種。低級。屋内を這いまわるらしい。
    【のっぺらぼう】メジャー妖怪。闇夜の象徴。意外なところで登場。この話の中では、相手の持っているイメージを利用して、幻覚で変身しているように見せる能力を持っている。

    【白澤】なんでも知ってる妖怪。白澤書房ってのが前の巻(第七巻)からチラチラと。どうやら次の「悪の組織」かも? 妖怪に関する情報で利益を得ているようだ。「鬼」が意外に大したことなかったので期待。最強の妖怪を考えるとこうなったという感じかな。白澤は「しゃばけ」にも登場。「鬼灯の冷徹」では神獣って感じかな。ビジュアルとしては九つの目がある人面獣身の妖怪。もっともその姿の成立はかなり後世の絵によるようだ。八つの目がある聖獣やと蜘蛛みたいやね。
    【破多破多/ぱたぱた】ぱん、という音が聞こえるが音源を探しても見つからない現象の妖怪化。
    【春田官十郎/はるた・かんじゅうろう】市営スポーツセンターで合気道を教えている師範。
    【一つ目小僧】メジャー妖怪。第四巻に登場。絶対城は月を擬人化したのではないかと考えている。
    【判断】「それを決めるのは本人じゃないさ。判断するのはギャラリーだ」第二巻p.40
    【一段落】《人生に一段落なんてそうそう来ないものよ。》十二巻p.237織口先生
    【ひょうすべ】河童の仲間。古いタイプ。いっこ下の兵部って音が近いな。神話伝説系では音には意味があることが多いのでたぶん関係あるんやろな。
    【兵部統子】天寺市市会議員。駒引川を開発しようとしている。兵部製薬の一族。駒引川開発は誰が考えても赤字になるので企業と議員の癒着は取沙汰されていない。他者に命令したりすること自体を好むタイプと織口先生は言う。男の権力者に多いタイプ。「若いチカラ活用プロジェクト」を推進している。
    【広人】そらくんの友人。合気道を習っている一人。
    【神籬村/ひもろぎむら】廃村。座敷わらしが出るというウワサ。開拓されて十年ほどで捨てられた。スケール感の狂う超巨大なクスノキがある。他に正体不明の物音が聞こえることがあるらしい。
    【フォーシング】手品師が自分の好きなカードを相手に引かせる誘導術。
    【二口女】『絵本百物語』の中にしかでてこないが別名「食わず女房」、こちらは全国に伝わっている。後頭部に口がありそこからものを食べる。胃袋はひとつなのだから口が多いからといって大食いになれるわけではなかろうにと昔から思っていた。
    【船幽霊】第二巻に登場。
    【ふれあい牧場】白尾根で雪女の話を聞いた寺の隣にかつてあった動物園と牧場の中間のような施設。動物虐待をしていたらしく、管理も甘く苦情が多かったからか夜逃げした。
    【プレステージ】マジックパブ。プロの手品が見られる洋風酒場。今は廃墟。
    【べとべとさん】第一巻に登場。足音だけがついてくる追跡系の妖怪。あるフレーズを唱えることで去ってゆく。
    【彭侯/ほうこう】千年を下手樹木に宿る人面獣身の精霊。黒い。
    【方相氏】鬼を追い払ったりする。
    【星川】海洋生物学専門の小柄で童顔で気弱そうな女子学生。理工学部のバイオ資源学科四年生。船幽霊事件で関わった。見た目に反してイヤなことはテコでもやらない強さも持つ。いつか礼音のライバル? になるかも? 「恐竜とかマンモスとか、単体で強い生物って、意外とあっさり滅びますから……。弱くて小さくて小賢しい方が、結果的には有利なんですよ……?」
    【本田】まきはら牧場の最古参。

    【真鎧辰彦/まがい・たつひこ】御場島の研究センター所長。同族会社の真鎧鉱業では傍流で実質的なトップは本家の龍成。
    【真鎧龍成/まがい・りゅうせい】織口の婚約者。同族会社の真鎧鉱業では本家筋で常務。ちやほやされて成長してきたので傲岸不遜な人間となっている。
    【真萱鋭吉/まがや・えいきち】東勢大学で研究室を持っていた生物学者。粘菌が専門。憑きもの使いの血族らしく、その教え子がトップを務めている大日本護法息滅会と何らかの関わりがありそうな感じ。
    【間刈/まがり】市営スポーツセンターで剣道を教えている警官。厳格で短気な性格。
    【蒔原恭介/まきはら・きょうすけ】農家。東勢大学農学部のOB。有限会社まきはら牧場を経営している。乳牛九十一頭を飼育し牛乳の半分は卸に、残りの半分はメーカーや業者への直接販売。カンがよい。Y県橋倉市の柴田山にある。ダイダラボッチの御場島(おんばじま)もY県だったが同じ県か?
    【薪原恭三/まきはら・きょうぞう】恭介の父。足を痛めて入院して人手が足りなくなったので礼音がバイトすることになった。
    【蒔原理佳子/まきはら・りかこ】恭介の妻。元獣医。研究者で分子生物学、動物の感染症とウイルスが専門だった。
    【真久間トヨ】ダイダラボ講の当代の鎮女(しずめ)。
    【見越し】第二巻に登場。
    【水木しげる】民俗学的伝承のある妖怪と、鳥山石燕などの創作した妖怪を、おそらく意識的に混在させて紹介し、そのことで最近の妖怪観が決定づけられたと絶対城は言う。
    【南戸茉利奈/みなみど・まりな】専業主婦。とある占い師にハマリ中。若林君の農学部の先輩の義理の姉。
    【海晴/みはる】蒼空(そら)の友人。小学六年生。市営スポーツセンターで剣道を習う美少女剣士。鎌鼬の被害に遭った。
    【都川】Y県警本部長。白澤に使われているようだ。
    【狢屋金鳥/むじなや・きんちょう】消息不明になっている芸人。声帯模写が異様に上手かった。
    【目目連】いっぱい目がある妖怪。鳥山石燕の創作。
    【門】平安京の門、有名どころでは羅生門や朱雀門ではおにがよく出る。内と外を隔てる境界だからということだそうだ。ただあくまでも象徴なので門はあっても防壁とかはなかったらしい。

    【夜行さん】第二巻に登場。
    【野僮/やどう】怪しげな光の塊を伴って出現する八人の子ども。
    【柳田国男】妖怪という現象がいったいどういう存在であるのか、実際にいるならばどういう現象であるのか現代人の目で見直した井上円了に対し、柳田国男は妖怪が伝わってきたということ自体を、その背景を重視した。ある意味人間を主体に考えているということか。井上円了へのアンチテーゼ的なところがあるので円了の考えを踏襲しているところがある絶対城にとっては微妙な位置付け。
    【山姥/やまうば】第三巻に登場。個人的には「やまんば」と呼んでいたが「やまうば」が正式? 絶対城によると民間で広まった伝承ゆえに鬼や天狗に較べより直接的な怖さがある。恐怖をもたらす者であると同時に善性を抱くこともある不可解な存在。
    【ユーレイ】絶対城は湯ノ山礼音をこう呼ぶ。
    【友香/ゆか】礼音と同じ学部の友人。
    【紫/ゆかり】→櫻城紫
    【雪女】ラフカディオ・ハーンの雪女が秀逸すぎてイメージが固まってしまったが、多くは出会った人間をいきなり殺す。いろんな話が混じりやすいタイプ。
    【湯ノ山礼音/ゆのやま・あやね】語り手。ヒロイン? 大学一年、経済学部。長身でツルペタ系の女性。たぶん、うまくすれば男装の麗人ふうになれると思う。絶対城先輩はユーレイと呼ぶ。とある妖怪の末裔らしくサンプルとも呼ぶ。能力を解放したら凄いんやけど普段は解放していたくはなく、そのためには絶対城先輩の作る(怪しい)アイテムが必要でほぼ下僕扱いされている。趣味と特技は合気道。蒼空くんいわく《コーチには女子のことは分かんないだろうけど》第六巻p.81
    【妖怪】個人的に考えているだけだが、妖怪は概ね、人間が主に自然(および自然現象)と折り合いをつけるため、そのズレを埋めるために発生したのかなと思っているので絶対城先輩のやり方は本来のありように合ってるんだろうと思う。
    【妖怪学】井上円了がつくった学問。その意図は妖怪という怪しい存在に理性の光を当て、そのバックボーン、背景に隠されたものを探ること。要するに妖怪なんていないと証明したかったってことかと。それは時として不都合なことを隠蔽してきた権力側にとってまずいことでもあり、それゆえに危険でもあった。
    【妖怪学の意義】礼音がいつか誰かの役に立つかもしれないと言って、ある程度絶対城先輩が納得したみたいなのが不思議。そんなもんとはちゃうでしょ? よっぽど弱ってたのかと思ったら、そうでもなかったみたいやし。ちょっとキャラがブレてたかな。
    【妖怪の分類】井上円了が提唱したらしい。生物などを見誤った「誤怪」、捏造された「偽怪」、自然現象などを超自然と思い込む「仮怪」(その中でさらに物理的実体に由来するものを「物怪」、心理的要因に由来するものを「心怪」)、そして「真怪」はほんとうの妖怪。
    【ようこ】まきらは牧場の牛。人懐っこい。ジャージー種。
    【予言獣】予言する怪異の総称。件、アマビコ、クタベ、神社姫など多数。
    【吉野法子/よしの・ほうこ】経済学部四年。化け猫を見た?

    【ルナール尾坂部】手品師。唐紙キブンゴが初めて会ったときは鯰団三郎(なまず・だんざぶろう)の助手だった。天才だったが新しい技術を求めすぎ客に後遺症が残りかねない危険なトリックも平気で行い周囲から非難され姿を消した。《ルナールと先輩って、やっぱり似た者同士なのかも。》第九巻p.239。
    【霊】妖怪は自然発生だが霊は人工的なもので深みが違うらしい。それは、ぼくもそう思ってる。
    【レファージュ】生息域が狭くなった動物の避難場所となっているエリア。妖怪とは意外に関わりが深い言葉なのかもしれない。
    【六条清香/ろくじょう・きよか】小学生。竹上の英会話教室に通っている女子グループの一員。蒼空くんいわく「ロードオブザリング」みたいなかっこいい名前のスポーツをやってたらしい。って、六巻第二章の答え、それだけでわかるやん。

    【わいら】第三巻に登場。名前と姿だけはいくらか流布しているがバックボーンを持たない妖怪。どうやら無名の絵師の創作かもしれない。
    【若いチカラ活用プロジェクト】兵部統子市会議員が推進している。大学生などの能力を地域振興に使おうというプロジェクト。織口先生は反対している。
    【若林直央/わかばやし・なお】東勢大学農学部一年で小柄で童顔、中学生くらいに見える。絶対城不在のときに依頼を持ってくる。
    【笑い女】第三巻に名前のみ登場。

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    2021年10月18日
  • 帝都フォークロア・コレクターズ

    Posted by ブクログ

    民俗学のフィールドワーク先で物騒なことに巻き込まれる3人組。柳田、南方など実在の人物名が出てきたり、廃れていく伝統や神事なども現実と虚構の境目がいい感じにわかりにくくて面白かった。

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    2021年10月14日
  • 絶対城先輩の妖怪学講座 五

    Posted by ブクログ

    年始のあいさつに行った先には、和風美女。

    わざわざ手土産を持って?! でしたが
    中身は…な手土産でした。
    近くの川が開発されて埋め立てられる、が
    今回の軸。
    いや、河童も??

    毎度のお馴染みで、ちまちまとした事件が
    きっちりと全て同じ方向に。
    子供達には好評な、目々連のビデオが
    ちょっと気になります。

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    2021年09月22日
  • 絶対城先輩の妖怪学講座 十一

    Posted by ブクログ

    【感想】
    ・最強の妖怪を考えたらこうなったというような敵かな。
    ・今回は、礼音の凛々しさがメイン。

    【内容】
    ・袖引き小僧、賢淵、彭侯(ほうこう)、一本ダタラ、白澤、おまけはスイトン。全編白澤がらみ。
    ・第一巻から怪しかったあの人が正体を表し(とはいえそれになったのは最近らしいが)、白澤が絶対城と礼音を追い詰めていく。最強の敵になすすべなし?
    ・オールスター総登場。名前だけなら主要なほぼ全員出たかも。妖怪も再登場あり。でもちょっと弱い。仮面ライダーかいっ!

    ▼文学部四号館四階四十四番資料室についての簡単なメモ(妖怪については基本作中の説明によるので一般的な説とは異なるかも?)

    【アイビー】東勢大学内の喫茶店。第一学生食堂より値段は高く量は少なく客層はおしゃれで華やか。
    【晃】櫻城晃。絶対城が妖怪学にのめり込むきっかけになった女性。鬼について調べていたがそのせいで殺された。実はとある真怪。櫻城紫の妹。長身の礼音よりも背が高い。《知らずに不安がるより知って苦しむ方が好きなの。》第七巻p.256。《当たって砕け!》第七巻p.257。《研究者たる者、学会を追われてこそ一人前でしょ?》第十一巻p.149。
    【朝霧シアン】謎の少年。高校生くらい。頭脳明晰で運動神経も抜群。読んだ人はまず河童かもしれないと思うだろう。でも、河童はある意味創作された妖怪ということやし?
    【アマビコ】予言する。人面鳥身か人面獣身が普通。鳥型で三本足などのバリエーションもある。「アマビエ」は伝承エラーと思われる。柴田さんが出会う。
    【礼音/あやね】→湯ノ山礼音
    【蟻】この話のなかで皆で合体して子どものような姿になる蟻が出てくる。ホンマにおったら珍アリとしてテレビの科学系、自然系の番組で引っ張りだこやろなあ。
    【いくち】第二巻に登場。
    【磯女】海岸でびしょ濡れの女がいきなり近寄ってきて奇声をあげ髪の毛で血を吸う。
    【一本ダタラ】熊野の果無山脈、十二月二十日(果ての二十日)に出る妖怪。実は格闘技の技の名前。
    【糸倉】大日本護法息滅会のメンバー。じつは・・・
    【今村】映画研究会の部員。
    【牛鬼】概ね危険な妖怪。伝わる地域によって姿かたちがバラバラでまとめにくい。水中の妖怪としては河童よりも古い。牛鬼と言えば宇和島あたりだがわりと広く分布していたらしい。
    【牛女】牛の顔に人の体。
    【空木淳郎/うつぎ・じゅんろう】紫の知人。おそらく元恋人。森林保護に携わっている腕のいい樹木医であり植物学者だったが森林に撒かれた有害物質の調査に行き身体を壊した後過激な考え方に変化した。行方不明。
    【馬鬼】第一巻に登場。不慮の事故で死んだ馬の霊が妖怪化し不幸を招く。
    【梅木】まきはら牧場の従業員。
    【映画研究会】専門はホラーとアクション、バイオレンス。高尚なアート系はシネマ同好会の領分。
    【遠藤】映画研究会の部長。
    【オオカミ】山の信仰とセット。
    【大柴】映画研究会の副部長? 茶髪で猿っぽい顔の人。
    【大入道】禿頭の巨人。
    【大百足】第二巻に登場。
    【大蛇】第二巻に登場。
    【鬼】牛のような角を生やし虎のパンツをはいているのはウシトラの方角すなわち北東、鬼門が不吉だからだそうだ。あのクラウス教授をして「鬼には手を出すな」と言わしめた恐ろしい存在のようだ。
    【織口乃理子】国文科准教授。28歳だが20歳そこそこにしか見えないお嬢様っぽい美女。大学創始者の一族だが今は絶縁しているもよう。一時期敵対していたが、後に協力者(?)となる。真怪二口女だが特にこれといった能力はない。
    【御場島/おんばじま】ダイダラボッチ神像とかかわりがあるらしい火山島。島全体がダイダラボ講を信仰している。真鎧鉱業の研究所がある。Y県伍来半島(ごらいはんとう)沖六十キロにある。

    【ガイラゴ】ぶよぶよした肉体の妖怪。第四巻に登場。漠然とした恐ろしい妖怪のひとつ。
    【香宇良山/かうらさん】かつてクラウス教授が謎の集団に脅迫された山。W県にある。
    【賢淵】淵の近くで賢さを褒めてくれる妖怪。
    【河童】超有名な水妖だが創作された妖怪に近い。鬼が古代、天狗が中世を代表する妖怪なのに対して河童は近世を代表する。発生当初から人間より弱い存在という設定らしいが櫻城紫さんの説では自然(特に水関係)に対する人間の感覚が江戸期には、畏れつつも最後には支配できるというふうに変わってきたからではないかとのこと。もともとあった河童的存在のイメージに人間があれやこれや付け加えた結果、今の姿になった。医療・薬学とも関わりが深い。
    【鎌鼬】第三巻に登場。有名妖怪。民間伝承系でしぶとく生き残っている。真空説はあり得ない。
    【神隠し】人が突然行方不明になる現象の総称。さらうのは神とは限らず妖怪など人知を超えた場合をそう呼ぶ。誘拐も多かっただろうが、蒸発・家出も多かっただろうと個人的には思っている。絶対城もそう考えているようだ。
    【唐紙キブンゴ】老マジシャン。
    【川端恭介】礼音の地元での二学年先輩。日奈美の恋人。おとなしい性格。今のところ登場はしていない。
    【川坊主】ぬめぬめした体表を持つ人型の妖怪。第四巻に登場。河童の亜種。人を見ると襲ってくる。エンドウ豆が苦手。
    【考える】知らなければ考えろ。 第二巻p.21
    【着ぐるみ】《男はな、着ぐるみに入ったら、女子に接触したくなる生き物なんだよ。これはもう自然の摂理だから仕方ない。》by大柴、第五巻p.91
    【杵松明人】理工学部の三年生。絶対城の友人にして協力者。すごく聞き上手で人あしらいがうまい。元演劇部。「ロマンとセンチメンタリズムは人生を彩る大事な要素だ」第四巻p.317。
    【木村茂吉】小久保荘の営繕担当。節足動物ラヴァー。
    【きよ】はるか昔の兵部家の当主で、河童と闘い腕を切り落とした。
    【京極夏彦さんとの違い】京極夏彦さんの作品とものごとを解決させる方向性は近いが、テイストは異なり、こっちはおどろおどろしい感じはほぼなくあっさりと軽くてドタバタしてる。コケオドシがないので好ましくはある。
    【清姫】安珍清姫の清姫。彼女も鬼の一種。
    【葛木葉子/くずき・ようこ】文学部一年の気弱そうな女子学生。とある依頼に来た。名前からしてお狐さまの関係者。
    【汲陀部全/くだべ・ぜん】よく当たる占い師。
    【件/くだん】予言してすぐ死ぬしゃべる牛。最大の特徴は生まれてから死ぬまで人の前で行われること。人のような牛ではなく、人と牛がセットになることで成立する予言かもね。
    【クラウス・インフォレスト】絶対城の師匠。紳士的にだが、美女はとりあえずナンパする。文学部四号館の正式な持ち主。フィールドワークが好み。密教系古武道の達人。正体は自称・・・。「声を荒げた時点であらゆる議論は終了となる」第三巻p.122。
    【倉ぼっこ】座敷わらしの一種で倉にいる。
    【ケイノウ】古代中国の妖怪。日本で言えば袖引き小僧。
    【外道院/げどういん】孤高山にある寺。どうやら「だます」ノウハウを教えてくれる施設だったらしい。
    【玄葉翔/げんば・しょう】詐欺師のグループに襲われていたのを礼音が救った高校生。祖父が金持ちで狙われているらしい。
    【光陰】罵王院光陰。大日本護法息滅会のトップ。自称「憑きもの」。昨年まで東勢大学工学部バイオ資源学科の大学院にいた。担当教授は真萱/まがや。今は退職。本名は番場尚敏。
    【コーポ・ネオ苗代】礼音が入居している集合住宅。大学から自転車で二十分。いろいろ不便な位置にあるので家賃はお手頃。
    【小久保日奈美/こくぼ・ひなみ】礼音の地元での友人。今はひなびたしかし通好みの温泉宿小久保荘の若女将。
    【国立文書館】あらゆる資料を集めている。パンフレット、チラシ、古文書、公文書などなど。なんで実在の施設である国立公文書館という名称にしなかったのかと思ったが、そういうことね。
    【孤高山/ここうざん】旧名。高くも低くもなく交通の便がわるい無名の山。外道院(げどういん)という寺がある。
    【九日霧子/ここのか・きりこ】女詐欺師。玄葉翔クンの祖父を狙っているらしい。
    【こそこそ岩】しゃべる鉱物性妖怪。
    【駒引川】櫻城紫の屋敷の近くを流れる川。河童が出る。なるほど、やからその名前か。最近開発計画が出ている。

    【三枝】東勢大学の学生。大日本護法息滅会に関心あり。
    【櫻城晃/さくらぎ・あきら】→晃
    【櫻城紫/さくらぎ・ゆかり】非の打ち所のない美人。礼音は彼女にコンプレックスを抱く。絶対城いわく「同好の士」。大学と同じ市内のようだが人里離れた感じの深泥淵(みどろぶち)の傍らに建つ屋敷で暮らしている。茶道櫻城流宗家の令嬢にして櫻城流の家元でもある。河童専門のアマチュア研究家として絶対城も一目置く。
    【座敷わらし】家に出る、子どもの姿をした妖怪。初めて記録に出るのは明治に入ってからと意外に新しい。《二十一世紀になってもなお噂が生まれ続ける、現役の妖怪》第七巻p.20。無人になった住居が増える限り座敷わらしも増える。座敷わらしがいて、それが去って集落自体が衰退し廃村になるというパターンがありそうだと絶対城は推測している。
    【沢渡冬二郎/さわたり・とうじろう】櫻城さんちの庭師。
    【しかみ】恐ろしい顔をすることで鬼神に近づく。糸倉は自分たちを「しかみ衆」と読んだ。
    【七人みさき】第二巻にちょっと名前が出てくるけど、個人的には昔からあれがけっこう怖い。なんでかわからないけど。いつかメイン妖怪として出てくるだろうか? まあ、あれを妖怪と呼べるならやけど。
    【酒天童子】ビッグネーム。元々が妖怪なのか、鬼なのか、ゲリラ組織、テロ組織なのか、盗賊団なのか、ただの怖い人間なのか、あるいは正義の味方だが中央にとってはおもしろくなかった連中だったのかよくわからない。この話ではなんらかのシステムの頂点のようだ。体制とは別の視点で日本を守っているらしい。かつて体制に倒されたわりに体制と協力することもあるらしい。
    【樹木信仰】比較的新しい文化。元々はただ建材としてしか見ておらず奈良時代前後に寺社建立のため巨木を伐りすぎレアになった後に生まれたらしい。
    【城之内】映画研究会の女性部員。
    【白尾根】隣の市の小さな町。雪女が出る。
    【しろまくれ】第三巻に登場。はしてないけど名前は出た。それに例えたせいで礼音を怒らせた。
    【真怪】ほんとうの妖怪と分類されるもの。中には怪異を操る「技術としての真怪」というのもある。登場人物の中では主人公のひとり湯ノ山礼音、織口乃理子、櫻城晃。
    【真怪秘録】幻の本。この物語の中心になっていると言える。絶対城が追っているものとも言える。
    【神社姫/じんじゃひめ】予言をする妖怪のひとつ。顔は美女、あとは魚。姫魚とも呼ぶ。海に現れ予言し自分を描いた絵をお守りにしろという。
    【スイトン】岡山と鳥取の県境に出る一本足の妖怪。悪心を持った人の前にスイッと飛んできてトンと立ち、引き裂いて食べてしまう。
    【スカイJ】最近流行っている合法ドラッグ。東勢大学にもやってきた。価格は安く効果抜群のわりに肉体的には害がないと言われている。話の流れからすると、とある樹木医が関わっているのだろうか。あと、もしかしたらとある妖怪専門ライターも?
    【杉比良湖奈/すぎひら・こな】座敷わらしに襲われたと思ったら妖怪専門ライターだった。エヴァのミサトさんのイメージくらいかな。より劇的にしようとして盛って書くわけだが(捏造)それはそれで妖怪に対する正しい記録方法ではある。かくして妖怪には尾ひれがついていき曖昧な存在になっていく。
    【絶対城阿頼耶/ぜったいじょう・あらや】文学部四号館四十四番資料室に住まうワイシャツに黒の羽織で黒色の長身の怪人。妖怪に詳しい学生。バリトンボイス。スポーツは嫌いだがフィールドワークで山歩きには慣れている。改名しているらしく、その名の由来は井上円了の文章のようで、絶対城はあらゆる知識の集まる書庫のこと、阿頼耶は最も深い場所くらいの意。本名というか元の名前は不明。クラウスは知ってるようなので過去にあったらしい出来事のときに変えた可能性が高い。実家は政治家を輩出する家柄。礼音は「先輩」と呼び、杵松は「阿羅耶」と呼ぶ。《俺はいつも陰気だぞ》十一巻p.13
    【創作妖怪】絶対城は創作された妖怪にはそう大きな関心を示さないが、創作物であっても多くの人のイメージとしてあるのなら、脳内にいるのなら、いつかそれら多くのイメージがかたちをなすこともあるかもなあとか思う。AIM拡散力場みたいに。
    【蒼空/そら】小学五年生。礼音が通う市営スポーツセンター二階の柔剣道場で合気道を習う受講仲間。船幽霊を目撃してしまった。礼音のことをコーチと呼ぶ。

