作品一覧

  • 僕たちの保存
    4.0
    1巻1,800円 (税込)
    メモリ16KBの青春がよみがえる。サブカル満載、大人のロードノベル 語り手“ゲンさん”「胃袋だけは十年前と同じで老けてないのかな」 年上の友人・武上さん「クラウドってのは、なんなの。なんか、たまに聞くけど」 その引きこもりの甥シンスケ「昭和のオタクは、足だけは丈夫なんです」 人気漫画家の亀谷さん「すごくいい話ですね」 ――新幹線、自転車、バス、テスラに乗って、おかしな一行は旅に出る。 震災被害者の形見のMSXパソコンが過去と現在をつなぎ、思いもよらぬ光が未来を照らす。 イーロン・マスクやホリエモンにはならなかった、あのとき無数にいた「僕たち」の物語。 千葉雅也氏推薦! 「何かが残る。残らないものもある。忘れられたものが回帰する。歴史とは、「どのように保存するかの歴史」だとも言えるし、文学もそのメディアのひとつだ。長嶋有の新作は、情報とモノの置き場が劇的に変わっていったこの約半世紀、すなわち「パソコン以後の世界」の本質を、静かに描き出そうとする。」
  • 今も未来も変わらない
    3.5
    1巻1,012円 (税込)
    星子は40代のシングルマザー。職業は(あまり売れていない)小説家。 大学受験を控えた娘を見守る日々、娯楽好きの親友と楽しむカラオケやスーパー銭湯、忘れた頃に姿を見せる元夫、 そして20代の男との間には恋が芽生えて! 誰もが知っているあの歌や、たくさんの笑いをちりばめて 大人のふつうの毎日が、幸せに一歩近づく物語
  • 問いのない答え
    ptバック
    3.2
    1巻850円 (税込)
    会ったことはないのに、つながっている。 さまざまなひとたちをつなぐ、ささやかな絆。 何をしていましたか? ツイッターに投げられた質問に思い思いの答えを返す人たち。 問いの全文が知らされるのは答えが出揃ってから―― 小説家のネムオが震災後に始めたそんな言葉遊びが、 さまざまな男女の人生を丸くつないでゆく。 この著者にしか書けない、静かだけれど力強い長編小説。 解説=藤野可織 ※この電子書籍は2013年12月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • いろんな私が本当の私
    2.8
    1巻1,430円 (税込)
    芥川・大江賞作家・長嶋有の小説を、6人の旬な女性作家が一堂に会し漫画化します。 「あした死ぬには、」の雁須磨子が「三の隣は五号室」を 「凪のお暇」のコナリミサトが「もう生まれたくない」を 「トクサツガガガ」の丹羽庭が「今も未来も変わらない」を 「メタモルフォーゼの縁側」の鶴谷香央理が「問いのない答え」を 「ご成長ありがとうございます」の三本阪奈が「舟」を 「往生際の意味を知れ!」の米代恭が「三十歳」を描きます。 発売にさきがけて、収録作品を11月よりwebアクションにて順次配信します。
  • 愛のようだ
    3.0
    1巻704円 (税込)
    40歳にして初心者マークの戸倉は、友人の須崎と、その彼女琴美とドライブへ。退院したらどこかいこうという約束を果たすのだ。キン肉マン、北斗の拳、奥田民生……車中の合唱、前方を走るタンク車に興奮、振られた男は高速道路で捨て身の行動に打って出る。そして、大切なことに気付く瞬間が訪れて――。愛しさと哀しみを鮮明に描いた恋愛小説。〈解説〉大塚真祐子
  • 三の隣は五号室
    3.7
    1巻704円 (税込)
    今はもういない者たちの一日一日が、こんなにもいとしい。 傷心のOLがいた。秘密を抱えた男がいた。 病を得た伴侶が、異国の者が、単身赴任者が、 どら息子が、居候が、苦学生が、ここにいた。 ――そして全員が去った。それぞれの跡形を残して。 驚きの手法で描かれる、小さな空間に流れた半世紀。 優しく心を揺さぶる著者最高作。 各メディアで話題を呼んだアパート小説の金字塔 第五二回谷崎潤一郎賞受賞
  • 長嶋有漫画化計画
    -
    1巻1,760円 (税込)
    芥川賞・大江賞作家長嶋有の小説を超豪華執筆陣が漫画化!原作者×漫画家、かつてないほど相思相愛! 電子化にあたり、長嶋有が11年前を振り返り、そして11年後の現在を語る書き下ろし原稿「電子版あとがきと補遺」を収録。 【参加漫画家】うめ、ウラモトユウコ、衿沢世衣子、オカヤイヅミ、カラスヤサトシ、河井克夫、小玉ユキ、島崎譲、島田虎之介、萩尾望都、100%ORANGE、フジモトマサル、陽気婢、吉田戦車、よしもとよしともに加え、藤子不二雄Aが表紙イラストを描きます。 ※2012年に光文社から発売された同書籍の電子版になります。
