国内小説作品一覧
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-大正9年2月、官営八幡製鉄所の一画に突然汽笛の音が鳴り響いた。日本労働運動の戦前の到達点とされる大ストライキを告げる、それが歴史的な闘争の幕開きであった。臨時工から本工になったばかりの20歳の青年・篠原辰吉は、争議の渦中で悩み、疑いながら、闘いに参加する。嫂への思慕と、ときに娼婦への惑溺に揺れつつ、辰吉は自分の生きかたをつきつめてゆく。辰吉の父は戦死し、兄もまた同じ職場で殉職していた。争議の過程で、さまざまな人間関係の軋轢が生じ、一方、警察・暴力団の介入や、朝鮮人臨時工のスト参加など階級関係が明らかにされてゆく。そして辰吉が自らの真実の生きかたを自覚したとき、それは厳寒の洞海湾で「無産者萬歳!」と叫びつつ、生を終える時でもあった。佐木文学の原点ともいうべき、作者24歳の最初の長編力作。戦後労働者文学の感動的な代表作である。
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-さっと読めるミニ書籍です(文章量15,000文字以上 20,000文字未満(20分で読めるシリーズ)=紙の書籍の30ページ程度) 「役立つ」「わかりやすい」「おもしろい」をコンセプトに個性あふれる作家陣が執筆しております。 自己啓発、問題解決、気分転換、他の読書の箸休め、スキルアップ、ストレス解消、いろいろなシチュエーションでご利用いただけます。 是非、お試しください。 【書籍説明】 貴方の傍には、過去の実績や技術を振りかざして傍若無人に振る舞う上司はいませんか?そんな上司に振り回されて胃が痛くなる毎日。 それでも簡単に逃げたくない、そう思った貴方は素晴らしい! だって、散々悩んで振り回されてきた結果、この本を見つけることが出来たんですから。 本書は、そんな貴方に小さなスカッとする体験や気分、そして将来に向けての明るい気持ちを贈るために書かれた創作作品です。 おやおや、どうやらこの会社にも、困った上司とそれに悩んでいる部下がいるみたいですね。彼らはどんな風に接しているのでしょうか。 ちょっと、覗いてみましょう。 【目次】 =初めての抵抗= =城山という男= =熱血指導?= =背水の陣!= =剣を吊るされた椅子= 【著者紹介】 いちたか風郎(イチタカフウロウ) 1991年1月8日生まれ。2013年愛媛大学法文学部人文学科卒業。 卒業後は地元のスーパーマーケットに就職するが、一身上の都合で退職。 在職中にインターネット上で執筆の仕事の存在を知り、学生時代に勉強した中国史と自分の失敗経験を活かそうと思い執筆活動を開始する。 得意分野は中国古代史。 現在は中国留学に向けて、中国語と英語の勉強、そして中国史の執筆により一層力を入れる日々を送る。
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-嵐山光三郎とは何モノかというと、にわかには答えられない。いろいろなことをやってきた。だから、友だちが多いヒトだ。今も、かぞえきれないほどたくさんのことをやっている。それで、ますます友だちがふえている、らしい。昔から忙しかったのに、メゲずに書くことが好きであった。その結果としての、これが、じつは処女作。――男ゴコロとか女ごころとか、スジコとかイクラとか、孤独だとか、いろいろなことがわかるようになる。愉しいうえに、読めば効くという、たぐい稀れなる本。著者の性格からも、タイトルからも、これはもうNHKと同じ、世の中に初登場の「皆さまの本」なのであります。
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-昭和30年5月12日深夜、静岡県三島市の丸正運送店内で女主人が何者かに絞殺された。同30日、市内のトラック運転手2名と助手1名が逮捕され、内2名は、無期懲役と懲役15年の判決を受けた。その日から、2人の運命は暗転する。無実を訴えつづけながら、模範囚として獄中に耐えた20年。その間、著名な2弁護士による真犯人の“告発”と後援会の活動もむなしく、控訴・棄却、上告・棄却を繰返した。刑期満了と病気加療のため仮釈放の身となった今も、2人の魂は強く真実を訴えかけている。本書は、現実に起り、社会の大きな関心を集めた「丸正事件」を取材し、虚構化した問題の長編小説である。汚名を被せられた2人の人物の過去と現在をたどり、その内面の葛藤と痛切な心情を伝える。直木賞作家・佐木隆三が、真摯な情熱をもって取組んだ、深い感動を誘わずにはいない作品であり、受賞作『復讐するは我にあり』以来の力作である。