    【第一学生食堂】通称「いっしょく」。礼音御用達。
    【ダイダラボ講】御場島で信仰されている。初代鎮女となったシズさまの命を捧げた願いに応え女神ダイダラボッチが火山噴火を抑えてくれているという伝説がある。
    【大日本護法息滅会】宗教団体。東勢大学から車で二時間半ほどの山間の朽縄町にあり、教祖の光陰は大学のOBで昨年まで理工学部の院にいたらしい。
    【高岩】とある若手政治家のボディーガード。
    【竹上行哉/たけがみ・ゆきや】依頼人。勘違いしたイタリア人またおに大袈裟で軽い人物。不特定多数の女性への愛に生きている。
    【立見菜月/たつみ・なつき】薬剤師。四十歳手前くらい。白尾根の温泉で出会った。天寺市の兵部製薬で働いていた。
    【多邇具久/たにぐく】蛙を神として敬うときの呼び名。特に知恵の神としての性格を強調するとき。農業国の日本では蛙が田の神とされることも多い。
    【智奮島/ちぶるじま】沖縄の無人島。無人になったのは七十年前。白澤がらみの伝承がある。
    【憑きもの】第四巻に登場。大日本護法息滅会のトップ、光陰が使うとされる。飯綱使いとか管キツネなどのこと。光陰はトウビョウ(小蛇の集団)を使うらしい。持ち主の意思を反映して勝手に働いたりする。おおむねいい目にあっているヤツへの社会的制裁として「あいつは憑きもの」だとレッテルを貼る形らしい。「今日はついてる」と言ったりするのはこの憑きもののことなんだとか。
    【付喪神】第一巻に登場。長く使われた道具が変じた妖怪。
    【土蜘蛛】第一巻に登場。人を襲う蜘蛛妖怪。けっこう強力な妖怪として描かれることが多い。
    【釣瓶下し/つるべおろし】人魂のようなものが上下に行ったり来たりする。バリエーション多し。
    【手品】妖怪学と近い方向性を持つので絶対城はその手の資料も多く持っている。九巻では手品師との対決? 人は心地よく騙されたいという欲求を持っていると思う。フィクションの小説も、妖怪話も、手品も。心地よくという一点で詐欺とは異なる。宗教は微妙なところ。
    【天狗】第三巻に登場。超ビッグネーム。公的記録にも民間伝承にも現れ、歴史も長く、さまざまな様相で描かれる。絶対城先輩の暴くその正体は・・・
    【東勢大学】舞台となる私立大学。天寺市(てんじし)にある。古い施設を流用して創られており怪しい噂がいっぱい。
    【寅吉/とらきち】クラウス先生の相棒の「天狗」。平田篤胤の記録から採った。
    【鳥山石燕】妖怪画集で有名な絵師。オリジナル妖怪を入れたり、名前をより印象的なものに変えたりしているので絶対城の評価は微妙なところがある。
    【ドレス】礼音が絶対城をしばらく居候させた礼に買ってくれた。礼音いわく《あんな王室主催フラメンコ大会みたいな服》第四巻p.77。
    【泥田坊】第四巻に登場。メジャー妖怪だが鳥山石燕の創作なんだとか。当時の誰かを風刺したものらしいが昔からの伝承と創作妖怪を区別なく並べたために同列に扱われるようになった。ご近所に似たようなのが出没しているらしく小学生の間では「ドロドロ」と呼ばれている。

    【ナメラ筋】位置的な妖怪。超常的な存在が利用する道。ナメラとは一般的には蛇のことを今するらしい。
    【南郷蒼空/なんごう・そら】→蒼空
    【ナンジャモンジャ】正体のわからない大木でかつ畏怖を感じさせる神々しさのあるものの総称。
    【鵺】第三巻に登場。その正体は・・・
    【ぬらりひょん】第一巻に登場。頭が大きくて背丈の低い老人の姿の妖怪。「妖怪の総大将」的な言い方は後付けの設定だとか。
    【粘菌】南方熊楠で有名になった、かなりおもろい生物。第四巻の重要ファクター。
    【ノタバリコ】座敷わらしの一種。低級。屋内を這いまわるらしい。
    【のっぺらぼう】メジャー妖怪。闇夜の象徴。意外なところで登場。この話の中では、相手の持っているイメージを利用して、幻覚で変身しているように見せる能力を持っている。

    【白澤】なんでも知ってる妖怪。白澤書房ってのが前の巻(第七巻)からチラチラと。どうやら次の「悪の組織」かも? 妖怪に関する情報で利益を得ているようだ。「鬼」が意外に大したことなかったので期待。最強の妖怪を考えるとこうなったという感じかな。白澤は「しゃばけ」にも登場。「鬼灯の冷徹」では神獣って感じかな。ビジュアルとしては九つの目がある人面獣身の妖怪。もっともその姿の成立はかなり後世の絵によるようだ。八つの目がある聖獣やと蜘蛛みたいやね。
    【破多破多/ぱたぱた】ぱん、という音が聞こえるが音源を探しても見つからない現象の妖怪化。
    【春田】市営スポーツセンターで合気道を教えている師範。
    【一つ目小僧】メジャー妖怪。第四巻に登場。絶対城は月を擬人化したのではないかと考えている。
    【判断】「それを決めるのは本人じゃないさ。判断するのはギャラリーだ」第二巻p.40
    【ひょうすべ】河童の仲間。古いタイプ。いっこ下の兵部って音が近いな。神話伝説系では音には意味があることが多いのでたぶん関係あるんやろな。
    【兵部統子】天寺市市会議員。駒引川を開発しようとしている。兵部製薬の一族。駒引川開発は誰が考えても赤字になるので企業と議員の癒着は取沙汰されていない。他者に命令したりすること自体を好むタイプと織口先生は言う。男の権力者に多いタイプ。「若いチカラ活用プロジェクト」を推進している。
    【広人】そらくんの友人。合気道を習っている一人。
    【神籬村/ひもろぎむら】廃村。座敷わらしが出るというウワサ。開拓されて十年ほどで捨てられた。スケール感の狂う超巨大なクスノキがある。他に正体不明の物音が聞こえることがあるらしい。
    【フォーシング】手品師が自分の好きなカードを相手に引かせる誘導術。
    【二口女】『絵本百物語』の中にしかでてこないが別名「食わず女房」、こちらは全国に伝わっている。後頭部に口がありそこからものを食べる。胃袋はひとつなのだから口が多いからといって大食いになれるわけではなかろうにと昔から思っていた。
    【船幽霊】第二巻に登場。
    【ふれあい牧場】白尾根で雪女の話を聞いた寺の隣にかつてあった動物園と牧場の中間のような施設。動物虐待をしていたらしく、管理も甘く苦情が多かったからか夜逃げした。
    【プレステージ】マジックパブ。プロの手品が見られる洋風酒場。今は廃墟。
    【べとべとさん】第一巻に登場。足音だけがついてくる追跡系の妖怪。あるフレーズを唱えることで去ってゆく。
    【彭侯/ほうこう】千年を下手樹木に宿る人面獣身の精霊。黒い。
    【方相氏】鬼を追い払ったりする。
    【星川】海洋生物学専門の小柄で童顔で気弱そうな女子学生。理工学部のバイオ資源学科四年生。船幽霊事件で関わった。見た目に反してイヤなことはテコでもやらない強さも持つ。いつか礼音のライバル? になるかも? 「恐竜とかマンモスとか、単体で強い生物って、意外とあっさり滅びますから……。弱くて小さくて小賢しい方が、結果的には有利なんですよ……?」
    【本田】まきはら牧場の最古参。

    【真鎧辰彦/まがい・たつひこ】御場島の研究センター所長。同族会社の真鎧鉱業では傍流で実質的なトップは本家の龍成。
    【真鎧龍成/まがい・りゅうせい】織口の婚約者。同族会社の真鎧鉱業では本家筋で常務。ちやほやされて成長してきたので傲岸不遜な人間となっている。
    【真萱鋭吉/まがや・えいきち】東勢大学で研究室を持っていた生物学者。粘菌が専門。憑きもの使いの血族らしく、その教え子がトップを務めている大日本護法息滅会と何らかの関わりがありそうな感じ。
    【間刈/まがり】市営スポーツセンターで剣道を教えている警官。厳格で短気な性格。
    【蒔原恭介/まきはら・きょうすけ】農家。東勢大学農学部のOB。有限会社まきはら牧場を経営している。乳牛九十一頭を飼育し牛乳の半分は卸に、残りの半分はメーカーや業者への直接販売。カンがよい。Y県橋倉市の柴田山にある。ダイダラボッチの御場島(おんばじま)もY県だったが同じ県か?
    【薪原恭三/まきはら・きょうぞう】恭介の父。足を痛めて入院して人手が足りなくなったので礼音がバイトすることになった。
    【蒔原理佳子/まきはら・りかこ】恭介の妻。元獣医。研究者で分子生物学、動物の感染症とウイルスが専門だった。
    【真久間トヨ】ダイダラボ講の当代の鎮女(しずめ)。
    【見越し】第二巻に登場。
    【水木しげる】民俗学的伝承のある妖怪と、鳥山石燕などの創作した妖怪を、おそらく意識的に混在させて紹介し、そのことで最近の妖怪観が決定づけられたと絶対城は言う。
    【南戸茉利奈/みなみど・まりな】専業主婦。とある占い師にハマリ中。若林君の農学部の先輩の義理の姉。
    【海晴/みはる】蒼空(そら)の友人。小学六年生。市営スポーツセンターで剣道を習う美少女剣士。鎌鼬の被害に遭った。
    【都川】Y県警本部長。白澤に使われているようだ。
    【狢屋金鳥/むじなや・きんちょう】消息不明になっている芸人。声帯模写が異様に上手かった。
    【目目連】いっぱい目がある妖怪。鳥山石燕の創作。
    【門】平安京の門、有名どころでは羅生門や朱雀門ではおにがよく出る。内と外を隔てる境界だからということだそうだ。ただあくまでも象徴なので門はあっても防壁とかはなかったらしい。

    【夜行さん】第二巻に登場。
    【野僮/やどう】怪しげな光の塊を伴って出現する八人の子ども。
    【柳田国男】妖怪という現象がいったいどういう存在であるのか、実際にいるならばどういう現象であるのか現代人の目で見直した井上円了に対し、柳田国男は妖怪が伝わってきたということ自体を、その背景を重視した。ある意味人間を主体に考えているということか。井上円了へのアンチテーゼ的なところがあるので円了の考えを踏襲しているところがある絶対城にとっては微妙な位置付け。
    【山姥/やまうば】第三巻に登場。個人的には「やまんば」と呼んでいたが「やまうば」が正式? 絶対城によると民間で広まった伝承ゆえに鬼や天狗に較べより直接的な怖さがある。恐怖をもたらす者であると同時に善性を抱くこともある不可解な存在。
    【ユーレイ】絶対城は湯ノ山礼音をこう呼ぶ。
    【友香/ゆか】礼音と同じ学部の友人。
    【紫/ゆかり】→櫻城紫
    【雪女】ラフカディオ・ハーンの雪女が秀逸すぎてイメージが固まってしまったが、多くは出会った人間をいきなり殺す。いろんな話が混じりやすいタイプ。
    【湯ノ山礼音/ゆのやま・あやね】語り手。ヒロイン? 大学一年、経済学部。長身でツルペタ系の女性。たぶん、うまくすれば男装の麗人ふうになれると思う。絶対城先輩はユーレイと呼ぶ。とある妖怪の末裔らしくサンプルとも呼ぶ。能力を解放したら凄いんやけど普段は解放していたくはなく、そのためには絶対城先輩の作る(怪しい)アイテムが必要でほぼ下僕扱いされている。趣味と特技は合気道。蒼空くんいわく《コーチには女子のことは分かんないだろうけど》第六巻p.81
    【妖怪】個人的に考えているだけだが、妖怪は概ね、人間が主に自然(および自然現象)と折り合いをつけるため、そのズレを埋めるために発生したのかなと思っているので絶対城先輩のやり方は本来のありように合ってるんだろうと思う。
    【妖怪学】井上円了がつくった学問。その意図は妖怪という怪しい存在に理性の光を当て、そのバックボーン、背景に隠されたものを探ること。要するに妖怪なんていないと証明したかったってことかと。それは時として不都合なことを隠蔽してきた権力側にとってまずいことでもあり、それゆえに危険でもあった。
    【妖怪学の意義】礼音がいつか誰かの役に立つかもしれないと言って、ある程度絶対城先輩が納得したみたいなのが不思議。そんなもんとはちゃうでしょ? よっぽど弱ってたのかと思ったら、そうでもなかったみたいやし。ちょっとキャラがブレてたかな。
    【妖怪の分類】井上円了が提唱したらしい。生物などを見誤った「誤怪」、捏造された「偽怪」、自然現象などを超自然と思い込む「仮怪」(その中でさらに物理的実体に由来するものを「物怪」、心理的要因に由来するものを「心怪」)、そして「真怪」はほんとうの妖怪。
    【ようこ】まきらは牧場の牛。人懐っこい。ジャージー種。
    【予言獣】予言する怪異の総称。件、アマビコ、クタベ、神社姫など多数。

    【ルナール尾坂部】手品師。唐紙キブンゴが初めて会ったときは鯰団三郎(なまず・だんざぶろう)の助手だった。天才だったが新しい技術を求めすぎ客に後遺症が残りかねない危険なトリックも平気で行い周囲から非難され姿を消した。《ルナールと先輩って、やっぱり似た者同士なのかも。》第九巻p.239。
    【霊】妖怪は自然発生だが霊は人工的なもので深みが違うらしい。それは、ぼくもそう思ってる。
    【六条清香/ろくじょう・きよか】小学生。竹上の英会話教室に通っている女子グループの一員。蒼空くんいわく「ロードオブザリング」みたいなかっこいい名前のスポーツをやってたらしい。って、六巻第二章の答え、それだけでわかるやん。

    【わいら】第三巻に登場。名前と姿だけはいくらか流布しているがバックボーンを持たない妖怪。どうやら無名の絵師の創作かもしれない。
    【若いチカラ活用プロジェクト】兵部統子市会議員が推進している。大学生などの能力を地域振興に使おうというプロジェクト。織口先生は反対している。
    【若林直央/わかばやし・なお】東勢大学農学部一年で小柄で童顔、中学生くらいに見える。絶対城不在のときに依頼を持ってくる。
    【笑い女】第三巻に名前のみ登場。

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    2021年08月01日
  • 絶対城先輩の妖怪学講座 十

    Posted by ブクログ

    【感想】
    ・謎だった白澤が少し見えてきて、意外に小物っぽい。

    【内容】
    ・クタベ、神社姫、件(くだん)、磯女、アマビコ、おまけは件(けん)。今回は予言系かな。アマビエさまとかいっとき話題になったので今読むのはタイムリーなのかも。
    ・贋予言者事件がクリアした後、礼音は牧場で短期のアルバイトをすることになった。
    ・不法投棄が横行している海岸に妖怪らしきものが出るというウワサ。
    ・件ウイルスを狙ってどうやら白澤が動いたらしい。

    ▼文学部四号館四階四十四番資料室についての簡単なメモ(妖怪については基本作中の説明によるので一般的な説とは異なるかも?)

    【アイビー】東勢大学内の喫茶店。第一学生食堂より値段は高く量は少なく客層はおしゃれで華やか。
    【晃】→櫻城晃
    【朝霧シアン】謎の少年。高校生くらい。頭脳明晰で運動神経も抜群。読んだ人はまず河童かもしれないと思うだろう。でも、河童はある意味創作された妖怪ということやし?
    【アマビコ】予言する。人面鳥身か人面獣身が普通。鳥型で三本足などのバリエーションもある。「アマビエ」は伝承エラーと思われる。柴田さんが出会う。
    【礼音/あやね】→湯ノ山礼音
    【蟻】この話のなかで皆で合体して子どものような姿になる蟻が出てくる。ホンマにおったら珍アリとしてテレビの科学系、自然系の番組で引っ張りだこやろなあ。
    【いくち】第二巻に登場。
    【磯女】海岸でびしょ濡れの女がいきなり近寄ってきて奇声をあげ髪の毛で血を吸う。
    【糸倉】大日本護法息滅会のメンバー。じつは・・・
    【今村】映画研究会の部員。
    【牛鬼】概ね危険な妖怪。伝わる地域によって姿かたちがバラバラでまとめにくい。水中の妖怪としては河童よりも古い。牛鬼と言えば宇和島あたりだがわりと広く分布していたらしい。
    【牛女】牛の顔に人の体。
    【空木淳郎/うつぎ・じゅんろう】紫の知人。おそらく元恋人。森林保護に携わっている腕のいい樹木医であり植物学者だったが森林に撒かれた有害物質の調査に行き身体を壊した後過激な考え方に変化した。行方不明。
    【馬鬼】第一巻に登場。不慮の事故で死んだ馬の霊が妖怪化し不幸を招く。
    【梅木】まきはら牧場の従業員。
    【映画研究会】専門はホラーとアクション、バイオレンス。高尚なアート系はシネマ同好会の領分。
    【遠藤】映画研究会の部長。
    【オオカミ】山の信仰とセット。
    【大柴】映画研究会の副部長? 茶髪で猿っぽい顔の人。
    【大入道】禿頭の巨人。
    【大百足】第二巻に登場。
    【大蛇】第二巻に登場。
    【鬼】牛のような角を生やし虎のパンツをはいているのはウシトラの方角すなわち北東、鬼門が不吉だからだそうだ。あのクラウス教授をして「鬼には手を出すな」と言わしめた恐ろしい存在のようだ。
    【織口乃理子】国文科准教授。28歳だが20歳そこそこにしか見えないお嬢様っぽい美女。大学創始者の一族だが今は絶縁しているもよう。一時期敵対していたが、後に協力者(?)となる。真怪二口女だが特にこれといった能力はない。
    【御場島/おんばじま】ダイダラボッチ神像とかかわりがあるらしい火山島。島全体がダイダラボ講を信仰している。真鎧鉱業の研究所がある。Y県伍来半島(ごらいはんとう)沖六十キロにある。

    【ガイラゴ】ぶよぶよした肉体の妖怪。第四巻に登場。漠然とした恐ろしい妖怪のひとつ。
    【香宇良山/かうらさん】かつてクラウス教授が謎の集団に脅迫された山。W県にある。
    【河童】超有名な水妖だが創作された妖怪に近い。鬼が古代、天狗が中世を代表する妖怪なのに対して河童は近世を代表する。発生当初から人間より弱い存在という設定らしいが櫻城紫さんの説では自然(特に水関係)に対する人間の感覚が江戸期には、畏れつつも最後には支配できるというふうに変わってきたからではないかとのこと。もともとあった河童的存在のイメージに人間があれやこれや付け加えた結果、今の姿になった。医療・薬学とも関わりが深い。
    【鎌鼬】第三巻に登場。有名妖怪。民間伝承系でしぶとく生き残っている。真空説はあり得ない。
    【神隠し】人が突然行方不明になる現象の総称。さらうのは神とは限らず妖怪など人知を超えた場合をそう呼ぶ。誘拐も多かっただろうが、蒸発・家出も多かっただろうと個人的には思っている。絶対城もそう考えているようだ。
    【唐紙キブンゴ】老マジシャン。
    【川端恭介】礼音の地元での二学年先輩。日奈美の恋人。おとなしい性格。今のところ登場はしていない。
    【川坊主】ぬめぬめした体表を持つ人型の妖怪。第四巻に登場。河童の亜種。人を見ると襲ってくる。エンドウ豆が苦手。
    【考える】知らなければ考えろ。 第二巻p.21
    【着ぐるみ】《男はな、着ぐるみに入ったら、女子に接触したくなる生き物なんだよ。これはもう自然の摂理だから仕方ない。》by大柴、第五巻p.91
    【杵松明人】理工学部の三年生。絶対城の友人にして協力者。すごく聞き上手で人あしらいがうまい。元演劇部。「ロマンとセンチメンタリズムは人生を彩る大事な要素だ」第四巻p.317。
    【木村茂吉】小久保荘の営繕担当。節足動物ラヴァー。
    【きよ】はるか昔の兵部家の当主で、河童と闘い腕を切り落とした。
    【京極夏彦さんとの違い】京極夏彦さんの作品とものごとを解決させる方向性は近いが、テイストは異なり、こっちはおどろおどろしい感じはほぼなくあっさりと軽くてドタバタしてる。コケオドシがないので好ましくはある。
    【清姫】安珍清姫の清姫。彼女も鬼の一種。
    【葛木葉子/くずき・ようこ】文学部一年の気弱そうな女子学生。とある依頼に来た。名前からしてお狐さまの関係者。
    【汲陀部全/くだべ・ぜん】よく当たる占い師。
    【件/くだん】予言してすぐ死ぬしゃべる牛。最大の特徴は生まれてから死ぬまで人の前で行われること。人のような牛ではなく、人と牛がセットになることで成立する予言かもね。
    【クラウス・インフォレスト】絶対城の師匠。紳士的にだが、美女はとりあえずナンパする。文学部四号館の正式な持ち主。フィールドワークが好み。密教系古武道の達人。正体は自称・・・。「声を荒げた時点であらゆる議論は終了となる」第三巻p.122。
    【倉ぼっこ】座敷わらしの一種で倉にいる。
    【外道院/げどういん】孤高山にある寺。どうやら「だます」ノウハウを教えてくれる施設だったらしい。
    【玄葉翔/げんば・しょう】詐欺師のグループに襲われていたのを礼音が救った高校生。祖父が金持ちで狙われているらしい。
    【光陰】罵王院光陰。大日本護法息滅会のトップ。自称「憑きもの」。昨年まで東勢大学工学部バイオ資源学科の大学院にいた。担当教授は真萱/まがや。今は退職。本名は番場尚敏。
    【コーポ・ネオ苗代】礼音が入居している集合住宅。大学から自転車で二十分。いろいろ不便な位置にあるので家賃はお手頃。
    【小久保日奈美/こくぼ・ひなみ】礼音の地元での友人。今はひなびたしかし通好みの温泉宿小久保荘の若女将。
    【孤高山/ここうざん】旧名。高くも低くもなく交通の便がわるい無名の山。外道院(げどういん)という寺がある。
    【九日霧子/ここのか・きりこ】女詐欺師。玄葉翔クンの祖父を狙っているらしい。
    【こそこそ岩】しゃべる鉱物性妖怪。
    【駒引川】櫻城紫の屋敷の近くを流れる川。河童が出る。なるほど、やからその名前か。最近開発計画が出ている。