  • トゥデイズ
    3.7
    1巻1,672円 (税込)
    どこにでもある日常が、どうしてこんなに愛おしいんだろう。かけがえのない「今日」を描く、芥川賞・大江賞作家の最新作。 夫婦と5歳の息子が暮らす築50年の大型マンションに、今日もささやかな事件が降りかかる――。日本に「住む」すべての人へ、エールを送るマンション小説! 「しゅっ」「ぱーつ!」――5歳の息子コースケと僕たち夫婦は、今日も小さな冒険の旅に出る。子育てのため、郊外にある大規模マンション「Rグランハイツ」に引っ越してきた美春と恵示。管理組合の理事になった妻とリモートワークの夫は、築50年のマンションに集まり住む住人たちとともに、どこにでもあるけれど、かけがえのない日々を重ねていく。
  • デビュー20周年記念小冊子 電子増補版
    完結
    -
    全1巻330円 (税込)
    2021年11月に刊行された『ルーティーンズ』(講談社)の販促のため、書店で無料配布された『長嶋有デビュー20周年記念小冊子』がパワーアップして、『デビュー20周年記念小冊子電子増補版』になりました。 小冊子の「試し読み」と「長嶋有全著作を語る」を掲載し、さらに長嶋有ロングインタビュー(聞き手:与儀明子)と北村浩子による評論「長嶋有のアスペクト、または水平」が追加されています。 特別付録として、『夕子ちゃんの近道』単行本のオビに印刷された応募券によるプレゼント「非売品小冊子」に掲載された2006年のインタビューを再録。 特別付録その2として『文學界』2021年11月号の「長嶋有を作った10冊」と、ジュンク堂池袋本店での選書「長嶋有をつくった20作」(文學界の10冊の拡張版)、今野書店での「これで大人になりました」選書15作のコメントもまとめました。 総字数6万7千字以上! 長嶋有を定点観測したいすべてのファン必携!
  • 夜の夢こそまこと 人間椅子小説集
    4.3
    1巻1,870円 (税込)
    江戸川乱歩をはじめとする文学、怪奇、幻想をテーマとした音楽性で注目され続ける人気ロックバンド「人間椅子」。国内外から高い評価を受ける彼らの楽曲を題材に、大槻ケンヂら各ジャンルから集結したトガり切った執筆陣が小説を執筆! 土俗ホラー、ディストピアSF、異形の青春――音楽と文芸の融合が奏でる、暗く、熱く、激しいビートがあなたを包み込む。
  • 結婚失格
    3.7
    1巻660円 (税込)
    「ちゃんと愛せていたんだろうか……?」「そうだった そういうとこが好きだった 傷つけ合って別れた人の」――男にとって別れはいつも「寝耳に水」。家の鍵は取り換えられ、妻の雇った弁護士から身に覚えのない非難の文書が……。親権をめぐる裁判所での話し合いは、想像を絶する冷酷な展開に……。子どもたちに会いたい! 男女の温度差が激しいとされる「離婚」を、男の視点で描き、賛否両論を呼んだ、あまりに率直で赤裸々な、衝撃の実録小説!
  • 東京マッハ
    4.4
    1巻2,640円 (税込)
    句会ってなに? 句会って楽しいの? それを教えてくれるのが東京マッハ! 「東京マッハ」はメンバーの4人(千野帽子、長嶋有、堀本裕樹、米光一成)とゲストで開催される公開句会。俳句をつくらなくても誰でも参加できるライブイベント形式で、句会の面白さを啓蒙している。 各々いいと思った俳句(特選・並選)を選ぶだけでなく、一言文句をつけたい俳句(逆選)も選びながら、「どうしてその句が好きなのか?」「どうしてその句に文句をつけたいのか?」その理由について熱く議論を交わす。 誤読、脱線……なんでもあり! ! 俳句、そして言葉についてとことん考えをめぐらせる大人気公開句会、待望の書籍化! 目次 まえがき vol.1「水撒いてすいか畑にいて四人」@アップリンク渋谷 vol.4「帰したくなくて夜店の燃えさうな」@ロフトプラスワン ゲスト=池田澄子、川上弘美 vol.10「君と僕と新宿春の俳句まつり」@風林会館 ゲスト=西加奈子 vol.12「0012女王陛下の飛騨マッハ」@高山市民文化会館 ゲスト=藤野可織 vol.14「そして夏そして浅草男祭」@浅草東洋館 ゲスト=穂村弘 vol.17 大東京マッハ「窓からの家出を花のせいにする」@紀伊國屋サザンシアター ゲスト=池田澄子、村田沙耶香 vol.18「想像の月まぶしくて目をあける」@ルオムの森 ゲスト=谷川俊太郎 vol.27「梅雨晴のすいか畑の十年後」@オンライン ゲスト=最果タヒ あとがき