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-プロレス、鮎釣り、そして棋士。それらの王道を歩めなかった男たちはどのような顔をして道を歩くのか。 さまざまな感情を押し隠した男たちの横顔を描く短編小説アンソロジー。 【目次】 真剣勝負・シュート(『仕事師たちの哀歌』より) 暗烏(『鮎師』より) 拳屋・ナックルビジネス(『仕事師たちの哀歌』より) 銀狼(『風果つる街』より) 夕映(『鮎師』より) 私怨(『餓狼伝I』第二章より) 浮熊(『風果つる街』より) 解説 大倉貴之 初出データ 【著者プロフィール】 1951年、神奈川県小田原市生まれ。77年に作家デビュー後、“キマイラ・吼”“魔獣狩り”“闇狩り師”“陰陽師”シリーズ等人気作品を発表し、今日に至る。 89年『上弦の月を喰べる獅子』で、第10回日本SF大賞を、98年『神々の山嶺』で第11回柴田錬三郎賞を受賞。日本SF作家クラブ会員
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-モモ子と凜子、真摯な看護師を描いた2作品。 『小児病棟』は、第1回読売「女性ヒューマン・ドキュメンタリー」大賞優秀賞を受賞し、テレビドラマ化された作品。 主役の看護婦(当時の名称)・モモ子役を桃井かおりが演じ、大きな話題となった。病気や障がいをもった乳幼児の看護に奮闘しながら、次第に子どもたちと心を通わせていくモモ子。ある日、手足を欠損して生まれ、両眼も失ったタロウの担当となる。個人的な感傷は、医療現場では封印すべきなのか――。 『医療少年院物語』は、著者が15年の歳月をかけて取材執筆した渾身の作。現場を訪れては「これは、とても書けない」と何度も挫折しそうになったという。不良仲間との万引きにはじまり、窃盗で捕まりノイローゼとなっていった少年や、テレクラで売春を重ね妊娠した少女など、看護婦と職員が苦悶しながら彼らとの交流をはかっていく。それは、何故彼らが非行に走ったのかという、問題の根源を知ることに繋がっていく。
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-風戸進介、22歳。バイクに憑かれ、走ることに魅せられ、風を切ることだけに己れのすべてを賭けた青年。高校を3年で中退して以来ひたすらに働き、やっと手に入れた一台のバイクと共に、進介は唯一の友人・高木と連れだち日本を飛び立った。目的は、北米大陸縦断の耐久(エンデユーロ)レースへのエントリーだ。総走行距離1万6000キロ、30日間に及ぶ究極のオフロード・レース。進介は鋼の馬を駆り、地を削り砂塵舞う陽炎の果てをひた走る。太陽が、人々の群像が、進介を通り過ぎてゆく。ゴールの先には、また新たな日々があるかも知れない。けれど、ゴールはまだ見えない――。感動のバイク小説。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 なぜかアパートの一室に住まう神様と、その危機に助けを求められる隣室の女性。でもその神様の今の姿は……。2008年制作。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ひょんな事から自分の携帯電話を壊してしまった女性と、その修理の間にとショップから渡された不思議な代替携帯電話との、日常的な非日常を描いた4コマ漫画。2009年制作。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人類が他の惑星にまで進出してるに違いないくらいの未来。高度なAIを搭載したロボット少女と、彼女を中心とした人々を描いたの4コマ漫画。2010年制作。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 子猫のまま長い年月を生き猫又となった主人公の日常と、その日常がちょっぴり変化する様を描いたショートストーリー。2009年制作。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 うだつの上がらない平凡なサラリーマンの主人公。深夜の帰り道に彼が出会った不思議な少女はなんと……! 2009年制作。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ちょっとだけ近未来の宇宙を舞台に、未来とか宇宙とか全然関係なく登場人物たちのノンビリした日常を描きたかったお話。2009年制作。