    【三枝】東勢大学の学生。大日本護法息滅会に関心あり。
    【櫻城晃/さくらぎ・あきら】絶対城が妖怪学にのめり込むきっかけになった女性。鬼について調べていたがそのせいで殺された可能性がある。実はとある真怪。櫻城紫の妹。長身の礼音よりも背が高い。《知らずに不安がるより知って苦しむ方が好きなの。》第七巻p.256。《当たって砕け!》第七巻p.257。
    【櫻城紫/さくらぎ・ゆかり】非の打ち所のない美人。礼音は彼女にコンプレックスを抱く。絶対城いわく「同好の士」。大学と同じ市内のようだが人里離れた感じの深泥淵(みどろぶち)の傍らに建つ屋敷で暮らしている。茶道櫻城流宗家の令嬢にして櫻城流の家元でもある。河童専門のアマチュア研究家として絶対城も一目置く。
    【座敷わらし】家に出る、子どもの姿をした妖怪。初めて記録に出るのは明治に入ってからと意外に新しい。《二十一世紀になってもなお噂が生まれ続ける、現役の妖怪》第七巻p.20。無人になった住居が増える限り座敷わらしも増える。座敷わらしがいて、それが去って集落自体が衰退し廃村になるというパターンがありそうだと絶対城は推測している。
    【沢渡冬二郎/さわたり・とうじろう】櫻城さんちの庭師。
    【しかみ】恐ろしい顔をすることで鬼神に近づく。糸倉は自分たちを「しかみ衆」と読んだ。
    【七人みさき】第二巻にちょっと名前が出てくるけど、個人的には昔からあれがけっこう怖い。なんでかわからないけど。いつかメイン妖怪として出てくるだろうか? まあ、あれを妖怪と呼べるならやけど。
    【酒天童子】ビッグネーム。元々が妖怪なのか、鬼なのか、ゲリラ組織、テロ組織なのか、盗賊団なのか、ただの怖い人間なのか、あるいは正義の味方だが中央にとってはおもしろくなかった連中だったのかよくわからない。この話ではなんらかのシステムの頂点のようだ。体制とは別の視点で日本を守っているらしい。かつて体制に倒されたわりに体制と協力することもあるらしい。
    【樹木信仰】比較的新しい文化。元々はただ建材としてしか見ておらず奈良時代前後に寺社建立のため巨木を伐りすぎレアになった後に生まれたらしい。
    【城之内】映画研究会の女性部員。
    【白尾根】隣の市の小さな町。雪女が出る。
    【しろまくれ】第三巻に登場。はしてないけど名前は出た。それに例えたせいで礼音を怒らせた。
    【真怪】ほんとうの妖怪と分類されるもの。中には怪異を操る「技術としての真怪」というのもある。登場人物の中では主人公のひとり湯ノ山礼音、織口乃理子、櫻城晃。
    【真怪秘録】幻の本。この物語の中心になっていると言える。絶対城が追っているものとも言える。
    【神社姫/じんじゃひめ】予言をする妖怪のひとつ。顔は美女、あとは魚。姫魚とも呼ぶ。海に現れ予言し自分を描いた絵をお守りにしろという。
    【スカイJ】最近流行っている合法ドラッグ。東勢大学にもやってきた。価格は安く効果抜群のわりに肉体的には害がないと言われている。話の流れからすると、とある樹木医が関わっているのだろうか。あと、もしかしたらとある妖怪専門ライターも?
    【杉比良湖奈/すぎひら・こな】座敷わらしに襲われたと思ったら妖怪専門ライターだった。エヴァのミサトさんのイメージくらいかな。より劇的にしようとして盛って書くわけだが(捏造)それはそれで妖怪に対する正しい記録方法ではある。かくして妖怪には尾ひれがついていき曖昧な存在になっていく。
    【絶対城阿頼耶/ぜったいじょう・あらや】文学部四号館四十四番資料室に住まうワイシャツに黒の羽織で黒色の長身の怪人。妖怪に詳しい学生。バリトンボイス。スポーツは嫌いだがフィールドワークで山歩きには慣れている。改名しているらしく、その名の由来は井上円了の文章のようで、絶対城はあらゆる知識の集まる書庫のこと、阿頼耶は最も深い場所くらいの意。本名というか元の名前は不明。クラウスは知ってるようなので過去にあったらしい出来事のときに変えた可能性が高い。実家は政治家を輩出する家柄。礼音は「先輩」と呼び、杵松は「阿羅耶」と呼ぶ。
    【創作妖怪】絶対城は創作された妖怪にはそう大きな関心を示さないが、創作物であっても多くの人のイメージとしてあるのなら、脳内にいるのなら、いつかそれら多くのイメージがかたちをなすこともあるかもなあとか思う。AIM拡散力場みたいに。
    【蒼空/そら】小学五年生。礼音が通う市営スポーツセンター二階の柔剣道場で合気道を習う受講仲間。船幽霊を目撃してしまった。礼音のことをコーチと呼ぶ。

    【第一学生食堂】通称「いっしょく」。礼音御用達。
    【ダイダラボ講】御場島で信仰されている。初代鎮女となったシズさまの命を捧げた願いに応え女神ダイダラボッチが火山噴火を抑えてくれているという伝説がある。
    【大日本護法息滅会】宗教団体。東勢大学から車で二時間半ほどの山間の朽縄町にあり、教祖の光陰は大学のOBで昨年まで理工学部の院にいたらしい。
    【高岩】とある若手政治家のボディーガード。
    【竹上行哉/たけがみ・ゆきや】依頼人。勘違いしたイタリア人またおに大袈裟で軽い人物。不特定多数の女性への愛に生きている。
    【立見菜月/たつみ・なつき】薬剤師。四十歳手前くらい。白尾根の温泉で出会った。天寺市の兵部製薬で働いていた。
    【多邇具久/たにぐく】蛙を神として敬うときの呼び名。特に知恵の神としての性格を強調するとき。農業国の日本では蛙が田の神とされることも多い。
    【憑きもの】第四巻に登場。大日本護法息滅会のトップ、光陰が使うとされる。飯綱使いとか管キツネなどのこと。光陰はトウビョウ(小蛇の集団)を使うらしい。持ち主の意思を反映して勝手に働いたりする。おおむねいい目にあっているヤツへの社会的制裁として「あいつは憑きもの」だとレッテルを貼る形らしい。「今日はついてる」と言ったりするのはこの憑きもののことなんだとか。
    【付喪神】第一巻に登場。長く使われた道具が変じた妖怪。
    【土蜘蛛】第一巻に登場。人を襲う蜘蛛妖怪。けっこう強力な妖怪として描かれることが多い。
    【釣瓶下し/つるべおろし】人魂のようなものが上下に行ったり来たりする。バリエーション多し。
    【手品】妖怪学と近い方向性を持つので絶対城はその手の資料も多く持っている。九巻では手品師との対決? 人は心地よく騙されたいという欲求を持っていると思う。フィクションの小説も、妖怪話も、手品も。心地よくという一点で詐欺とは異なる。宗教は微妙なところ。
    【天狗】第三巻に登場。超ビッグネーム。公的記録にも民間伝承にも現れ、歴史も長く、さまざまな様相で描かれる。絶対城先輩の暴くその正体は・・・
    【東勢大学】舞台となる私立大学。天寺市(てんじし)にある。古い施設を流用して創られており怪しい噂がいっぱい。
    【鳥山石燕】妖怪画集で有名な絵師。オリジナル妖怪を入れたり、名前をより印象的なものに変えたりしているので絶対城の評価は微妙なところがある。
    【ドレス】礼音が絶対城をしばらく居候させた礼に買ってくれた。礼音いわく《あんな王室主催フラメンコ大会みたいな服》第四巻p.77。
    【泥田坊】第四巻に登場。メジャー妖怪だが鳥山石燕の創作なんだとか。当時の誰かを風刺したものらしいが昔からの伝承と創作妖怪を区別なく並べたために同列に扱われるようになった。ご近所に似たようなのが出没しているらしく小学生の間では「ドロドロ」と呼ばれている。

    【ナメラ筋】位置的な妖怪。超常的な存在が利用する道。ナメラとは一般的には蛇のことを今するらしい。
    【南郷蒼空/なんごう・そら】→蒼空
    【ナンジャモンジャ】正体のわからない大木でかつ畏怖を感じさせる神々しさのあるものの総称。
    【鵺】第三巻に登場。その正体は・・・
    【ぬらりひょん】第一巻に登場。頭が大きくて背丈の低い老人の姿の妖怪。「妖怪の総大将」的な言い方は後付けの設定だとか。
    【粘菌】南方熊楠で有名になった、かなりおもろい生物。第四巻の重要ファクター。
    【ノタバリコ】座敷わらしの一種。低級。屋内を這いまわるらしい。
    【のっぺらぼう】メジャー妖怪。闇夜の象徴。意外なところで登場。この話の中では、相手の持っているイメージを利用して、幻覚で変身しているように見せる能力を持っている。

    【白澤】なんでも知ってる妖怪。白澤書房ってのが前の巻(第七巻)からチラチラと。どうやら次の「悪の組織」かも? 妖怪に関する情報で利益を得ているようだ。「鬼」が意外に大したことなかったので期待。白澤は「しゃばけ」にも登場。「鬼灯の冷徹」では神獣って感じかな。
    【破多破多/ぱたぱた】ぱん、という音が聞こえるが音源を探しても見つからない現象の妖怪化。
    【春田】市営スポーツセンターで合気道を教えている師範。
    【一つ目小僧】メジャー妖怪。第四巻に登場。絶対城は月を擬人化したのではないかと考えている。
    【判断】「それを決めるのは本人じゃないさ。判断するのはギャラリーだ」第二巻p.40
    【ひょうすべ】河童の仲間。古いタイプ。いっこ下の兵部って音が近いな。神話伝説系では音には意味があることが多いのでたぶん関係あるんやろな。
    【兵部統子】天寺市市会議員。駒引川を開発しようとしている。兵部製薬の一族。駒引川開発は誰が考えても赤字になるので企業と議員の癒着は取沙汰されていない。他者に命令したりすること自体を好むタイプと織口先生は言う。男の権力者に多いタイプ。「若いチカラ活用プロジェクト」を推進している。
    【広人】そらくんの友人。合気道を習っている一人。
    【神籬村/ひもろぎむら】廃村。座敷わらしが出るというウワサ。開拓されて十年ほどで捨てられた。スケール感の狂う超巨大なクスノキがある。他に正体不明の物音が聞こえることがあるらしい。
    【フォーシング】手品師が自分の好きなカードを相手に引かせる誘導術。
    【二口女】『絵本百物語』の中にしかでてこないが別名「食わず女房」、こちらは全国に伝わっている。後頭部に口がありそこからものを食べる。胃袋はひとつなのだから口が多いからといって大食いになれるわけではなかろうにと昔から思っていた。
    【船幽霊】第二巻に登場。
    【ふれあい牧場】白尾根で雪女の話を聞いた寺の隣にかつてあった動物園と牧場の中間のような施設。動物虐待をしていたらしく、管理も甘く苦情が多かったからか夜逃げした。
    【プレステージ】マジックパブ。プロの手品が見られる洋風酒場。今は廃墟。
    【べとべとさん】第一巻に登場。足音だけがついてくる追跡系の妖怪。あるフレーズを唱えることで去ってゆく。
    【方相氏】鬼を追い払ったりする。
    【星川】海洋生物学専門の小柄で童顔で気弱そうな女子学生。理工学部のバイオ資源学科四年生。船幽霊事件で関わった。見た目に反してイヤなことはテコでもやらない強さも持つ。いつか礼音のライバル? になるかも? 「恐竜とかマンモスとか、単体で強い生物って、意外とあっさり滅びますから……。弱くて小さくて小賢しい方が、結果的には有利なんですよ……?」
    【本田】まきはら牧場の最古参。

    【真鎧辰彦/まがい・たつひこ】御場島の研究センター所長。同族会社の真鎧鉱業では傍流で実質的なトップは本家の龍成。
    【真鎧龍成/まがい・りゅうせい】織口の婚約者。同族会社の真鎧鉱業では本家筋で常務。ちやほやされて成長してきたので傲岸不遜な人間となっている。
    【真萱鋭吉/まがや・えいきち】東勢大学で研究室を持っていた生物学者。粘菌が専門。憑きもの使いの血族らしく、その教え子がトップを務めている大日本護法息滅会と何らかの関わりがありそうな感じ。
    【間刈/まがり】市営スポーツセンターで剣道を教えている警官。厳格で短気な性格。
    【蒔原恭介/まきはら・きょうすけ】農家。東勢大学農学部のOB。有限会社まきはら牧場を経営している。乳牛九十一頭を飼育し牛乳の半分は卸に、残りの半分はメーカーや業者への直接販売。カンがよい。Y県橋倉市の柴田山にある。ダイダラボッチの御場島(おんばじま)もY県だったが同じ県か?
    【薪原恭三/まきはら・きょうぞう】恭介の父。足を痛めて入院して人手が足りなくなったので礼音がバイトすることになった。
    【蒔原理佳子/まきはら・りかこ】恭介の妻。元獣医。研究者で分子生物学、動物の感染症とウイルスが専門だった。
    【真久間トヨ】ダイダラボ講の当代の鎮女(しずめ)。
    【見越し】第二巻に登場。
    【水木しげる】民俗学的伝承のある妖怪と、鳥山石燕などの創作した妖怪を、おそらく意識的に混在させて紹介し、そのことで最近の妖怪観が決定づけられたと絶対城は言う。
    【南戸茉利奈/みなみど・まりな】専業主婦。とある占い師にハマリ中。若林君の農学部の先輩の義理の姉。
    【海晴/みはる】蒼空(そら)の友人。小学六年生。市営スポーツセンターで剣道を習う美少女剣士。鎌鼬の被害に遭った。
    【都川】Y県警本部長。白澤に使われているようだ。
    【狢屋金鳥/むじなや・きんちょう】消息不明になっている芸人。声帯模写が異様に上手かった。
    【目目連】いっぱい目がある妖怪。鳥山石燕の創作。
    【門】平安京の門、有名どころでは羅生門や朱雀門ではおにがよく出る。内と外を隔てる境界だからということだそうだ。ただあくまでも象徴なので門はあっても防壁とかはなかったらしい。

    【夜行さん】第二巻に登場。
    【柳田国男】妖怪という現象がいったいどういう存在であるのか、実際にいるならばどういう現象であるのか現代人の目で見直した井上円了に対し、柳田国男は妖怪が伝わってきたということ自体を、その背景を重視した。ある意味人間を主体に考えているということか。井上円了へのアンチテーゼ的なところがあるので円了の考えを踏襲しているところがある絶対城にとっては微妙な位置付け。
    【山姥/やまうば】第三巻に登場。個人的には「やまんば」と呼んでいたが「やまうば」が正式? 絶対城によると民間で広まった伝承ゆえに鬼や天狗に較べより直接的な怖さがある。恐怖をもたらす者であると同時に善性を抱くこともある不可解な存在。
    【ユーレイ】絶対城は湯ノ山礼音をこう呼ぶ。
    【友香/ゆか】礼音と同じ学部の友人。
    【紫/ゆかり】→櫻城紫
    【雪女】ラフカディオ・ハーンの雪女が秀逸すぎてイメージが固まってしまったが、多くは出会った人間をいきなり殺す。いろんな話が混じりやすいタイプ。
    【湯ノ山礼音/ゆのやま・あやね】語り手。ヒロイン? 大学一年、経済学部。長身でツルペタ系の女性。たぶん、うまくすれば男装の麗人ふうになれると思う。絶対城先輩はユーレイと呼ぶ。とある妖怪の末裔らしくサンプルとも呼ぶ。能力を解放したら凄いんやけど普段は解放していたくはなく、そのためには絶対城先輩の作る(怪しい)アイテムが必要でほぼ下僕扱いされている。趣味と特技は合気道。蒼空くんいわく《コーチには女子のことは分かんないだろうけど》第六巻p.81
    【妖怪】個人的に考えているだけだが、妖怪は概ね、人間が主に自然(および自然現象)と折り合いをつけるため、そのズレを埋めるために発生したのかなと思っているので絶対城先輩のやり方は本来のありように合ってるんだろうと思う。
    【妖怪学】井上円了がつくった学問。その意図は妖怪という怪しい存在に理性の光を当て、そのバックボーン、背景に隠されたものを探ること。要するに妖怪なんていないと証明したかったってことかと。それは時として不都合なことを隠蔽してきた権力側にとってまずいことでもあり、それゆえに危険でもあった。
    【妖怪学の意義】礼音がいつか誰かの役に立つかもしれないと言って、ある程度絶対城先輩が納得したみたいなのが不思議。そんなもんとはちゃうでしょ? よっぽど弱ってたのかと思ったら、そうでもなかったみたいやし。ちょっとキャラがブレてたかな。
    【妖怪の分類】井上円了が提唱したらしい。生物などを見誤った「誤怪」、捏造された「偽怪」、自然現象などを超自然と思い込む「仮怪」(その中でさらに物理的実体に由来するものを「物怪」、心理的要因に由来するものを「心怪」)、そして「真怪」はほんとうの妖怪。
    【ようこ】まきらは牧場の牛。人懐っこい。ジャージー種。
    【予言獣】予言する怪異の総称。件、アマビコ、クタベ、神社姫など多数。

    【ルナール尾坂部】手品師。唐紙キブンゴが初めて会ったときは鯰団三郎(なまず・だんざぶろう)の助手だった。天才だったが新しい技術を求めすぎ客に後遺症が残りかねない危険なトリックも平気で行い周囲から非難され姿を消した。《ルナールと先輩って、やっぱり似た者同士なのかも。》第九巻p.239。
    【霊】妖怪は自然発生だが霊は人工的なもので深みが違うらしい。それは、ぼくもそう思ってる。
    【六条清香/ろくじょう・きよか】小学生。竹上の英会話教室に通っている女子グループの一員。蒼空くんいわく「ロードオブザリング」みたいなかっこいい名前のスポーツをやってたらしい。って、六巻第二章の答え、それだけでわかるやん。

    【わいら】第三巻に登場。名前と姿だけはいくらか流布しているがバックボーンを持たない妖怪。どうやら無名の絵師の創作かもしれない。
    【若いチカラ活用プロジェクト】兵部統子市会議員が推進している。大学生などの能力を地域振興に使おうというプロジェクト。織口先生は反対している。
    【若林直央/わかばやし・なお】東勢大学農学部一年で小柄で童顔、中学生くらいに見える。絶対城不在のときに依頼を持ってくる。
    【笑い女】第三巻に名前のみ登場。

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    2021年07月22日
  • 妖怪大戦争ガーディアンズ外伝 平安百鬼譚

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    不勉強ながら『妖怪大戦争』は未読だし映画も見ていないが、問題なく読めた。
    寧ろ異色の頼光四天王ものとして楽しんで読んだ。
    坂田金時が女の子で、実直な渡辺綱と何だかいい感じなのが個人的に美味しくて。
    確かに彼が惚れるなら、普通の姫君ではなくて、一緒に並んで武士の道を歩める子だろうなと妙に納得したというか。

    平安の妖怪退治ものとして読んでいたので、「これって『妖怪大戦争』なのか?」と途中から心配していると、何とびっくり!
    終盤の展開には非常に非常に驚かされた。
    まさしく『妖怪大戦争』な状態に。
    ゲゲゲの何とかでよく聞いたフレーズを引っ提げて、時間軸も越えた妖怪たちが大集結。
    頼光四天王そっちのけでの大戦争へ。
    この展開は本当に想像していなかった。

    峰守先生作品で出てきた妖怪たちも大集合しているので、他のシリーズ作品を知っているとよりおいしい展開。
    中には全然役に立っていない賑やかし要員もいたけれども。
    特に「何をするでもなく水上に浮かんで激しい光を放って」いた某ビエ様には大変爆笑した。
    いやもうそれでこそ峰守先生!
    しかもここぞとばかりに出てきた某神に至っては、某特撮映画のキャラが彷彿と……ええ、どこか懐かしい、知っていた筈の、ええ、あの……(詳細は割愛)
    まさしく大戦争な感じのハチャメチャぶり。
    いや、もう本当に楽しい展開だった。

    峰守先生の作品が好きな方は間違いなく楽しめる作品なので、『妖怪大戦争』未読でも未視聴でも気にせず読んで欲しい作品。
    しっかり平安妖怪ものを堪能できつつ、特撮ばりの大戦争も楽しめますぜ。

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    2021年07月18日
  • 絶対城先輩の妖怪学講座 九

    Posted by ブクログ

    【感想】
    ・いきなり白澤かと思っていたら、まだらしい。でもビッグネームのお狐さま。
    ・一巻目から考えていたけど違うかなと捨ておいた展開予想がまた息を吹き返したかもしれない?

    【内容】
    ・今回は、狐憑き、小女郎狐、狸囃子、送り狼、髪剃り狐、宝珠の玉。狐系かな。
    ・自分が狐憑きだと信じた女子学生が追い払っても追い払ってもやってくるのでさすがの絶対城先輩もまいった。
    ・ハメられた絶対城。重要な資料を奪われたが、それが目的というより人質(資料質?)、どうする?
    ・ハメられた礼音。弱そうな男子高校生の用心棒になる。礼音をハメた理由は?
    ・狐と絶対城の対決、礼音の決心。

    ▼文学部四号館四階四十四番資料室についての簡単なメモ(妖怪については基本作中の説明によるので一般的な説とは異なるかも?)