  • 佐渡の三人
    3.4
    1巻660円 (税込)
    【羽田圭介さん激賞!】物書きの「私」は、ひきこもりの弟、古道具屋の父とともに佐渡への旅に出る。目的は、祖父母の隣家に住む「おばちゃん」の骨を、郷里の墓に納骨すること。ところが、骨壷をユニクロの袋に入れて運ぶくらい儀礼に構わぬ一族のこと、旅は最初から迷走気味で……。ちょっとズレた家族をしみじみ描いた快作。
  • もう生まれたくない
    3.4
    1巻715円 (税込)
    マンモス大学の診療室に勤める春菜、シングルマザーの美里、二人の謎めいた友人の神子。震災の年の夏、「偶然の訃報」でつながった彼女たちの運命が動き始める――。 新聞に載る死。テレビで騒がれる死。どこかでひっそり終わった死。有名人の死。身近な人の死。名も知らぬ遠い国の誰かの死。 そのどれもが身近で、私たちの人生と隣り合わせにある。死を描くことで今を生きることの意味を見出す、著者新境地。
  • ルーティーンズ
    4.0
    1巻1,562円 (税込)
    無数のルーティンで、世界は回っている。作家と漫画家夫婦と2歳の娘がおくる、コロナ下のかけがえのない日常。長嶋有デビュー20年目の家族小説。  「途中で読むのをやめました。ひと晩で読み終わってしまうのがもったいなくて!」藤井隆さん絶賛! 2020年春、緊急事態宣言で娘の通う保育園が休園になった。あらゆるものが静止したコロナ下でも、子どもの成長は止まらない。作家の夫と漫画家の妻は、交替で育児をしながら非常時の日常を歩きはじめる――。 コロナ以後、宙ぶらりんになったままの願いや欲望を、本書が慰めてくれた気がした。 ――綿矢りささん 伝えたい気持ちと、見つけたなにかを言葉にしていくことが、一日一日を支えてくれる。 ――柴崎友香さん 不要不急の言葉で、僕の生活も止まった。この本を読んで、あの時期のごたついてた気持ちをひとつ整理してもらえた。 ――藤井隆さん
  • 俳句は入門できる
    3.7
    1巻850円 (税込)
    なぜ、俳句は大のオトナを変えるのか!?「いつからでも入門できる」 「俳句は打球、句会が野球」「この世に傍点をふるようによむ」──俳句でしかたどりつけない人生の深淵を見に行こう。芥川賞作家で俳人の著者が放つ、スリリングな入門書。 <ラグビーや相撲は中年をすぎたらもう出来ない。野球をするのも、けっこう大変だ。俳句はいつからでも入門できる。そして、その入門する世界は「五七五」や「季語」のもたらす醍醐味をひっくるめ、もっと大きな混沌と豊饒さをたたえて、皆さんを待っている。>(はじめに より)
  • 掌篇歳時記 春夏
    3.3
    1巻2,090円 (税込)
    麋角解(さわしかのつのおつる)、東風解凍(とうふうこおりをとく)、桃始笑(ももはじめてわらう)――あまりにも美しい、四季を彩る"季節の名前"。古来伝わる「二十四節気(にじゅうしせっき)七十二候(しちじゅうにこう)」に導かれ、手練れの十二人がつむぐ匂やかな小説集。
  • 大江健三郎賞8年の軌跡 「文学の言葉」を恢復させる
    4.0
    1巻1,881円 (税込)
    「情報テクノロジーの支配する社会で、もっとも痩せているのが「文学の言葉」です。私は永く「文学の言葉」で生きてきました。いまも注意深く見れば創られている、力にみちた「文学の言葉」を、知的な共通の場所へ推し立てたいのです」大江健三郎――2007年から8年間にわたり大江健三郎一人によって選考された「大江健三郎賞」の全選考過程と受賞理由、および受賞者との対談を収録した、完全保存版!
  • いろんな気持ちが本当の気持ち
    4.2
    1巻660円 (税込)
    2011年デビュー10周年を迎えた著者の、創作の原点がわかる、第一エッセイ集。じたばたと考え、小説を書き、小説を読み、記憶をさぐり、そして日常を送る……。世界のなにに注目し、それをどう描いていくのか。新鮮な驚きと独特のこだわりに満ちた、長嶋有ワールドは、どんなに短いエッセイでも健在。文庫化にあたり、書き下ろしエッセイを追加。
  • ぼくは落ち着きがない
    3.9
