値引き作品
作品一覧
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4.4吉原の廓の隣町を舞台に、快活な十四歳の美少女・美登利と、内向的な少年・信如の淡い想いが交錯する、一葉「たけくらべ」(新訳・川上未映子)。 東大入学のために上京し、初めて出会う都会の自由な女性や友人に翻弄される青年を描いた、漱石「三四郎」。 謎めいた未亡人と関係を重ねる作家志望の文学青年・小泉純一が、芸術と恋愛の理想と現実の狭間で葛藤する、鴎外「青年」。 明治時代に新しい文学を切り開いた文豪三人による、青春小説の傑作三作を収録。 【ぼくがこれを選んだ理由】 明治になって社会の重心は若い人たちの方にシフトした。いきなり未来を預けられた青年たちの戸惑いを漱石は「三四郎」に書き、鴎外は「青年」に書いた。「たけくらべ」の色調は江戸期への郷愁だが、その一方でこれはモダニズムの都会小説でもある。(池澤) 【新訳にあたって】一葉が今「たけくらべ」を書いたら絶対にこうなったにちがいないと信じきって&あの匂いあの話し声あの時間に持てるすべてを浸しきって、全力全愛でとりくむ所存です。(川上未映子) 解題・年譜・参考資料=紅野謙介 解説=池澤夏樹 月報=高橋源一郎・水村美苗
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4.0作家、女優、映画監督、映画、タレント……豪華26人が「恋文」を競作! 史上最高の執筆陣が放つ、心を鷲づかみにする名文集 あなたはラヴレターを書いたことがありますか? 恋心ほどやっかいで愛しいものはない。 かつての同級生、年齢の離れた伯父、昔自分を弄んだ男、 はたまたオンビニエンスストアなど、贈り先は多種多様。 史上最高の執筆陣による、他の追随を許さない異色の恋文アンソロジー! 〈アンソロジー執筆者 以下、掲載順〉 吉本ばなな 川上未映子 二階堂ふみ 西川美和 壇蜜 小池真理子 横尾忠則 山本容子 俵万智 桐野夏生 小島慶子 姫野カオルコ 山中千尋 松尾スズキ 加藤千恵 松田青子 村田沙耶香 春風亭一之輔 砂田麻美 中江有里 島田雅彦 岩下尚史 高樹のぶ子 皆川博子 橋本治 長塚京三
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3.9川上未映子、12年間の軌跡。 雑誌Hanakoの連載エッセイ「りぼんにお願い」が書籍化! どれだけ時間が過ぎても言葉にできないことが それぞれの胸にあるのだと思う ――川上未映子 2011年から2022年。小説『すべて真夜中の恋人たち』、『夏物語』、『黄色い家』を世に出し、さらには出産、育児、プロモーションやシンポジウムなど海外への渡航…。目まぐるしい変化の中で川上未映子さんは毎月、雑誌Hanakoでのエッセイ連載「りぼんにお願い」でそのときどきの喜びや悲しみ、悩み、読者へのエールを綴ってきました。「Hanako読者のことを想像しながら文章を書くことは、いつも、すごく楽しかった(中略)心と体も、移動するような気持ちになれた、暖かそうな、光がたまってる方面に」(あとがきより)。 メイクやファッションの悩みから、季節の移り変わり、社会の中での女性の変化について、ときにユーモラスに、ときに勇敢に、ときに暖かく、読者へと語りかけるように書かれたエッセイには、小説作品とはまた違った、著者自身の思いや12年間の変化が綴られています。 [コンテンツ紹介] ● 連載245回の中から厳選した、80のエッセイを収録。 ● 新規書き下ろしとして、2011年から2022年まで、1年ごとの「当時の自分と社会」についての振り返りエッセイ
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ユーザーレビュー
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Posted by ブクログ
ネタバレ気付いたら裏社会に足を突っ込んでしまっている花たちを見て、こんなにも表社会と裏社会の境界は薄いものなのかと怖くなった。。
↓ぐさっときた
p.488 金はいろんな猶予をくれる。考えるための猶予、眠るための猶予、病気になる猶予、なにかを持つための猶予。世間の多くの人は自分でその猶予を作り出す必要がないのかもしれない。…
誰だってみんな金が必要で、だからこそ汗水たらして働いているのだと。でもわたしは半笑いで言ってやりたかった。わたしも汗水をたらしていますよと。誰の汗水がいい汗水で、誰の汗水が悪い汗水なのかを決めることのできるあなたは、いったいどこでその汗水をかいているんですか?たぶんとても素敵な場 -
Posted by ブクログ
ネタバレいろんな感情が渦巻いた作品。読んでて終始重々しかった……。辛くて、苦しくて、でもどうしようもなくて。生まれた環境や時代背景でその人の幸せは大きく左右されてしまうことを突きつけられた。花が闇バイトに手を染めてしまったのも、花自身というよりも、相当な家族事情があったり、スナック「れもん」が火事に遭ったり、お金に困っている人ばかりが周りにいて、でも誰もまともな仕事ができる状況になくて、誰もが騙されたり詐欺に遭ったり暴行を受けたりしてて、頼れる人もお金もないような諸々の状況がそうさせてしまったという感じで、私が花の立場だったら、闇バイトはしていないはずだけど、でも、かなり精神的に追い込まれて、今の私な