東畑開人の作品一覧
「東畑開人」の「カウンセリングとは何か 変化するということ」「なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない(新潮文庫)」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「東畑開人」の「カウンセリングとは何か 変化するということ」「なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない(新潮文庫)」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
いい本だった。
新書の割に厚くて物怖じしていたけれど、読んで良かった。
カウンセリングとは何か?
それは生活を回復するための科学的営みでもあり、人生のある時期を過去にするための文学的営みでもある。
カウンセリングとは、近代の根源的なさみしさの中で、人が可能な限り、正直に、率直に、ほんとうの話をすることを試み続ける場所である。
---以下要約---
・カウンセリングとは何か?という問いそのものを扱う本。技法やマニュアルではなく、カウンセリングを支える思想・姿勢・歴史・臨床経験を立体的に描く。
・カウンセリングは「生活を回復するための科学」と「人生を過去にするための文学」の両面を持つ。
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Posted by ブクログ
めちゃくちゃ良かった。
本書は、カウンセリングというものを体系的に整理し、原論を導き出そうというもの。
専門知識が土台にありながらも、社会側(ユーザー側)における位置づけとして整理することで、素人にも読みやすい読み物となっている。
また、架空のユーザーが登場し、実際のカウンセリングの様子をエピソード仕立てで要所要所に配置されていることで、感情移入しやすく、惹きこまれる。
かといってただの小説や物語になっているのではなく、理論も語られていて、読者を引き込む物語と理路整然と整理された論文調のバランスが素晴らしいと感じた。
本人も語られているが、まさに東畑先生の集大成でありその達成感を感じた。
レベ
Posted by ブクログ
僕は占いのみで生計を立てています。
つまり、本書でいうところの “野の医者” です。
これまでいくつかの東畑先生の著書を読んできましたが、本作も最高に笑わせていただきました。
無職時代の東畑先生が、トヨタ財団研究助成プログラムの支援を勝ち取り、沖縄を舞台にスピリチュアル界隈を縦横無尽に駆け巡る、ワクワクするフィールドワーク冒険譚です。
スピリチュアルのエネルギーは良くも悪くも強力です。
臨床心理士として確固たる信念を持っているはずの先生でさえ、大量の謎のスピリチュアルエネルギーに染め上げられ、ミイラ取りがミイラになってしまいます。
しかし、その包帯の隙間から覗く心理士としての眼を光らせ、
Posted by ブクログ
本書を読んで、もっとも衝撃的だったこと。
「人生の脚本は反復される。」
それが面接室で、カウンセラーとの間に「転移」するということ。
たしかにと、思ったこと。
「人は自分の物語が聞かれて初めて、人の物語と共存することができる。」
「古い物語を終わらせないと、人生の次の段階に進めない。」
面接室で展開されるカウンセリングはドラマチックで、形を変えて誰にでも起きうることで、読み進めるのがスリリングでさえあった。
カウンセラーは誠実な人だけれど、全知全能の神ではないし、完璧でもない。また、その必要もない。その意味で、家族と身近な大切な人たちに対して素人にもできることはあると思った。家族の役割