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-誰もいないブルー このごく短い小説は、冒頭とエンディングがブルーで埋め尽くされている。 2つはまるで種類の違うブルーだが、その深さ、途方もなさにおいて共通している。 そして2つのブルーのあいだに、ただ2人だけの登場人物がいる。 他人同士だが、彼女と彼は親しげに言葉を交わす。 2人のあいだには静けさがある。 それは、彼の許から多くの人が去っていったあとの静けさだ。 残された彼は苦心して1つのブルーを生み出し、そして今また、出発しようとしている。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-終点を語る4人の男女、未だ終点に至らず。 同じ大学に在籍していた男女4人がステーション・ワゴンで西へ向かう。 やはり同じ大学にいた友人の結婚披露宴に出席するためだ。 社会に出て数年。もはや学生ではないが職場ではまだ中枢まで至らず、宙ぶらりんの時期である。 しかも独身。男2人にとって結婚は自分の問題ではなく1つの話題として話のネタになるばかり。 さっさと手を動かしているのは女のほうだ。 目的地にはまだ着かない。 ふだんはまるで縁のない地方都市の朝の光の中で、よるべない存在として、4人はステーション・ワゴンの中に浮いている。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-彼女がちょっかいを出す18歳の夏の終わり 片岡義男の小説の登場人物たちは、18歳という若さにあっても、巧みにステーション・ワゴンを操作する。 法的にも許される年齢なのだから当然だ、とでも言うように。 そしてそのステーション・ワゴンは都合によってあっさり譲渡される。 しかし女と男の関係は・・・・・・ 三角関係、というのではなくて、女が男2人にちょっかいを出す、という仕方で暮れていく18歳の夏がある。友人同士である男たちは翻弄される、のとは少し違う仕方で、しかし彼女の言うがままになる。 そういう18歳の、夏の終わりの3人の物語。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-彼女が紅茶で男が砂糖。底に沈んでかきまわされよう 再会。これもまた片岡作品の主題の一つである。 同じ人間が、時間と場所と立場を変えると、同じ人間ではなくなる部分と、それでもやはり同じ人間であり続ける部分の絶妙のブレンドとなりストーリーは進展していく。 再会することが自由ならば、再会に至るまでの時間に、空想を膨らませることも自由だ。 再び会った瞬間、1つに溶け合うことさえも。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-人事は荒れても、秋はきょう、この日から始まる ひどい仕打ちであることは間違いないにしても、それをこんなふうにやってのけることにはやはり小説としての爽快感があると言うべきだろうか。 どちらからともなく仕掛け、あいまいに合意し、到達しようとしたところで男はさっと身を翻す。 オートバイに乗る男は身軽だ。 相手の中にある自信、傲慢を打ち砕くこと。 そのあとに乗るオートバイ、そこで感じる秋の最初の一日の快適さ。 本当にひどい男であっても、その快適さは真実だ。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-彼女のサイレント・ポートレート 会話や口にされる言葉がまったくないまま小説はしばらく進行していく。 彼女、と呼ばれる女性がどんなふうに水にダイヴするのか、どんな水着でどう歩くのか、本を読む時はどうか、オートバイに乗ったらどうなるか、どのようにコーヒーを飲むか、そうしたポルトレの数々で、ストーリーがあるようなないような曖昧さの中で進んでいく。 「彼女」は1人なのか、複数なのか。 そして48章にいたって、転回が始まる。これはどんな小説か。 「彼女から学ぶ」のは誰なのか? 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-突然にやってきたノンフィクション 片岡作品にとって重要な「再会」をモチーフにした作品群の一つ。 季節がいつのなのか、場所はどこか、再会の状況はどんな具合か、それら一つひとつの条件が、場面を輝きのあるものにする。 顔よりもまず、後ろ姿。 男が凡庸なリアクションを繰り返すことでかえって女性の魅力があきらかになる語り口。 男は自分が体験した驚きを自分で書き、やがて自分が最初の読者になるはずだ。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-典型的に愚かな男はうつくしさを知っている 自分とはスピードが合わない。 