    【アイビー】東勢大学内の喫茶店。第一学生食堂より値段は高く量は少なく客層はおしゃれで華やか。
    【晃】→櫻城晃
    【朝霧シアン】謎の少年。高校生くらい。頭脳明晰で運動神経も抜群。読んだ人はまず河童かもしれないと思うだろう。でも、河童はある意味創作された妖怪ということやし?
    【礼音/あやね】→湯ノ山礼音
    【蟻】この話のなかで皆で合体して子どものような姿になる蟻が出てくる。ホンマにおったら珍アリとしてテレビの科学系、自然系の番組で引っ張りだこやろなあ。
    【いくち】第二巻に登場。
    【糸倉】大日本護法息滅会のメンバー。じつは・・・
    【今村】映画研究会の部員。
    【空木淳郎/うつぎ・じゅんろう】紫の知人。おそらく元恋人。森林保護に携わっている腕のいい樹木医であり植物学者だったが森林に撒かれた有害物質の調査に行き身体を壊した後過激な考え方に変化した。行方不明。
    【牛鬼】概ね危険な妖怪。伝わる地域によって姿かたちがバラバラでまとめにくい。水中の妖怪としては河童よりも古い。牛鬼と言えば宇和島あたりだがわりと広く分布していたらしい。
    【馬鬼】第一巻に登場。不慮の事故で死んだ馬の霊が妖怪化し不幸を招く。
    【映画研究会】専門はホラーとアクション、バイオレンス。高尚なアート系はシネマ同好会の領分。
    【遠藤】映画研究会の部長。
    【オオカミ】山の信仰とセット。
    【大柴】映画研究会の副部長? 茶髪で猿っぽい顔の人。
    【大入道】禿頭の巨人。
    【大百足】第二巻に登場。
    【大蛇】第二巻に登場。
    【鬼】牛のような角を生やし虎のパンツをはいているのはウシトラの方角すなわち北東、鬼門が不吉だからだそうだ。あのクラウス教授をして「鬼には手を出すな」と言わしめた恐ろしい存在のようだ。
    【織口乃理子】国文科准教授。28歳だが20歳そこそこにしか見えないお嬢様っぽい美女。大学創始者の一族だが今は絶縁しているもよう。一時期敵対していたが、後に協力者(?)となる。真怪二口女だが特にこれといった能力はない。
    【御場島/おんばじま】ダイダラボッチ神像とかかわりがあるらしい火山島。島全体がダイダラボ講を信仰している。真鎧鉱業の研究所がある。Y県伍来半島(ごらいはんとう)沖六十キロにある。

    【ガイラゴ】ぶよぶよした肉体の妖怪。第四巻に登場。漠然とした恐ろしい妖怪のひとつ。
    【香宇良山/かうらさん】かつてクラウス教授が謎の集団に脅迫された山。W県にある。
    【河童】超有名な水妖だが創作された妖怪に近い。鬼が古代、天狗が中世を代表する妖怪なのに対して河童は近世を代表する。発生当初から人間より弱い存在という設定らしいが櫻城紫さんの説では自然(特に水関係)に対する人間の感覚が江戸期には、畏れつつも最後には支配できるというふうに変わってきたからではないかとのこと。もともとあった河童的存在のイメージに人間があれやこれや付け加えた結果、今の姿になった。医療・薬学とも関わりが深い。
    【鎌鼬】第三巻に登場。有名妖怪。民間伝承系でしぶとく生き残っている。真空説はあり得ない。
    【神隠し】人が突然行方不明になる現象の総称。さらうのは神とは限らず妖怪など人知を超えた場合をそう呼ぶ。誘拐も多かっただろうが、蒸発・家出も多かっただろうと個人的には思っている。絶対城もそう考えているようだ。
    【唐紙キブンゴ】老マジシャン。
    【川端恭介】礼音の地元での二学年先輩。日奈美の恋人。おとなしい性格。今のところ登場はしていない。
    【川坊主】ぬめぬめした体表を持つ人型の妖怪。第四巻に登場。河童の亜種。人を見ると襲ってくる。エンドウ豆が苦手。
    【考える】知らなければ考えろ。 第二巻p.21
    【着ぐるみ】《男はな、着ぐるみに入ったら、女子に接触したくなる生き物なんだよ。これはもう自然の摂理だから仕方ない。》by大柴、第五巻p.91
    【杵松明人】理工学部の三年生。絶対城の友人にして協力者。すごく聞き上手で人あしらいがうまい。元演劇部。「ロマンとセンチメンタリズムは人生を彩る大事な要素だ」第四巻p.317。
    【木村茂吉】小久保荘の営繕担当。節足動物ラヴァー。
    【きよ】はるか昔の兵部家の当主で、河童と闘い腕を切り落とした。
    【京極夏彦さんとの違い】京極夏彦さんの作品とものごとを解決させる方向性は近いが、テイストは異なり、こっちはおどろおどろしい感じはほぼなくあっさりと軽くてドタバタしてる。コケオドシがないので好ましくはある。
    【清姫】安珍清姫の清姫。彼女も鬼の一種。
    【葛木葉子/くずき・ようこ】文学部一年の気弱そうな女子学生。とある依頼に来た。名前からしてお狐さまの関係者。
    【クラウス・インフォレスト】絶対城の師匠。紳士的にだが、美女はとりあえずナンパする。文学部四号館の正式な持ち主。フィールドワークが好み。密教系古武道の達人。正体は自称・・・。「声を荒げた時点であらゆる議論は終了となる」第三巻p.122。
    【倉ぼっこ】座敷わらしの一種で倉にいる。
    【外道院/げどういん】孤高山にある寺。どうやら「だます」ノウハウを教えてくれる施設だったらしい。
    【玄葉翔/げんば・しょう】詐欺師のグループに襲われていたのを礼音が救った高校生。祖父が金持ちで狙われているらしい。
    【光陰】罵王院光陰。大日本護法息滅会のトップ。自称「憑きもの」。昨年まで東勢大学工学部バイオ資源学科の大学院にいた。担当教授は真萱/まがや。今は退職。本名は番場尚敏。
    【コーポ・ネオ苗代】礼音が入居している集合住宅。大学から自転車で二十分。いろいろ不便な位置にあるので家賃はお手頃。
    【小久保日奈美/こくぼ・ひなみ】礼音の地元での友人。今はひなびたしかし通好みの温泉宿小久保荘の若女将。
    【孤高山/ここうざん】旧名。高くも低くもなく交通の便がわるい無名の山。外道院(げどういん)という寺がある。
    【九日霧子/ここのか・きりこ】女詐欺師。玄葉翔クンの祖父を狙っているらしい。
    【こそこそ岩】しゃべる鉱物性妖怪。
    【駒引川】櫻城紫の屋敷の近くを流れる川。河童が出る。なるほど、やからその名前か。最近開発計画が出ている。

    【三枝】東勢大学の学生。大日本護法息滅会に関心あり。
    【櫻城晃/さくらぎ・あきら】絶対城が妖怪学にのめり込むきっかけになった女性。鬼について調べていたがそのせいで殺された可能性がある。実はとある真怪。櫻城紫の妹。長身の礼音よりも背が高い。《知らずに不安がるより知って苦しむ方が好きなの。》第七巻p.256。《当たって砕け!》第七巻p.257。
    【櫻城紫/さくらぎ・ゆかり】非の打ち所のない美人。礼音は彼女にコンプレックスを抱く。絶対城いわく「同好の士」。大学と同じ市内のようだが人里離れた感じの深泥淵(みどろぶち)の傍らに建つ屋敷で暮らしている。茶道櫻城流宗家の令嬢にして櫻城流の家元でもある。河童専門のアマチュア研究家として絶対城も一目置く。
    【座敷わらし】家に出る、子どもの姿をした妖怪。初めて記録に出るのは明治に入ってからと意外に新しい。《二十一世紀になってもなお噂が生まれ続ける、現役の妖怪》第七巻p.20。無人になった住居が増える限り座敷わらしも増える。座敷わらしがいて、それが去って集落自体が衰退し廃村になるというパターンがありそうだと絶対城は推測している。
    【沢渡冬二郎/さわたり・とうじろう】櫻城さんちの庭師。
    【しかみ】恐ろしい顔をすることで鬼神に近づく。糸倉は自分たちを「しかみ衆」と読んだ。
    【七人みさき】第二巻にちょっと名前が出てくるけど、個人的には昔からあれがけっこう怖い。なんでかわからないけど。いつかメイン妖怪として出てくるだろうか? まあ、あれを妖怪と呼べるならやけど。
    【酒天童子】ビッグネーム。元々が妖怪なのか、鬼なのか、ゲリラ組織、テロ組織なのか、盗賊団なのか、ただの怖い人間なのか、あるいは正義の味方だが中央にとってはおもしろくなかった連中だったのかよくわからない。この話ではなんらかのシステムの頂点のようだ。体制とは別の視点で日本を守っているらしい。かつて体制に倒されたわりに体制と協力することもあるらしい。
    【樹木信仰】比較的新しい文化。元々はただ建材としてしか見ておらず奈良時代前後に寺社建立のため巨木を伐りすぎレアになった後に生まれたらしい。
    【城之内】映画研究会の女性部員。
    【白尾根】隣の市の小さな町。雪女が出る。
    【しろまくれ】第三巻に登場。はしてないけど名前は出た。それに例えたせいで礼音を怒らせた。
    【真怪】ほんとうの妖怪と分類されるもの。中には怪異を操る「技術としての真怪」というのもある。登場人物の中では主人公のひとり湯ノ山礼音、織口乃理子、櫻城晃。
    【真怪秘録】幻の本。この物語の中心になっていると言える。絶対城が追っているものとも言える。
    【スカイJ】最近流行っている合法ドラッグ。東勢大学にもやってきた。価格は安く効果抜群のわりに肉体的には害がないと言われている。話の流れからすると、とある樹木医が関わっているのだろうか。あと、もしかしたらとある妖怪専門ライターも?
    【杉比良湖奈/すぎひら・こな】座敷わらしに襲われたと思ったら妖怪専門ライターだった。エヴァのミサトさんのイメージくらいかな。より劇的にしようとして盛って書くわけだが(捏造)それはそれで妖怪に対する正しい記録方法ではある。かくして妖怪には尾ひれがついていき曖昧な存在になっていく。
    【絶対城阿頼耶/ぜったいじょう・あらや】文学部四号館四十四番資料室に住まうワイシャツに黒の羽織で黒色の長身の怪人。妖怪に詳しい学生。バリトンボイス。スポーツは嫌いだがフィールドワークで山歩きには慣れている。改名しているらしく、その名の由来は井上円了の文章のようで、絶対城はあらゆる知識の集まる書庫のこと、阿頼耶は最も深い場所くらいの意。本名というか元の名前は不明。クラウスは知ってるようなので過去にあったらしい出来事のときに変えた可能性が高い。実家は政治家を輩出する家柄。礼音は「先輩」と呼び、杵松は「阿羅耶」と呼ぶ。
    【創作妖怪】絶対城は創作された妖怪にはそう大きな関心を示さないが、創作物であっても多くの人のイメージとしてあるのなら、脳内にいるのなら、いつかそれら多くのイメージがかたちをなすこともあるかもなあとか思う。AIM拡散力場みたいに。
    【蒼空/そら】小学五年生。礼音が通う市営スポーツセンター二階の柔剣道場で合気道を習う受講仲間。船幽霊を目撃してしまった。礼音のことをコーチと呼ぶ。

    【第一学生食堂】通称「いっしょく」。礼音御用達。
    【ダイダラボ講】御場島で信仰されている。初代鎮女となったシズさまの命を捧げた願いに応え女神ダイダラボッチが火山噴火を抑えてくれているという伝説がある。
    【大日本護法息滅会】宗教団体。東勢大学から車で二時間半ほどの山間の朽縄町にあり、教祖の光陰は大学のOBで昨年まで理工学部の院にいたらしい。
    【高岩】とある若手政治家のボディーガード。
    【竹上行哉/たけがみ・ゆきや】依頼人。勘違いしたイタリア人またおに大袈裟で軽い人物。不特定多数の女性への愛に生きている。
    【立見菜月/たつみ・なつき】薬剤師。四十歳手前くらい。白尾根の温泉で出会った。天寺市の兵部製薬で働いていた。
    【多邇具久/たにぐく】蛙を神として敬うときの呼び名。特に知恵の神としての性格を強調するとき。農業国の日本では蛙が田の神とされることも多い。
    【憑きもの】第四巻に登場。大日本護法息滅会のトップ、光陰が使うとされる。飯綱使いとか管キツネなどのこと。光陰はトウビョウ(小蛇の集団)を使うらしい。持ち主の意思を反映して勝手に働いたりする。おおむねいい目にあっているヤツへの社会的制裁として「あいつは憑きもの」だとレッテルを貼る形らしい。「今日はついてる」と言ったりするのはこの憑きもののことなんだとか。
    【付喪神】第一巻に登場。長く使われた道具が変じた妖怪。
    【土蜘蛛】第一巻に登場。人を襲う蜘蛛妖怪。けっこう強力な妖怪として描かれることが多い。
    【釣瓶下し/つるべおろし】人魂のようなものが上下に行ったり来たりする。バリエーション多し。
    【手品】妖怪学と近い方向性を持つので絶対城はその手の資料も多く持っている。九巻では手品師との対決? 人は心地よく騙されたいという欲求を持っていると思う。フィクションの小説も、妖怪話も、手品も。心地よくという一点で詐欺とは異なる。宗教は微妙なところ。
    【天狗】第三巻に登場。超ビッグネーム。公的記録にも民間伝承にも現れ、歴史も長く、さまざまな様相で描かれる。絶対城先輩の暴くその正体は・・・
    【東勢大学】舞台となる私立大学。天寺市(てんじし)にある。古い施設を流用して創られており怪しい噂がいっぱい。
    【鳥山石燕】妖怪画集で有名な絵師。オリジナル妖怪を入れたり、名前をより印象的なものに変えたりしているので絶対城の評価は微妙なところがある。
    【ドレス】礼音が絶対城をしばらく居候させた礼に買ってくれた。礼音いわく《あんな王室主催フラメンコ大会みたいな服》第四巻p.77。
    【泥田坊】第四巻に登場。メジャー妖怪だが鳥山石燕の創作なんだとか。当時の誰かを風刺したものらしいが昔からの伝承と創作妖怪を区別なく並べたために同列に扱われるようになった。ご近所に似たようなのが出没しているらしく小学生の間では「ドロドロ」と呼ばれている。

    【ナメラ筋】位置的な妖怪。超常的な存在が利用する道。ナメラとは一般的には蛇のことを今するらしい。
    【南郷蒼空/なんごう・そら】→蒼空
    【ナンジャモンジャ】正体のわからない大木でかつ畏怖を感じさせる神々しさのあるものの総称。
    【鵺】第三巻に登場。その正体は・・・
    【ぬらりひょん】第一巻に登場。頭が大きくて背丈の低い老人の姿の妖怪。「妖怪の総大将」的な言い方は後付けの設定だとか。
    【粘菌】南方熊楠で有名になった、かなりおもろい生物。第四巻の重要ファクター。
    【ノタバリコ】座敷わらしの一種。低級。屋内を這いまわるらしい。
    【のっぺらぼう】メジャー妖怪。闇夜の象徴。意外なところで登場。この話の中では、相手の持っているイメージを利用して、幻覚で変身しているように見せる能力を持っている。

    【白澤】なんでも知ってる妖怪。白澤書房ってのが前の巻(第七巻)からチラチラと。どうやら次の「悪の組織」かも? 妖怪に関する情報で利益を得ているようだ。「鬼」が意外に大したことなかったので期待。白澤は「しゃばけ」にも登場。「鬼灯の冷徹」では神獣って感じかな。
    【破多破多/ぱたぱた】ぱん、という音が聞こえるが音源を探しても見つからない現象の妖怪化。
    【春田】市営スポーツセンターで合気道を教えている師範。
    【一つ目小僧】メジャー妖怪。第四巻に登場。絶対城は月を擬人化したのではないかと考えている。
    【判断】「それを決めるのは本人じゃないさ。判断するのはギャラリーだ」第二巻p.40
    【ひょうすべ】河童の仲間。古いタイプ。いっこ下の兵部って音が近いな。神話伝説系では音には意味があることが多いのでたぶん関係あるんやろな。
    【兵部統子】天寺市市会議員。駒引川を開発しようとしている。兵部製薬の一族。駒引川開発は誰が考えても赤字になるので企業と議員の癒着は取沙汰されていない。他者に命令したりすること自体を好むタイプと織口先生は言う。男の権力者に多いタイプ。「若いチカラ活用プロジェクト」を推進している。
    【広人】そらくんの友人。合気道を習っている一人。
    【神籬村/ひもろぎむら】廃村。座敷わらしが出るというウワサ。開拓されて十年ほどで捨てられた。スケール感の狂う超巨大なクスノキがある。他に正体不明の物音が聞こえることがあるらしい。
    【フォーシング】手品師が自分の好きなカードを相手に引かせる誘導術。
    【二口女】『絵本百物語』の中にしかでてこないが別名「食わず女房」、こちらは全国に伝わっている。後頭部に口がありそこからものを食べる。胃袋はひとつなのだから口が多いからといって大食いになれるわけではなかろうにと昔から思っていた。
    【船幽霊】第二巻に登場。
    【ふれあい牧場】白尾根で雪女の話を聞いた寺の隣にかつてあった動物園と牧場の中間のような施設。動物虐待をしていたらしく、管理も甘く苦情が多かったからか夜逃げした。
    【プレステージ】マジックパブ。プロの手品が見られる洋風酒場。今は廃墟。
    【べとべとさん】第一巻に登場。足音だけがついてくる追跡系の妖怪。あるフレーズを唱えることで去ってゆく。
    【方相氏】鬼を追い払ったりする。
    【星川】海洋生物学専門の小柄で童顔で気弱そうな女子学生。理工学部のバイオ資源学科四年生。船幽霊事件で関わった。見た目に反してイヤなことはテコでもやらない強さも持つ。いつか礼音のライバル? になるかも? 「恐竜とかマンモスとか、単体で強い生物って、意外とあっさり滅びますから……。弱くて小さくて小賢しい方が、結果的には有利なんですよ……?」

    【真鎧辰彦/まがい・たつひこ】御場島の研究センター所長。同族会社の真鎧鉱業では傍流で実質的なトップは本家の龍成。
    【真鎧龍成/まがい・りゅうせい】織口の婚約者。同族会社の真鎧鉱業では本家筋で常務。ちやほやされて成長してきたので傲岸不遜な人間となっている。
    【真萱鋭吉/まがや・えいきち】東勢大学で研究室を持っていた生物学者。粘菌が専門。憑きもの使いの血族らしく、その教え子がトップを務めている大日本護法息滅会と何らかの関わりがありそうな感じ。
    【間刈/まがり】市営スポーツセンターで剣道を教えている警官。厳格で短気な性格。
    【真久間トヨ】ダイダラボ講の当代の鎮女(しずめ)。
    【見越し】第二巻に登場。
    【水木しげる】民俗学的伝承のある妖怪と、鳥山石燕などの創作した妖怪を、おそらく意識的に混在させて紹介し、そのことで最近の妖怪観が決定づけられたと絶対城は言う。
    【海晴/みはる】蒼空(そら)の友人。小学六年生。市営スポーツセンターで剣道を習う美少女剣士。鎌鼬の被害に遭った。
    【狢屋金鳥/むじなや・きんちょう】消息不明になっている芸人。声帯模写が異様に上手かった。
    【目目連】いっぱい目がある妖怪。鳥山石燕の創作。
    【門】平安京の門、有名どころでは羅生門や朱雀門ではおにがよく出る。内と外を隔てる境界だからということだそうだ。ただあくまでも象徴なので門はあっても防壁とかはなかったらしい。

    【夜行さん】第二巻に登場。
    【柳田国男】妖怪という現象がいったいどういう存在であるのか、実際にいるならばどういう現象であるのか現代人の目で見直した井上円了に対し、柳田国男は妖怪が伝わってきたということ自体を、その背景を重視した。ある意味人間を主体に考えているということか。井上円了へのアンチテーゼ的なところがあるので円了の考えを踏襲しているところがある絶対城にとっては微妙な位置付け。
    【山姥/やまうば】第三巻に登場。個人的には「やまんば」と呼んでいたが「やまうば」が正式? 絶対城によると民間で広まった伝承ゆえに鬼や天狗に較べより直接的な怖さがある。恐怖をもたらす者であると同時に善性を抱くこともある不可解な存在。
    【ユーレイ】絶対城は湯ノ山礼音をこう呼ぶ。
    【友香/ゆか】礼音と同じ学部の友人。
    【紫/ゆかり】→櫻城紫
    【雪女】ラフカディオ・ハーンの雪女が秀逸すぎてイメージが固まってしまったが、多くは出会った人間をいきなり殺す。いろんな話が混じりやすいタイプ。
    【湯ノ山礼音/ゆのやま・あやね】語り手。ヒロイン? 大学一年、経済学部。長身でツルペタ系の女性。たぶん、うまくすれば男装の麗人ふうになれると思う。絶対城先輩はユーレイと呼ぶ。とある妖怪の末裔らしくサンプルとも呼ぶ。能力を解放したら凄いんやけど普段は解放していたくはなく、そのためには絶対城先輩の作る(怪しい)アイテムが必要でほぼ下僕扱いされている。趣味と特技は合気道。蒼空くんいわく《コーチには女子のことは分かんないだろうけど》第六巻p.81
    【妖怪】個人的に考えているだけだが、妖怪は概ね、人間が主に自然(および自然現象)と折り合いをつけるため、そのズレを埋めるために発生したのかなと思っているので絶対城先輩のやり方は本来のありように合ってるんだろうと思う。
    【妖怪学】井上円了がつくった学問。その意図は妖怪という怪しい存在に理性の光を当て、そのバックボーン、背景に隠されたものを探ること。要するに妖怪なんていないと証明したかったってことかと。それは時として不都合なことを隠蔽してきた権力側にとってまずいことでもあり、それゆえに危険でもあった。
    【妖怪学の意義】礼音がいつか誰かの役に立つかもしれないと言って、ある程度絶対城先輩が納得したみたいなのが不思議。そんなもんとはちゃうでしょ? よっぽど弱ってたのかと思ったら、そうでもなかったみたいやし。ちょっとキャラがブレてたかな。
    【妖怪の分類】井上円了が提唱したらしい。生物などを見誤った「誤怪」、捏造された「偽怪」、自然現象などを超自然と思い込む「仮怪」(その中でさらに物理的実体に由来するものを「物怪」、心理的要因に由来するものを「心怪」)、そして「真怪」はほんとうの妖怪。

    【ルナール尾坂部】手品師。唐紙キブンゴが初めて会ったときは鯰団三郎(なまず・だんざぶろう)の助手だった。天才だったが新しい技術を求めすぎ客に後遺症が残りかねない危険なトリックも平気で行い周囲から非難され姿を消した。《ルナールと先輩って、やっぱり似た者同士なのかも。》第九巻p.239。
    【霊】妖怪は自然発生だが霊は人工的なもので深みが違うらしい。それは、ぼくもそう思ってる。
    【六条清香/ろくじょう・きよか】小学生。竹上の英会話教室に通っている女子グループの一員。蒼空くんいわく「ロードオブザリング」みたいなかっこいい名前のスポーツをやってたらしい。って、六巻第二章の答え、それだけでわかるやん。

    【わいら】第三巻に登場。名前と姿だけはいくらか流布しているがバックボーンを持たない妖怪。どうやら無名の絵師の創作かもしれない。
    【若いチカラ活用プロジェクト】兵部統子市会議員が推進している。大学生などの能力を地域振興に使おうというプロジェクト。織口先生は反対している。
    【若林直央/わかばやし・なお】東勢大学農学部一年で小柄で童顔、中学生くらいに見える。絶対城不在のときに依頼を持ってくる。
    【笑い女】第三巻に名前のみ登場。

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    2021年07月07日
  • 絶対城先輩の妖怪学講座 四

    Posted by ブクログ

    居場所も取り戻して平穏な大学生活…のはずが
    今、新興宗教が流行っているらしい。

    しかも妖怪関係という、乗り出さねばな状態。
    乗せられて後出せば、当然付属してくる人…のはずが
    片方は今回参戦せず。
    その謎も、最後の方にはわかってくるわけですが。

    ちょっとドレスアップ状態の二人を
    見てみたかったです。
    想像したくないのは、黒幕。
    あまりに大きくなると、ぐにょんぐにょんも
    怖いどころではなくなりますし。

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    2021年07月01日
  • 絶対城先輩の妖怪学講座 八

    Posted by ブクログ

    【感想】
    ・なに「キックオフごっこ」やってるねん! という話。

    【内容】
    ・大入道、二口女、こそこそ岩、神隠し、ダイダラボッチ。おまけはツチノコ。
    ・ダイダラボッチの呪いで大入道が出るというどこかアンバランスな言い伝えのあるらしい神像。晃の登場で妙にぎこちなくなっている礼音と絶対城にタメ息をつく晃と杵松と、織口。
    ・今回はダイダラボッチ中心に礼音と絶対城の距離感見直し。
    ・白澤書房という名の存在感が大きくなってきた。
    ・事後、《下手に連続されたらお前のメンタルより先に俺が物理的に死ぬぞ。》と絶対城がボヤいた事態に。

    ▼文学部四号館四階四十四番資料室についての簡単なメモ(妖怪については基本作中の説明によるので一般的な説とは異なるかも?)

