北山猛邦の作品一覧
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Posted by ブクログ
怒涛の13トリックの種明かし。
圧巻すぎんか、北山さんよ……
無数の石球が散らばり、永遠に夜が明けない閉ざされた街。
太陽が昇ることもなければ、雨が降ることもない。
巨大な壁に囲まれた、完全なるクローズドサークル。
『『石球城』殺人事件』北山猛邦
<城シリーズ>、なんと21年ぶりの新作です……!
このシリーズ、綾辻さんの<館シリーズ>と同じくらい大好きで。
というか、まったく別のベクトルで好きなんです。
何といっても<城シリーズ>の魅力は、
中世や終末世界のような幻想的な舞台に、
ゴリゴリの本格ミステリをぶち込んでくるところ。
(シリーズはすべて世界も登場人物も異なるので
どれから読んでも大丈夫です)
北山猛邦さんは「物理の北山」と呼ばれているけれど、
今回の『石球城』は、まさにその本領発揮といえる一冊でした。
✧
食糧不足に見舞われ、氷に閉ざされた世界を旅する少年ルーサ。
意識を失った彼が目を覚ますと、
そこは城塞都市・石球城だった。
永遠に夜が明けることのないその街では、
9人の王と、灯台を守る13人の巫女によって
秩序が保たれている。
けれど……
そもそも、外から閉ざされているはずの石球城に、
ルーサはどうやって入り込んだのか?
彼を助けた少年ロメリアとともに
その経緯を探っていくうちに、
灯台を守る巫女がひとり、またひとりと
首を切られて殺されていく。
そして同時に、
この異様な世界に隠された秘密も
少しずつ明らかになっていく。
✧
いやぁぁ、何度でも言います。
13の密室と、13のトリック。
もう本当に圧巻。
ひとつやふたつなら分かる人もいるかもしれない。
でも、全部見抜ける人は
おそらくほぼいないんじゃないだろうか。笑
(思わず笑ってしまうくらい、
ゴリゴリの物理トリックなのだ)
巫女たちは首を切られて惨殺されているのに、
なぜかそのトリックには
整然とした美しさすら感じてしまう。
そして、あの驚天動地の結末…!!
なんかもう、犯人が判明した瞬間、
ぶわっと鳥肌が立ったよね。
今思えば、この謎を解くための鍵は
あちこちにちゃんと散りばめられていた。
それなのに、巧妙なミスリードも幾重にも仕掛けられていて、
完全に「やられたーー!!」という
気持ちのいい敗北感。
ミステリ好きには、ぜひ読んでほしい。
そして終末世界が好きな人にも。
これは間違いなく、
今年のベスト本に食い込んでくるでしょう。
✧
ちなみに、ファンには嬉しすぎる情報。
来年には『『火刑城』殺人事件』が発売予定とのこと。
21年の沈黙を破って、
<城シリーズ>を2年連続で読めるなんて……
『火刑城』を読むまで死ねない。