自分はいつも遅れてしまう。 その「遅れ」の自覚から取った行動がとりかえしのつかない結末につながる。 それは2人の女性を不快にする結果にもなったが事態をハッキリと前に進めることにも寄与した。 今、男が持っているのはその「遅れ」と愚かさだ。 そのせいで彼は女性を失ったが、そのせいで彼は彼女と彼女のうつくしさを知った。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-彼女はグレープフルーツ 片岡作品の男女関係においては嫉妬、という感情は陰を潜めている。 皆無ではないが、むしろ嫉妬によって損なわれる何かを大切に扱うことに重きを置いている、というべきか。 真っ二つに割ったグレープフルーツのように2人の男が彼女を共有する、というユートピアがかくして実現する。 それが女性を弄ぶ、といった事態を招かないのは女性のハートに場所がたくさんあるからだ。 グレープフルーツの中に、たくさんの房が含まれているように。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-仕事とは彼女の長い一日のことだ 大人同士の関係ならば、互いに仕事を持ち、そのことを尊重し合う、というのが通常の状態だろう。 そして仕事が終われば、夫婦であれ、恋人同士であれ、仕事の時とは違うふるまいをするのもまた普通である。 しかし、そのスイッチがうまく行かない、いや、スイッチを換えたくない状態というものが時折やってくる。 そんな時は金曜日であれば京都に行ってしまう。 一人になること。そして思いがけないハプニングも含めて自分の状態にある種のケリをつけること。 こうして彼女の長い一日がようやく終わる。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-エリートサラリーマン、主夫になる。投資アナリストとして活躍をしていたエリートサラリーマンの山田は、ある日突然会社を辞め、主夫になる。家事を完全に馬鹿にしていた山田は、簡単にこなせると考えていた。ところが、炊事に洗濯、家の掃除に、娘の小学校のPTA活動、山田を待ち受けたものは、これまで経験したことのない全く異次元の世界だった。勝手の分からぬ現実の世界で奔走する主夫山田。料理の参考にと閲覧をはじめたブログの世界にのめり込み、イタリア料理の有名ブロガーの記事を盗用していっぱしのイタリア料理専門家を装うも、小学校の行事に参加する中で、リアルな世界へと目を向けていく。イタリア料理のうんちくをちりばめながら、リアルの世界での充実こそが人生にとって大切なことだと気づかせる、珠玉の主夫物語が、あなたのクリエイティビティーを刺激します。山田と一緒にリア充目指して「変奏」しましょう!
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-「ある心の風景」喬は女から悪い病気をうつされ京都の街を彷徨する。憂鬱で退廃的な心の中にひとつの安らぎを得る。鈴の音に癒やされるのだった。「ある崖上の感情」あるカフェで二人の青年が知り合う。崖の上から開いている窓をのぞき他人の生活やベッドシーンを見る。俺と同じ欲望で崖の上へ立つようになった俺の二重人格だ。俺がこうして俺の二重人格を俺の好んで立つ場所に眺めているという空想はなんという暗い魅惑だろう。俺の欲望はとうとう俺から分離した。「桜の樹の下には」桜の樹の下には屍体が埋まっている!美しいものにも常に死があり、そしてまた生につながっていることを理解したとき不安から解放される。梶井基次郎の珠玉の3編を収録。
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-虚無感から無軌道に生きる若者たちの姿を鮮烈に描いたジャズ小説集 あいつは逮捕された。ざまあみろ!〈デュエット〉の女の子が気をきかして、あいつの好きなチコ・ハミルトンのふざけた曲を流していた。ありがたく思って豚箱にはいりな。そう、太鼓の強烈なビートに乗って出発だ。……黒人の鼻をつく体臭、たばこの煙でむせかえる場末のバーで、一組の男女を襲ったアクシデント。ギラギラした炎天、狂った若者たちに、犯され妊娠し、死んでいったあわれな女の性。(「狂熱のデュエット」より) ジャズのリズムに乗せて刹那的に生き急ぐ若者たちを描いた短編集。表題作は『狂熱の季節』(1960年/日活/蔵原惟繕監督)のタイトルで映画化された。 *狂熱のデュエット*腐ったオリーブ *グッバイ・タチカワ、グッバイ・ジム *ブルース・マーチ *ブルース・フィーリング *パドック一九七〇年 *マザー *ブルースの魂 *ピットインでヤマシタ・トリオをディグしていると妙な話が浮かんできた *生きながらブルースに葬られ