    【アイビー】東勢大学内の喫茶店。第一学生食堂より値段は高く量は少なく客層はおしゃれで華やか。
    【晃】→櫻城晃
    【朝霧シアン】謎の少年。高校生くらい。頭脳明晰で運動神経も抜群。読んだ人はまず河童かもしれないと思うだろう。でも、河童はある意味創作された妖怪ということやし?
    【礼音/あやね】→湯ノ山礼音
    【蟻】この話のなかで皆で合体して子どものような姿になる蟻が出てくる。ホンマにおったら珍アリとしてテレビの科学系、自然系の番組で引っ張りだこやろなあ。
    【いくち】第二巻に登場。
    【糸倉】大日本護法息滅会のメンバー。じつは・・・
    【今村】映画研究会の部員。
    【空木淳郎/うつぎ・じゅんろう】紫の知人。おそらく元恋人。森林保護に携わっている腕のいい樹木医であり植物学者だったが森林に撒かれた有害物質の調査に行き身体を壊した後過激な考え方に変化した。行方不明。
    【牛鬼】概ね危険な妖怪。伝わる地域によって姿かたちごバラバラでまとめにくい。水中の妖怪としては河童よりも古い。牛鬼と言えば宇和島あたりだがわりと広く分布していたらしい。
    【馬鬼】第一巻に登場。不慮の事故で死んだ馬の霊が妖怪化し不幸を招く。
    【映画研究会】専門はホラーとアクション、バイオレンス。高尚なアート系はシネマ同好会の領分。
    【遠藤】映画研究会の部長。
    【大柴】映画研究会の副部長? 茶髪で猿っぽい顔の人。
    【大入道】禿頭の巨人。
    【大百足】第二巻に登場。
    【大蛇】第二巻に登場。
    【鬼】牛のような角を生やし虎のパンツをはいているのはウシトラの方角すなわち北東、鬼門が不吉だからだそうだ。あのクラウス教授をして「鬼には手を出すな」と言わしめた恐ろしい存在のようだ。
    【織口乃理子】国文科准教授。28歳だが20歳そこそこにしか見えないお嬢様っぽい美女。大学創始者の一族だが今は絶縁しているもよう。一時期敵対していたが、後に協力者(?)となる。真怪二口女だが特にこれといった能力はない。
    【御場島/おんばじま】ダイダラボッチ神像とかかわりがあるらしい火山島。島全体がダイダラボ講を信仰している。真鎧鉱業の研究所がある。Y県伍来半島(ごらいはんとう)沖六十キロにある。

    【ガイラゴ】ぶよぶよした肉体の妖怪。第四巻に登場。漠然とした恐ろしい妖怪のひとつ。
    【香宇良山/かうらさん】かつてクラウス教授が謎の集団に脅迫された山。W県にある。
    【河童】超有名な水妖だが創作された妖怪に近い。鬼が古代、天狗が中世を代表する妖怪なのに対して河童は近世を代表する。発生当初から人間より弱い存在という設定らしいが櫻城紫さんの説では自然(特に水関係)に対する人間の感覚が江戸期には、畏れつつも最後には支配できるというふうに変わってきたからではないかとのこと。もともとあった河童的存在のイメージに人間があれやこれや付け加えた結果、今の姿になった。医療・薬学とも関わりが深い。
    【鎌鼬】第三巻に登場。有名妖怪。民間伝承系でしぶとく生き残っている。真空説はあり得ない。
    【神隠し】人が突然行方不明になる現象の総称。さらうのは神とは限らず妖怪など人知を超えた場合をそう呼ぶ。誘拐も多かっただろうが、蒸発・家出も多かっただろうと個人的には思っている。絶対城もそう考えているようだ。
    【川端恭介】礼音の地元での二学年先輩。日奈美の恋人。おとなしい性格。今のところ登場はしていない。
    【川坊主】ぬめぬめした体表を持つ人型の妖怪。第四巻に登場。河童の亜種。人を見ると襲ってくる。エンドウ豆が苦手。
    【考える】知らなければ考えろ。 第二巻p.21
    【着ぐるみ】《男はな、着ぐるみに入ったら、女子に接触したくなる生き物なんだよ。これはもう自然の摂理だから仕方ない。》by大柴、第五巻p.91
    【杵松明人】理工学部の三年生。絶対城の友人にして協力者。すごく聞き上手で人あしらいがうまい。元演劇部。「ロマンとセンチメンタリズムは人生を彩る大事な要素だ」第四巻p.317。
    【木村茂吉】小久保荘の営繕担当。節足動物ラヴァー。
    【きよ】はるか昔の兵部家の当主で、河童と闘い腕を切り落とした。
    【京極夏彦さんとの違い】京極夏彦さんの作品とものごとを解決させる方向性は近いが、テイストは異なり、こっちはおどろおどろしい感じはほぼなくあっさりと軽くてドタバタしてる。コケオドシがないので好ましくはある。
    【清姫】安珍清姫の清姫。彼女も鬼の一種。
    【クラウス・インフォレスト】絶対城の師匠。紳士的にだが、美女はとりあえずナンパする。文学部四号館の正式な持ち主。フィールドワークが好み。密教系古武道の達人。正体は自称・・・。「声を荒げた時点であらゆる議論は終了となる」第三巻p.122。
    【倉ぼっこ】座敷わらしの一種で倉にいる。
    【光陰】罵王院光陰。大日本護法息滅会のトップ。自称「憑きもの」。昨年まで東勢大学工学部バイオ資源学科の大学院にいた。担当教授は真萱/まがや。今は退職。本名は番場尚敏。
    【コーポ・ネオ苗代】礼音が入居している集合住宅。大学から自転車で二十分。いろいろ不便な位置にあるので家賃はお手頃。
    【小久保日奈美/こくぼ・ひなみ】礼音の地元での友人。今はひなびたしかし通好みの温泉宿小久保荘の若女将。
    【こそこそ岩】しゃべる鉱物性妖怪。
    【駒引川】櫻城紫の屋敷の近くを流れる川。河童が出る。なるほど、やからその名前か。最近開発計画が出ている。

    【三枝】東勢大学の学生。大日本護法息滅会に関心あり。
    【櫻城晃/さくらぎ・あきら】櫻城紫の妹。長身の礼音よりも背が高い。鬼について調べていたがそのせいで殺されたそうだ。実はとある真怪。《知らずに不安がるより知って苦しむ方が好きなの。》第七巻p.256。《当たって砕け!》第七巻p.257。
    【櫻城紫/さくらぎ・ゆかり】非の打ち所のない美人。礼音は彼女にコンプレックスを抱く。絶対城いわく「同好の士」。大学と同じ市内のようだが人里離れた感じの深泥淵(みどろぶち)の傍らに建つ屋敷で暮らしている。茶道櫻城流宗家の令嬢にして櫻城流の家元でもある。河童専門のアマチュア研究家として絶対城も一目置く。
    【座敷わらし】家に出る、子どもの姿をした妖怪。初めて記録に出るのは明治に入ってからと意外に新しい。《二十一世紀になってもなお噂が生まれ続ける、現役の妖怪》第七巻p.20。無人になった住居が増える限り座敷わらしも増える。座敷わらしがいて、それが去って集落自体が衰退し廃村になるというパターンがありそうだと絶対城は推測している。
    【沢渡冬二郎/さわたり・とうじろう】櫻城さんちの庭師。
    【しかみ】恐ろしい顔をすることで鬼神に近づく。糸倉は自分たちを「しかみ衆」と読んだ。
    【七人みさき】第二巻にちょっと名前が出てくるけど、個人的には昔からあれがけっこう怖い。なんでかわからないけど。いつかメイン妖怪として出てくるだろうか? まあ、あれを妖怪と呼べるならやけど。
    【酒天童子】ビッグネーム。元々が妖怪なのか、鬼なのか、ゲリラ組織、テロ組織なのか、盗賊団なのか、ただの怖い人間なのか、あるいは正義の味方だが中央にとってはおもしろくなかった連中だったのかよくわからない。この話ではなんらかのシステムの頂点のようだ。体制とは別の視点で日本を守っているらしい。かつて体制に倒されたわりに体制と協力することもあるらしい。
    【樹木信仰】比較的新しい文化。元々はただ建材としてしか見ておらず奈良時代前後に寺社建立のため巨木を伐りすぎレアになった後に生まれたらしい。
    【城之内】映画研究会の女性部員。
    【白尾根】隣の市の小さな町。雪女が出る。
    【しろまくれ】第三巻に登場。はしてないけど名前は出た。それに例えたせいで礼音を怒らせた。
    【真怪】ほんとうの妖怪と分類されるもの。中には怪異を操る「技術としての真怪」というのもある。登場人物の中では主人公のひとり湯ノ山礼音、織口乃理子、櫻城晃。
    【真怪秘録】幻の本。この物語の中心になっていると言える。絶対城が追っているものとも言える。
    【スカイJ】最近流行っている合法ドラッグ。東勢大学にもやってきた。価格は安く効果抜群のわりに肉体的には害がないと言われている。話の流れからすると、とある樹木医が関わっているのだろうか。あと、もしかしたらとある妖怪専門ライターも?
    【杉比良湖奈/すぎひら・こな】座敷わらしに襲われたと思ったら妖怪専門ライターだった。エヴァのミサトさんのイメージくらいかな。より劇的にしようとして盛って書くわけだが(捏造)それはそれで妖怪に対する正しい記録方法ではある。かくして妖怪には尾ひれがついていき曖昧な存在になっていく。
    【絶対城阿頼耶/ぜったいじょう・あらや】文学部四号館四十四番資料室に住まうワイシャツに黒の羽織で黒色の長身の怪人。妖怪に詳しい学生。バリトンボイス。スポーツは嫌いだがフィールドワークで山歩きには慣れている。改名しているらしく、その名の由来は井上円了の文章のようで、絶対城はあらゆる知識の集まる書庫のこと、阿頼耶は最も深い場所くらいの意。本名というか元の名前は不明。クラウスは知ってるようなので過去にあったらしい出来事のときに変えた可能性が高い。実家は政治家を輩出する家柄。礼音は「先輩」と呼び、杵松は「阿羅耶」と呼ぶ。
    【創作妖怪】絶対城は創作された妖怪にはそう大きな関心を示さないが、創作物であっても多くの人のイメージとしてあるのなら、脳内にいるのなら、いつかそれら多くのイメージがかたちをなすこともあるかもなあとか思う。AIM拡散力場みたいに。
    【蒼空/そら】小学五年生。礼音が通う市営スポーツセンター二階の柔剣道場で合気道を習う受講仲間。船幽霊を目撃してしまった。礼音のことをコーチと呼ぶ。

    【第一学生食堂】通称「いっしょく」。礼音御用達。
    【ダイダラボ講】御場島で信仰されている。初代鎮女となったシズさまの命を捧げた願いに応え女神ダイダラボッチが火山噴火を抑えてくれているという伝説がある。
    【大日本護法息滅会】宗教団体。東勢大学から車で二時間半ほどの山間の朽縄町にあり、教祖の光陰は大学のOBで昨年まで理工学部の院にいたらしい。
    【高岩】とある若手政治家のボディーガード。
    【竹上行哉/たけがみ・ゆきや】依頼人。勘違いしたイタリア人またおに大袈裟で軽い人物。不特定多数の女性への愛に生きている。
    【立見菜月/たつみ・なつき】薬剤師。四十歳手前くらい。白尾根の温泉で出会った。天寺市の兵部製薬で働いていた。
    【多邇具久/たにぐく】蛙を神として敬うときの呼び名。特に知恵の神としての性格を強調するとき。農業国の日本では蛙が田の神とされることも多い。
    【憑きもの】第四巻に登場。大日本護法息滅会のトップ、光陰が使うとされる。飯綱使いとか管キツネなどのこと。光陰はトウビョウ(小蛇の集団)を使うらしい。持ち主の意思を反映して勝手に働いたりする。おおむねいい目にあっているヤツへの社会的制裁として「あいつは憑きもの」だとレッテルを貼る形らしい。「今日はついてる」と言ったりするのはこの憑きもののことなんだとか。
    【付喪神】第一巻に登場。長く使われた道具が変じた妖怪。
    【土蜘蛛】第一巻に登場。人を襲う蜘蛛妖怪。けっこう強力な妖怪として描かれることが多い。
    【釣瓶下し/つるべおろし】人魂のようなものが上下に行ったり来たりする。バリエーション多し。
    【手品】妖怪学と近い方向性を持つので絶対城はその手の資料も多く持っている。
    【天狗】第三巻に登場。超ビッグネーム。公的記録にも民間伝承にも現れ、歴史も長く、さまざまな様相で描かれる。絶対城先輩の暴くその正体は・・・
    【東勢大学】舞台となる私立大学。天寺市(てんじし)にある。古い施設を流用して創られており怪しい噂がいっぱい。
    【鳥山石燕】妖怪画集で有名な絵師。オリジナル妖怪を入れたり、名前をより印象的なものに変えたりしているので絶対城の評価は微妙なところがある。
    【ドレス】礼音が絶対城をしばらく居候させた礼に買ってくれた。礼音いわく《あんな王室主催フラメンコ大会みたいな服》第四巻p.77。
    【泥田坊】第四巻に登場。メジャー妖怪だが鳥山石燕の創作なんだとか。当時の誰かを風刺したものらしいが昔からの伝承と創作妖怪を区別なく並べたために同列に扱われるようになった。ご近所に似たようなのが出没しているらしく小学生の間では「ドロドロ」と呼ばれている。

    【ナメラ筋】位置的な妖怪。超常的な存在が利用する道。ナメラとは一般的には蛇のことを今するらしい。
    【南郷蒼空/なんごう・そら】→蒼空
    【ナンジャモンジャ】正体のわからない大木でかつ畏怖を感じさせる神々しさのあるものの総称。
    【鵺】第三巻に登場。その正体は・・・
    【ぬらりひょん】第一巻に登場。頭が大きくて背丈の低い老人の姿の妖怪。「妖怪の総大将」的な言い方は後付けの設定だとか。
    【粘菌】南方熊楠で有名になった、かなりおもろい生物。第四巻の重要ファクター。
    【ノタバリコ】座敷わらしの一種。低級。屋内を這いまわるらしい。
    【のっぺらぼう】メジャー妖怪。闇夜の象徴。意外なところで登場。この話の中では、相手の持っているイメージを利用して、幻覚で変身しているように見せる能力を持っている。

    【白澤】なんでも知ってる妖怪。白澤書房ってのが前の巻(第七巻)からチラチラと。どうやら次の「悪の組織」かも? 妖怪に関する情報で利益を得ているようだ。「鬼」が意外に大したことなかったので期待。白澤は「しゃばけ」にも登場。「鬼灯の冷徹」では神獣って感じかな。
    【破多破多/ぱたぱた】ぱん、という音が聞こえるが音源を探しても見つからない現象の妖怪化。
    【春田】市営スポーツセンターで合気道を教えている師範。
    【一つ目小僧】メジャー妖怪。第四巻に登場。絶対城は月を擬人化したのではないかと考えている。
    【判断】「それを決めるのは本人じゃないさ。判断するのはギャラリーだ」第二巻p.40
    【ひょうすべ】河童の仲間。古いタイプ。うん? ひょうすべと、いっこ下の兵部って音が近いな。神話伝説系では音には意味があることが多いのでたぶん関係あるんやろな。
    【兵部統子】天寺市市会議員。駒引川を開発しようとしている。兵部製薬の一族。駒引川開発は誰が考えても赤字になるので企業と議員の癒着は取沙汰されていない。他者に命令したりすること自体を好むタイプと織口先生は言う。男の権力者に多いタイプ。「若いチカラ活用プロジェクト」を推進している。
    【広人】そらくんの友人。合気道を習っている一人。
    【神籬村/ひもろぎむら】廃村。座敷わらしが出るというウワサ。開拓されて十年ほどで捨てられた。スケール感の狂う超巨大なクスノキがある。他に正体不明の物音が聞こえることがあるらしい。
    【二口女】『絵本百物語』の中にしかでてこないが別名「食わず女房」、こちらは全国に伝わっている。後頭部に口がありそこからものを食べる。胃袋はひとつなのだから口が多いからといって大食いになれるわけではなかろうにと昔から思っていた。
    【船幽霊】第二巻に登場。
    【ふれあい牧場】白尾根で雪女の話を聞いた寺の隣にかつてあった動物園と牧場の中間のような施設。動物虐待をしていたらしく、管理も甘く苦情が多かったからか夜逃げした。
    【べとべとさん】第一巻に登場。足音だけがついてくる追跡系の妖怪。あるフレーズを唱えることで去ってゆく。
    【方相氏】鬼を追い払ったりする。
    【星川】海洋生物学専門の小柄で童顔で気弱そうな女子学生。理工学部のバイオ資源学科四年生。船幽霊事件で関わった。見た目に反してイヤなことはテコでもやらない強さも持つ。いつか礼音のライバル? になるかも? 「恐竜とかマンモスとか、単体で強い生物って、意外とあっさり滅びますから……。弱くて小さくて小賢しい方が、結果的には有利なんですよ……?」

    【真鎧辰彦/まがい・たつひこ】御場島の研究センター所長。実質的なトップは本家の龍成。
    【真鎧龍成/まがい・りゅうせい】織口の婚約者。真鎧鉱業の常務。
    【真萱鋭吉/まがや・えいきち】東勢大学で研究室を持っていた生物学者。粘菌が専門。憑きもの使いの血族らしく、その教え子がトップを務めている大日本護法息滅会と何らかの関わりがありそうな感じ。
    【間刈/まがり】市営スポーツセンターで剣道を教えている警官。厳格で短気な性格。
    【真久間トヨ】ダイダラボ講の当代の鎮女(しずめ)。
    【見越し】第二巻に登場。
    【水木しげる】民俗学的伝承のある妖怪と、鳥山石燕などの創作した妖怪を、おそらく意識的に混在させて紹介し、そのことで最近の妖怪観が決定づけられたと絶対城は言う。
    【海晴/みはる】蒼空(そら)の友人。小学六年生。市営スポーツセンターで剣道を習う美少女剣士。鎌鼬の被害に遭った。
    【目目連】いっぱい目がある妖怪。鳥山石燕の創作。
    【門】平安京の門、有名どころでは羅生門や朱雀門ではおにがよく出る。内と外を隔てる境界だからということだそうだ。ただあくまでも象徴なので門はあっても防壁とかはなかったらしい。

    【夜行さん】第二巻に登場。
    【柳田国男】妖怪という現象がいったいどういう存在であるのか、実際にいるならばどういう現象であるのか現代人の目で見直した井上円了に対し、柳田国男は妖怪が伝わってきたということ自体を、その背景を重視した。ある意味人間を主体に考えているということか。井上円了へのアンチテーゼ的なところがあるので円了の考えを踏襲しているところがある絶対城にとっては微妙な位置付け。
    【山姥/やまうば】第三巻に登場。個人的には「やまんば」と呼んでいたが「やまうば」が正式? 絶対城によると民間で広まった伝承ゆえに鬼や天狗に較べより直接的な怖さがある。恐怖をもたらす者であると同時に善性を抱くこともある不可解な存在。
    【ユーレイ】絶対城は湯ノ山礼音をこう呼ぶ。
    【友香/ゆか】礼音と同じ学部の友人。
    【紫/ゆかり】→櫻城紫
    【雪女】ラフカディオ・ハーンの雪女が秀逸すぎてイメージが固まってしまったが、多くは出会った人間をいきなり殺す。いろんな話が混じりやすいタイプ。
    【湯ノ山礼音/ゆのやま・あやね】語り手。ヒロイン? 大学一年、経済学部。長身でツルペタ系の女性。たぶん、うまくすれば男装の麗人ふうになれると思う。絶対城先輩はユーレイと呼ぶ。とある妖怪の末裔らしくサンプルとも呼ぶ。能力を解放したら凄いんやけど普段は解放していたくはなく、そのためには絶対城先輩の作る(怪しい)アイテムが必要でほぼ下僕扱いされている。趣味と特技は合気道。蒼空くんいわく《コーチには女子のことは分かんないだろうけど》第六巻p.81
    【妖怪】個人的に考えているだけだが、妖怪は概ね、人間が主に自然(および自然現象)と折り合いをつけるため、そのズレを埋めるために発生したのかなと思っているので絶対城先輩のやり方は本来のありように合ってるんだろうと思う。
    【妖怪学】井上円了がつくった学問。その意図は妖怪という怪しい存在に理性の光を当て、そのバックボーン、背景に隠されたものを探ること。要するに妖怪なんていないと証明したかったってことかと。それは時として不都合なことを隠蔽してきた権力側にとってまずいことでもあり、それゆえに危険でもあった。
    【妖怪学の意義】礼音がいつか誰かの役に立つかもしれないと言って、ある程度絶対城先輩が納得したみたいなのが不思議。そんなもんとはちゃうでしょ? よっぽど弱ってたのかと思ったら、そうでもなかったみたいやし。ちょっとキャラがブレてたかな。
    【妖怪の分類】井上円了が提唱したらしい。生物などを見誤った「誤怪」、捏造された「偽怪」、自然現象などを超自然と思い込む「仮怪」(その中でさらに物理的実体に由来するものを「物怪」、心理的要因に由来するものを「心怪」)、そして「真怪」はほんとうの妖怪。

    【霊】妖怪は自然発生だが霊は人工的なもので深みが違うらしい。それは、ぼくもそう思ってる。
    【六条清香/ろくじょう・きよか】小学生。竹上の英会話教室に通っている女子グループの一員。蒼空くんいわく「ロードオブザリング」みたいなかっこいい名前のスポーツをやってたらしい。って、六巻第二章の答え、それだけでわかるやん。

    【わいら】第三巻に登場。名前と姿だけはいくらか流布しているがバックボーンを持たない妖怪。どうやら無名の絵師の創作かもしれない。
    【若いチカラ活用プロジェクト】兵部統子市会議員が推進している。大学生などの能力を地域振興に使おうというプロジェクト。織口先生は反対している。
    【若林直央/わかばやし・なお】東勢大学農学部一年で小柄で童顔、中学生くらいに見える。絶対城ふざいのときに依頼を持ってくる。
    【笑い女】第三巻に名前のみ登場。

    0
    2021年06月20日
  • 絶対城先輩の妖怪学講座 九

    Posted by ブクログ

    狐の巻。遂にくっついたね。もう若くもないのでテレテレしあってるところなんかもう読んでられないけど、二人の関係性はとても好きですよ

    0
    2021年05月24日
  • 絶対城先輩の妖怪学講座 八

    Posted by ブクログ

    だいだらぼっちの巻。古今東西いろんなカップルがおりますが、なんというかこの二人は…「初心かよ!!」と思わずツッコミたくなるほどのテレテレぶり。

    0
    2021年05月24日
  • 絶対城先輩の妖怪学講座 三

    Posted by ブクログ

    師匠から受け継いだ、先輩の巣。
    それが師匠により剥奪されてしまった。

    突如として現れ、そして取り上げてきた師匠。
    確かに借り物なのなら、そういうのもありですが
    最後、大学側にはどう説明して終了させたのでしょう。
    というよりも、そもそも師匠の破天荒さがすごい。
    最終色々分かった時、主人公の気持ちに共感です。
    痛くないって言われても…。

    そんな師匠がメインの今回でしたが、間にあった
    指導員の話。
    ああいう存在はけり出してもよろしいかと。
    そして最初の最初である、山登り。
    これもまた、そのうち謎がとけるのでしょうか?

