松本俊彦の作品一覧
「松本俊彦」の「死にたいと言ってください ―保健所こころの支援係―」「酒をやめられない文学研究者とタバコをやめられない精神科医が本気で語り明かした依存症の話」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
『身近な薬物のはなし ― タバコ・カフェイン・酒・くすり』も名著だったが、こちらも素晴らしい。
通底しているのは同じメッセージで「良い薬物、悪い薬物があるのではなく、良い使い方、悪い使い方があるだけで、悪い使い方をしている人は何らかの困りごとを抱えている」ということ。
そういう依存症専門医としての知見からの示唆に富む内容も多いうえに、松本先生自身が「ふつうのエリート」的な生き方をしてこなかったことが、ものすごくいい味を出している。高校がめちゃくちゃ荒れていてシンナー中毒の友人がいたりとか、大学でろくに授業に出ずに本を読んで引きこもって過ごしていたりとか。そういったバックグラウンドが専門性と相まって、本当に松本先生にしか書けない文章になっていて、参りましたという感じ。
Posted by ブクログ
往復書簡形式で、軽やかな語り口でありつつも、依存症(アディクション)や社会問題、福祉について広く分かりやすく書かれていました。付箋をたくさん貼りながら読んでしまいました。
依存症は自己治癒的なところから陥りやすいこと(=ストレス社会において、誰のすぐ横にもあるものなのかなと思いました)、そして何よりも、コミュニティへの所属や人との繋がり、自分自身の「回復したい」という気持ちが回復には大切であること。なんとなく理解していたものの漠然としていた知識を、少しクリアにできたように思います。
社会や家族のあり方についても考えることができた良書でした。
「ダメ、ゼッタイ」のような啓発や、トー横での排除アートなど、なんでもそうですが、そこに至ってしまった人の背景への考慮が足りていないように感じます。また、そうした対応によって、かえって支援から遠のいてしまう人がいることの危険性についても考えさせられました。
少し踏み外した人を排除していくような社会ではなく、その背景を理解し、必要な人がきちんと支援につながれる社会であってほしいなと思います。
そういう人に必要なのは排除ではなく支援であり、そういうところに税金が使われてほしいと願います。