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-ごく近い将来の日本。金融システムの崩壊と経済恐慌と財政破綻があった。打ちのめされた貧しい階層、社会的弱者、出稼ぎ外国人、市場競争の敗北者の群が路上に放り出された。海の向こうでも悪夢が現実のものとなる。 中国の中央政権が倒されて、各軍管区が覇を競い、二自治区が独立を宣言。またほぼ同時期に、ロシアではサハリン油田の冨を背景に極東シベリア共和国が誕生し、一気に大動乱の時代が到来した。戦禍に苦しむ大陸の民が、日本を平和で裕福な社会と見なして海を越え始めた。国軍は領海に入った難民の船をつぎつぎと撃沈した。それでも大量の難民が砲火をかいくぐって沿岸に漂着した。食糧暴動が頻発して治安の悪化は極限に達した。 応化二年二月十一日未明、<救国>をかかげる佐官グループが第一空挺団と第三十二普通科連隊を率いて首都を制圧。それに呼応して、全国の基地で佐官が率いる部隊が将官の拘束を試みた。小戦闘、処刑、新しい司令官の擁立があった。同日正午、首都の反乱軍はTV放送とインターネットを通じて<救国臨時政府樹立>を宣言。同軍は政府軍と反乱軍に二分した。内戦勃発の春にすべての公立学校は休校となった。そして、両親を亡くした兄妹たちは、手段を選ばず生きていくことを選択した――。 内戦下における家族愛、絆、人種問題、戦争と平和、経済と宗教、それぞれが孕む矛盾――。混沌の中を生き抜いていく少年少女の、裸者からの一大成長譚。今は亡き作家がゆるやかに破滅へと向かう世界と日本を予言した衝撃の大問題作が合本版になって登場。 *本書は『裸者と裸者』上下、『愚者と愚者』上下、『覇者と覇者 歓喜、慙愧、紙吹雪』の5冊を合わせた合本版です。
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-1~2巻220~880円 (税込)1周年記念号の別冊群雛は「記念日」をテーマとした読み切り8作品を掲載。表紙イラストはCotさん。晴海まどかさん・君塚正太さん・夕凪なくもさん・絵空さん・神楽坂らせんさん・小林不詳さん・米田淳一さんの小説、和良拓馬さんのエッセイ。ほか、参加者へのインタビューを収録。 晴海まどか『エブリデイ・アニバーサリー』〈新作読み切り・小説、編集〉 君塚正太『愛の断想』〈新作読み切り・小説〉 和良拓馬『普通の凡退』〈新作読み切り・エッセイ〉 夕凪なくも『赤い猫』〈新作読み切り・小説〉 絵空『症例フェリックス』〈新作読み切り・小説〉 神楽坂らせん『決めた日』〈新作読み切り・小説〉 小林不詳『邪気眼は定年に隠る』〈新作読み切り・小説〉 米田淳一『記念運転』〈新作読み切り・小説〉 Cot『表紙イラスト』〈新作描きおろし・表紙イラスト〉 宮比のん〈群雛ロゴ〉 YukiTANABE〈表紙デザイニング〉 竹元かつみ〈編集〉 鷹野凌〈編集、制作、プロモーションほか〉
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 1979年から2006年、夏の高校野球大会の全試合を、作詞家・阿久 悠が観戦し、一日一試合を、詩に詠む、「スポニチ」紙の名物連載27年分を、全収録し、試合のスコア表と各大会のトーナメント表をつけた完全版。球児たちの美しさとはかなさを讃えた感動の記録。底本付録の阿久悠の短編小説「ガラスの小びん」は電子書籍版では割愛しています。また、甲子園球場での試合の写真も電子書籍版には収録されていません。
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-着物の胸元に両手を入れ左右に大きく割る。「いや……しないで」抵抗することを諦めた言葉だけの拒絶が唇からかすかに洩れた。製菓会社の社長夫人・友香は、待ちぶせしていたかつての恋人・鹿島に強制的にホテルに連れ込まれる。たった一度だけの過ちのはずだった。が、貞淑な妻は、平穏な家庭を守ろうとすればするほど過酷な罠に堕ちてゆく。
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-秋の穂高で偶然出会った古都の乙女と、山を愛する青年。ふたりの淡い恋心が、錦繍の京都・愛宕山、白銀の八ヶ岳、そして新緑と残雪の雨飾山で深い愛へと結実していく。2014年12月に刊行されるや否や「昭和の良き時代を思い出しました」「懐かしい恋愛風景、人間関係が描かれている」「一昔前のフランス映画のように余韻をのこし、続編が気になる」と賞賛された山岳紀行恋愛小説の続編が前作を上回るボリュームで待望の刊行!