    0
    2021年05月21日
  • 絶対城先輩の妖怪学講座 七

    Posted by ブクログ

    【感想】
    ・今回のは単品で劇場版アニメにでもしたらいい感じになりそうな気がする。見せ場もあるし完成度も高いと思う。

    【一行目】
     「そうですか。晃は紫さんのところにも来ましたか」

    【内容】
    ・破多破多。ノタバリコ。釣瓶下ろし。座敷わらし。ナンジャモンジャ。おまけは、倉ぼっこ。
    ・座敷わらしが出るとウワサの神籬村に行ってみると妖怪専門ライターの杉比良湖奈と出会う。
    ・礼音が実家に帰ってしまったので杵松視点で、大学近くの廃工場に見えるという釣瓶下しの調査に向かい、礼音には聞かせられない話をする?
    ・東勢大学にも進出してきた合法ドラッグにかかわることになった礼音は危機に陥る。ついでに座敷わらしの正体は?
    ・この巻の一連のできごとの黒幕は誰だ!?

    ▼文学部四号館四階四十四番資料室についての簡単なメモ(妖怪については基本作中の説明によるので一般的な説とは異なるかも?)

    【アイビー】東勢大学内の喫茶店。第一学生食堂より値段は高く量は少なく客層はおしゃれで華やか。
    【晃】→櫻城晃
    【朝霧シアン】謎の少年。高校生くらい。頭脳明晰で運動神経も抜群。読んだ人はまず河童かもしれないと思うだろう。でも、河童はある意味創作された妖怪ということやし?
    【礼音/あやね】→湯ノ山礼音
    【蟻】この話のなかで皆で合体して子どものような姿になる蟻が出てくる。ホンマにおったら珍アリとしてテレビの科学系、自然系の番組で引っ張りだこやろなあ。
    【いくち】第二巻に登場。
    【糸倉】大日本護法息滅会のメンバー。じつは・・・
    【今村】映画研究会の部員。
    【空木淳郎/うつぎ・じゅんろう】紫の知人。おそらく元恋人。森林保護に携わっている腕のいい樹木医であり植物学者だったが森林に撒かれた有害物質の調査に行き身体を壊した後過激な考え方に変化した。行方不明。
    【牛鬼】概ね危険な妖怪。伝わる地域によって姿かたちごバラバラでまとめにくい。水中の妖怪としては河童よりも古い。牛鬼と言えば宇和島あたりだがわりと広く分布していたらしい。
    【馬鬼】第一巻に登場。不慮の事故で死んだ馬の霊が妖怪化し不幸を招く。
    【映画研究会】専門はホラーとアクション、バイオレンス。高尚なアート系はシネマ同好会の領分。
    【遠藤】映画研究会の部長。
    【大柴】映画研究会の副部長? 茶髪で猿っぽい顔の人。
    【大百足】第二巻に登場。
    【大蛇】第二巻に登場。
    【鬼】牛のような角を生やし虎のパンツをはいているのはウシトラの方角すなわち北東、鬼門が不吉だからだそうだ。あのクラウス教授をして「鬼には手を出すな」と言わしめた恐ろしい存在のようだ。
    【織口乃理子】国文科准教授。28歳だが20歳そこそこにしか見えないお嬢様っぽい美女。大学創始者の一族だが今は絶縁しているもよう。一時期敵対していたが、後に協力者(?)となる。

    【ガイラゴ】ぶよぶよした肉体の妖怪。第四巻に登場。漠然とした恐ろしい妖怪のひとつ。
    【香宇良山/かうらさん】かつてクラウス教授が謎の集団に脅迫された山。W県にある。
    【河童】超有名な水妖だが創作された妖怪に近い。鬼が古代、天狗が中世を代表する妖怪なのに対して河童は近世を代表する。発生当初から人間より弱い存在という設定らしいが櫻城紫さんの説では自然(特に水関係)に対する人間の感覚が江戸期には、畏れつつも最後には支配できるというふうに変わってきたからではないかとのこと。もともとあった河童的存在のイメージに人間があれやこれや付け加えた結果、今の姿になった。医療・薬学とも関わりが深い。
    【鎌鼬】第三巻に登場。有名妖怪。民間伝承系でしぶとく生き残っている。真空説はあり得ない。
    【川端恭介】礼音の地元での二学年先輩。日奈美の恋人。おとなしい性格。今のところ登場はしていない。
    【川坊主】ぬめぬめした体表を持つ人型の妖怪。第四巻に登場。河童の亜種。人を見ると襲ってくる。エンドウ豆が苦手。
    【考える】知らなければ考えろ。 第二巻p.21
    【着ぐるみ】《男はな、着ぐるみに入ったら、女子に接触したくなる生き物なんだよ。これはもう自然の摂理だから仕方ない。》by大柴、第五巻p.91
    【杵松明人】理工学部の三年生。絶対城の友人にして協力者。すごく聞き上手で人あしらいがうまい。元演劇部。「ロマンとセンチメンタリズムは人生を彩る大事な要素だ」第四巻p.317。
    【木村茂吉】小久保荘の営繕担当。節足動物ラヴァー。
    【きよ】はるか昔の兵部家の当主で、河童と闘い腕を切り落とした。
    【京極夏彦さんとの違い】京極夏彦さんの作品とものごとを解決させる方向性は近いが、テイストは異なり、こっちはおどろおどろしい感じはほぼなくあっさりと軽くてドタバタしてる。コケオドシがないので好ましくはある。
    【清姫】安珍清姫の清姫。彼女も鬼の一種。
    【クラウス・インフォレスト】絶対城の師匠。紳士的にだが、美女はとりあえずナンパする。文学部四号館の正式な持ち主。フィールドワークが好み。密教系古武道の達人。正体は自称・・・。「声を荒げた時点であらゆる議論は終了となる」第三巻p.122。
    【倉ぼっこ】座敷わらしの一種で倉にいる。
    【光陰】罵王院光陰。大日本護法息滅会のトップ。自称「憑きもの」。昨年まで東勢大学工学部バイオ資源学科の大学院にいた。担当教授は真萱/まがや。今は退職。本名は番場尚敏。
    【コーポ・ネオ苗代】礼音が入居している集合住宅。大学から自転車で二十分。いろいろ不便な位置にあるので家賃はお手頃。
    【小久保日奈美/こくぼ・ひなみ】礼音の地元での友人。今はひなびたしかし通好みの温泉宿小久保荘の若女将。
    【駒引川】櫻城紫の屋敷の近くを流れる川。河童が出る。なるほど、やからその名前か。最近開発計画が出ている。

    【三枝】東勢大学の学生。大日本護法息滅会に関心あり。
    【櫻城晃/さくらぎ・あきら】櫻城紫の妹。長身の礼音よりも背が高い。鬼について調べていたがそのせいで殺されたそうだ。実はとある真怪。《知らずに不安がるより知って苦しむ方が好きなの。》第七巻p.256。《当たって砕け!》第七巻p.257。
    【櫻城紫/さくらぎ・ゆかり】非の打ち所のない美人。礼音は彼女にコンプレックスを抱く。絶対城いわく「同好の士」。大学と同じ市内のようだが人里離れた感じの深泥淵(みどろぶち)の傍らに建つ屋敷で暮らしている。茶道櫻城流宗家の令嬢にして櫻城流の家元でもある。河童専門のアマチュア研究家として絶対城も一目置く。
    【座敷わらし】家に出る、子どもの姿をした妖怪。初めて記録に出るのは明治に入ってからと意外に新しい。《二十一世紀になってもなお噂が生まれ続ける、現役の妖怪》第七巻p.20。無人になった住居が増える限り座敷わらしも増える。座敷わらしがいて、それが去って集落自体が衰退し廃村になるというパターンがありそうだと絶対城は推測している。
    【沢渡冬二郎/さわたり・とうじろう】櫻城さんちの庭師。
    【しかみ】恐ろしい顔をすることで鬼神に近づく。糸倉は自分たちを「しかみ衆」と読んだ。
    【七人みさき】第二巻にちょっと名前が出てくるけど、個人的には昔からあれがけっこう怖い。なんでかわからないけど。いつかメイン妖怪として出てくるだろうか? まあ、あれを妖怪と呼べるならやけど。
    【酒天童子】ビッグネーム。元々が妖怪なのか、鬼なのか、ゲリラ組織、テロ組織なのか、盗賊団なのか、ただの怖い人間なのか、あるいは正義の味方だが中央にとってはおもしろくなかった連中だったのかよくわからない。この話ではなんらかのシステムの頂点のようだ。体制とは別の視点で日本を守っているらしい。かつて体制に倒されたわりに体制と協力することもあるらしい。
    【樹木信仰】比較的新しい文化。元々はただ建材としてしか見ておらず奈良時代前後に寺社建立のため巨木を伐りすぎレアになった後に生まれたらしい。
    【城之内】映画研究会の女性部員。
    【白尾根】隣の市の小さな町。雪女が出る。
    【しろまくれ】第三巻に登場。はしてないけど名前は出た。それに例えたせいで礼音を怒らせた。
    【真怪】ほんとうの妖怪と分類されるもの。中には怪異を操る「技術としての真怪」というのもある。
    【真怪秘録】幻の本。この物語の中心になっていると言える。絶対城が追っているものとも言える。
    【スカイJ】最近流行っている合法ドラッグ。東勢大学にもやってきた。価格は安く効果抜群のわりに肉体的には害がないと言われている。話の流れからすると、とある樹木医が関わっているのだろうか。あと、もしかしたらとある妖怪専門ライターも?
    【杉比良湖奈/すぎひら・こな】座敷わらしに襲われたと思ったら妖怪専門ライターだった。エヴァのミサトさんのイメージくらいかな。より劇的にしようとして盛って書くわけだが(捏造)それはそれで妖怪に対する正しい記録方法ではある。かくして妖怪には尾ひれがついていき曖昧な存在になっていく。
    【絶対城阿頼耶/ぜったいじょう・あらや】文学部四号館四十四番資料室に住まうワイシャツに黒の羽織で黒色の長身の怪人。妖怪に詳しい学生。バリトンボイス。スポーツは嫌いだがフィールドワークで山歩きには慣れている。改名しているらしく、その名の由来は井上円了の文章のようで、絶対城はあらゆる知識の集まる書庫のこと、阿頼耶は最も深い場所くらいの意。本名というか元の名前は不明。クラウスは知ってるようなので過去にあったらしい出来事のときに変えた可能性が高い。実家は政治家を輩出する家柄。礼音は「先輩」と呼び、杵松は「阿羅耶」と呼ぶ。
    【創作妖怪】絶対城は創作された妖怪にはそう大きな関心を示さないが、創作物であっても多くの人のイメージとしてあるのなら、脳内にいるのなら、いつかそれら多くのイメージがかたちをなすこともあるかもなあとか思う。AIM拡散力場みたいに。
    【蒼空/そら】小学五年生。礼音が通う市営スポーツセンター二階の柔剣道場で合気道を習う受講仲間。船幽霊を目撃してしまった。礼音のことをコーチと呼ぶ。

    【第一学生食堂】通称「いっしょく」。礼音御用達。
    【大日本護法息滅会】宗教団体。東勢大学から車で二時間半ほどの山間の朽縄町にあり、教祖の光陰は大学のOBで昨年まで理工学部の院にいたらしい。
    【高岩】とある若手政治家のボディーガード。
    【竹上行哉/たけがみ・ゆきや】依頼人。勘違いしたイタリア人またおに大袈裟で軽い人物。不特定多数の女性への愛に生きている。
    【立見菜月/たつみ・なつき】薬剤師。四十歳手前くらい。白尾根の温泉で出会った。天寺市の兵部製薬で働いていた。
    【多邇具久/たにぐく】蛙を神として敬うときの呼び名。特に知恵の神としての性格を強調するとき。農業国の日本では蛙が田の神とされることも多い。
    【憑きもの】第四巻に登場。大日本護法息滅会のトップ、光陰が使うとされる。飯綱使いとか管キツネなどのこと。光陰はトウビョウ(小蛇の集団)を使うらしい。持ち主の意思を反映して勝手に働いたりする。おおむねいい目にあっているヤツへの社会的制裁として「あいつは憑きもの」だとレッテルを貼る形らしい。「今日はついてる」と言ったりするのはこの憑きもののことなんだとか。
    【付喪神】第一巻に登場。長く使われた道具が変じた妖怪。
    【土蜘蛛】第一巻に登場。人を襲う蜘蛛妖怪。けっこう強力な妖怪として描かれることが多い。
    【釣瓶下し/つるべおろし】人魂のようなものが上下に行ったり来たりする。バリエーション多し。
    【手品】妖怪学と近い方向性を持つので絶対城はその手の資料も多く持っている。
    【天狗】第三巻に登場。超ビッグネーム。公的記録にも民間伝承にも現れ、歴史も長く、さまざまな様相で描かれる。絶対城先輩の暴くその正体は・・・
    【東勢大学】舞台となる私立大学。天寺市(てんじし)にある。古い施設を流用して創られており怪しい噂がいっぱい。
    【鳥山石燕】妖怪画集で有名な絵師。オリジナル妖怪を入れたり、名前をより印象的なものに変えたりしているので絶対城の評価は微妙なところがある。
    【ドレス】礼音が絶対城をしばらく居候させた礼に買ってくれた。礼音いわく《あんな王室主催フラメンコ大会みたいな服》第四巻p.77。
    【泥田坊】第四巻に登場。メジャー妖怪だが鳥山石燕の創作なんだとか。当時の誰かを風刺したものらしいが昔からの伝承と創作妖怪を区別なく並べたために同列に扱われるようになった。ご近所に似たようなのが出没しているらしく小学生の間では「ドロドロ」と呼ばれている。

    【ナメラ筋】位置的な妖怪。超常的な存在が利用する道。ナメラとは一般的には蛇のことを今するらしい。
    【南郷蒼空/なんごう・そら】→蒼空
    【ナンジャモンジャ】正体のわからない大木でかつ畏怖を感じさせる神々しさのあるものの総称。
    【鵺】第三巻に登場。その正体は・・・
    【ぬらりひょん】第一巻に登場。頭が大きくて背丈の低い老人の姿の妖怪。「妖怪の総大将」的な言い方は後付けの設定だとか。
    【粘菌】南方熊楠で有名になった、かなりおもろい生物。第四巻の重要ファクター。
    【ノタバリコ】座敷わらしの一種。低級。屋内を這いまわるらしい。
    【のっぺらぼう】メジャー妖怪。闇夜の象徴。意外なところで登場。この話の中では、相手の持っているイメージを利用して、幻覚で変身しているように見せる能力を持っている。
    【破多破多/ぱたぱた】ぱん、という音が聞こえるが音源を探しても見つからない現象の妖怪化。
    【春田】市営スポーツセンターで合気道を教えている師範。
    【一つ目小僧】メジャー妖怪。第四巻に登場。絶対城は月を擬人化したのではないかと考えている。
    【判断】「それを決めるのは本人じゃないさ。判断するのはギャラリーだ」第二巻p.40
    【ひょうすべ】河童の仲間。古いタイプ。うん? ひょうすべと、いっこ下の兵部って音が近いな。神話伝説系では音には意味があることが多いのでたぶん関係あるんやろな。
    【兵部統子】天寺市市会議員。駒引川を開発しようとしている。兵部製薬の一族。駒引川開発は誰が考えても赤字になるので企業と議員の癒着は取沙汰されていない。他者に命令したりすること自体を好むタイプと織口先生は言う。男の権力者に多いタイプ。「若いチカラ活用プロジェクト」を推進している。
    【広人】そらくんの友人。合気道を習っている一人。
    【神籬村/ひもろぎむら】廃村。座敷わらしが出るというウワサ。開拓されて十年ほどで捨てられた。スケール感の狂う超巨大なクスノキがある。他に正体不明の物音が聞こえることがあるらしい。
    【船幽霊】第二巻に登場。
    【ふれあい牧場】白尾根で雪女の話を聞いた寺の隣にかつてあった動物園と牧場の中間のような施設。動物虐待をしていたらしく、管理も甘く苦情が多かったからか夜逃げした。
    【べとべとさん】第一巻に登場。足音だけがついてくる追跡系の妖怪。あるフレーズを唱えることで去ってゆく。
    【方相氏】鬼を追い払ったりする。
    【星川】海洋生物学専門の小柄で童顔で気弱そうな女子学生。理工学部のバイオ資源学科四年生。船幽霊事件で関わった。見た目に反してイヤなことはテコでもやらない強さも持つ。いつか礼音のライバル? になるかも? 「恐竜とかマンモスとか、単体で強い生物って、意外とあっさり滅びますから……。弱くて小さくて小賢しい方が、結果的には有利なんですよ……?」

    【真萱鋭吉/まがや・えいきち】東勢大学で研究室を持っていた生物学者。粘菌が専門。憑きもの使いの血族らしく、その教え子がトップを務めている大日本護法息滅会と何らかの関わりがありそうな感じ。
    【間刈/まがり】市営スポーツセンターで剣道を教えている警官。厳格で短気な性格。
    【見越し】第二巻に登場。
    【水木しげる】民俗学的伝承のある妖怪と、鳥山石燕などの創作した妖怪を、おそらく意識的に混在させて紹介し、そのことで最近の妖怪観が決定づけられたと絶対城は言う。
    【海晴/みはる】蒼空(そら)の友人。小学六年生。市営スポーツセンターで剣道を習う美少女剣士。鎌鼬の被害に遭った。
    【目目連】いっぱい目がある妖怪。鳥山石燕の創作。
    【門】平安京の門、有名どころでは羅生門や朱雀門ではおにがよく出る。内と外を隔てる境界だからということだそうだ。ただあくまでも象徴なので門はあっても防壁とかはなかったらしい。

    【夜行さん】第二巻に登場。
    【柳田国男】妖怪という現象がいったいどういう存在であるのか、実際にいるならばどういう現象であるのか現代人の目で見直した井上円了に対し、柳田国男は妖怪が伝わってきたということ自体を、その背景を重視した。ある意味人間を主体に考えているということか。井上円了へのアンチテーゼ的なところがあるので円了の考えを踏襲しているところがある絶対城にとっては微妙な位置付け。
    【山姥/やまうば】第三巻に登場。個人的には「やまんば」と呼んでいたが「やまうば」が正式? 絶対城によると民間で広まった伝承ゆえに鬼や天狗に較べより直接的な怖さがある。恐怖をもたらす者であると同時に善性を抱くこともある不可解な存在。
    【ユーレイ】絶対城は湯ノ山礼音をこう呼ぶ。
    【友香/ゆか】礼音と同じ学部の友人。
    【紫/ゆかり】→櫻城紫
    【雪女】ラフカディオ・ハーンの雪女が秀逸すぎてイメージが固まってしまったが、多くは出会った人間をいきなり殺す。いろんな話が混じりやすいタイプ。
    【湯ノ山礼音/ゆのやま・あやね】語り手。ヒロイン? 大学一年、経済学部。長身でツルペタ系の女性。たぶん、うまくすれば男装の麗人ふうになれると思う。絶対城先輩はユーレイと呼ぶ。とある妖怪の末裔らしくサンプルとも呼ぶ。能力を解放したら凄いんやけど普段は解放していたくはなく、そのためには絶対城先輩の作る(怪しい)アイテムが必要でほぼ下僕扱いされている。趣味と特技は合気道。蒼空くんいわく《コーチには女子のことは分かんないだろうけど》第六巻p.81
    【妖怪】個人的に考えているだけだが、妖怪は概ね、人間が主に自然(および自然現象)と折り合いをつけるため、そのズレを埋めるために発生したのかなと思っているので絶対城先輩のやり方は本来のありように合ってるんだろうと思う。
    【妖怪学】井上円了がつくった学問。その意図は妖怪という怪しい存在に理性の光を当て、そのバックボーン、背景に隠されたものを探ること。要するに妖怪なんていないと証明したかったってことかと。それは時として不都合なことを隠蔽してきた権力側にとってまずいことでもあり、それゆえに危険でもあった。
    【妖怪学の意義】礼音がいつか誰かの役に立つかもしれないと言って、ある程度絶対城先輩が納得したみたいなのが不思議。そんなもんとはちゃうでしょ? よっぽど弱ってたのかと思ったら、そうでもなかったみたいやし。ちょっとキャラがブレてたかな。
    【妖怪の分類】井上円了が提唱したらしい。生物などを見誤った「誤怪」、捏造された「偽怪」、自然現象などを超自然と思い込む「仮怪」(その中でさらに物理的実体に由来するものを「物怪」、心理的要因に由来するものを「心怪」)、そして「真怪」はほんとうの妖怪。

    【霊】妖怪は自然発生だが霊は人工的なもので深みが違うらしい。それは、ぼくもそう思ってる。
    【六条清香/ろくじょう・きよか】小学生。竹上の英会話教室に通っている女子グループの一員。蒼空くんいわく「ロードオブザリング」みたいなかっこいい名前のスポーツをやってたらしい。って、六巻第二章の答え、それだけでわかるやん。

    【わいら】第三巻に登場。名前と姿だけはいくらか流布しているがバックボーンを持たない妖怪。どうやら無名の絵師の創作かもしれない。
    【若いチカラ活用プロジェクト】兵部統子市会議員が推進している。大学生などの能力を地域振興に使おうというプロジェクト。織口先生は反対している。
    【笑い女】第三巻に名前のみ登場。

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    2021年05月17日
  • 学芸員・西紋寺唱真の呪術蒐集録2

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    前作は琴美に対しての指示がやや理不尽じゃないかなと思うこともあったけれど、今回は悪魔的な指示が飛ばなかったので安心して読めた。
    西紋寺先生、ちょっと丸くなった?
    琴美が懐に入ってきたからかな。
    いいコンビになったなと思う。

    今回は人為的に作り出せる呪いとその効果の話が非常に興味深かった。
    絵画で視覚的情報から感情を生み出せる話は特に面白かった。
    しかも、これらの事件には西紋寺先生の世に出していない著書が関わっているという謎つき。
    それに彼は奔走することになる。

    最初から露骨に怪しい人がいたので、この一連の黒幕というべき犯人が分かった時は「やっぱりか!」と思ったけれど、その背景が思いの外広そうだったことには驚いた。
    しかもすっきり解決という訳でもないので、このことは今後響いてくることになりそう。
    つまり更なるピンチの危険性もある訳で。
    呪いの世界はまだまだ奥が深そうなのである。

    そう言えば、「オニンギョウ」の話は西紋寺先生の著書とは関係ない閑話的な話になっていて(根底にあるテーマは一緒「人為的に作り出せる呪い」)本当に西紋寺先生の「息抜き」になっていたのだなと読み終えた後に思った。
    作者さまの心づかいが細かい。

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    2021年04月24日
  • 絶対城先輩の妖怪学講座 六

    Posted by ブクログ

    【感想】
    河童のほうが手強かったね?

