吉本隆明のレビュー一覧
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ネタバレ抜き書き。
いじめるほうもいじめられるほうも問題児。
誰もが生死をかけて自分の人生を生きている。当たり前なようで誰も当たり前に思っていないのかもしれない。
いつも明るいところばかり見ていたら、暗いところにあるものが見えなくなってしまう。そもそも、暗いところにこそ真実が隠されているのではないでしょうか。
「ひょっとしたら全滅だ」というところに競い合っていこうとしているのを、日本が真似することはないし、また、そんなものをいいと言う必要はない。核兵器を持つことについては、どちらの国が悪い、どちらの陣営がいいではなくて、全部悪いんだというのが正しいと思います。
自分自身の問題として、時にはど -
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読みやすくて、おもしろい。
思想界の巨人と言われている吉本さん、彼が生きた時代のほんの一部しか生きていない自分。
だからこそ、というのもおかしいと思うけど、重みのある文章。あくまで読みやすいけど。
なんやろう。届く言葉、というか、考えに考え抜かれた言葉が集められている気がしました。こうでもない、ああでもないと、何度も往復したような。
「個人としての個人」「社会的な個人」「家族の一員としての個人」という三つの次元、あとは犯罪に関しての考え方、三人で起こることは一億人でも起こる、らへんの話が印象的でした。さぼってるひとの分の仕事まで自分がやる。かっこいい。 -
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13歳は2度あるか 吉本隆明
を、読んだ。
京都の恵文社で買った文庫本。
どの棚にあったかは忘れたけど、そのタイトルと目次に惹かれて買った。
13歳の少年少女のために書いたとするが、
実際には誰が読んでもためになるし、誰でも読める本だと思う。
文章も読みやすく、難解な単語や言い回しもなく、しかし、内容は充実している。
13歳のころ、この本を読んでいたら、少しは違ったのか?
と思い起こすより、これからの人生の中で、この本を活かすことこそが
13歳は2度もないことを踏まえ、生きるということだと思う。
良書!
さくっと読みたい時、ちょっと人生で立ち止まった時にはぜひ!
*どうでもいいけど、 -
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人は皆一人でいるのは寂しいものだと思う。
その前提から出発して、そうは言っても一人でしかいられないのは仕方ない、一人でいるのも悪くないよ、と説くのは説得力がある。
一人は寂しくないと説かれても説得力はない。
一人でいるとき、その使い方が問題だ。テレビを見ていたり、ネット上でつながっていたりするのでは、実質的に一人でいないのと一緒。内省という言葉は最近とんと聞かれないが、それをするのが一人でいるメリットだろう。
自分個人としては一人でいるのは好きだ。誰かといるのは相当に相手を選ばないと楽しいとは感じない。暗いかもしれないが、考えようによっては生きやすくできているのではないか。
一人でい -
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追悼・吉本隆明コーナーからチョイス。
親鸞って女犯とか肉食とかやりたい放題の破戒僧。いや、もはや僧ですらない。たぶん自分でも認識していたのでしょう。
親鸞がスゴいのは、自分が修行しまくって菩薩になって救済するっていう、これまでの僧侶たちの常識を覆したこと。現実現場目線で今必要な教えをシンプルに実践し、仏教界のパラダイム・シフトを牽引してきた。本人はあまり執着ないようだが。
第十八願:煩悩具足のままに絶対の他力によって、阿弥陀にすがるだけだという考え方。これをさらにシンプルに一念義へ昇華させた。「悩んでる自分自身を悩まない」とカンサンジュンも言ってたけど、何か通ずるものがあると感じた今日この頃 -
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ネタバレ世間では、ひきこもりって響きは、マイナスのイメージばかり。
でも、吉本隆明さんは、かなり肯定的に捉えている。
ひきこもりの人は、明るくて社交的ではないかわりに、考えること、感じて自分で内密にふくらませることに関しては、人より余計にやっているのです。それは、毎日毎日、価値を生んでいるということなのです。
う~ん。深い。確かに、自分の考えや思考を深めたかったら、どっぷりと1人になる時間って必要。人生の一時期、どっぷりと「人生」とか「社会」とか、「自分」と向き合ってぶつぶつ考える時間って必要だよなあって最近思う。
”きのこ”の時間。大切にしたい。