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-2つの約束は、真夏の空の下で果たされる。 17歳、盛夏。青春の真っ只中の時間に、ボビーと呼ばれる少年は2つの約束を果たすためオートバイに乗って西へ向かう。 1つはオートバイを売却するため。 もう1つはそこからの帰路、同級生の女の子に会うためだ。 2つの約束のために、2つのよくできた略地図が役に立ち、約束は首尾よく果たされる。 しかし、まぶしいほどの夏の光の中に1つの闇があったことをボビーは少女に話さない。 2人の頭上には、ホースから無限にあふれてくる水と真っ青な夏の空が広がっているばかりだ。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-その涙、その指 女性と男性は常に1対1の対等の関係にある。 しかしながらそれはAとB、CとDといった固定されたものでなく、AはBと親密、AはCとも親密、そのうえBとCもまた面談し、親しく交際するのだからそうすることがすなわち個人でありその人がまさにその人であることなのだ、と多くの片岡作品同様、この短篇もそう告げている。 その関係の交錯に不意に挿入される涙、カメラが捉えるか捉えないか微妙なその指、それを読むのが小説を読む、ということかもしれない。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-記憶の中にも、ジャンプ! 短篇集『ボビーをつかまえろ』に収録された作品。 同年齢の異性の誕生日に豪勢な花束を持って現れ、しかも2シーターでドライヴまで敢行する。 こんなことが17歳で可能か? というユートピア性とこんなことは17歳という年齢以外ではムリだろう、という奇妙な説得力が、作品世界を支配する。 そして極めつけのラストシーン。 さてこのあとはどうなるのか? と懸念したくなる「現実」は小説の知ったことではない。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-夏から秋へ。その時、誰もが淋しい。 作者自身が「あとがき」に述べているようにこの作品はそれぞれ別々に書かれた6つの短編をひとつの流れにつなげ、その集合が全体を構成するように作られている。 ショートストーリーを6つつなげているのだからあるタイミングで登場人物はスイッチし、全体を通しての主人公のような人物は存在しない。 にもかかわらず確かに「1つ」を感じさせるのは5月から秋のはじまりに向かう季節の推移の自然さと各ショートストーリーの人物たちが宿している「愛」のようなものに対する独自の距離感とそこから派生する「淋しさ」があるからだろう。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-不自然と呼ぶ理由は何もない いくつもの片岡作品がそうであるように女性1人に男性2人、というパターンの短篇である。 三角関係と言ってもいいが、しかし男性同士は友人であり嫉妬のない三角関係だ。 彼らはそれを楽しむ。世の常識への反抗でもないし、特別、欲望に溺れるわけでもなく。 とはいえ、一晩の酩酊くらいはあるだろう。 酔った姿がまた、美しき花一輪だ。 「鑑賞」しながら男たちはコーヒーを飲む。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-一緒に眠るよりも良いこと 思えば、寝顔ほど無防備なものもまたとないのかもしれない。 東京駅にいて、眠たくてたまらない、となれば普通は一刻も早く勝手知ったるわが家へ急行するはずだが、それよりももっと別の場所で眠りたい、となればその場所の主との関係の親密さは明らかだ。 ぐっすりと眠ったあとには、贈りものが待っている。 他にはない、最上のおだやかさがそこには待っている。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-偶然は偶然であり、サインではない 27歳の男性。たっぷりの未来があるようでもあるしそれなりの過去の堆積もある年齢だ。 いくらでも眠ることのできる体力もある。 結婚は、してもいいし、しなくてもいい。 女性もいる。1人ではない。とっかえひっかえ、というのでもない。 ある時、連続してある現象に目を止めた。 シャツのボタンが段違い。それが連続して起きたことに意味を見出すことは可能だろうか? それは必要なことだろうか? 目の前に現れた、連続した、シャツのボタンの段違い。 ただ彼はぶっきらぼうにそれを指摘するだけだ。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-合意に達した女性たちは、そろって彼を見送る 片岡作品に繰り返し現れるモチーフがある。 例えば、結婚を一度経験した後、自分は結婚という選択を取るべきではなかった、と確認する女性。 彼女らは例外なく、相手の男性に対する愛情を失うことなくキッパリと再び一人になってみせる。 この短篇もそのようなバリエーションの一つだが、そこにあと一つ、新しい要素が加わる。 一つは「性」の超越。もう一つは「交代」。 そんな理屈通りに行くもんか、と思う読者のとまどいをやすやすと超えて物語の人物たちは動く。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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