    【内容】
    ・方相氏、清姫、牛鬼、鬼、酒天童子。ついにビッグネーム、鬼との対決ってことかな。って、方相氏って妖怪やないやん? 表紙カバー絵で絶対城が持ってるのが方相氏の面やね。
    ・鬼について調べることにした絶対城だが鬼の範疇が広すぎていきなり行き詰まり打開のヒントがあるかもと気の進まないパーティーに出席することにした。
    ・チャラ男が依頼してきた妖怪は。
    ・鬼について調べるために牛鬼由来の場所に行く。夜のテントのなかで絶対城は礼音に彰の話をせがまれ「お前にだったら、心を覗かれてもかまわない」とか言う。けっこう口説き文句じゃん!!
    ・酒天童子システムとの対決。ガンダム・ユニコーン? 鬼、弱すぎ!!

    ▼文学部四号館四階四十四番資料室についての簡単なメモ(妖怪については基本作中の説明によるので一般的な説とは異なるかも?)

    【アイビー】東勢大学内の喫茶店。第一学生食堂より値段は高く量は少なく客層はおしゃれで華やか。
    【朝霧シアン】謎の少年。高校生くらい。頭脳明晰で運動神経も抜群。読んだ人はまず河童かもしれないと思うだろう。でも、河童はある意味創作された妖怪やし?
    【礼音/あやね】→湯ノ山礼音
    【いくち】第二巻に登場。
    【糸倉】大日本護法息滅会のメンバー。じつは・・・
    【今村】映画研究会の部員。
    【牛鬼】概ね危険な妖怪。伝わる地域によって姿かたちごバラバラでまとめにくい。水中の妖怪としては河童よりも古い。牛鬼と言えば宇和島あたりだがわりと広く分布していたらしい。
    【馬鬼】第一巻に登場。不慮の事故で死んだ馬の霊が妖怪化し不幸を招く。
    【映画研究会】専門はホラーとアクション、バイオレンス。高尚なアート系はシネマ同好会の領分。
    【遠藤】映画研究会の部長。
    【大柴】映画研究会の副部長? 茶髪で猿っぽい顔の人。
    【大百足】第二巻に登場。
    【大蛇】第二巻に登場。
    【鬼】牛のような角を生やし虎のパンツをはいているのはウシトラの方角すなわち北東、鬼門が不吉だからだそうだ。あのクラウス教授をして「鬼には手を出すな」と言わしめた恐ろしい存在のようだ。
    【織口乃理子】国文科准教授。28歳だが20歳そこそこにしか見えないお嬢様っぽい美女。大学創始者の一族だが今は没落。一時期敵対していたが、後に協力者(?)となる。

    【ガイラゴ】ぶよぶよした肉体の妖怪。第四巻に登場。漠然とした恐ろしい妖怪のひとつ。
    【香宇良山/かうらさん】かつてクラウス教授が謎の集団に脅迫された山。W県にある。
    【河童】超有名な水妖だが創作された妖怪に近い。鬼が古代、天狗が中世を代表する妖怪なのに対して河童は近世を代表する。発生当初から人間より弱い存在という設定らしいが櫻城紫さんの説では自然(特に水関係)に対する人間の感覚が江戸期には、畏れつつも最後には支配できるというふうに変わってきたからではないかとのこと。もともとあった河童的存在のイメージに人間があれやこれや付け加えた結果、今の姿になった。医療・薬学とも関わりが深い。
    【鎌鼬】第三巻に登場。有名妖怪。民間伝承系でしぶとく生き残っている。真空説はあり得ない。
    【川坊主】ぬめぬめした体表を持つ人型の妖怪。第四巻に登場。河童の亜種。人を見ると襲ってくる。エンドウ豆が苦手。
    【考える】知らなければ考えろ。 第二巻p.21
    【着ぐるみ】《男はな、着ぐるみに入ったら、女子に接触したくなる生き物なんだよ。これはもう自然の摂理だから仕方ない。》by大柴、第五巻p.91
    【杵松明人】理工学部の三年生。絶対城の友人にして協力者。すごく聞き上手で人あしらいがうまい。元演劇部。「ロマンとセンチメンタリズムは人生を彩る大事な要素だ」第四巻p.317。
    【木村茂吉】小久保荘の営繕担当。節足動物ラヴァー。
    【きよ】はるか昔の兵部家の当主で、河童と闘い腕を切り落とした。
    【京極夏彦さんとの違い】京極夏彦さんの作品とものごとを解決させる方向性は近いが、テイストは異なり、こっちはおどろおどろしい感じはほぼなくあっさりと軽くてドタバタしてる。コケオドシがないので好ましくはある。
    【清姫】安珍清姫の清姫。彼女も鬼の一種。
    【クラウス・インフォレスト】絶対城の師匠。紳士的にだが、美女はとりあえずナンパする。文学部四号館の正式な持ち主。フィールドワークが好み。密教系古武道の達人。正体は自称・・・。「声を荒げた時点であらゆる議論は終了となる」第三巻p.122。
    【光陰】罵王院光陰。大日本護法息滅会のトップ。自称「憑きもの」。昨年まで東勢大学工学部バイオ資源学科の大学院にいた。担当教授は真萱/まがや。今は退職。本名は番場尚敏。
    【コーポ・ネオ苗代】礼音が入居している集合住宅。大学から自転車で二十分。いろいろ不便な位置にあるので家賃はお手頃。
    【小久保日奈美】礼音の友人。今はひなびたしかし通好みの温泉宿小久保荘の若女将。
    【駒引川】櫻城紫の屋敷の近くを流れる川。河童が出る。なるほど、やからその名前か。最近開発計画が出ている。

    【三枝】東勢大学の学生。大日本護法息滅会に関心あり。
    【櫻城晃/さくらぎ・あきら】櫻城紫の妹。鬼について調べていた。亡くなっている。
    【櫻城紫/さくらぎ・ゆかり】非の打ち所のない美人。礼音は彼女にコンプレックスを抱く。絶対城いわく「同好の士」。大学と同じ市内のようだが人里離れた感じの深泥淵(みどろぶち)の傍らに建つ屋敷で暮らしている。茶道櫻城流宗家の令嬢にして櫻城流の家元でもある。河童専門のアマチュア研究家として絶対城も一目置く。
    【沢渡冬二郎/さわたり・とうじろう】櫻城さんちの庭師。
    【しかみ】恐ろしい顔をすることで鬼神に近づく。糸倉は自分たちを「しかみ衆」と読んだ。
    【七人みさき】第二巻にちょっと名前が出てくるけど、個人的には昔からあれがけっこう怖い。なんでかわからないけど。いつかメイン妖怪として出てくるだろうか? まあ、あれを妖怪と呼べるならやけど。
    【酒天童子】ビッグネーム。元々が妖怪なのか、鬼なのか、ゲリラ組織、テロ組織なのか、盗賊団なのか、ただの怖い人間なのか、あるいは正義の味方だが中央にとってはおもしろくなかった連中だったのかよくわからない。この話ではなんらかのシステムの頂点のようだ。体制とは別の視点で日本を守っているらしい。かつて体制に倒されたわりに体制と協力することもあるらしい。
    【城之内】映画研究会の女性部員。
    【白尾根】隣の市の小さな町。雪女が出る。
    【しろまくれ】第三巻に登場。はしてないけど名前は出た。それに例えたせいで礼音を怒らせた。
    【真怪】ほんとうの妖怪と分類されるもの。中には怪異を操る「技術としての真怪」というのもある。
    【真怪秘録】幻の本。物語の中心になっていると言える。絶対城が追っているものとも言える。
    【絶対城阿頼耶/ぜったいじょう・あらや】文学部四号館四十四番資料室に住まうワイシャツに黒の羽織で黒色の長身の怪人。妖怪に詳しい学生。バリトンボイス。スポーツは嫌いだがフィールドワークで山歩きには慣れている。改名しているらしく、その名の由来は井上円了の文章のようで、絶対城はあらゆる知識の集まる書庫のこと、阿頼耶は最も深い場所くらいの意。本名というか元の名前は不明。クラウスは知ってるようなので過去にあったらしい出来事のときに変えた可能性が高い。実家は政治家を輩出する家柄。
    【創作妖怪】絶対城は創作された妖怪にはそう大きな関心を示さないが、創作物であっても多くの人のイメージとしてあるのなら、脳内にいるのなら、いつかそれら多くのイメージがかたちをなすこともあるかもなあとか思う。AIM拡散力場みたいに。
    【蒼空/そら】小学五年生。礼音が通う市営スポーツセンター二階の柔剣道場で合気道を習う受講仲間。船幽霊を目撃してしまった。礼音のことをコーチと呼ぶ。

    【第一学生食堂】通称「いっしょく」。礼音御用達。
    【大日本護法息滅会】宗教団体。東勢大学から車で二時間半ほどの山間の朽縄町にあり、教祖の光陰は大学のOBで昨年まで理工学部の院にいたらしい。
    【高岩】とある若手政治家のボディーガード。
    【竹上行哉/たけがみ・ゆきや】依頼人。勘違いしたイタリア人またおに大袈裟で軽い人物。不特定多数の女性への愛に生きている。
    【立見菜月/たつみ・なつき】薬剤師。四十歳手前くらい。白尾根の温泉で出会った。天寺市の兵部製薬で働いていた。
    【多邇具久/たにぐく】蛙を神として敬うときの呼び名。特に知恵の神としての性格を強調するとき。農業国の日本では蛙が田の神とされることも多い。
    【憑きもの】第四巻に登場。大日本護法息滅会のトップ、光陰が使うとされる。飯綱使いとか管キツネなどのこと。光陰はトウビョウ(小蛇の集団)を使うらしい。持ち主の意思を反映して勝手に働いたりする。おおむねいい目にあっているヤツへの社会的制裁として「あいつは憑きもの」だとレッテルを貼る形らしい。「今日はついてる」と言ったりするのはこの憑きもののことなんだとか。
    【付喪神】第一巻に登場。長く使われた道具が変じた妖怪。
    【土蜘蛛】第一巻に登場。人を襲う蜘蛛妖怪。けっこう強力な妖怪として描かれることが多い。
    【手品】妖怪学と近い方向性を持つので絶対城はその手の資料も多く持っている。
    【天狗】第三巻に登場。超ビッグネーム。公的記録にも民間伝承にも現れ、歴史も長く、さまざまな様相で描かれる。絶対城先輩の暴くその正体は・・・
    【東勢大学】舞台となる私立大学。天寺市(てんじし)にある。古い施設を流用して創られており怪しい噂がいっぱい。
    【ドレス】礼音が絶対城をしばらく居候させた礼に買ってくれた。礼音いわく《あんな王室主催フラメンコ大会みたいな服》第四巻p.77。
    【泥田坊】第四巻に登場。メジャー妖怪だが鳥山石燕の創作なんだとか。当時の誰かを風刺したものらしいが昔からの伝承と創作妖怪を区別なく並べたために同列に扱われるようになった。ご近所に似たようなのが出没しているらしく小学生の間では「ドロドロ」と呼ばれている。

    【ナメラ筋】位置的な妖怪。超常的な存在が利用する道。ナメラとは一般的には蛇のことを今するらしい。
    【南郷蒼空/なんごう・そら】→蒼空
    【鵺】第三巻に登場。その正体は・・・
    【ぬらりひょん】第一巻に登場。頭が大きくて背丈の低い老人の姿の妖怪。「妖怪の総大将」的な言い方は後付けの設定だとか。
    【粘菌】南方熊楠で有名になった、かなりおもろい生物。第四巻の重要ファクター。
    【のっぺらぼう】メジャー妖怪。闇夜の象徴。意外なところで登場。この話の中では、相手の持っているイメージを利用して、幻覚で変身しているように見せる能力を持っている。

    【春田】市営スポーツセンターで合気道を教えている師範。
    【一つ目小僧】メジャー妖怪。第四巻に登場。絶対城は月を擬人化したのではないかと考えている。
    【判断】「それを決めるのは本人じゃないさ。判断するのはギャラリーだ」第二巻p.40
    【ひょうすべ】河童の仲間。古いタイプ。うん? ひょうすべと、いっこ下の兵部って音が近いな。神話伝説系では音には意味があることが多いのでたぶん関係あるんやろな。
    【兵部統子】天寺市市会議員。駒引川を開発しようとしている。兵部製薬の一族。駒引川開発は誰が考えても赤字になるので企業と議員の癒着は取沙汰されていない。他者に命令したりすること自体を好むタイプと織口先生は言う。男の権力者に多いタイプ。「若いチカラ活用プロジェクト」を推進している。
    【広人】そらくんの友人。合気道を習っている一人。
    【船幽霊】第二巻に登場。
    【ふれあい牧場】白尾根で雪女の話を聞いた寺の隣にかつてあった動物園と牧場の中間のような施設。動物虐待をしていたらしく、管理も甘く苦情が多かったからか夜逃げした。
    【べとべとさん】第一巻に登場。足音だけがついてくる追跡系の妖怪。あるフレーズを唱えることで去ってゆく。
    【方相氏】鬼を追い払ったりする。
    【星川】海洋生物学専門の小柄で童顔で気弱そうな女子学生。理工学部のバイオ資源学科四年生。船幽霊事件で関わった。見た目に反してイヤなことはテコでもやらない強さも持つ。いつか礼音のライバル? になるかも? 「恐竜とかマンモスとか、単体で強い生物って、意外とあっさり滅びますから……。弱くて小さくて小賢しい方が、結果的には有利なんですよ……?」

    【真萱鋭吉/まがや・えいきち】東勢大学で研究室を持っていた生物学者。粘菌が専門。憑きもの使いの血族らしく、その教え子がトップを務めている大日本護法息滅会と何らかの関わりがありそうな感じ。
    【間刈/まがり】市営スポーツセンターで剣道を教えている警官。厳格で短気な性格。
    【見越し】第二巻に登場。
    【水木しげる】民俗学的伝承のある妖怪と、鳥山石燕などの創作した妖怪を、おそらく意識的に混在させて紹介し、そのことで最近の妖怪観が決定づけられたと絶対城は言う。
    【海晴/みはる】蒼空(そら)の友人。小学六年生。市営スポーツセンターで剣道を習う美少女剣士。鎌鼬の被害に遭った。
    【目目連】いっぱい目がある妖怪。鳥山石燕の創作。
    【門】平安京の門、有名どころでは羅生門や朱雀門ではおにがよく出る。内と外を隔てる境界だからということだそうだ。ただあくまでも象徴なので門はあっても防壁とかはなかったらしい。

    【夜行さん】第二巻に登場。
    【山姥/やまうば】第三巻に登場。個人的には「やまんば」と呼んでいたが「やまうば」が正式? 絶対城によると民間で広まった伝承ゆえに鬼や天狗に較べより直接的な怖さがある。恐怖をもたらす者であると同時に善性を抱くこともある不可解な存在。
    【ユーレイ】絶対城は湯ノ山礼音をこう呼ぶ。
    【友香/ゆか】礼音と同じ学部の友人。
    【紫/ゆかり】→櫻城紫
    【雪女】ラフカディオ・ハーンの雪女が秀逸すぎてイメージが固まってしまったが、多くは出会った人間をいきなり殺す。いろんな話が混じりやすいタイプ。
    【湯ノ山礼音/ゆのやま・あやね】語り手。ヒロイン? 大学一年、経済学部。長身でツルペタ系の女性。たぶん、うまくすれば男装の麗人ふうになれると思う。絶対城先輩はユーレイと呼ぶ。とある妖怪の末裔らしくサンプルとも呼ぶ。能力を解放したら凄いんやけど普段は解放していたくはなく、そのためには絶対城先輩の作る(怪しい)アイテムが必要でほぼ下僕扱いされている。趣味と特技は合気道。蒼空くんいわく《コーチには女子のことは分かんないだろうけど》第六巻p.81
    【妖怪】個人的に考えているだけだが、妖怪は概ね、人間が主に自然(および自然現象)と折り合いをつけるため、そのズレを埋めるために発生したのかなと思っているので絶対城先輩のやり方は本来のありように合ってるんだろうと思う。
    【妖怪学】井上円了がつくった学問。その意図は妖怪という怪しい存在に理性の光を当て、そのバックボーン、背景に隠されたものを探ること。要するに妖怪なんていないと証明したかったってことかと。それは時として不都合なことを隠蔽してきた権力側にとってまずいことでもあり、それゆえに危険でもあった。
    【妖怪学の意義】礼音がいつか誰かの役に立つかもしれないと言って、ある程度絶対城先輩が納得したみたいなのが不思議。そんなもんとはちゃうでしょ? よっぽど弱ってたのかと思ったら、そうでもなかったみたいやし。ちょっとキャラがブレてたかな。
    【妖怪の分類】井上円了が提唱したらしい。生物などを見誤った「誤怪」、捏造された「偽怪」、自然現象などを超自然と思い込む「仮怪」(その中でさらに物理的実体に由来するものを「物怪」、心理的要因に由来するものを「心怪」)、そして「真怪」はほんとうの妖怪。

    【霊】妖怪は自然発生だが霊は人工的なもので深みが違うらしい。それは、ぼくもそう思ってる。
    【六条清香/ろくじょう・きよか】小学生。竹上の英会話教室に通っている女子グループの一員。蒼空くんいわく「ロードオブザリング」みたいなかっこいい名前のスポーツをやってたらしい。って、六巻第二章の答え、それだけでわかるやん。

    【わいら】第三巻に登場。名前と姿だけはいくらか流布しているがバックボーンを持たない妖怪。どうやら無名の絵師の創作かもしれない。
    【若いチカラ活用プロジェクト】兵部統子市会議員が推進している。大学生などの能力を地域振興に使おうというプロジェクト。織口先生は反対している。
    【笑い女】第三巻に名前のみ登場。

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    2021年04月10日
  • 絶対城先輩の妖怪学講座 五

    Posted by ブクログ

    【感想】
     安定して楽しめます。

    【一行目】
     「――以上のことから、夢を食う架空の獣『獏』は、実在するバク、即ち、奇蹄目バク科に属する大型哺乳類とは無関係と言える。そもそも、日本の獏は、中国から伝来したという形を取ってはいるが、その性質は、本来のものとは大きく異なるんだ」

    【内容】
    ・新キャラ櫻城紫(さくらぎ・ゆかり)さんと朝霧シアンくん。レギュラーになるのか?
    ・全編を通したら河川開発と河童の話。
    ・目目連と映画研究会と地域振興プロジェクト。
    ・雪女の噂を聞きユーレイ、絶対城、杵松の三人で小旅行。
    ・蛙の像と、なぜかシアンくんと張り合う絶対城先輩。
    ・河童の原型? ひょうすべ。
    ・見えかくれする「鬼」の存在。対決間近か?

    ▼文学部四号館四階四十四番資料室についての簡単なメモ(妖怪については基本作中の説明によるので一般的な説とは異なるかも?)