    1巻517円 (税込)
    両開きのドアを押して入るとカウンターがある。そこは西部劇の酒場……ではなく図書室だった。桜ケ丘高校の図書部員・望美は今日も朝一番に部室へ行く。そこには不機嫌な頼子、柔道部と掛け持ちの幸治など様々な面々が揃っている。決して事件は起こらない。でも、高校生だからこその悩み、友情、そして恋――すべてが詰まった伝説の不可思議“部室”小説が電子書籍化!
  • ご本、出しときますね?
    4.1
    1巻1,650円 (税込)
    小説家って面白い! 無類の本好き芸人・オードリー若林正恭と、20人の作家たちが“自分のルール”を語りつくす。 大人気番組、ついに書籍化! 西加奈子/朝井リョウ/長嶋有/加藤千恵/村田沙耶香/平野啓一郎/山崎ナオコーラ/佐藤友哉/島本理生/藤沢周/羽田圭介/海猫沢めろん/白岩玄/中村航/中村文則/窪美澄/柴崎友香/角田光代/尾崎世界観/光浦靖子
  • 祝福
    3.8
    1巻638円 (税込)
    女ごころを書いたら、女子以上!ダメ男を書いたら、日本一!!長嶋有が贈る、女主人公五人VS.男主人公五人の夢の紅白短篇競演。あの代表作のスピンオフやあの名作短篇など、十篇を収録した充実の一冊!
  • 泣かない女はいない
    3.8
    1巻539円 (税込)
    ごめんねといってはいけないと思った。「ごめんね」でも、いってしまった。―埼玉郊外の下請け会社に、事務として中途入社した、澤野睦美。恋人・四郎と同棲する彼女に、不意に訪れた心変わりとは?話題の表題作ほか、「センスなし」を収録。恋をめぐる心のふしぎを描く魅力あふれる小説集。
  • 電化文学列伝
    3.8
    1巻544円 (税込)
    作品中の家電製品の描かれ方を軸に文学を語る、新しくて深い書評エッセイ。小川洋子『博士の愛した数式』のアイロン、吉田修一『日曜日たち』のリモコン、花輪和一『刑務所の中』の電気カミソリなど、作家が作品世界をどう構築するのか、その秘密が明かされる。書き下ろし短編小説、「導線」収録。『電化製品列伝』を改題。(講談社文庫)
  • 夕子ちゃんの近道
    3.9
    1巻660円 (税込)
    風呂の攪拌(かくはん)棒を人にあげたがる女、鋸(のこぎり)を上手に使う娘、北の湖を下の名前で呼ぶフランス人、そして空気の抜けるような相槌をうつ主人公……。自覚のない(少しだけの)変人たちがうろうろと、しかし優しく動き、語りあう不思議なユートピア。柔らかな題名とは裏腹の実験作でもある、第1回大江健三郎賞受賞作。(講談社文庫)
  • 猛スピードで母は
    ptバック
    3.9
    1巻447円 (税込)
    「私、結婚するかもしれないから」「すごいね」。小6の慎は、結婚をほのめかす母をクールに見つめ、母の恋人らしき男ともうまくやっていく。現実に立ち向う母を子どもの皮膚感覚であざやかに描いた芥川賞受賞作に加え、大胆でかっこいい父の愛人・洋子さんと小4の薫の奇妙な夏の日々を爽やかに綴った文學界新人賞受賞作「サイドカーに犬」を収録。子どもの視点がうつしだすあっけらかんとした現実に、読み手までも小学生の日々に引き戻される傑作短篇2篇。
  • パラレル
    ptバック
    3.6
    1巻550円 (税込)
    妻の浮気が先なのか、それとも僕が勝手に会社を辞めたせい? とにかくゲームデザイナーの僕は失職し、離婚した。長年の親友でキャバクラ大好き・顔面至上主義者の津田と、別れた後もしきりにメールをよこす元妻、そして僕の新しい恋人……錯綜する人間関係と、男と女の微妙なくい違いを絶妙な距離感で描く、長嶋有初の長篇。タランティーノ監督の映画をイメージして書いたという斬新な構成と、思わず書きとめたくなる名言満載の野心作!
  • タンノイのエジンバラ
    ptバック
    3.9
    1巻550円 (税込)
    人が一日に八時間働くというのが信じられない。八という数字はどこからきたのだろうか。なんだか、三時間でいいんじゃないかもう……(「夜のあぐら」より)。なぜか隣室の小学生の娘を預かることになった失業中の俺のちぐはぐな一夜を描く表題作。真夜中に実家の金庫を盗むはめになった三姉妹を描く「夜のあぐら」。ロードムービーの味わいの「バルセロナの印象」。そして20代終わりの恋をめぐる「三十歳」。リアルでクールな、芥川賞受賞後初の短篇集。
  • 僕たちの保存