    【アイビー】東勢大学内の喫茶店。第一学生食堂より値段は高く量は少なく客層はおしゃれで華やか。
    【朝霧シアン】謎の少年。高校生くらい。頭脳明晰で運動神経も抜群。読んだ人はまず河童かもしれないと思うだろう。でも、河童はある意味創作された妖怪やし?
    【礼音/あやね】→湯ノ山礼音
    【いくち】第二巻に登場。
    【糸倉】大日本護法息滅会のメンバー。じつは・・・
    【今村】映画研究会の部員。
    【馬鬼】第一巻に登場。不慮の事故で死んだ馬の霊が妖怪化し不幸を招く。
    【映画研究会】専門はホラーとアクション、バイオレンス。高尚なアート系はシネマ同好会の領分。
    【遠藤】映画研究会の部長。
    【大柴】映画研究会の副部長? 茶髪で猿っぽい顔の人。
    【大百足】第二巻に登場。
    【大蛇】第二巻に登場。
    【鬼】あのクラウス教授をして「鬼には手を出すな」と言わしめた恐ろしい存在のようだ。
    【織口乃理子】国文科准教授。28歳だが20歳そこそこにしか見えないお嬢様っぽい美女。大学創始者の一族だが今は没落。一時期敵対していたが、後に協力者(?)となる。

    【ガイラゴ】ぶよぶよした肉体の妖怪。第四巻に登場。漠然とした恐ろしい妖怪のひとつ。
    【河童】超有名な水妖だが創作された妖怪に近い。鬼が古代、天狗が中世を代表する妖怪なのに対して河童は近世を代表する。発生当初から人間より弱い存在という設定らしいが櫻城紫さんの説では自然(特に水関係)に対する人間の感覚が江戸期には、畏れつつも最後には支配できるというふうに変わってきたからではないかとのこと。もともとあった河童的存在のイメージに人間があれやこれや付け加えた結果、今の姿になった。医療・薬学とも関わりが深い。
    【鎌鼬】第三巻に登場。有名妖怪。民間伝承系でしぶとく生き残っている。真空説はあり得ない。
    【川坊主】ぬめぬめした体表を持つ人型の妖怪。第四巻に登場。河童の亜種。人を見ると襲ってくる。エンドウ豆が苦手。
    【考える】知らなければ考えろ。 第二巻p.21
    【着ぐるみ】《男はな、着ぐるみに入ったら、女子に接触したくなる生き物なんだよ。これはもう自然の摂理だから仕方ない。》by大柴、第五巻p.91
    【杵松明人】理工学部の三年生。絶対城の友人にして協力者。すごく聞き上手で人あしらいがうまい。元演劇部。「ロマンとセンチメンタリズムは人生を彩る大事な要素だ」第四巻p.317。
    【木村茂吉】小久保荘の営繕担当。節足動物ラヴァー。
    【きよ】はるか昔の兵部家の当主で、河童と闘い腕を切り落とした。
    【京極夏彦さんとの違い】京極夏彦さんの作品とものごとを解決させる方向性は近いが、テイストは異なり、こっちはおどろおどろしい感じはほぼなくあっさりと軽くてドタバタしてる。コケオドシがないので好ましくはある。
    【クラウス・インフォレスト】絶対城の師匠。紳士的にだが、美女はとりあえずナンパする。文学部四号館の正式な持ち主。フィールドワークが好み。密教系古武道の達人。正体は自称・・・。「声を荒げた時点であらゆる議論は終了となる」第三巻p.122。
    【光陰】罵王院光陰。大日本護法息滅会のトップ。自称「憑きもの」。昨年まで東勢大学工学部バイオ資源学科の大学院にいた。担当教授は真萱/まがや。今は退職。本名は番場尚敏。
    【コーポ・ネオ苗代】礼音が入居している集合住宅。大学から自転車で二十分。いろいろ不便な位置にあるので家賃はお手頃。
    【小久保日奈美】礼音の友人。今はひなびたしかし通好みの温泉宿小久保荘の若女将。
    【駒引川】櫻城紫の屋敷の近くを流れる川。河童が出る。なるほど、やからその名前か。最近開発計画が出ている。

    【三枝】東勢大学の学生。大日本護法息滅会に関心あり。
    【櫻城晃/さくらぎ・あきら】櫻城紫の妹。亡くなっている。
    【櫻城紫/さくらぎ・ゆかり】非の打ち所のない美人。礼音は彼女にコンプレックスを抱く。絶対城いわく「同好の士」。大学と同じ市内のようだが人里離れた感じの深泥淵(みどろぶち)の傍らに建つ屋敷で暮らしている。茶道櫻城流宗家の令嬢にして櫻城流の家元でもある。河童専門のアマチュア研究家として絶対城も一目置く。
    【沢渡冬二郎/さわたり・とうじろう】櫻城さんちの庭師。
    【七人みさき】第二巻にちょっと名前が出てくるけど、個人的には昔からあれがけっこう怖い。なんでかわからないけど。いつかメイン妖怪として出てくるだろうか? まあ、あれを妖怪と呼べるならやけど。
    【城之内】映画研究会の女性部員。
    【白尾根】隣の市の小さな町。雪女が出る。
    【しろまくれ】第三巻に登場。はしてないけど名前は出た。それに例えたせいで礼音を怒らせた。
    【真怪】ほんとうの妖怪と分類されるもの。中には怪異を操る「技術としての真怪」というのもある。
    【真怪秘録】幻の本。物語の中心になっていると言える。絶対城が追っているものとも言える。
    【絶対城阿頼耶/ぜったいじょう・あらや】文学部四号館四十四番資料室に住まうワイシャツに黒の羽織で黒色の長身の怪人。妖怪に詳しい学生。バリトンボイス。スポーツは嫌いだがフィールドワークで山歩きには慣れている。改名しているらしく、その名の由来は井上円了の文章のようで、絶対城はあらゆる知識の集まる書庫のこと、阿頼耶は最も深い場所くらいの意。本名というか元の名前は不明。クラウスは知ってるようなので過去にあったらしい出来事のときに変えた可能性が高い。実家は政治家を輩出する家柄。
    【創作妖怪】絶対城は創作された妖怪にはそう大きな関心を示さないが、創作物であっても多くの人のイメージとしてあるのなら、脳内にいるのなら、いつかそれら多くのイメージがかたちをなすこともあるかもなあとか思う。AIM拡散力場みたいに。
    【蒼空/そら】小学五年生。礼音が通う市営スポーツセンター二階の柔剣道場で合気道を習う受講仲間。船幽霊を目撃してしまった。礼音のことをコーチと呼ぶ。

    【第一学生食堂】通称「いっしょく」。礼音御用達。
    【大日本護法息滅会】宗教団体。東勢大学から車で二時間半ほどの山間の朽縄町にあり、教祖の光陰は大学のOBで昨年まで理工学部の院にいたらしい。
    【立見菜月/たつみ・なつき】薬剤師。四十歳手前くらい。白尾根の温泉で出会った。天寺市の兵部製薬で働いていた。
    【多邇具久/たにぐく】蛙を神として敬うときの呼び名。特に知恵の神としての性格を強調するとき。農業国の日本では蛙が田の神とされることも多い。
    【憑きもの】第四巻に登場。大日本護法息滅会のトップ、光陰が使うとされる。飯綱使いとか管キツネなどのこと。光陰はトウビョウ(小蛇の集団)を使うらしい。持ち主の意思を反映して勝手に働いたりする。おおむねいい目にあっているヤツへの社会的制裁として「あいつは憑きもの」だとレッテルを貼る形らしい。「今日はついてる」と言ったりするのはこの憑きまののことなんだとか。
    【付喪神】第一巻に登場。長く使われた道具が変じた妖怪。
    【土蜘蛛】第一巻に登場。人を襲う蜘蛛妖怪。けっこう強力な妖怪として描かれることが多い。
    【手品】妖怪学と近い方向性を持つので絶対城はその手の資料も多く持っている。
    【天狗】第三巻に登場。超ビッグネーム。公的記録にも民間伝承にも現れ、歴史も長く、さまざまな様相で描かれる。絶対城先輩の暴くその正体は・・・
    【東勢大学】舞台となる私立大学。天寺市(てんじし)にある。古い施設を流用して創られており怪しい噂がいっぱい。
    【ドレス】礼音が絶対城をしばらく居候させた礼に買ってくれた。礼音いわく《あんな王室主催フラメンコ大会みたいな服》第四巻p.77。
    【泥田坊】第四巻に登場。メジャー妖怪だが鳥山石燕の創作なんだとか。当時の誰かを風刺したものらしいが昔からの伝承と創作妖怪を区別なく並べたために同列に扱われるようになった。ご近所に似たようなのが出没しているらしく小学生の間では「ドロドロ」と呼ばれている。

    【ナメラ筋】位置的な妖怪。超常的な存在が利用する道。ナメラとは一般的には蛇のことを今するらしい。
    【南郷蒼空/なんごう・そら】→蒼空
    【鵺】第三巻に登場。その正体は・・・
    【ぬらりひょん】第一巻に登場。頭が大きくて背丈の低い老人の姿の妖怪。「妖怪の総大将」的な言い方は後付けの設定だとか。
    【粘菌】南方熊楠で有名になった、かなりおもろい生物。第四巻の重要ファクター。
    【のっぺらぼう】メジャー妖怪。闇夜の象徴。意外なところで登場。

    【春田】市営スポーツセンターで合気道を教えている師範。
    【一つ目小僧】メジャー妖怪。第四巻に登場。絶対城は月を擬人化したのではないかと考えている。
    【判断】「それを決めるのは本人じゃないさ。判断するのはギャラリーだ」第二巻p.40
    【ひょうすべ】河童の仲間。古いタイプ。うん? ひょうすべと、いっこ下の兵部って音が近いな。神話伝説系では音には意味があることが多いのでたぶん関係あるんやろな。
    【兵部統子】天寺市市会議員。駒引川を開発しようとしている。兵部製薬の一族。駒引川開発は誰が考えても赤字になるので企業と議員の癒着は取沙汰されていない。他者に命令したりすること自体を好むタイプと織口先生は言う。男の権力者に多いタイプ。「若いチカラ活用プロジェクト」を推進している。
    【広人】そらくんの友人。合気道を習っている一人。
    【船幽霊】第二巻に登場。
    【ふれあい牧場】白尾根で雪女の話を聞いた寺の隣にかつてあった動物園と牧場の中間のような施設。動物虐待をしていたらしく、管理も甘く苦情が多かったからか夜逃げした。
    【べとべとさん】第一巻に登場。足音だけがついてくる追跡系の妖怪。あるフレーズを唱えることで去ってゆく。
    【星川】海洋生物学専門の小柄で童顔で気弱そうな女子学生。理工学部のバイオ資源学科四年生。船幽霊事件で関わった。見た目に反してイヤなことはテコでもやらない強さも持つ。いつか礼音のライバル? になるかも? 「恐竜とかマンモスとか、単体で強い生物って、意外とあっさり滅びますから……。弱くて小さくて小賢しい方が、結果的には有利なんですよ……?」

    【真萱鋭吉/まがや・えいきち】東勢大学で研究室を持っていた生物学者。粘菌が専門。憑きもの使いの血族らしく、その教え子がトップを務めている大日本護法息滅会と何らかの関わりがありそうな感じ。
    【間刈/まがり】市営スポーツセンターで剣道を教えている警官。厳格で短気な性格。
    【見越し】第二巻に登場。
    【水木しげる】民俗学的伝承のある妖怪と、鳥山石燕などの創作した妖怪を、おそらく意識的に混在させて紹介し、そのことで最近の妖怪観が決定づけられたと絶対城は言う。
    【海晴/みはる】蒼空(そら)の友人。小学六年生。市営スポーツセンターで剣道を習う美少女剣士。鎌鼬の被害に遭った。
    【目目連】いっぱい目がある妖怪。鳥山石燕の創作。

    【夜行さん】第二巻に登場。
    【山姥/やまうば】第三巻に登場。個人的には「やまんば」と呼んでいたが「やまうば」が正式? 絶対城によると民間で広まった伝承ゆえに鬼や天狗に較べより直接的な怖さがある。恐怖をもたらす者であると同時に善性を抱くこともある不可解な存在。
    【ユーレイ】絶対城は湯ノ山礼音をこう呼ぶ。
    【友香/ゆか】礼音と同じ学部の友人。
    【紫/ゆかり】→櫻城紫
    【雪女】ラフカディオ・ハーンの雪女が秀逸すぎてイメージが固まってしまったが、多くは出会った人間をいきなり殺す。いろんな話が混じりやすいタイプ。
    【湯ノ山礼音/ゆのやま・あやね】語り手。ヒロイン? 大学一年、経済学部。長身でツルペタ系の女性。たぶん、うまくすれば男装の麗人ふうになれると思う。絶対城先輩はユーレイと呼ぶ。とある妖怪の末裔らしくサンプルとも呼ぶ。能力を解放したら凄いんやけど普段は解放していたくはなく、そのためには絶対城先輩の作る(怪しい)アイテムが必要でほぼ下僕扱いされている。趣味と特技は合気道。
    【妖怪】個人的に考えているだけだが、妖怪は概ね、人間が主に自然(および自然現象)と折り合いをつけるため、そのズレを埋めるために発生したのかなと思っているので絶対城先輩のやり方は本来のありように合ってるんだろうと思う。
    【妖怪学】井上円了がつくった学問。その意図は妖怪という怪しい存在に理性の光を当て、そのバックボーン、背景に隠されたものを探ること。要するに妖怪なんていないと証明したかったってことかと。それは時として不都合なことを隠蔽してきた権力側にとってまずいことでもあり、それゆえに危険でもあった。
    【妖怪学の意義】礼音がいつか誰かの役に立つかもしれないと言って、ある程度絶対城先輩が納得したみたいなのが不思議。そんなもんとはちゃうでしょ? よっぽど弱ってたのかと思ったら、そうでもなかったみたいやし。ちょっとキャラがブレてたかな。
    【妖怪の分類】井上円了が提唱したらしい。生物などを見誤った「誤怪」、捏造された「偽怪」、自然現象などを超自然と思い込む「仮怪」(その中でさらに物理的実体に由来するものを「物怪」、心理的要因に由来するものを「心怪」)、そして「真怪」はほんとうの妖怪。

    【霊】妖怪は自然発生だが霊は人工的なもので深みが違うらしい。それは、ぼくもそう思ってる。
    【わいら】第三巻に登場。名前と姿だけはいくらか流布しているがバックボーンを持たない妖怪。どうやら無名の絵師の創作かもしれない。

    【若いチカラ活用プロジェクト】兵部統子市会議員が推進している。大学生などの能力を地域振興に使おうというプロジェクト。織口先生は反対している。
    【笑い女】第三巻に名前のみ登場。

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    2021年03月13日
  • 六道先生の原稿は順調に遅れています

    Posted by ブクログ

    妖怪×編集者のラノベ連作短編集。
    文芸編集者の詠美はベテラン作家の六道先生を担当することになり、訪ねて行ったところ彼が妖怪だと知ってしまう。その正体や創作の秘密に疑問を持ちながらも、原稿をもらうために彼と親交を深めていくのだが‥
    詠美がかなり冷静に妖怪という現実を受け止めるのがシュールな気はするが、作家や編集者の使命や気概といったものが伝わってくる話で面白かった。”池袋の女”は個人的に気に入っている怪異なので登場して嬉しい。

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    2021年02月25日
  • 絶対城先輩の妖怪学講座 四

    Posted by ブクログ

    【感想】
    ・すごいってのじゃないけどお気楽でいい感じで楽しみにしてる。
    ・口絵の杵松さんのキャラがイメージと違ってた。もっとクールっぽくて内に何か隠してて真のラスボスかもしれないとか思ってたけどこれやったらただの人のいい兄ちゃんやなあ。
    ・個人的には高橋留美子さんの絵で漫画化できたらおもろそうとか思う。迫力には欠けるやろうけどええ感じで胡散臭さが出そう。

    【内容】
    ・今回は、憑きもの、ナメラ筋、一つ目小僧、泥田坊、ガイラゴ、宝船。
    ・新興宗教の教祖が使うという「憑きもの」。この話がメイン。
    ・星川再登場。


    ▼文学部四号館四階四十四番資料室についての簡単なメモ(妖怪については基本作中の説明によるので一般的な説とは異なるかも?)

    【アイビー】東勢大学内の喫茶店。第一学生食堂より値段は高く量は少なく客層はおしゃれで華やか。
    【いくち】第二巻に登場。
    【糸倉】大日本護法息滅会のメンバー。じつは・・・
    【馬鬼】第一巻に登場。不慮の事故で死んだ馬の霊が妖怪化し不幸を招く。
    【大百足】第二巻に登場。
    【大蛇】第二巻に登場。
    【織口乃理子】国文科准教授。28歳だが20歳そこそこにしか見えないお嬢様っぽい美女。大学創始者の一族だが今は没落。一時期敵対していたが、後に協力者(?)となる。

    【ガイラゴ】ぶよぶよした肉体の妖怪。第四巻に登場。漠然とした恐ろしい妖怪のひとつ。
    【鎌鼬】第三巻に登場。有名妖怪。民間伝承系でしぶとく生き残っている。真空説はあり得ない。
    【川坊主】ぬめぬめした体表を持つ人型の妖怪。第四巻に登場。河童の亜種。人を見ると襲ってくる。エンドウ豆が苦手。
    【杵松明人】理工学部の三年生。絶対城の友人にして協力者。すごく聞き上手で人あしらいがうまい。元演劇部。「ロマンとセンチメンタリズムは人生を彩る大事な要素だ」第四巻p.317。
    【木村茂吉】小久保荘の営繕担当。節足動物ラヴァー。
    【京極夏彦さんとの違い】京極夏彦さんの作品とものごとを解決させる方向性は近いが、テイストは異なり、こっちはおどろおどろしい感じはほぼなくあっさりと軽くてドタバタしてる。コケオドシがないので好ましくはある。
    【クラウス・インフォレスト】絶対城の師匠。紳士的にだが、美女はとりあえずナンパする。文学部四号館の正式な持ち主。フィールドワークが好み。密教系古武道の達人。正体は自称・・・。「声を荒げた時点であらゆる議論は終了となる」第三巻p.122。
    【光陰】罵王院光陰。大日本護法息滅会のトップ。自称「憑きもの」。昨年まで東勢大学工学部バイオ資源学科の大学院にいた。担当教授は真萱/まがや。今は退職。本名は番場尚敏。
    【コーポ・ネオ苗代】礼音が入居している集合住宅。大学から自転車で二十分。いろいろ不便な位置にあるので家賃はお手頃。
    【小久保日奈美】礼音の友人。今はひなびたしかし通好みの温泉宿小久保荘の若女将。

    【三枝】東勢大学の学生。大日本護法息滅会に関心あり。
    【七人みさき】第二巻にちょっと名前が出てくるけど、個人的には昔からあれがけっこう怖い。なんでかわからないけど。いつかメイン妖怪として出てくるだろうか? まあ、あれを妖怪と呼べるならやけど。
    【しろまくれ】第三巻に登場。はしてないけど名前は出た。それに例えたせいで礼音を怒らせた。
    【真怪】ほんとうの妖怪と分類されるもの。中には怪異を操る「技術としての真怪」というのもある。
    【真怪秘録】幻の本。物語の中心になっていると言える。絶対城が追っているものとも言える。
    【絶対城阿頼耶/ぜったいじょう・あらや】文学部四号館四十四番資料室に住まうワイシャツに黒の羽織で黒色の長身の怪人。妖怪に詳しい学生。バリトンボイス。スポーツは嫌いだがフィールドワークで山歩きには慣れている。改名しているらしく、その名の由来は井上円了の文章のようで、絶対城はあらゆる知識の集まる書庫のこと、阿頼耶は最も深い場所くらいの意。本名というか元の名前は不明。クラウスは知ってるようなので過去にあったらしい出来事のときに変えた可能性が高い。
    【蒼空/そら】小学五年生。礼音が通う市営スポーツセンター二階の柔剣道場で合気道を習う受講仲間。船幽霊を目撃してしまった。礼音のことをコーチと呼ぶ。

    【第一学生食堂】通称「いっしょく」。礼音御用達。
    【大日本護法息滅会】宗教団体。東勢大学から車で二時間半ほどの山間の朽縄町にあり、教祖の光陰は大学のOBで昨年まで理工学部の院にいたらしい。
    【憑きもの】第四巻に登場。大日本護法息滅会のトップ、光陰が使うとされる。飯綱使いとか管キツネなどのこと。光陰はトウビョウ(小蛇の集団)を使うらしい。持ち主の意思を反映して勝手に働いたりする。おおむねいい目にあっているヤツへの社会的制裁として「あいつは憑きもの」だとレッテルを貼る形らしい。「今日はついてる」と言ったりするのはこの憑きまののことなんだとか。
    【付喪神】第一巻に登場。長く使われた道具が変じた妖怪。
    【土蜘蛛】第一巻に登場。人を襲う蜘蛛妖怪。けっこう強力な妖怪として描かれることが多い。
    【手品】妖怪学と近い方向性を持つので絶対城はその手の資料も多く持っている。
    【天狗】第三巻に登場。超ビッグネーム。公的記録にも民間伝承にも現れ、歴史も長く、さまざまな様相で描かれる。絶対城先輩の暴くその正体は・・・
    【東勢大学】舞台となる私立大学。古い施設を流用して創られており怪しい噂がいっぱい。
    【ドレス】礼音が絶対城をしばらく居候させた礼に買ってくれた。礼音いわく《あんな王室主催フラメンコ大会みたいな服》第四巻p.77。
    【泥田坊】第四巻に登場。メジャー妖怪だが鳥山石燕の創作なんだとか。当時の誰かを風刺したものらしいが昔からの伝承と創作妖怪を区別なく並べたために同列に扱われるようになった。ご近所に似たようなのが出没しているらしく小学生の間では「ドロドロ」と呼ばれている。

    【ナメラ筋】位置的な妖怪。超常的な存在が利用する道。ナメラとは一般的には蛇のことを今するらしい。
    【南郷蒼空/なんごう・そら】→蒼空
    【鵺】第三巻に登場。その正体は・・・
    【ぬらりひょん】第一巻に登場。頭が大きくて背丈の低い老人の姿の妖怪。「妖怪の総大将」的な言い方は後付けの設定だとか。
    【粘菌】南方熊楠で有名になった、かなりおもろい生物。第四巻の重要ファクター。
    【のっぺらぼう】メジャー妖怪。闇夜の象徴。意外なところで登場。

    【春田】市営スポーツセンターで合気道を教えている師範。
    【一つ目小僧】メジャー妖怪。第四巻に登場。絶対城は月を擬人化したのではないかと考えている。
    【広人】そらくんの友人。合気道を習っている一人。
    【船幽霊】第二巻に登場。
    【べとべとさん】第一巻に登場。足音だけがついてくる追跡系の妖怪。あるフレーズを唱えることで去ってゆく。
    【星川】海洋生物学専門の小柄で童顔で気弱そうな女子学生。理工学部のバイオ資源学科四年生。船幽霊事件で関わった。見た目に反してイヤなことはテコでもやらない強さも持つ。いつか礼音のライバル? になるかも? 「恐竜とかマンモスとか、単体で強い生物って、意外とあっさり滅びますから……。弱くて小さくて小賢しい方が、結果的には有利なんですよ……?」

    【真萱鋭吉/まがや・えいきち】東勢大学で研究室を持っていた生物学者。粘菌が専門。憑きもの使いの血族らしく、その教え子がトップを務めている大日本護法息滅会と何らかの関わりがありそうな感じ。
    【間刈/まがり】市営スポーツセンターで剣道を教えている警官。厳格で短気な性格。
    【見越し】第二巻に登場。
    【海晴/みはる】蒼空(そら)の友人。小学六年生。市営スポーツセンターで剣道を習う美少女剣士。鎌鼬の被害に遭った。

    【夜行さん】第二巻に登場。
    【山姥/やまうば】第三巻に登場。個人的には「やまんば」と呼んでいたが「やまうば」が正式? 絶対城によると民間で広まった伝承ゆえに鬼や天狗に較べより直接的な怖さがある。恐怖をもたらす者であると同時に善性を抱くこともある不可解な存在。
    【友香/ゆか】礼音と同じ学部の友人。
    【湯ノ山礼音/ゆのやま・あやね】語り手。ヒロイン? 大学一年、経済学部。長身でツルペタ系の女性。たぶん、うまくすれば男装の麗人ふうになれると思う。絶対城先輩はユーレイと呼ぶ。とある妖怪の末裔らしくサンプルとも呼ぶ。能力を解放したら凄いんやけど普段は解放していたくはなく、そのためには絶対城先輩の作る(怪しい)アイテムが必要でほぼ下僕扱いされている。趣味と特技は合気道。
    【妖怪】個人的に考えているだけだが、妖怪は概ね、人間が主に自然(および自然現象)と折り合いをつけるため、そのズレを埋めるために発生したのかなと思っているので絶対城先輩のやり方は本来のありように合ってるんだろうと思う。
    【妖怪学】井上円了がつくった学問。その意図は妖怪という怪しい存在に理性の光を当て、そのバックボーン、背景に隠されたものを探ること。要するに妖怪なんていないと証明したかったってことかと。それは時として不都合なことを隠蔽してきた権力側にとってまずいことでもあり、それゆえに危険でもあった。
    【妖怪学の意義】礼音がいつか誰かの役に立つかもしれないと言って、ある程度絶対城先輩が納得したみたいなのが不思議。そんなもんとはちゃうでしょ? よっぽど弱ってたのかと思ったら、そうでもなかったみたいやし。ちょっとキャラがブレてたかな。
    【妖怪の分類】井上円了が提唱したらしい。生物などを見誤った「誤怪」、捏造された「偽怪」、自然現象などを超自然と思い込む「仮怪」(その中でさらに物理的実体に由来するものを「物怪」、心理的要因に由来するものを「心怪」)、そして「真怪」はほんとうの妖怪。

    【霊】妖怪は自然発生だが霊は人工的なもので深みが違うらしい。それは、ぼくもそう思ってる。
    【わいら】第三巻に登場。名前と姿だけはいくらか流布しているがバックボーンを持たない妖怪。どうやら無名の絵師の創作かもしれない。

    【笑い女】第三巻に名前のみ登場。

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    2021年01月31日