    Posted by ブクログ

    アナログ世代にはわかりずらいかも知れない内容だけれど、長嶋有先生の芯は私もやっぱり同じなのかも!と思わずにいられない。

    あらゆる場面での言葉の選び方、感情表現の仕方が丁寧でこちらも丁寧に読み込んでしまう。連作短編集なのかも、という形を取ってはいるけれど全て繋がっていることに意味があり、登場人物たちも笑っちゃうほどイキイキしている。うっかりそこいらへんですれ違ったらわからないけど、彼らの会話を聞いたりしたら十年来の友人を装って声かけてしまいそう。
    専門用語わからないにしても、雰囲気だけはわかったつもりになって相槌打つ自分が見える気がする。笑われそうだけど。
    毎回、新刊のたびにベクトルの向き方が

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    2024年10月23日
  • 僕たちの保存

    Posted by ブクログ

    読み始めはサクサク読めるライトノベルのような印象だったが、「パソコンをやる」のくだりから、俄然面白みが増してきたように思われた。中心人物の中年男性のモノローグは、著者の鋭敏な知覚と観察眼を感じさせ、彼の表現のユニークさとユーモラスな側面を際立たせる。変哲のない日常の流れの中に、ところどころに突然挿入される現代社会の断片も強い印象を残す。平成から令和にわたる男性達のそれぞれの心象風景を、クリシェに陥らず巧みに描き出した作品だなと思う。

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    2024年10月19日
  • 猛スピードで母は

    Posted by ブクログ

    『サイドカーに犬』と『猛スピードで母は』の2編
    個人的には前者の方が好みなのでそちらについて感想を書きたい。

    ドイツ製のライトは洋子さんの芯の通った1人の女性を体現するアイテムだったと思う。

    洋子さんと私の一夏の関係を描いた作品だったが洋子さんの存在が現在の私にどう影響し最後の「そろそろ」とは何を指すのか。
    恐らくこの期を逃せば、私は独り立ちのできない理想をいえば洋子さんのような女性にはなれないのだろう。母のハンドバックを借りたと言う描写から未だに親離れしていと考える。

    偽装硬貨が夏休みの終わりを知らせるベルというのは粋で最高のオチであった。

    この作品は夏休みという限られた期間、無駄の

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    2024年09月20日
  • ご本、出しときますね?

    Posted by ブクログ

    出てくる作家さんが、すごく豪華!
    性格の悪さもさらしていて、楽しかった。
    最後の光浦靖子と尾崎世界観との鼎談が一番笑った。

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    2024年06月18日
  • 東京マッハ

    Posted by ブクログ

    面白い!文句なしに面白い!人と何かについて語るってなんて面白いの!俳句、だいすきーーー!という気持ちになった。アマリリスとゆすらうめのくだり、分かる。

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    2024年02月04日

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